2018年2月17日 (土)

東芝の未来(続き)

IT関係、AIやIoT、ICT全て含めてですが、その将来は、私たちの生活や、大きく言えば経済活動を含めて様々な分野で、大きな影響をあたえる可能性があると思います。東芝メモリーが売却されれば、売却後の会社の経営陣の経営方針で経営が為されるわけで、おそらく日本の国益なんてほとんど無視されることになると思います。勿論、日本の国益なんて、たいそうな言葉は使いたくありません。経済は、国境を越えた存在です。甘い夢で会社は経営できないし、東芝が何故破綻の近くに至ったのかと言えば、原子力を夢のエネルギーとなりうる存在であり、それに会社の将来を賭ける価値があるとの経営判断だったからと思います。

IT関係の将来について、軍事利用があり得る。知らされていないだけで、既に、相当進んでいるのだろうと思います。兵器だけではなく、情報システムの破壊や混乱を引き起こす方法も考えられるはずです。

ITの軍事利用について世界で一番進んでいるのは米国でしょう。その次の第2位は、もしかしたら中国だと思います。半導体なんて使い方によっては、様々な目的に使われ、軍事転用を不可能にすることなんてできない。精密誘導爆弾に半導体は欠かせないでしょう。しかし、非常に小さい半導体素子でも、AIに利用可能なものが販売されている時代と理解しています。

そう考えた時、東芝メモリーが東芝子会社という日本の企業であり続けてくれた方が、日本のITや半導体技術の発展、日本人IT技術者の活躍、日本の産業発展、日本の安全保障等で、外国資本に売却されるよりは、良いのではと思いました。

果たして、東芝メモリー売却破綻の可能性について直前のブログで書きましたが、この東芝6000億円増資のハテナで書いた、6000億円増資の結果の新たな株主の意向は、どうなのだろうかです。東芝の2017年12月5日現在の発行済み株式数は65億2千万株です。6000億円増資による発行株式数は22億8千万株であり、35%です。この新規株主の動向、それ以外の株主の動向によっては、東芝メモリー売却が今後どうなるか不明な部分は多いと思いました。

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2018年2月15日 (木)

東芝の未来

東芝は2月14日に2017年第3四半期決算を発表した。この会社、どうなるのだろうかと思います。この決算発表は、次のページからダウンロードできます。

東芝 決算短信・決算公告 2017年度  第3四半期決算(9か月累計)(連結)

発表された決算にあるセグメント情報は次の通りです。

Toshiba20182a

ストレージ&デバイスソリューション部門は、売上で全体の24%-25%ですが、営業利益では92%-99%です。グラフでは、次の通りです。

Toshiba20182b

東芝は、本当に半導体部門を売却するのでしょうか?半導体部門こそ、このストレージ&デバイスソリューション部門の中心であります。東芝から半導体部門を取っ払えば、利益を生み出す事業は残らないはず。

私は、東芝株を持っていませんが、株主なら、半導体部門の売却なんて、絶対反対です。さあ、これから先、どうなるのでしょうか?半導体部門の売却についての契約内容がどうなっているか不明ですが、東芝が「止めた」と言えば、巨額の違約金を要求されるのでしょうね。

そう考えると、やはりお先真っ暗感が漂う。しかし、そんな時こそ、経営者には真の経営手腕が問われるのである。

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2018年2月13日 (火)

働き方改革について

働き方改革が、今国会でもしきりに取り上げられている。働き方改革と言った場合、本来その範囲は広い。しかし、国会で取り上げられているのは、主に2015年4月に内閣が189回通常国会に提出し継続審議となってる「労働基準法等の一部を改正する法律案 」の中の「特定高度専門業務・成果型労働制(高度プロフェッショナル制度)」に関してである。

1) 働き方改革は必要である

産業構造は、大きく変化しつつある。ところが、日本の制度は、旧態依然としている部分が多い。例えば、主婦のパート労働である。一定以上働くと、年金・健康保険料の支払が必要となり、税金の納付も必要となる。主婦労働が、低賃金パート労働の基準となり、非正規労働による安い労働力の供給となっている部分がある。

安い労働力は、産業競争力を高めているとも言える。しかし、別の面では、日本人の労働所得水準を必要以上に下げており、低賃金労働者の給料が増えないこととなっている。

働き方改革とは、労働基準法の改正よりは、他の面の改革・改正が遙かに重要である。ちなみに、厚生労働省は、この「働き方改革」の実現に向けてというWebでは、「働く方一人ひとりがより良い将来の展望を持てるようにすることを目指す。」と言っており、また首相官邸のこのWebも同様に「働く方一人ひとりが、より良い将来の展望を持ち得るようにする。」と述べている。

このような考え方に賛成する。しかし、働き方改革の主人公は働く人・国民であり、政府ではない。労働者・国民が主体となって、働き方改革を進めていくべきである。

2) 特定高度専門業務・成果型労働制(高度プロフェッショナル制度)法案の問題点

労働基準法に新たに第41条の2の条文を付け加え、条件等を定める案である。基準年間平均給与額の3倍以上としているが、毎月勤労統計を基礎とするとしており、現状では1075万円程度のようである。1075万円で高度専門労働をしろと言われても、対価が低すぎる。勿論、ミニマムなので、実際には、それよりずっと高いも知れない。そして、同意を得ることが条件であるから、拒否する事は可能である。しかし、残業手当がある一般労働者や制度に該当しない管理職等の給与は上限が1075万円で運用されてしまう危険性がある。

働く者一人ひとりが、より良い将来が期待できるのではなく、先が明るくない働くのが嫌になるような状態をつくり出してはいけない。

1075万円ではなく、最低でも3000万円以上にすべきと思う。基準年間平均給与額の10倍にすれば良いのである。5000万円以上であっても良いように思う。少なくとも、試験導入期間を設け、その期間は5000万円以上とし、課題や問題点を抽出して、次の改良・改正を重ねていけばよい。

3) 日本で成長産業を発展させる

日本で成長産業を拡大・発展させることは重要である。人工知能(AI)が活躍する時代は、まもなくやってくる。AIが多くの雇用を代替する可能性があると同時にAIをつくったり、AIを使いこなしたりする技術が重要である。ITの世界の巨人(Google、Amazon、Facebook、Apple(GAFA))と日本のIT企業を比較すると、このままでは差が大きくなる一方だと思える。むしろ、中国勢やインド勢が日本勢より先を行っているのではないかと思う。

日本の高度成長期は、日本が主として米国企業から技術供与を受け最先端の製造設備を建設し稼働させ、日本の優秀で高度な安い労働力が低コスト生産を可能とし、GDP第2位を築き上げた。今や、途上国がかつての日本の状態にある。過去のモデルから抜け出し、新しいモデルを築かねばならない。そのことこそ働き方改革である。

企業は優秀な人材を雇用し、成長を成し遂げなければならない。今に、優秀な人材は、高給を出さねば雇用できなくなる。終身雇用の制度を引きずっていては、人材獲得競争に負けてしまう。中国やインド企業の雇用条件が良ければ、そちらに行くのである。中国、インドのみならず欧米企業も同じである。日本企業よりずっと高い給与や条件を示す企業は、これからは多いと思う。

勿論、そのような待遇を得られる人は、多くないと思う。しかし、優秀な人は、企業を発展させ、従業員に雇用や働きがいや高給をもたらすことが期待できる。

一方、優秀な人の給与が多くなっても、多くの人の給与額の増加は限定的で格差拡大になることが考えられる。従い、ベーシックインカム制度の導入検討も必要と考える。ベーシックインカム制度は、課題も多くある。また、増税なくしては難しいと思う。

働き方改革とは、広範囲に亘る改革である。日本は明治維新や戦後の民主化改革等多くの改革を実施してきた。働き方改革で今後の発展のための更なる改革を実施すべきである。その主体は政府ではなく、国民が中心となって実施すべきと考える。

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2018年2月 8日 (木)

産経新聞が「おわびと削除」の記事掲載

このブログで書いた産経対沖縄地元メディアの対決ですが、産経が次の記事を掲載した。

産経 2月8日 沖縄米兵の救出報道 おわびと削除

沖縄県沖縄市で発生した車6台の多重事故をめぐる取材の結果、産経の記者は、米海兵隊員が救助活動をしたと聞いた。しかし、事実関係の確認をしなかった。事実は、米海兵隊員が事故現場で車道にいたところを後続の車にひかれた。何をしていたかはわからない。横転した車両に乗っていた日本人男性は、弁護士を通じ「米軍関係者に救助された記憶はない」と述べている。

米軍軍人の救助活動を報道しないと沖縄の新聞を非難したというのは、誤報道を通り越している

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教育費・研究費は最も大事な将来のための投資

教育費・研究費は最も重要な将来に向けた投資であると考える私にとっては、悲しくなる先日のニュースです。

朝日 2月6日 研究費8億円減、梶田所長が抗議「基盤揺らぎかねない」

効果があるかどうか不明であり、もしかしたら悪影響の方が大きいかも知らないマイナス金利政策ではなく、教育や研究への投資は、高い確率で将来のリターンが期待できる。教育や研究をおろそかにする国家は衰退する。

幼児教育の支援・補助が聲高に唱えられているが、それが全てに終わってはならない。高等教育も重要であり、高度な研究を続ける事は必要である。その重要性は、今後益々増大する。人工知能AIにこき使われる人材養成を目指してはならない。

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2018年1月31日 (水)

沖縄県の名護市長選のゆくえ

2月4日投開票の沖縄県名護市長選のゆくえは、どうなるのだろうかと思う。

一つは、1月26日のブログ(ここ)で書いた『それで何人死んだんだ』という国会ヤジの影響である。

名護市とは、辺野古がある市です。建設を開始している新基地があり、地元住民にとっては、『それで何人死んだんだ』なんて言われたら、バカらしくて、そんな議員がいる政党が応援している候補になんて投票するものかと思わせるだろう。

次のニュースは産経対沖縄地元メディアの対決なのですが、沖縄の人や名護市の有権者は、どう思っているのかなというところです。

産経 2017年12月9日 【沖縄2紙が報じないニュース】 危険顧みず日本人救出し意識不明の米海兵隊員 元米軍属判決の陰で勇敢な行動スルー

琉球新報 2018年1月30日 産経報道「米兵が救助」米軍が否定 昨年12月沖縄自動車道多重事故

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2018年1月29日 (月)

送電線利用率・空き容量の評価

次の朝日の記事は正しいのだろうかと思ったのである。

朝日 1月28日 基幹送電線、利用率2割 大手電力10社の平均

この朝日の記事は、東北電力では平均利用率19.4%と低いにも拘わらず、「空き容量ゼロ」送電線が多いと批判している。

正しいのであろうかと、電力広域的推進機関系統情報サービスのデータから、1月26日の東北電力500kV送電線電力潮流のデータをとりグラフを書いてみた。

Tohokupowerflow2018126

東北電力の500kV送電線の容量は9,400-9,700MWである。上のグラフは30分毎の電力潮流なので、平均電力は3,000ならば、6,000MWへと2倍の値になると思うが、常磐幹線以外は、ほとんど電力は流れていない。しかし、これで空きが大量にあると断定することには無理があると考える。点検、修理、保守、事故等のための電力の迂回路は必要であり、停電の発生を抑えるためには、どうしても安全余裕が必要である。事故が事故を呼ぶ事故の連鎖も送電系統には起こりうる。

そして、東北電力の「秋田支店管内の66kV以下の送電線の空容量(これ)」を見ると、66kV以下の送電線の空容量は全てゼロとなっている。

500kV送電線は余裕があるが、66kV以下の送電線は空きがないという事なのだろうかとは思うが。いずれにせよ、具体的な分析を見ないで議論をすると誤った結論に行き着くのであり、電力広域的推進機関が正しく機能していることを期待している。

一方、風力発電の開発に対して、徳島県鳴門市の取組は高く評価したい。読売の2017年7月17日の記事はここにあり、鳴門市の「陸上風力のゾーニング(適地評価)結果について」はここにある。

市の地域を自然環境・社会環境への負担度合に応じて、「原則開発不可とするべき場所(レッドゾーン)」、「極めて慎重な開発検討を要する場所(オレンジゾーン)」、「慎重な開発検討を要する場所(イエローゾーン)」およびゾーニングから外れた環境・社会負担が大きくない地域に分かれている。鳴門市のWebでは10項目にわたる評価書が全て公表されている。鳴門市は、このゾーニング評価を重要見解として位置付け、事業を計画する者に対しも、その評価内容を、尊重して欲しいとしている。無秩序な乱開発は、社会と環境に悪い結果をもたらす。広い視野を持った開発が望まれる。

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2018年1月26日 (金)

いくらなんでも不謹慎な国会ヤジ

衆院本会議で、沖縄県で続発する米軍機の落下物事故や不時着についての共産党の志位委員長の代表質問の際に飛んだそうです。『それで何人死んだんだ』というヤジです。

しんぶん赤旗 1月26日 副大臣「何人死んだ」 米軍事故 志位質問に暴言ヤジ

松本文明内閣府副大臣:元沖縄・北方担当副大臣(衆院東京7区)が自分の発言と認めたと報じられています。

不謹慎ですよね。私は、そう思います。品位を落とすと言うべきでしょうか。

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2018年1月24日 (水)

憲法改正を考える

安倍首相は、憲法改正に関して、22日の施政方針演説でも、憲法審査会において議論を深め前に進めていくことを期待するとの発言をしており、憲法改正に向けた議論が活発化する可能性があると思う。

憲法改正を考える場合、感情で考えてはならない。実質的な占領状態下で制定されたという理由ではなく、実質的な占領状態下であっても、当時の人たちが最善を尽くして制定した良い部分は守っていくべきであり、憲法の文章を理性で考え、一語一語を検討して考えることが重要である。

次の『ナチスの「手口」と緊急事態条項』を読んだが、参考となるべきことが多く書いてあると思った。お読みする事をお薦すめします。

この『ナチスの「手口」と緊急事態条項』を読んで、ナチスによるワイマール憲法の抜け穴の利用について学ぶことができました。ワイマール憲法は、1919年8月に制定、公布、発効した。ドイツが第1次世界大戦の休戦協定に調印したのは、その1年少し前の1918年11月であり、講和条約であるヴェルサイユ条約に調印したのは、1919年6月である。ドイツ帝国は崩壊し共和国になってはいたが、旧体制の権力者は影響力を持っていたし、1917年のロシア革命の結果は、ドイツでも当時勢力を増しつつあった共産主義者への対抗論があった。そのような状況下で制定されたのがワイマール憲法であった。

ワイマール憲法の訳文をNetで探してみると、英訳は、このページにありました。ヒットラーの権力把握に最初に使われた48条とは次の訳文になっています。

Article 48 If a state (8) does not fulfil the obligations laid upon it by the Reich constitution or the Reich laws, the Reich President may use armed force to cause it to oblige.

2 In case public safety is seriously threatened or disturbed, the Reich President may take the measures necessary to reestablish law and order, if necessary using armed force. In the pursuit of this aim he may suspend the civil rights described in articles 114, 115, 117, 118, 123, 124 and 154, partially or entirely.

3 The Reich President has to inform Reichstag immediately about all measures undertaken which are based on paragraphs 1 and 2 of this article. The measures have to be suspended immediately if Reichstag demands so.

4 If danger is imminent, the state government may, for their specific territory, implement steps as described in paragraph 2.

5 These steps have to be suspended if so demanded by the Reich President or the Reichstag. Further details are provided by Reich law.

この訳文で”state”とはドイツ国ではなく、国に属する州のことです。ドイツ国は”Reich”です。いずれにせよ、ドイツ大統領は、憲法により安全のためなら人権を制限できるし、場合によっては、議会を遠ざける道があり得た。

日本国憲法には緊急事態条項がない。そもそも大統領や首相に立法権と同等の権力を与える事は問題が大きすぎるからであるが、日本国憲法54条には、衆議院が解散された閉会中でも内閣は参議院の緊急集会を求めることができるとしている。59条1項により、法律案は、両議院で可決したとき法律になる。59条1項の但し書きに相当する「この憲法に特別の定のある場合を除いては」から、参議院の緊急集会における議決は法律と同一効力がある特別令を定めることが可能と私は解釈する。但し、54条3項により、臨時的措置であり、次の国会開会の後10日以内に、衆議院の同意がなければ、効力は失われる。行政は最大の権力である。憲法65条で「行政権は、内閣に属する。」としているのであり、緊急事態と雖も、立法権は国会に属する事を守るべきである。

『ナチスの「手口」と緊急事態条項』の「なぜドイツでは憲法改正を何度も行っているのか」の節には、日本国憲法は、規律密度が低く、憲法の条文の解釈や法律以下の立法を通じて問題を解決する余地が広いという記述がある。私も同じように思うのである。憲法の解釈も時代により変化して良い。時代に合わせて、憲法を読まれるのである。しかし、どのような時にも忘れてはならないのは、良心や憲法前文にある崇高な理想の追求であると考える。

そのようなことを考えて憲法改正は一語一語検討すべきである。又、現憲法を維持するという保守主義も重要であり、現憲法が守っている人権や理想が侵害されないようにせねばならない。

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2018年1月17日 (水)

誤報の許される範囲

NHKが「北朝鮮ミサイル発射の模様」という誤報をNET等で流してしまったのだが、このような誤報はどの程度許されるのかと思った。

日経 1月16日 NHKが「北朝鮮ミサイル発射の模様」と誤報

先ずは、あってはならない重大な誤報である。最も、北朝鮮がミサイルの発射実験をしばしばしており、全て海上への落下であったので、この誤報に接した人も、「また実験をしたのか」と思い、特別な危機感を持たなかった人もいると思う。

5分後の19:00に「速報は誤りでした」と流しているので、仕方のないNHKだなと思って、笑ってすます人もいると思う。

今回のことについては、次のようなことを考える。

1) NHKの信頼性低下

NHKの信頼性低下については、どうしようもないと思う。

2) 取り消しに要した5分は許容範囲?

私は5分は長すぎると思う。NHKの信頼性低下と関連するが、報道について、常に内部の監視者がチェックをする体制を採っているべきである。万一誤報を流したなら、それを正す。誤操作により流してしまったようだが、システム上どの端末から誰が操作したのかが、モニターできていなければならない。監視者は、直ちに端末操作者に問い合わせ、訂正すべきであった。この基本部分が構築されていないと考えてしまう。

Jアラートの端末なんて多くの人は持っていない。それどころか、端末が設置されている地方自治体の担当者だって、端末に表示されていないが、端末が故障でNHKの報道が正しいと判断してしまう人もいたのではと思う。

米ハワイでも、避難を呼び掛けるメッセージの誤発信が13日にあったが、現代においては信頼性とは、そもそも、このような程度に考えておくべきなのだろうか?

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2018年1月14日 (日)

日本のGDPを世界と比較する

日本のGDPを世界と比較をする。重要なのは、2020年東京オリンピックでのメダル獲得競争や国威発揚ではなく、豊かな生産物を獲得することである。IMFのデータベースにWorld Economic Outlook Databaseというのがあり、2017年10月版が最新であり2022年までの予測を含めデータがある。これを使って図表を書いたので、参考にして頂ければと思う。

1) 世界の中の日本のGDP

次の図は、2010年からの世界のGDPを示したグラフである。このGDPは各国の名目GDPを各年の為替レートで米ドル換算したGDPである。

Worldgdp20181a

世界全体のGDPは2017年において78.7兆米ドルであった。日本の2017年GDPは4.9米ドルなので、世界全体に占める割合は6.2%であった。次に、同じグラフを各国毎のGDPが占める割合で示したのが次である。

Worldgdp20181c

各国のGDPを世界全体に対するその割合で見ると一つの歴然たる事実が浮かび上がる。ブルーで示した中国のGDPの伸びが著しいのである。2017年の中国GDPの世界に占める割合は15.2%であった。2000年においては3.6%にすぎなかったのである。日本の2000年当時に世界に占める割合は14.4%であった。このようなGDPの統計比較を見ると、中国の隣国である日本は、この中国GDPの成長恩恵を受けて良いはずと思う。別の表現で言えば、中国と協力する事により日本の大きな経済成長が成し遂げられたのではないかとの期待である。

2) 一人当たりGDP

GDPとは物とサービスに加えた付加価値額である。付加価値額が公平に分配されている訳ではないが、一人当たりGDPの比較は重要な参考値である。次のグラフは上位主要国の一人当たりGDPであり、中国とインドについても表示した。

Worldgdp20181d

上記のグラフから分かるが、1995年の日本の一人当たりGDPは38,500米ドルでスイスの49,000米ドルに次いで2位であった。2000年にはスイスが38,000米ドルに落ち込んだ事もあり、日本は38,500米ドルと世界ナンバーワンとなったのである。ちなみにこの時の1・2・3位はほとんど同じでノルウェイが38,067米ドルであった。日本の輝かしい時代が1990年代から2000年代の初めにはあったのである。

上のグラフは線が錯綜して見難いので、比較対象国を絞って作成したのが次のグラフである。

Worldgdp20181e

上のグラフは、米国が直線的に成長を続けていることを示している。日本は1995年以降は平行線に近い。現時点での一人当たり高GDP(高所得)を実現しているスイス、ノルウェイ、スウェーデンは継続して成長を維持している。一方、未だ低い水準の一人当たりGDPであるが、高成長を記録しているのは中国であり、今後インドも同じ傾向が予想される。

このグラフを見ると、アベノミクスや2%ターゲットの金融緩和なんて機能していないように思える。何もしなくても、これくらいにはなったのでしょうと思えるからである。

オリンピックを2年後に控え、更にその先を目指した本当の成長戦略を日本人や日本企業が採らねばならないと思う。成長戦略は政府や首相にあるのではない。人と企業にあり、成長戦略は持たねばならないものである。それはAIやIoT、ビックデータのようなIT活用なのか、あるいは更にその先を目指した人に本当に優しい世界であるように思う。

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2018年1月 6日 (土)

年頭挨拶での日本公認会計士協会会長の指摘

日本公認会計士協会会長の年頭挨拶には、興味ある指摘が含まれていると思った。

日本公認会計士協会会長ご挨拶

1. ブロック・チェーンへの準備

「1.公認会計士監査の信頼回復と向上に向けて」の最後の部分で、次のように述べておられる。

今後の将来像としては、最近よくいわれる「ブロック・チェーン」によって、財務データのそのものの在り方が変わるのではないかと言われています。そのような変化を受けて、公認会計士が信頼性を付与する監査はどのようになっていくのかも考えておく必要があると思っています。

「ブロック・チェーン」が、会計とどう関係するか、会計にどのように利用されるか現状よく分からない部分が多いが、資産管理、金融、決済、IoT、サプライチェーン、保険、医療、カーシェアリング、個人売買等で利用される可能性が指摘されている。仮想通貨は、バブルが崩壊すると、マイナーな趣味の世界になるかも知れない。しかし、ブロック・チェーンの技術は消滅するわけではない。ブロック・チェーンは、中央管理型のITシステムではないことから、無停止であり、全員による情報共有がなされ、トレーサビリティーがあり、改竄不可能であり、低コストと言われている。金融の世界、会計の世界に大きな変化をもたらすと思う。一方、ブロックチェーンが信頼性を失った場合、あるいはブロックチェーンを利用したシステムに欠陥があった場合は、企業や社会が受けるダメージは大きい。会計専門家が適切に関わって欲しいと考える。

2. AIと会計士業務

「3.国際性、多様性を担える人材の確保と公認会計士の魅力向上」の中で、次のように述べておられる。

確かに、テクノロジーの進化により、私どもの業務も変わっていきますが、AIに取って代わられるのではなく、公認会計士は、AIの活用により、経営者との議論や、専門家としての判断業務に集中していくべきと思っています。

会計士のある部分の業務はAIに取って代わられると思う。AIは、自分でデータ分析を行い、判断をする。AI碁やAI将棋は打つ手をAIが考えて決めているのである。しかし、AIの碁や将棋は、その一手を何故選んだのかを説明はしてくれない。碁、将棋の世界なので勝ちと負けが重要であり、何故と問いかける事ではなく、そのAIに勝負で勝つAIを開発する事が全てと言える。一方、我々の社会は、勝ち負けの判断は難しい。一旦は、負ける事により、勝つ事もある。AIを正しく利用し、活用する事が重要である。当然、会計に限った事ではない。AIを利用・活用するためには、我々は多くの知識を身につけ、正しい判断ができるようにならなければならない。教育・研究が益々重要となる。

多くの会計事務所はコンサル業務も手がけている。その業務にはIT、ICT、IoT、AIの関連も含まれている。会計事務所はBig Fourと呼ばれる4大事務所が圧倒的な力を持っている。IT分野も多額の研究開発費を支出できる4大事務所が当面は勝ち続けるのだろうと思う。

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2017年12月30日 (土)

菊地直子さんの無罪

菊地直子さんの無罪が確定した。

日経 12月27日 菊地被告の無罪確定へ オウム都庁爆弾事件、上告棄却

判決(上告棄却決定)文は、ここにあります。

菊地直子さんは、オウム真理教関係特別手配被疑者として懸賞金1000万円で写真付きで警察が全国指名手配となっていた。地下鉄サリン事件の被疑者としてである。

誰もが、この1995年の警察の指名手配から菊地直子さんは、サリン製造・輸送・地下鉄内散布の関連で重要な役割をしていた人物であると思っていた。2012年6月3日に逮捕。約2月後の8月6日に、東京都庁小包爆弾事件における殺人未遂罪と爆発物取締罰則違反の各幇助罪で起訴された。即ち、地下鉄サリン事件は、起訴の容疑とはなっていなかった。VX事件で再逮捕されたが、これでも起訴できず。

警察の見込みと実際がかけ離れたものであった。裁判員裁判であった東京地裁では、殺人未遂幇助の意思 は認められるが、爆発物取締罰則違反(爆発物製造・使用)幇助の意思は認められないとした。最高裁判決は、菊地直子さんが井上らによる爆発物製造・使用の可能性を認識したとは認められないとの東京地裁の判断と殺人未遂幇助の意思との関係が合理的に説明できないことを指摘している。菊地直子さんが関係したことで確実な事は、1995年4月19日頃から同月25日頃までの間、5回にわたり、山梨県所在の教団施設から東京都八王子市内のマンションまで東京都庁小包爆弾の原料を運搬した事である。依頼した井上嘉浩及び中川智正らは、秘密保持のため、何であるかを言わないのが当然と思う。

最高裁の上告棄却は、極めて当然のことである。オウム真理教事件とは、恐ろしい事件であると思う。オウム真理教による敵対者の殺害や無差別テロで、多くの人が亡くなった。あるいは受けた傷害の後遺症が続いていたり、心にも傷を負った人も多い。一方、考えれば、オウム信者側も同様に、苦しんでいる人が大勢いると思う。菊地直子さんもこのコメント(時事ドットコム)を出し、「自分の行為が何の落ち度も責任もない方に重篤な被害を与えてしまったことにつながってしまったことを、これからの人生において重く受け止めていくことは、控訴審判決の後に申し上げたとおり変わりはありません。  本当に申し訳ありませんでした。」としている。

この2015年11月29日のYAHOOニュースで篠田博之氏が東京高裁判決直後の菊地直子さんの手記を公開されておられる。一読に値すると思う。

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2017年12月25日 (月)

電気自動車のCO2排出量

DIAMOND onlineに新型リーフの実燃費(実電費)に関する記事があった。

DIAMOND online 12月24日 新型リーフ、実電費はカタログ値の7割だった【試乗記】

記事の5ページ目に「500km走行で平均電費は7km/kWh」との記事がある。日産のカタログ値は、このページにJC08は120wh/km、一充電走行距離は400kmとある。これからすると、8.33km/kWhと7km/kWhであれば、カタログ値の84%であり、カタログ値に近いと思うのである。

ハイブリッドで良いのではとの声もあり、プリウスと比較する。プリウスはカタログ値JC08モード37.2km/Lとある。プリウスの実燃費であるが、22km/L程度が妥当かと思う。即ち、25km/Lで走れたと聞いた事はほとんど無く、中には市街地走行がほとんどと思うが20km/L以下という人もいる。そこで、ハイブリッド車の実燃費を22km/L、電気自動車を7km/kWhとしてCO2排出量を比較する。

プリウスの22km/LのkmあたりのCO2排出量であるが、kmあたりの燃費は0.04545L/kmである故、0.04545LのガソリンのCO2排出量を求めればよい。ここに環境省・経済産業省H29.12.1公表温室効果ガス排出係数の表がある。ガソリン34.6GJ/kl、0.0183tC/GJとなっており、これから計算するとCO2排出量は81.53g-CO2/kmとなった。

電気自動車は0.143kWh/kmとなるので、この電気事業者別排出係数の一般電気事業者の数字518g/kWhを使うと74.07g-CO2/kmとなる。約10%プリウスより低い。

但し、沖縄電力のCO2排出量は705g-CO2/kWhとなっており、これを使うと電気自動車の排出量は100.8g-CO2/kmとなり、プリウスより23%以上多い。石炭火力の電力だと860g-CO2/kWh程度なので、123g-CO2/kmとなる。プリウスの1.5倍である。

今後、再生可能エネルギーによる発電が全発電量に対する割合増加が見込まれ、そうなると現在の電気自動車CO2排出量74.07g-CO2/kmより更に減少する。電気自動車は性能アップや運転アシスト機構の装備も内燃機駆動車よりも容易と思われ、今後の主力になるように思う。

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2017年12月22日 (金)

東京電力福島原発事故

東電原発裁判を読んだ。

2017年10月10日の福島地裁において国と東京電力に賠償金の支払いを命じる判決についての日経報道は次であった。

日経 2017年10月10日 原発事故で国に再び賠償命令 福島地裁、2900人対象

2002年7月の政府の地震調査研究推進本部が発表したM8.2規模の福島沖地震による津波を想定すれば福島第一原発での津波高さは15.7mと想定され、これに基づく対策をしていれば事故は防げたとする考え方が「東電原発裁判」では紹介されている。

原発は、一旦事故が起これば、その被害は甚大である。従い、通常の建物や設備では考慮しないような事態でも原発の場合は、対策を考えておくべきとするのは正しい。

しかし、津波対策をしていなかったことについての刑事罰や損害賠償の責任論で片付けられるほど簡単な問題ではないと考える。福島第一原発の津波は15.7mと想定されるとの報道はおろか、福島第一原発の敷地10mは津波に弱点ありとの報道にも接した記憶はない。国会や県議会で取り上げられただろうか。

考えるべきは、原発という設備の安全について日本国民全員が安易に捉えていたのではないかということである。勿論、深刻に考えていた人もいるはず。しかし、その警鐘は届かなかった。安全神話という大本営発表に、酔いしれていたのだろう。

「東電原発裁判」のもう一つの記述で興味深かったのが、2号機・3号機の炉心溶融や水素爆発は防げたのではないかという点である。1号機は、おそらく救いようがなかった。バッテリーにより非常冷却設備が稼働していた2号機・3号機は未だ時間的な余裕があった。

勿論、防げなかったかも知れない。しかし、このような方法なら、防げたはずであるという研究・検討はすべきである。自衛隊も派遣しないで政府は無策でいて、大規模な被害を福島一円に引き起こした。せめて、そのような研究・検討はして欲しい。原発稼働の最低限度の必要事項の一つと考える。

下の図が地震発生から水素爆発までの時間である。2号機は水素爆発をしていないとも言えるが、3月15日6:00にS/C付近において水素爆発と思われる衝撃音を確認と報告されており、下の図ではこれを水素爆発とした。

Fukushima201712a

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