2012年5月26日 (土)

水道水ホルムアルデヒド混入とDOWAホールディングの責任

確定とは報じられていないが、DOWAホールディングの会社の一つであるDOWAハイテックが、その原因者であることが濃厚になっている。

MSN産経 5月25日 埼玉の化学工場が委託した群馬の産廃業者が流出か 高濃度のまま

埼玉の化学工場というのがDOWAハイテックであり、持ち株会社DOWAホールディングが上場して。

1) 因果関係

5月21日に水道水ホルムアルデヒド問題を書き、Omizoさんからコメントで検出されたのは塩素添加された水であることの指摘があった。調べるとその通り。しかし、源水のサンプルは保管されているはずであり、トレースがなされなければならないと思っていた。当然当時の源水に原因物質ヘキサメチレンテトラミン(HMT)が検出されており、ここまで報道されているからには、DOWAが原因者であることは確実と私は思う。

2) HMT

HMTについて、新エネルギー・産業技術総合開発機構が、化学物質評価研究機構と製品評価技術基盤機構に委託して作成した有害性評価報告書がここにある。

1ページの下にHMTに関する法規制の記載があり、

化学物質排出把握管理促進法: 第一種指定化学物質
労働安全衛生法: 変異原性が認められた既存化学物質
海洋汚染防止法: 有害液体物質 D 類 (溶液)
船舶安全法: 可燃性物質
航空法: 可燃性固体

とのことである。

報告書12ページには、「HMTを含む混合物の職業暴露を受けた労働者に対するHMTのパッチテストの結果は、陽性反応を示したとする複数の報告事例がある。また、紅斑、丘疹、そう痒、じん麻疹、及び水腫等のアレルギー性接触皮膚炎、その他、喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎等の診断結果も報告されていることから、ヘキサメチレンテトラミンはヒトに対し、感作性を有すると考える。」とあり、表7-1として疫学調査事例が記載されている。

いずれにせよ、HMTは安全とは言えぬと考える。

3) DOWA

DOWAは、HMTの危険性を認識していたはずである。HMTの含有量は不明であるが、60トンを不法投棄した。有害性評価報告書6ページに「加水分解生成物は、アンモニアとホルムアルデヒドが報告されている」と書かれているし、冒頭のMSN産経ニュースには「DOWA社は平成15年にもHMTを流出させて同様の事故を起こしたといい」とあり、DOWAは確信犯と思える。

HMCは、第一種指定化学物質として化学物質排出把握管理促進法施行令別表1の258番目の化学物質であるが、法の罰則規定は弱く、DOWAの刑事責任追及は困難かも知れない。しかし、民事責任は確実に追求可能と考える。無責任に勝手計算をすると、断水の影響を受けたのが30万世帯として1世帯あたり慰謝料を含め平均5万円を支払うとすると150億円。これに浄水場他の損害を加えても200億円程度でしょうか?DOWAの2012年3月末連結純資産は決算短信によれば1218億円である。民事賠償に問題はないと思える。

株価の下落については、当然と思う。

日経 5月25日 DOWA株が年初来安値 利根川水系の有害物質問題

なお、利根川にHMTを破棄したのは、DOWAが処理を委託した処理業者とのことであるが、排出者であるDOWAが民事賠償責任を負うべきと私は考える。処理業者に対しては、DOWAが賠償責任を求めればよい。廃棄物損害責任をこのように構成しないと、産業廃棄物問題を解決できないと考える。

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2012年5月25日 (金)

消費税増税を考える

衆議院に提出されたのは、3月30日であり、既に2月近く経過するが、深い議論は国会においてもなされていないと感じる。法案提出の翌日4月1日に、この消費税増税法案の注目点を書いたが、更に思いつくことを書いてみたい。

1) 景気対策としての消費税増税

消費税増税の反対する理由として、景気が悪くなることを、その理由としているあるいは時期を考えるべきとの主張がある。しかし、これは、本当に正しいのだろうか。

ここに、協会けんぽの「保険料負担軽減に向けた署名活動へご理解とご賛同をお願いいたします 」との理事長の文書がある。国家公務員、健保組合、協会けんぽの平均給与と保険料率を比較があり、それらのグラフと表を統合すると次のようになる。

<>

協会けんぽ

健保組合

共済組合

被保険者

主として中小企業のサラリーマン 主として大企業のサラリーマン

国家公務員・地方公務員・私立学校職員

保険料率

全国平均10.00%

(平成24年度)

平均7.93%

(平成23年度予算平均)

国共済平均7.06%

(国共済 平成22年度)

平均給与(年額)

370万円 536万円

631万円

保険料率が何故高いかは、給与が低いからである。勿論、協会けんぽ加入の企業に働く人で、共済組合の平均と書いてある631万円以上の給与を受け取っている人もいる。しかし、その人は、本人と会社を併せて共済組合の人より約3%多く健康保険料を支払っている。給付は同じであるが、検診や保養施設の利用を考えれば、実は給付内容は健保組合や共済組合より悪い。約3%と書いたが、本人負担の1.5%は、年収1千万円では15万円になるのであり、決して少額ではない。会社としても、同じ給料で人を雇えば、中小企業の方が、人件費が高いというのは、納得ができないはずである。大企業も中小企業も同じ条件で競争できるようにすべきであり、それが人件費の面で、中小企業が不利というのは、日本経済を根本からおかしくすると思う。

解決策は、国民健康保険を含め健康保険制度の統一である。簡単ではない。統一が達成されるまでの間は、税で負担を均等化するしかない。協会けんぽに補助金を出すなら、増税が必要であり、増税しても、増税以上の経済効果が期待できる。

税金を有効に使えば、効果は大きいし、政府でないとできないこともある。逆に何でもかんでも無駄だとすると、日経5月23日 公共施設「事業仕分け」の末路 活用方法定まらず ともなりかねない。

2) 消費税増税直後の景気悪化

消費増税をすると一時的には必ず景気は悪化する。一つの理由は、増税前の駆け込み需要である。税込み210万円の車が2014年4月から216万円になるなら、2014年1-3月の車の売れ行きは相当高いと誰でも予想する。その結果は、2014年4月以降は、個人の車需要は、その分は落ち込むと予想される。車以外に、マンションや一戸建ても同じはず。食料品のような保存ができない物はそうではないが、消費増税には、どうして駆け込み需要がつきまとうのである。

このことを無視して、消費税を上げると景気が悪くなるとして過去の例を取り上げるのは誤りである。

3) 増税の景気浮揚効果

公共設備に投資をして、その公共施設の有効利用により経済活動が更に活発化してと言いたいが、そうは現状では望めず、現況を踏まえての議論が必要である。

1)で協会けんぽのことを述べたが、実は、年金も健康保険全般も同じような状態である。平成24年度予算で、基礎年金の国庫負担2分の1を維持するための財源約2兆6千億円にさえ実質穴が開きそうである。(MSN産経 4月9日 年金交付国債見直しへ 苦肉の“粉飾”あえなく瓦解

増税をしなかったならば、年金制度は破滅に向かうはず。破滅を乗り切るために、保険料の値上げと増税とどちらがよいかの選択となるとどうするだろうか?嘘つき政治家に欺され続けると破滅しかねない。大東亜戦争を、欺されて支持したと考える人もおられたと思う。

4) 消費税の逆進性対策

消費税増税をしても、弱者に配慮し、社会のために税を支出することにより、逆進性は緩和されると考える。しかし、法案7条1項1号イの給付付き税額控除等の低所得者に配慮した再分配に関する総合的な施策を実施すべきである。番号法(行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律)を今国会で消費増税と同時に成立させるべきである。

今回は無理と思うが、食料品等の低減税率とインボイス制度の適用である。実は、インボイス制を導入すれば低減税率は簡単に実施可能なはずである。事業者は、仕入れインボイスを提出することにより、仕入れ税額控除が受けられる制度である。次のような利点があると考える。

1. 非課税品を全て、税率ゼロとすることができる。その結果、価格が合理的となり、益税がなくなる。(銀行、学校や医療機関も仕入れ税額控除を受けられる。)

2. 流通の全てが把握可能となり、消費税のみならず、法人所得の補足も容易となり、脱税を防止できる。

3. 個人についても、一定額について税額控除を認めれば、一定の所得以下の人は、消費税の負担が無くなる。

インボイス制度は、インボイスが税額控除のエビデンスとなるのであるが、電子インボイスで対応可能と考える。例えば、個人は、カードを持ち、それを買い物の支払い時に、店に提示し、消費税額を記録してもらう。その累計は、いつでも見ることができ、消費税払い戻し限度額までくれば、払い戻し手続きをすればよい。限度額まで達しなければ、その年の累計消費税支払額全額をそのカードの記録をエビデンスとして払い戻し手続きをすればよい。

個人の消費税払戻制度は、思いつきに近いのであるが、さまざまなことは考え得ると思う。税をどうすべきか、国民が主役になって、議論すべきと考える。

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2012年5月22日 (火)

薬事行政 朝日新聞と小宮山洋子厚労相

5月22日の次の朝日の記事であるが、違和感を感じた。

5月22日 朝日 薬事行政監視進まず 政府、第三者機関設置の法案断念へ

1) 問題大臣?or 報道能力問題?

今国会に政府として提出するのを断念する方針を固めた」とあり、そうであれば、断念する理由があるはずである。ところで「小宮山洋子厚労相は21日夜、朝日新聞社の取材に対し、「政府案として今国会の提出は無理。議員立法で成立させてもらいたい」と述べた。」 となっている。

小宮山厚労相が、どう発言したかは、朝日の取材に対してなので、検証方法がないが、大臣として必要であると考えるなら、厚生労働省の内部で議論・説得すべきであり、それができないからと言って、政府の人間が安易に議員立法で成立させてもらいたいと発言すべきではない。

しかし、もしも「どうしても、それを望む人がいるなら、議員立法を、その人達が働きかけることに反対しない」とのニュアンスであれば、厚労相発言は理解できる。本当に朝日新聞の報道通りであり、失格大臣であるのか、朝日の報道能力に問題があるのか、判断がつかない。

2) 薬害肝炎検証・検討委員会「最終提言」

4月22日に、薬害肝炎事件の検証及び再発防止のための医薬品行政のあり方検討委員会より「最終提言」が出されており、この厚生労働省のWebからダウンロードすることができる。

最終提言において、概要版の最終ページや全体版の74~77ページに、第三者監視・評価組織の創設について書かれている。概要版では、立法の必要性までは記載されておらず、全体版では国家行政組織法第三条の三条委員会あるいは一歩後退するが八条委員会とすることについての検討が書かれている。

私は、原子力については三条委員会であるべきと書いた。しかし、薬事行政について三条委員会が適切かと問われれば、やはり返答に躊躇する。医療や薬事は、難しすぎるからである。時間をかけて慎重に対処すべきこともあるが、緊急な対応が必要な場合もある。

例をあげれば、日本では治験に時間を要し、ドラッグラグがあると言われている。これについて、早く承認すべきとの患者の要望があり、一方で薬害防止に万全を期す必要がある。この解決は、1つの製薬について具体的に医学・薬学的見地から検討することによってのみ得られると思う。

3) 私の提言

第三者委員会が、医療・製薬について医学・薬学的な見地で検討するのではなく、薬事行政の仕組みや審査体制等の問題を厚生労働省ではない外部の人達で構成された委員会が監視・評価することで、薬事行政の実効性をあげようとすることと言える。

しかし、私が第三者監視・評価組織を創設しても、改善や解決につながる可能性は、不明な部分が多いと思う。逆に、三条委員会として大きな権限を付与するなら、薬事行政に固定するのではなく、政府の行政行為のあらゆる部分について、例外対象を極力少なくして、そのような第三者監視・評価組織を創設すべきと思う。

しかし、少しでも前進させようとするなら、患者代表を含んだ薬事行政の監視・評価を実施する委員会を厚生労働省の中に設置すればよいと思うし、それなら、立法措置なしで創設可能と思うのである。その委員会をどのように発展させることができるかは、関係者と国民の問題と思う。

ITの利用を推進すべきと思う。それは、一言で言えば、電子カルテである。ほとんどの病院では電子カルテを導入している。しかし、その一番の利用目的が、診療報酬の保険請求であったりする。本当は、患者の病気治療・健康維持であるべきである。患者は、どの病院・診療所を受診し、治療を受けても、全ての記録が保管されることとする。あらゆる薬には、副作用があるのであり、薬効と副作用について患者ごとに管理できる。結果は、患者個人にとっても、医療・薬事行政にとっても有効に利用できる。

国民は全員がカードと自分で設定したパスワードを持てばよい。医療機関で受診する際には、カードを入れて、パスワードを入力する。データは政府が管理するクラウド・コンピューターにあるので、医療機関はその患者の全データが得られる。個人も自分のPCから、自分のデータが入手できる。日本の現在の制度では公務員の守秘義務が最も大きいのである。

それ以外にも考えられることは多いと思う。私は、朝日新聞のような単細胞的発想にはついて行けない。単純に決めつけて批判することしかできず、本質を見ることができないとなると、誤った方向に行ってしまう可能性が大きいと思う。

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2012年5月21日 (月)

水道水ホルムアルデヒド問題

基準を超えるホルムアルデヒドが浄水場で検出され大規模な断水が発生した。早く原因を突き止め、断水の不安が早期に払拭されることを望む。安心して飲める飲料水が水道の蛇口から供給されることは、うれしいことである。なお、次の読売の記事からすると、原因の特定は容易ではなさそうである。

読売 5月20日 水道水のホルムアルデヒド、原因特定できず

1) ホルムアルデヒド

Wikiを引いてみると、CH2Oという酸化メチレンという気体と書いてある。水に溶けやすく、溶けて濃度が高くなるとホルマリンと呼ばれる。接着剤の溶剤に使用されることも多く、シックハウス症候群の原因として最も有名な原因物質である。

ところで、基準値は1リットル当たり0.08ミリ・グラムなので0.08ppmになる。

この朝日の記事に取水停止をした浄水場が赤丸で表示された地図が出ている。その中で、流山の流量を調べると約100m3/秒であった。そうすると1時間に約30kgのホルムアルデヒドが流れていたことになる。この北千葉広域水道企業団の5月19日19時30分発表によれば、18日19時15分から約6時間の取水停止、そして19日7時20分から10時間の取水停止を行っている。合計すると16時間であり、480kg即ち500キログラム程度のホルムアルデヒドが流れたこととなる。

不法投棄なんてことがあってはならないはずであるが、飲料水の安全確保は、重要であり、多額の費用を要しても、原因究明をして欲しい。

2) 対処方法

1)でリンクをした朝日の記事の地図によれば取水停止をした浄水場は江戸川に多い。そこで、江戸川の流山水位・流量観測所と江戸川と利根川の分流前でかつ渡良瀬川との合流後である、栗橋水位・流量観測所の流量をグラフに書いてみた。(情報源は、国土交通省の水文水質データベース川の防災情報です。)

なお、栗橋水位・流量観測所の位置は、次のYahoo地図のポイントである。

5月13日からの1週間余りの推移を描いた。

Formaldehyde20125a
19日16時頃から流山における流量は増加している。栗橋では18日昼頃から増加を始め、19日19時頃に最大となっている。

何故このような流量推移となったのかは、ダムからの放流と関係がある。ホルムアルデヒドの濃度を下げるためにダムの水を放流した。特に放流量が多かったと認められる渡良瀬遊水地、薗原ダム、藤原ダムの3ダムの放流量も上のグラフに追加してみた。

Formaldehyde20125b
上流から下流に流れてくる時間があるため、タイムラグが生じているが、ホルムアルデヒドの濃度を下げるために、ダム放流により流量を増加したことがグラフから分かる。

3) ダムについて

ダムは役に立つ。しかし、八ッ場ダムは、どうかと言えば、この結果では判断がつかない。しかし、今回のホルムアルデヒド問題について言えば、出番はなかったように思う。

4) 地下水

地下水の飲料水利用を拡大できそうに思うのである。地下水は貴重な資源である。従い、開発は家庭用の飲料水や伝統的水利用を除いて制限すべきと考える。即ち、工業用であれば、ホルムアルデヒドが含まれていようと、これほどの問題にはならなかったはずである。

地下水を利用するには、地下水の資源調査をし、用途計画、利用計画を立て、関係住民の多数の支持を得るべきである。

日本も今後水問題が課題になってくるように思えるのである。

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2012年5月13日 (日)

許してはならない再生可能エネルギー高値電力買取

やはり、どう考えても、高すぎるのです。

直前の日本経済沈没の恐れでは、インドを比較の対象として書いたが、今回は、米国のNPDという調査会社(Webでみると日本法人もあります。)の太陽光ビジネスに関するこのWebの情報を参考にします。

1) 下がり続ける設備価格

どんどの価格は下がり続けています。薄型液晶テレビと同じ状態です。それを高値で20年間も固定しようと言うのですから、狂っているとしか言いようがないと思う。

次のグラフは、このページのDownload dataを描いたのですが、1年前と比べて25%近く値下がりしています。(円換算は1ドルを80円としています。)

Solarmodule20125
モジュールとは、太陽光の発電パネルのことで、ワットあたりの価格なので、3.5kWの場合は、3,500倍なので、8,750ドルであり、80円で円換算すると70万円になります。1kWあたりは、18万円程度。交流の電気にするために、変換器や制御設備、そして工事費も必要であり、モジュール(発電パネル)でけで済まないが、この価格が下がっていることは、当然全体のコストも下がります。実は、実勢価格は、これとほぼ同じとの噂もあるぐらいです。

なお、Webには2001年からのグラフがあるが、5.5ドルだったので、10年で半額になっているのです。一般消費者に高値を押しつけるやり方には反対します。

2) 下がり続ける発電コスト

同じDownloadしたdataに太陽光発電の参考発電コストがあり、グラフを書いてみました。

Solargenecost20125
やはりインドと同じです。何故12-15円の電気が日本では40円で正当化されるのでしょうか?

高い電力買い取りで喜ぶのは、太陽光発電に参入しようとしている業者で、機器メーカも少しは喜ぶ。一般消費者は、対抗策が何もなく貧しくなるだけ。それも、悪い政治の結果として。前回リンクを張った経済産業省資料の数字は、むちゃくちゃです。太陽光の運転維持費がkWあたり年間10千円なので、kWhあたりにすると10円です。実際は1円程度で、全ては発電業者の利益なのだと思う。だから、大型の方がコスト高というあり得ない想定がなされている。そして、IRR6%と言うことは利益率6%より、遙かに高い利益率を業者に約束することです。ちなみに、20年でIRR6%は、資本利益率では平均8.66%以上になります。

そもそも、IRRという考え方を導入することが間違いであるが、それすら理解できていない人達がやっている。何故競争原理を取り入れないのか?間違った計画経済ほど人々を不幸にすることはなく、また特定の人に利益が集中し、多くの人が貧しくなる。子孫に負債を残すことは、すべきではないと考えます。

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2012年5月10日 (木)

日本経済沈没の恐れ

日本は、過去の遺産を食いつぶし、破滅に向かっている気がしてならない。そのような一つが、4月26日に書いた再生可能エネルギー買い取り料金電気料金40円以上が許されるのかである。

1) 大嘘つきの政府公報

この平成24年7月1日スタート!再生可能エネルギーの固定価格買取制度である。嘘をついてまで、国民を欺そうとする姿勢が許せない。どの部分かと言うと、冒頭の「日本のエネルギー自給率はわずか4%にすぎません」である。

資源エネルギー庁が、総合エネルギー統計として日本のエネルギー需給実績を発表している。最新の発表は、先月4月13日に発表した平成22年度(2010年度)エネルギー需給実績(確報)である。

その発表がここにあるが、4ページ目に「2009 年度の我が国のエネルギー自給率(※3)は、原子力を国産とみた場合は19.0%原子力を輸入とみた場合は7.7%となった。平成2 年度(1990 年度)と比べると原子力を国産とみた場合のエネルギー自給率は1.0%ポイント上昇し、原子力を輸入とみた場合は0.7%ポイントの低下となった。」と記載されており、5ページ目に1990年以降の自給率のグラフと表がある。(原子力が全て輸入エネルギーに置き換わっても、7.7%の数字に変更はなく、省エネが進めば、輸入削減が生じると考えれば、受給率は7.7%より高くなる。)

私は、政府統計に信頼を置いている。政権首脳が操っている政府公報は、信じられません。

2) インドでは12円、しかし日本で売れば42円

太陽光発電の電気の価格です。日本というガラパゴス諸島では、世界価格とかけ離れた42円になりそうである。日本では、悪い政権が政治を牛耳って無理を通そうとしているように思える。勿論、インドと日本が単純比較はできないが、夜と昼の時間は同じであり、ここまで違えば、日本の太陽光発電関連業者は相当潤うであろうし、外国のメーカも高い単価で売れる日本を大歓迎する。馬鹿を見るのは、日本の一般消費者であり、日本経済は衰退の速度を強めると思う。

では、インドの12円の根拠ですが、次のニュースです。

Feb 27, 2012 Aggressive bids at heart of JNNSM's batch 2 of phase 1 tenders

Webを検索すれば、同様の報道は多数あり、キイワードはJNNSMです。JNNSMとは、インド政府が、2008年6月に発表した気候変動アクションプラン(NAPCC:National Action Plan of Climate Change)に含まれている太陽光・熱利用拡大を目指すプロジェクトで2022年までに20,000MWを目指すとしている。(発表は、これ

白髪三千丈の類かと思うと、既にPhaseIのBatch Iが終了し、Batch IIに入っている。やり方は、固定価格なんてけちなことを言わない。どーんと入札です。価格は、ニュースにあるように 最低Rs.7.49 ($0.149) per kwh(12円)で、最高でもRs.9.39 ($0.187) per kwh15円 であった。

インドは、世界的戦略を持っています。世界一安い太陽光・太陽熱発電機器・設備を開発し、それらを世界中に広めたいのです。その結果、世界的にも太陽エネルギーの利用が促進され、その上、インド企業、インド人、インド政府も潤います。今、インドで起こっていることは、世界をリードしようという動きです。日が沈む国のガラパゴス諸島では、考えられないことです。

なお、日本の再生可能エネルギーの電力買取料金はこの表のようになると予想されます。(消費税抜きで13円~55円。太陽光40円・42円)

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2012年5月 8日 (火)

高速ツアーバス事故の対策

4月29日午前4時30分頃に発生した関越自動車道藤岡ジャンクション付近の事故は、痛ましい事故であった。亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。しかし、事故の本質を正しく究明することにより、不幸な出来事を可能な限りゼロとする対策を講じることができると思う。

1) 死亡・重体・重傷者

次の朝日の記事に死亡・重体・重傷者の氏名と年齢が群馬県警の情報として、書かれている。

朝日 4月30日 関越道で高速バス事故 7人死亡 39人けが

この記事で数えると、死亡したのは、男性1名、女性6名の計7名であり、年齢別では50代が2名、40代が1名、20代が2名、10代が2名である。重体は、全員女性で、50代、40代、10代である。重傷者は、50代の男性、40代の女性、20代は男性3名・女性2名、10代は男性2名・女性1名で1名の男性が年齢確認中となっている。

男性と女性は、私が名前から判断して区分したので、もしかして間違いがあるかも知れません。犠牲者には、若い年齢層と女性が多いのである。だから、余計に痛ましく思える部分がある。

2) 高速バス利用の理由

死亡・重体・重傷者の多くは、バスの左側の座席に座っていた人達だったはずであるが、バスの乗客の年齢と性別の構成も多分あまり変わりはなかったと思う。利用者が、高速バスを選んだ理由は、多く報道されているように、費用の安さだったのだと思う。次の読売の記事は、「石川県と東京都、千葉県のディズニーリゾートを結ぶ路線がほとんど。片道3000円台が多く、中には2980円という格安バスもある。」と書いている。

読売 5月6日 バス事故1週間・・・安い運賃、今なお盛況

バスとLCCの飛行機とどちらが安いかの競争に突入し、新幹線はがら空きとなるのだろうか。中央リニアなんて、空席ばかりで、1日数本の運転となったりして。

3) 賠償金支払い

今後多額の賠償金が、問題になると思う。バス会社は、保険を付保していたであろうから賠償保険による支払いがなされると思う。しかし、運転をしていたのは、常時雇用の人ではなかった。まさか、それを理由に、保険会社が免責を主張するとは思わないのだが、この事故については、問題含みの点が多いと思う。

バス会社自身に多額の賠償金を支払う資金力があるとは、思えない。一方、関越道を長時間通行不能になっており、東日本高速自動車道(NEXCO)に対する損害賠償は、どうなるのだろうか?

4) 浮かぶキイワード

こんな連想ゲームは、気が進まないが、キイワードとしては「価格破壊」、「規制緩和」、「格差社会」が浮かんできてしまう。

交通輸送に関する法規則について詳しくないが、小泉改革の頃、事業ライセンスを緩和して、新規参入が容易になったと理解する。規制緩和は、マイナス面のみを持つのではないが、規制緩和は規制強化よりも難しいのである。競争が激しくなって、「お客様は神様です」となるが、実は表面と口先だけで、見えない・見えにくい部分は手を抜く競争になっていたとすれば恐ろしい。

格差社会も同じで、働き方の多様化と言いながら、派遣労働や短期雇用が増加し、社会が本当に必要とする能力ある職業人・労働者を生み出せていない。最低賃金を上げるとの公約は完全に無視される。全体が悪循環に陥っているように思える。

5) 対策

国土交通省は、ツアーバス業者への規制強化策をまとめているようである。

日経 5月7日 「高速ツアーバス、規制強化前倒し」奥田国交副大臣

対策としては、様々なことが考えられるが、バス輸送会社のランキングを発表する制度を作ってはどうだろうか。それも、政府や国交省がランキングを付けるのではなく、信頼しうる機関が付けるのである。例えば、保険会社である。保険会社は、保険を引き受けるに当たっては、その会社の事故率や安全性について詳しく調査する。何故なら、保険会社のリスクを小さくし、利潤を大きくするには、必要であるし、それが損保会社である。

また、保険会社にバス輸送各社の保険内容の公表も義務付ける。そうすると、保険内容の輸送会社や事故率が高い輸送会社のバスは皆が敬遠する。多分、事故率が高ければ、保険料も高く、採算が悪くなる。そのような保険内容の公表制度をつくれば、機能するように思うがどうだろうか?

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2012年5月 5日 (土)

東京地裁小沢判決

4月27日に小沢元代表の裁判は最高裁まで争うべきではないかを書いたことの続きです。東京地裁の小沢判決の要旨が民主党衆議院議員しな たけし氏のWebにあったので紹介しておきます。

しな たけし議員ホームページ (要旨はここ

要旨と言っても、目次を入れると100ページあり、膨大な量です。その上、すっきりしないのです。

私の読後感は、実は4月13日のさいたま地裁の木嶋佳苗被告と重なってしまったのです。小沢裁判の要旨の最後には、次のように書いてあります。

以上のとおり,本件公訴事実のうち,被告人の故意及び実行犯との間の共謀については証明が十分ではなく,本件公訴事実について,犯罪の証明がないことに帰着するから,刑事訴訟法336条により無罪の言渡しをする。

刑事訴訟法336条は、次の通りです。

刑事訴訟法第336条  被告事件が罪とならないとき、又は被告事件について犯罪の証明がないときは、判決で無罪の言渡をしなければならない。

この論理だと、木嶋佳苗被告も無罪になるのではとの気がしたのです。

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2012年5月 4日 (金)

日本国憲法について議論を

日本国憲法が施行されたのが1947年であり、施行から65年を経過した。MSN産経ニュースに「憲法記念日各党談話のニュース」が掲載されていた。(目次のようなページを探したが、分からず、リンク先は、多数党である民主党前原氏の談話となっており、ページの下の方に各党談話のリンクがある。)

MSN産経ニュース 5月3日 憲法記念日各党談話のニュース

1) 憲法について議論を

改正についてではなく、改正を含めて憲法について議論を進めるのが、本当の姿と確信する。古くなり、そぐわなくなったから改正というのは、間違いであり、何がそぐわなくなっており、それをどう改正するか、改正結果はどのよう影響があるか、単に提案者のみの意見のみならず、改正結果については、多くの意見を聞くべきであり、国民一人一人が、それを判断すべきである。改正についてを主題に議論をすると、大事なことが、抜け落ちることになるはず。

もう一つの重要な点は、憲法とは、権力者を縛るものであることです。中世の絶対主義国家には憲法は不要だったのであり、国王から市民(人民のなかの権力者)が、権力を得るために生まれたと私は考えている。憲法は、国会議員が主体になって改正するのではなく、国民が主体となって改正すべきと考える。

2) 朝日新聞世論調査

朝日新聞が4月21,22日に行った世論調査の質問と回答が次のページにあった。(結果のみならず、質問と回答の%を記載しており、よいことと思う。)

朝日 5月2日 世論調査―質問と回答〈4月21、22日実施〉

A) 支持政党なしと分からないが69%

政党支持に関する質問の回答で、1%以上の支持があったのは、民主10%、自民14%、公明2%、共産2%、みんな1%なので、国民のものである憲法について改正を含め議論できるのは国民自身であり、3分の2以上の意見を反映させるため、国民自身がすべきなのだと思う。

とくに、朝日の世論調査でも、改正をする必要があるが51%で、必要はないの29%より多い。これ即ち、積極的に大いに憲法について議論をすべきと言うことと考える。ところで、日本人はというより、日本の社会は、議論をすることについて未成熟だと思う。大勢と異なる意見を述べると、冷たい目で見られる。いじめを受ける陰湿なムードが、どこかにあると言えるのではないか。勿論、そうではない成熟した人達もずっと多いのであるが。憲法議論を通じても、いじめ社会を自由でオープンな社会に変革していきたい。

「憲法について議論する会」のような集まりをつくってもよいと思うし、ネットで議論するような場をもうけることも可能である。

B) 改正議論 首相の投票制

賛成 68 とのことで、改正質問に対して賛成の回答が一番多かった。これを、どう考えるかだが、議院内閣制を止めて、国会と政府を完全に分離し、三権分立を確立することを望んでいると解釈すべきなのかと思った。首相は、国会議員ではなく、大臣も国会議員ではない。首相を代表とする内閣は、国会が制定した法に従い、憲法73条が定める行政事務を行う。すっきりする気もする。

あるいは、民主党の掲げた政治主導に対する反発なのだろうか?ここに「菅副総理、小沢幹事長、連合結成20周年レセプションに出席」との民主党ニュース(2009年10月09日)があり、この中に「国会で多数の議席をいただいた政権党が、立法府でイニシアチブを取るだけではなく、内閣も組織する。あえて言えば、立法権と行政権の両方を預かる。」との菅発言がある。裁判所以外向かうところ、敵なしとなったの独裁の恐ろしさを感じてしまう部分がある。

立法と行政を分離することについては、検討の価値があると思う。首相は、国会議員でないとし、大臣・副大臣その他政府で行政に携わる人も、国会議員でないこととし、首相が国会議員を大臣に任命した場合は、その人は議席を失う。こうすると、大臣も公務員として、国民のために働かねばならない。公務員も与党対策や野党対策に無駄な時間をとられずに、もっと多くの時間を国民の意見を聞くことに使え、国民のために法案を立案できる。

そう単純ではないと思うが、問題点を含め、大いに議論すべきと考える。

C) 政治家に問題がある67%

今の政治家(議員)に問題があると思っている人が2/3以上存在する。もし多数決なら、2/3以上なんて、すごいことである。

最大の問題は、小選挙区制であると私は確信している。一刻も早く、小選挙区制を廃止すべきと考える。政権交代より、国民の意見を代表し、国民のために働く議員が選ばれる選挙制度にすべきである。小選挙区制では多数を得ねば、落選するので、手段を選ばない連中が多くなる。民主党のような烏合の衆と思える政党が政権を担う。権力目当てで結成された政党と感じる面がある。但し、他の党にも、同じようなことが言える部分があると思う。だから、政治家に問題があるという政治(議員)不信が生まれると思う。

やはり、選挙制度を早く変えるべきと考える。これは、憲法改正が不要である。

3) 地方自治

日本国憲法において、地方自治に関することは92条から95条までの5条のみである。一方、地方公共団体は法律を作れない。課税権はあるが、課税根拠となる法は国会のみが制定できる。狭い日本であり、ジェット機・新幹線を含め交通およびインターネットような通信の発達があり、日本1国制度が私はよいと思う。連邦のような地方独自の権限を確保する必要性は薄いと思う。

ところが、道州制という変な議論がある。理由がよく分からないのである。と言うか、権力を持ちたがっている人が、より大きな権力である、道州制の知事になりたがっているので、唱えていると感じてしまうのである。

ところで、私は、2007年8月17日に、日本国憲法と題するブログを書き、現憲法とGHQの憲法草案を対比して表を作成したことがある(ここ)。現憲法の92条から95条に相当するGHQの憲法草案(86条から88条)を読んでみると、実は、GHQ案の方が、すっきりする気もする。「国会ノ制定スル法律ノ範囲内ニ於テ彼等自身ノ憲章ヲ作成スル権利ヲ奪ハルルコト無カルヘシ」なんて。

憲法改正とは、離れて、地方自治についても議論をすべきと考える。今や国保を市町村単位で確保し、同様に生活保護も市町村行政に置いておく必然性はないと思うのである。政府レベルに持って行くと同時に、地方自治は、その根本思想として住民参加を推し進めるべきと考える。決して、道州制なんかで住民を阻害すべきではないと考える。市町村が分離して、それぞれミニ化するなんて、地方自治のあるべき姿のような気がする。市町村合併なんて、金と権力の醜い争いであった気がする。自分たちのマチやムラの計画を自分たちでつくる。金額は小さいが税収もある。自分たちのマチやムラの全員とはいかずとも、ほとんどの人達が満足するマチやムラを目指す。そう言えば、吉里吉里共和国なんてあったかな。そのような地方自治体を作れるようにすればよいと思う。

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2012年4月27日 (金)

小沢元代表の裁判は最高裁まで争うべきではないか

小沢元代表に対する東京地裁での判決は、無罪であった。しかし、これで無罪とするのは、納得ができない部分が多すぎる。やはり最高裁まで争い、政治資金規正法の解釈を争うべきと思う。

判決については、このMSN産経の「小沢元代表の判決公判を詳報します」にある、(1)から(6)までが、詳報がよくわかると思う。

(1) 小沢元代表の関与は確実と東京地裁は認定

MSN産経の詳報(4)の2頁に「4億円もの巨額の貸し付けを受けて債務者となる経済的負担を求めるのであるから、取引の概要程度は、被告人に理解してもらうことは当然」、「秘書の裁量であるとして何の説明もせず、署名をもらうことなどはあり得ないことだ」と裁判長が述べたとある。

石川被告や池田被告は、1審では有罪判決が出ている。それにも拘わらず、小沢元代表に無罪判決が出たのは、石川被告と池田被告が、小沢元代表の関与を否定しているからという理由のみである。「りそな4億円を陸山会に転貸させるという巨額の経済的負担を求める取引である上、年に464万円もの金利負担も発生するのであるから、被告人が秘書に任せた裁量の範囲を超えているのは明らか」と裁判長は述べた。

(2) 裁判員裁判だったなら、どうだったか

死刑又は無期の懲役・禁錮となる重大な犯罪ではないので、裁判員裁判になっていない。しかし、裁判の重要性からすれば、裁判員裁判になってもよいように思う。法改正が必要であるが、議員が不利となる可能性があり、国会で成立するかどうか、怪しいと思う。

もし、裁判員裁判であれば、国民目線の判決を出せたのではと思う。(国民の正義の法に照らし合わせて、適切な解釈を下せた可能性)

(3) 議員の犯罪を裁く法律

法は、国会によってのみ制定される。従い、議員に不利となる法は、制定されることはまずないと思う。この日経記事 政治資金規正法、監督責任巡り改正論議も は、政治資金規正法の改正について述べている。

しかし、国会による制定ではなく、どうどうと最高裁まで争ったら、どうなるだろうかと思う。会計責任者が有罪になっても、議員である責任者が無罪というのは、仮に法の文面でそうあったとしても、議員は法の制定者であり、無罪とすることに無理があると考える考え方である。

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2012年4月26日 (木)

電気料金40円以上が許されるのか

経済競争の結果として価格が決まるのは、納得がいく。やはり、計画経済は一部にとどめ、合理的なルールの下での自由競争が本当の仕組みであると思います。

ところが、次のニュースです。

4月25日 再生可能エネ参入に追い風 買い取り価格、企業の要望くむ

記事は、太陽光が42円/kWh、風力23.1円/kWhと伝えている。

ところで、今年の1月末に東京電力が平均17%の値上げを発表したとして大騒ぎになったが、この時の東京電力の発表の値上げ幅は金額では2円58銭-61銭であった。即ち、15円程度の金額を対象とすることから17%の値上げであり、値上げ後でも20円以下である。

家庭用の電力については、25円程度なので、同じ幅の値上げには10%となる。いずれにせよ、30円以下である。

私は、再生可能エネルギーの推進や拡大に賛成する。しかし、無理な導入をはかり、大幅な電気料金の値上げと一部の人達のみに利益を与える不公正な価格を設定することには、反対である。今の大臣だと、こんな値上げを平気ですると思うので、憂鬱である。「太陽光発電を手がける会社などの要望を大筋で受け入れ、高めの価格を設定した。」なんて、誰の方を向いて仕事をしている人達なのかと思う。

民主党が、こんな制度(電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法)を作る前には、RPS法という電力会社に再生可能エネルギーの買取を義務付けた法律があった。RPS法の場合は、発電会社が互いに競争し、且つ電力会社も交渉し、自らも設備を建設をし、それほど問題はなかったと理解する。ところが、RPS法を廃止してしまった。

詳細を見るべく、経済産業省のWebに、4月25日の配付資料が見つかった。しかし、常識を疑うことが書いてある。バイオマス発電が39円/kWhなんて、馬鹿かと思う。効率の悪い設備で、特定の業者のみが利益を得る構造は、公共工事のゼネコン談合より質が悪いと思う。地熱について「地熱発電については、他の電源と比較して著しくリスクが高いことから、・・・標準的なIRRである税引前7~8%より高い税引前13%が提示されている。」なんて、金融の知識があれば、AIJ投資顧問より醜い人達であると感じるはず。

日本の国際競争力は小さくなったと感じるが、このままでは、全く失われ、貧しいだけの最貧国になるような気がする。国民に正しく説明し、理解を得ることが重要である。ちなみに、私の知っている諸外国の再生可能エネルギーの電力買取料金は、これらの半額以下である。

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2012年4月25日 (水)

関西電力2012年夏の電力需給

関西電力の今年の夏の電力不足18.4%について、根拠を示すべきと私は述べていた。最近ではあるが、関西電力は、4月23日にこのプレスリリース「今夏の電力需給に係る報告について」で、見通しを発表していた。これについて、分析を書いてみることとする。

1) 2011年度電力需給実績

資源エネルギー庁電力調査統計のデータから、関西電力の2011年4月から2012年2月までの毎月の電力総供給量のグラフを書いた。

Kepco20124
関西電力の場合は、8月が最大であり、冬よりも夏の電力需要が大きい。

2) 関西電力の需要予測

電力需給の見通しは、プレスリリースに添付のpdfの13頁に書いてあるが、電力量ではなく、瞬間値の供給力をベースにしており、2010年度並の猛暑で30,300MWと想定し、一方供給力は、25,350MWに止まり、4,950MW (16.3%)不足するとしている。

実績では、2011年8月の最大電力は27,844MWであった。30,300MWは、8.8%の増を見込んでおり、あり得るかも知れないが、猛暑の場合であり、また何日続くのかの疑問もある。

3) 関西電力の供給力予測

13頁に、火力19,230MW、水力2,540MW、揚水2,320MW、地熱等50MW、融通等1,210MWの合計25,350MWと記載されている。少し分かりつらいのは、2頁目で他社と表現している設備を自社設備の火力と合計している点である。

資源エネルギー庁電力調査統計で見ると、2011年8月の最大電力は水力5,240MW、火力13,922MW、原子力3,426MW、他社受電5,255MWで合計27,844MWとなっている。なお、2012年1月は、水力2,536MW、火力14,230MW、原子力928MW、他社受電6,773MWの合計24,467MWであった。もし、この2012年1月の数字の水力を水力2,540MW、揚水2,320MW、地熱等50MWの合計4,910MWで置き換え、原子力をゼロにすると、25,913MWとなる。

関西電力の供給力予測は、無理をしていない余力ある数値と思える。

従い、猛暑かどうかと、自社設備はもちろんのこと、他社からの受電を含め、最大限供給力を伸ばせば、この状態より改善すると思う。現実的かを、さておくと、例えば、関西電力の水力の認可出力合計は8,197MWである。

もう一つは、節電とピークシフトで、どれだけ改善するかの点と思う。そして、万一猛暑になった場合、最終的には、計画停電を実施することも、関西地方の需要家が選択すればあり得ることである。その場合は、病院・医療機関、鉄道、交通信号、水のような社会的インフラは停電の対象外にすべきと考える。政府に任せず、自分たちの問題として、取り組むのが必要と思う。

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2012年4月24日 (火)

原子力とシェルガス

原子力とシェルガスなんて、変な組み合わせと、お思いでしょうが、共通点はエネルギーであり、それ以外はどうでしょうか?新エネルギーと言えば、再生可能エネルギーのように聞こえてしまうが、利用するに至ったのは比較的新しいという点で一致していると思います。

原子力については、負の側面というか、危険性や悪魔の側面が日々報道されており、一方、シェルガスはどうかです。日本では、天然ガスというと、クリーンで環境に優しいという風に思われがちであるが、実際は、そんな単純ではない。

1) フランスでは、シェルガス発掘が法律で禁止

フランスの法律の内容や条文を調べることができていないが、次のBBC Newsです。

BBC 19 January 2012  Bulgaria bans shale gas drilling with 'fracking' method

ブルガリでは、薬品注入・水圧破砕採掘によるシェルガスの採掘を禁止する法律を議会が可決したとを報道しているが、タイトルの副題に”Bulgaria has become the second European country after France to ban exploratory drilling for shale gas using the extraction method called "fracking".”とあり、その前に、既にフランスでシェルガス採掘が法で禁止になっているのです。

2) 何故シェルガスが環境汚染を引き起こすのか

上の1)で、”Fracking"を「薬品注入・水圧破砕採掘」と訳したのであるが、Frackingの意味は、上のBBC記事のWhat is fracking?等で、読む方が、私の説明より適切と思うのですが、要は、最近米国でシェルガス採掘に使用され始めた薬品注入・水圧破砕・水平抗井と言った方法で地中に埋まっているシェル(頁岩)の中に存在する天然ガスをシェル(頁岩)を破砕することにより地上に取り出す方法です。

イメージとすれば、堆積岩の中に閉じこめられたガス化した有機物(主としてメタン)を取り出すには、岩を砕けばよいので、中からガスが出てくる。地上に掘り出せば、ガスを取り出した後の、岩の捨て場に困るし、地中で砕いて、うまく取り出すのが安くガスをとる方法だと言える。しかし、薬品や水を注入するのに、環境汚染が生じないのかが問題です。

薬品も企業秘密であるし、地下資源の採掘方法なんて、そもそも企業秘密の塊なのです。一般の天然ガスは、ガスを通さない地層の下のガスがある地層からガスを取り出すのであるが、実は、この技術は欧米の特定の会社に独占されていると言ってもよい状態である。シェルガス採掘についても、彼らの独断場である。

どんな薬品を使っているか分からず、将来の汚染の評価が困難とすれば、どうでしょうか?

そうなると、セシウムなんて、安心できると思ってしまう。どうでしょうか?

3) 温室効果ガス抑制

温室効果ガス増加の影響は難しいのであるが、単純な気温の上昇よりも、異常気象の増加の可能性が我々の社会や生活に対する影響が大きいと私は思っている。実は、メタン(CH4)は、20年値で二酸化炭素(CO2)の72倍、100年値で25倍である。

そこで、シェルガスのFracking法による採掘であるが、私には、一般の天然ガス採掘より、天然ガスの漏洩が多いと思う。天然ガスは、温室効果がCO2の72倍とし、燃焼時のCO2排出量が(同一エネルギー発生に対して)石炭に比べ40%少ないとして計算して、1%のガス漏洩があるとすれば、ガス漏洩の方が温室効果ガス排出量は多くなる。

Fracking法とは、地中に薬品を注入し、地下のシェル(頁岩)を高圧水で破砕して、天然ガスを取り出すのであり、ガス漏洩はありそうに思えるのだが。

いずれにせよ、採掘に関わっている企業や関係者の金銭計算で、採掘されているのであり、将来にわたっての人類の幸福計算で採掘されているのではない。日本には、幸か不幸かシェル(頁岩)の地層は少ないと理解する。しかし、中国他にもシェル(頁岩)地層は多くあり、地球人としては、関心を持つべきと思う。

4) 原子力とシェルガス

フランスは、IEAの統計では2009年総発電量542,184GWhのうち原子力が409,737GWhであり、75.6%が原子力発電である。

それぞれの国で、独自のエネルギー政策・方針があってよいのであり、フランスを見習おうと言うつもりはない。しかし、「天然ガス=クリーン」のような事実を正しく把握しないで、考えることは止めるべきと言いたい。

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2012年4月23日 (月)

どちらに説得力があるのか滋賀県知事と牧野副大臣

どちらに説得力があると思いますか?次の記事です。

4月23日 読売 大飯再稼動、副大臣説明に滋賀知事は慎重姿勢

嘉田由紀子滋賀県知事は、「滋賀県は、1450万人の水源・琵琶湖を預かっている。万一、事故が起きた時、被害は近畿全体に及ぶ」と、改めて慎重な姿勢を示したとある。

一方、牧野聖修経済産業副大臣は「関西では今夏の電力が最大18・4%不足する見込みとの試算を示した。」とある。

私の4月16日のブログで、次のグラフを示したが、昨年並みであれば、今夏の電力供給には、問題はない。(冬に、問題が生じるが)

Powersupply20124b_2

私の計算は、昨年と需要が同一であることと、日本全部での受給を考えたのであり、万一関西で力に供給不足があったとしても、他の地方より応援を受けられることとしている。従い、厳密なシミュレーションではないが、逆に火力の供給力は2012年1月と同一としている。もし、それ以上に供給を増加させることができればより安全性は高まるし、逆に事故やトラブルで運転ができない発電所がでれば、供給が下がる。

そこで18.4%不足の根拠であるが、私は、2010年並みの気温になると、上記のグラフより8月は4.6%増加すると予想した。実際には、ピークシフトや節電協力があり、4.6%より小さくなると思う。どうでしょうか、18.4%不足の根拠をどう思われますか?

私が、絶対に正しいとは言いわない。根拠を示して、大丈夫とか、4.6%程度は不足するかも知れないと、計算根拠も示して言っている。副大臣は、根拠なしで、述べていると言いたくなり、ますます現政権の不信感を強めるだけと思う。議論できる論拠を示さねば何もできない。

一方で、琵琶湖の水瓶が、汚染されることの社会的影響は、知事の発言通りと思う。水源地の方々の尽力に感謝します。ストレステストの1次評価の結果、安全と言っても、それは限定された項目についての評価であり、何故ベントは大飯原発には必要ないか説明をくださいと言いたくなる。

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2012年4月22日 (日)

民主党の解体時期

22日に民主党の全国幹事長会議と全国政策担当者会議があった。

日経 4月22日 地方組織、党内結束求める 民主党、全国会議で

時事ドットコムのこの記事には、原発の40年ルールを述べたとある。もはや、この党は解体すべきと思う。

福島事故の前には、原発推進を盛んに述べていた。事故が起こると、理由もなく、中部電力浜岡を停止させた。そして、ストレステストを要求した。しかし、ストレステストとは、ある条件の下でのシミュレーションでしかない。その条件以外については、何の意味もない。

40年ルールにも根拠はない。寿命とは、個別に存在する。個別に診断をして、決定すべきであり、それも複数の専門家が診断し、評価し、そのリスクを皆で議論して決めるべきである。

権力を握った人間の醜さを嫌と言うほど、見せつけてくれた人達である。謙虚に多くの人々の意見を聞くべきだと思う。もしかしたら、この言葉は、自分自身につぶやいているのであろうか?

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«パスモ情報の悪用は組織犯罪ではないの