2019年12月 6日 (金)

河川堤防の越水と決壊

Diamondオンラインに次の記事があった。

Diamond Online 12月3日 台風19号の堤防決壊は防げた?実績ある対策を「封印」した国交省の大罪

 安価な「耐越水堤防」の建設を推薦している。即ち、河川が流れている側とは反対の堤防の裏側を越水しても越流水によって浸食されにくいように、「裏のり」を遮蔽シートやブロックなどで覆って強化し、「堤防の最上部(天端〈てんば〉)」と「裏のりの最下部(のり尻)」も洗掘されないようにする改造案である。

なるほど、その通りである。堤防の高さは変わらないので、堤防より河川水位が上回れば、水害の発生の阻止までは出来ない。しかし、決壊しないのなら、氾濫して流れ出す水量も大きくはない。避難時間も確保できる。千曲川が氾濫・決壊・越流した長野市穂保地区でも、堤防が流されてしまった。堤防からの越水は防げなくても決壊に至ることは避ける。重要なことと考える。


そこで、その長野市穂保地区の千曲川堤防復旧工事は、本復旧において「耐越水堤防」の建設になったとのことである。

日経 12月4日 長野の千曲川堤防調査委、決壊した穂保の堤防、補強して復旧へ

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2019年11月20日 (水)

安倍首相通算在任日数2887日

首相の通算在任日数が11月20日で、2887日となり桂太郎を超えて歴代単独1位となった。

日経 11月20日 首相、通算在任日数トップに 見えぬ「ポスト安倍」

このような首相在任期間が長期となっている理由が、安倍晋三氏に対する幅広い国民の支持であるなら喜ばしいことであるが、そうではない面があると考える。

1) 野党の魅力のなさ

野党の魅力のなさを一番にあげざるを得ない。野党の方々は深く反省し、国民のために働いて欲しいと思う。民主党政権が2009年8月に衆議院選挙で308議席を得て政権についた。これは、国民の期待が当時民主党にあったからだ。当時の2009年の民主党の選挙公約がここ にある。多くの盛りだくさんのことが書いてあるが、一番大事なことが抜けている。国民の意見を聞きながら、自分たちの公約をよりよいものに練り上げて実現していくという方針である。選挙で多数を得たのは、自民党に対する不満からという面がある。そのようなことを無視して、国民をないがしろにした。支持をしてくれた国民を無視し、民主党独裁政権を揺るぎないものとして樹立することを目指していたと私は感じている。例えば、政治主導である。民主党員でなければ、人にあらず。公務員は民主党の家僕であり、公務員の言うことは聞くべきではない。国民も、同様である。国のため国民のために働くことを目指して公務員になった方々も大勢いるにも拘わらず。

野党の方々は、当時の民主党と変わっていないように思う。このままでは、支持したいと思わない。国民と対話や議論をし、政策を作り上げていくのだと言って欲しいし、その実行をして欲しい。

2) 小選挙区制

小選挙区制の結果、自民党は安泰である。実は、自民党だけではなく、第2政党も安泰なのである。与党と野党は、国民のために論争するのではなく、互いの足の引っ張り合いをする。その目的は、次の選挙で勝つためである。マスコミ報道は、そのような状態で足の引っ張り合い合戦をスクープする。

支持者との政策研究や議論を通して、政策を一緒に考え、作り上げ、それを目指していく。残念ながら、既成政党の枠組みでは無理と思えるし、現在の選挙制度では、夢物語である。しかし、ネットが利用できる今だったら、全国1選挙区の大選挙区制で実現できるような気もする。

今の小選挙区制は、大政党の親分にあらゆる権力が集中してしまう。その結果、民主党の独裁政権も生まれたし、阿倍長期政権も達成できていると思うのである。

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2019年11月10日 (日)

大学入学

大学入学共通テストでの英語民間試験の活用が、「身の丈」発言で見送りとなった以後も、様々な報道が続いている。多くの議論は、教育についてではなく、大学入試の議論になっており残念に思う。

英語については、一定の学力があればよく、大学入学の合否判定にすることが私には無意味に思える。大学に入ったなら、英語や外国語と無関係でいれなくなる。英語で本や論文を読まねばならず、また書かねばならない。英語での議論は必要である。しかし、そんなことは、一定の学力があればできる。従い、大学入試英語は学力テストではなく、入試資格テストとすべきと考える。読むことが全く出来なければ、入学しても無意味だから。

でも、本当に無意味なのか、それさえも疑問に思う。大学での学問についていけなければ、留年すれば済む話である。大学とは、学ぶことができ、研究することが出来る場である。学んだり、研究することについて障壁を設けること自体おかしいと思う。望めば誰でも入れる。しかし、入学した大学から認定を受け、卒業できるとは限らないというのが本来の姿だと思う。但し、大学にも考え方はある。英語はあるレベルがあれば良いが、数学については行列やベクトルを理解していなくてはならないとの選考基準を持つ大学があっても良いように思う。

AIが進み、近い将来に量子コンピュータが使われるようになるかも知れない。グローバル化は進み、嫌でも国境を越えて、様々なものが移動する。社会の格差は、世界でも日本でも拡大するように思う。そんな時代に向けて、次世代をつくっていく人たちを、どのように育て、どのように社会は受け入れていくべきかの問題であると考える。

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2019年10月30日 (水)

原子力発電についてはまじめに考えるべき

次の朝日新聞の記事を読むと、東京電力が日本原電にお金を払うのは間違いだと読んでしまう。

朝日新聞 10月28日 安全対策で割高懸念の原電 それでも電力会社が支える訳 (全文を読むには有料記事となっている。)

日本原電の株主構成は次の通りです。

Japc201910a

特殊な会社です。一方、この会社の販売先は、東京電力エナジーパートナー、関西電力、中部電力、東北電力、北陸電力と東京電力パワーグリッドの6社です。東海(1,100MW)と敦賀(1,160MW)の2つの原子力発電を保有している。しかし、2011年度に休止して以後は休止状態が継続しており発電していない。しかし、2019年度の売上高は109,130百万円であり、その内訳は次の通りである。

Japc201910b

原子力発電所とは、発電をしなくても金が掛かるやっかいな物である。かと言って、放っておいて済む物でもない。休止した状態でも放射性物質が大量に存在する。厄介者のおもりを誰がするかと言えば、所有者しかいない。この所有者日本原電が頼れるのは、株主と電力販売の契約がある相手先しかいない。

困ったことである。でも、日本の原子力発電の政策のツケが出ているだけの話である。ここで、東京電力に手を引けと言ったらまさに無責任発言である。日本の原子力発電政策が見える実例でもある。民主党という政党が政権を得る直前の2009年7月の政策集がここ にある。その39ページの右上に「原子力利用については、安全を第一としつつ、エネルギーの安定供給の観点もふまえ、国民の理解と信頼を得ながら着実に取り組みます。」と書いていある。原発に対する当時の代表的・模範的意見だと思う。現在は、どうなのだろうか、廃炉・使用済み核燃料問題・プルトニウム問題・核兵器転用問題・廃棄物処理問題等を含め、国民的議論が必要であると考える。

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2019年10月23日 (水)

台風19号の利根川における洪水調節評価

台風21号が来ているが、どうやら日本列島は暴風圏内に入らないと思える。一方、10日ほど前に日本に上陸した台風19号は、10月12日午後7時頃に伊豆半島に上陸し、関東地方を縦断したが、広い範囲で記録的な大雨をもたらし多くの河川で氾濫が起こった。

幸い利根川では堤防決壊はなかったようであり、2010年10月30日にこのブログ「ウルトラ堤防」 を書いたが、このウルトラ堤防(田中調整池)にも水が入り、利根川の防水に一定の役割は果たしたのだと思う。この国交省記者発表資料によれば、 渡良瀬遊水地、菅生調節池、稲戸井調節池、田中調節池の4つの調節池で約2.5億m3の洪水量を貯留とあります。3ページ目-4ページ目の写真を見ると台風19号で利根川水位が上昇したときに越流が生じて調整池に水が入り貯留したことが確認できる。

ダムは、どうだったのかと矢木沢、奈良俣、藤原、相俣、薗原、草木、下久保、渡良瀬遊水池、川俣、川治、五十里、湯西川の12ダムについて国交省のデータベースから数字を拾ってグラフを書いてみた。上が合計貯水量で下が各ダムの貯水量です。

Tone12dam201910a

次のグラフがこれら12ダム合計でのダムへの流入量とダムからの放流量を書いたグラフです。概ね、ダムからの放流量は50%程度にコントロールしています。

Tone12dam201910b

さて、利根川の河川水はどうなったか。八斗島と取手における水位をグラフにしました。赤線が、八斗島と取手における氾濫危険水位であり、取手はやばい水位でした。なお、グラフは、計測点の基準水位ゼロ高からではなく、海面標高で作成しています。

Tone12dam201910c

これらの洪水緩和施設が将来にわたり機能してくれることを期待します。

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2019年10月22日 (火)

消費税10%時代になり20日以上経過したが

消費税10%時代になり20日以上経過したが、多くの人たちは、どう思っておられるのだろうか。2020年6月30日まで限定のキャッシュレス決済の場合の中小企業の5%または2%還元についてこの9月9日のブログ で書いた。期間限定については、それ以外にも2020年3月31日まで25000円の商品券が20000円で購入できるという低所得者および子育て世代向けのプレミアム商品券がある。


これらは、本質的なことを考えないごまかし政策の見本のようである。弁護士ドットコムニュースのこの記事 で取り上げているイートインコーナーの消費税10%適用は一時的な話ではなく、ずっと続く話であり、お店の方が顧客の便利さを考えてイートインコーナーを設置した結果、変なことになっているなんてのは、本末転倒である。


弁護士ドットコムニュースの記事は、堂々と正しいことを述べておられる。『 「正義マン」よりも、「軽減税率」そのものが国民にとって有害」』10%と8%の2つの税率が存在することで、消費者も大変であるが、事業所は本当に大変なのである。3月決算の企業の場合、3か月ごとの消費税申告であれば、2010年2月が10%と8%の2つの税率混在の初めての申告となる。多分、年明けぐらいから、皆悲鳴を上げ出すだろうと予想する。


国民の幸せのことを考えないバカ政治家が作り出した2重税率適用のバカ消費税制度は、なるべく早く単純なトラブルが少ない制度に改定すべきである。逆進性は、支出予算の重点を配慮することで対応すべきである。

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2019年10月15日 (火)

関西電力経営幹部金銭受領問題と原子力発電

関西電力経営幹部を含む20人が、3月死去している福井県高浜町の元助役から2006~18年に約3億2千万円相当の金品を受け取っていた。この産経記事(10月2日) によると、受領最高額は鈴木聡常務執行役員で1億2367万円、次いで豊松秀己元副社長の1億1057万円となる。明らかに、常識を越えた金額であり、通常の交友関係ではないと言える。

1) 関電で金銭等を受領したのは全て原子力関係者

贈与したのは、関西電力高浜原発(826MWx2基と870MWx2基の合計3,392MW)が存在する地元高浜町の元助役なので、その贈与理由は原子力発電所であるはず。

2) 原子力発電のコスト

原子力発電とは、金のかかる設備です。単に、存在するだけで、費用が発生するのです。発電が終了し、廃棄するのに、費用が掛かり、その廃棄物処理には、廃棄方法すら不明な部分があり、いくら発生するか分からないという厄介者であります。そんな訳の分からない費用ではあるが、財務諸表では相対的な妥当性と言わざるを得ないが、原発を保有している各社は原子力発電のコストを発表しており、次の表の通りです。

Nuclear201910a

日本全体で年間1兆4千億円という金額です。発電をしているかどうかと余り関係がなく、変動費が少なく、固定費がほとんど言う構造です。次のグラフを見てください。2014年度は、日本における原子力発電の発電量はゼロでしたが、費用は1兆5千億円以上が計上されています。

Nuclear201910b

原子力発電費用の内訳として何が計上されているかを関西電力の2018年度の資料から書いたのが次のグラフです。

Nuclear201910c

3) 原発の地元に落ちるお金

関西電力の2018年度の費用から、考えると諸税163億円のうちの固定資産税63億円、修繕費424億円のうちの地元企業分、委託費246億円のうちの地元企業分が地元に落ちるお金です。関西電力の原発は、美浜、大飯、高浜であり3箇所の合計は6,578MW。うち半分強の3,392MWが高浜町にある。高浜町の地元企業に直接・間接に流れゆくお金がいくらかは分からないが、相当の金額になると思える。そして、原子力関係の物品や人件費は、一般向けより相当単価が高いのです。危険手当的な部分もある。放射線漏れのような事故があってはならないので高品質が求められる。作業員や技術者の年間放射線被曝量の規定があるから現場就労時間に制限があること等による。しかも、上で示したように、発電しているかどうかに拘わらず、変動が少ない。

もし、地元業者がうまく電力会社を取り込むことが出来れば、安定した収入と利益が得られることとなる。食い込む先は、原発に関わる主要人物・部門で良いのです。ここに、この関電金品受領事件の一つの原因があると私は思います。

4) 電力会社(原発発電会社)の都合 

日本原電は、東京電力、関西電力のような電力会社が90%以上の株式を保有する会社であるが、それ以外は全て一部上場の株式会社である。上場している会社の義務として社会的責任もあるが、一つ明白なのは、利益を計上することがある。赤字部門があっても良いが、その場合は、その原因を説明し、黒字にする展望を示すのが経営者の義務と言える。

この株式会社の原則を原発発電部門に当てはめると、経費はほぼ一定なのだから、発電して、例え利益計上できなくとも、収益を増加させ赤字幅を減少させることである。そうなると、経営者にとって、避けるべき事態は、反対運動が起こり、発電できなくなることである。

そんな利害関係に陥った関電原子力会計の幹部と地元のボスであった高浜町の元助役だったのだろうと想像するのです。互いに、「おまえの会社には発注を止めるぞ」とか「反対運動に火を付けるぞ」と言えたとしても、言うことが出来ない関係だっただろう。

5) 今後の日本の原子力発電の仕組み

原子力発電の仕組み、すなわち、組織や法の問題です。上場株式会社という制度に優れた点は多い。しかし、固定費が大半であり、運転・発電するには、余りにも多くのことが関係する。放射線漏れを起こしてはならないと要求しても、人間がすることに100%はない。しかし、100%に近づけるべく、また万一事故が起こっても被害を許容範囲に食い止めるような技術的・社会的・法的な仕組みをつくることは出来ると思う。それが、許容範囲になっているかどうかを判断する仕組みをつくることも重要である。そのようなことを考えると、やはり現状の上場株式会社による原子力発電事業は無理だと思う。

一つ思うのは、公社のような組織だろうか。但し、既存の公社の制度ではダメである。多くの専門化等が集まり、公開の場で議論をし問題点を洗い出し、修正し、仕組みを練り上げて作っていくのである。そんな、苦労をしていかないと、日本のエネルギー政策・原子力政策はできあがらないと思う。原子力政策と述べたが、その中には原子力をエネルギー供給の選択肢から外すことも含まれる。そのような検討を実施するための資金は存在するのである。何もしなくても、現状年間1兆4千億円の支出が存在する。しかも、この状態が今後とも何10年間と継続するのである、この一部から捻出すれば良く、単に支出を継続するより、効果が期待できる。

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2019年9月23日 (月)

消費税率8%の不思議

新聞雑誌は10月以降も消費税率8%が適用されます。軽減税率の適用だからです。

すなわち、消費税法別表第一が軽減税率の対象品目を定めており、1号が飲食品であり、2号は次の様になっているのです。

 一定の題号を用い、政治、経済、社会、文化等に関する一般社会的事実を掲載する新聞(一週に二回以上発行する新聞に限る。)の定期購読契約(当該新聞を購読しようとする者に対して、当該新聞を定期的に継続して供給することを約する契約をいう。)に基づく譲渡

日刊新聞であれば、対象となる。定期購読だから、駅売店での購入はダメ。なぜ活字媒体の日刊紙定期購読を税金を軽減してまで優遇するのだろうと思うのです。ネット配信は通常税率10%です。そうなると、時代逆行も甚だしいと思う。エネルギー消費や、CO2排出において、ネットの方が、優れており、これからの時代にそぐうはず。そして、記事も即効性が高く、内容も、ネットだと読み比べが楽であり、その分、内容が濃く、品質も高いと思う。部数が少ない場合でも、ネットなら事業として成立する。本当に、訴えたい正しいことは、ネットでこそ伝えられる。ブログを書いている者からすれば、新聞雑誌の消費税率8%は強者の横暴と思う。

そんなことを思っていると、次の様な記事があった。税理士ドットコムの記事です。アンケートに答えると全文が読めます。

税理ドットコム 9月22日「新聞の軽減税率適用」直近の社説で論じた新聞はゼロ 飲食料品の議論は活発なのに…

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2019年9月18日 (水)

台風15号千葉県の停電復旧

台風15号千葉県の停電復旧に関して、東京電力パワーグリッド(このブログ内では東電と略す。)は、記者会見をし、自社のNETでも配信していた。残念ながら、揚げ足を取られないようにしようと27日までの復旧を目指すという事以上の発言は聞くことが出来なかった。(参考:日経 9月17日 千葉県内の停電、なお6万戸 断水も1万戸

台風15号は9月9日朝 5時頃から7時頃に千葉県を通過し、大災害をもたらした。ところで、東電の停電軒数の発表をグラフ化すると次の様になった。

Chibablackout20199a

グラフの右軸メモリのパーセントは、千葉県の総世帯数276万世帯に対する停電軒数の割合である。(1世帯が電力供給軒数とほぼ一致するとの考え)

ニュースに接していると、東電の復旧作業は遅々として進んでいないと感じるが、グラフに書くと停電軒数は2%強まで減少しており、当初の14%以上の停電軒数から考えると随分がんばったんだとも思える。今回の千葉県の停電は、配電網の電柱倒壊や倒木の電線接触による事故が大部分と思われ、地域による差は大きい。そこで、未だ1000軒以上停電となっている市町村を表にしてみた。

Chibablackout20199b

1000軒以上の停電は14市町あった。停電軒数を合計すると57,700軒であり、復旧が残っている58,000軒の99%に該当する。となると、復旧が容易な配電線については、ほぼ復旧を終了したこととなる。冒頭に掲げたグラフを延長すれば、間もなく完全復旧になると思えるが、復旧にあたっては早期に復旧可能な部分から手を付けることとなるので、未復旧の配電線復旧は今までより時間を要するのだと思う。

完全復旧が第一であり、その後に手を付ければ良いのだが、やはり一つの県の10%以上が2日以上停電したことの原因調査とその結果報告、ならびに対策案については発表してもらいたい。電柱を含め設計風荷重の考え方に問題があったのか、電柱付近の木々の伐採や手入れに問題があったのか、工事車両の通行が困難で復旧工事が妨げられたのか、余りにも様々な要因が考えられ、一つづつ評価する必要があると思う。

例えば、このニュース(日経 9月17日 千葉停電、配備遅れた電源車 人員配置などに課題 )であるが、有料部分となるが「だが16日午後5時時点で稼働したのは、計337台のうち96台だった。」とある。記事では、配電線の復旧との関係で資格がある技術者の人員配置がうまくいっていなかったことがあげられている。電源車を運転して現地に行った人は、配電線に接続し、安全性の確保を確認し、エンジンを起動するという操作ができる資格を持った人ではなかったし、そんな人はこのような復旧作業では引っ張りだこだったでしょうね。

もう一つ気になるのはNHK千葉 9月17日 停電で電話不通 救急搬送に影響 というニュースが伝えている救急病院と救急車の電話通話がつながらなかったことがあるというケースです。災害時には固定電話、携帯電話、スマホの電話はつながらないことがあるというのは当然のこととすべき。昔のタクシー無線のような無線電話を救急病院には設置を義務つける必要があると思うのですが、現状はどうなっているのかな?

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2019年9月 9日 (月)

間もなくキャッシュレス・消費者還元事業が始まるが

消費税の引き上げは10月1日からであり、どう考えるべきか、いろいろあると思います。

1)そもそもどのようなことか

2019年10月1日から2020年6月30日までの間に、このマークCashless20199s が掲げてあるお店でキャッシュレス決済で支払いをすると5%又は2%が消費者に還元されるという制度です。「キャッシュレス決済」とは クレジットカード、デビットカード、電子マネー、QRコード決済など、一般的な購買に繰り返し利用できる電子的な決済手段です。5%の対象となるか2%の対象となるかは、そもそも買い物をするお店が中小規模事業者でなければならず、小売業の場合は資本金5千万円以下又は従業員50人以下となる。通常は5%が適用されるが、フランチャイズの場合は2%の適用です。例えば、コンビニのほとんどは中小規模事業者であるが、フランチャイズなので2%の適用となる。小売りの物品販売業者のみならず、レストランの飲食代やホテルでの宿泊費も対象です。また、Amazonや楽天のようなネットショップでも出店者が登録企業であれば、適用されます。

2)還元方法
「キャッシュレス決済」を提供する決済事業者によるポイント還元がほとんどだと思いますが、FamilyMartはこのように 2%即時還元と発表しており、レシートが2%減額されて発行されるようです。

3)どうなるか
やはり、キャッシュレス決済が広まると予想するのです。適用を受けようとする事業者は加盟店登録を申請し、登録されると店舗情報がスマホの地図情報にも表示される。おそらく、この情報は、還元事業が終了する2020年6月30日移行も続くと予想します。店舗同士の競争も起こるだろうし、キャッシュレス決済業者間の競争も進むと予想します。そして、この 5%又は2%の消費者還元の財資は政府補助金であり、税金です。不正がないようにと監視がされるし、されねばならない。当然、政府の監視は続くし、脱税の監視、マネーロンダリングの監視にも有効利用されるだろうと思います。

 

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2019年9月 7日 (土)

神奈川新町第1踏切事故の一論点

神奈川新町第1踏切事故による京急電鉄の復旧作業は本日午後1時13分に全線で運転を再開ができるまで進んだ。

読売 9月7日 京急、2日ぶりに運転再開…復旧終了・安全確認

トラックの運転手、本橋道雄さん(67)=千葉県成田市=が死亡、乗客ら33人が軽傷を負った大事故である。この事故について、運輸安全委員会も調査対象として取り上げており(このページ )事故調査がなされる。


Kanagawashinmachiac

大型トラックは、上の図の黄色の線の道を進んできて、赤色の踏切を右折横断し、図の右上(川崎方面)から左下(横浜方面)に走る快特電車が衝突した。トラックは最初は図の上側に左折しようとし、左折できず、右折して踏切横断をした。そもそも、黄色の線の道を走行していたこと自身が誤って入り込んだ結果であり、狭い道(幅約3m)なので直進を続け、最後に曲がりきれず京急線の線路を塞いでしまった。

黄色の線の道は、京急の線路沿いであり、京急仲木戸駅付近でトラックは迷い込んだのだと思う。Google Street Viewからであるが、次の写真がその黄色の線の道の京急仲木戸駅付近の入り口である。 駐車禁止の標識があるのみで、大型車に対する警告は見当たらない。


Kanagawashinmachiac1

但し、上の写真地点(Times駐車場の所)への進入入り口である信号機の所には、次の標識が掲げられている。すなわち、現在地と書かれている地点を右折することとなるが、道路は短くしか書かれておらず、行き止まりであることを示しているようである。


Kanagawashinmachiac2

しかし、上の信号機手前100mを右折することでも黄色の線の道の入り口にたどり着くことが出来るようである。その場合は、次の写真の京急線ガードを潜って、すぐを右折するのであるが、標識はないようである。


Kanagawashinmachiac3

長々と書いてしまったが、交通標識の不備が今回の事故の背景にあるのではないだろうか。Google MapとStreet Viewによっての調査なので、不十分な調査である。しかし、その可能性があることは指摘しておきたい。

交通標識は警察の管轄だとすれば、事故捜査も警察が行うので、交通標識の不備についての調査がおろそかになりはしないかと懸念するが、そのようなことがないように、交通標識に関しても調べて欲しい。また、大型車に関しては、狭い道路や右左折困難な交差点について警告表示を行うカーナビの装備を義務付けてはどうだろうか。勿論、時としては大型車が狭い道路や右左折困難な交差点を通行することが必要な場合もある。その場合は、助手を同席し、誘導させることを義務付けてもよいのではと思う。

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2019年8月31日 (土)

横浜市における鉄道事故から

次の様な事故があった。

日経 8月29日 横浜地下鉄、オーバーラン 回送が壁に衝突、居眠りか

引き込み線でオーバーランであったので、乗客にけがはなかった。運転士は「居眠りをしてしまった」との横浜市交通局の説明であったとのことであるが、乗客を降ろした後、折り返すために引き込み線に入る時であり、おそらく乗客を降ろした 数分後のことと思う。運転士は 緊張感から解放され、ほっとした。でも、引き込み線に車両を入れるまではと、運転をしたが最後の最後に居眠りをしてしまった。このようなことであろうか。

1) 本質的解決を

29日の横浜地下鉄引き込み線オーバーランを単純に、当該運転士の過失で片付けてはならないと思う。100人以上の人が死亡したJR西日本尼崎事故の背景には事故原因の当事者に対する不合理な制度である再教育(日勤教育)制度があった。事故があったカーブの制限速度は70km/hであったが、この速度制限ゾーンの手前は120km/hであった。事故があった電車の速度は、制限速度範囲内の116km/hであった(事故調査報告書13ページ)。すなわち、カーブの手前では制限速度範囲内で、カーブになったとたん、50km/hの速度超過となる。合理的な速度の規則をJR西日本は定めていなかった。なお、このカーブの転覆限界速度は105km/hであった。

長々と尼崎事故のことを書いてしまったが、尼崎事故の本当の原因は経営者にある。経営者は合理的な組織運営をし、働く人たちが正しく働ける環境をつくる義務がある。過去において、経営者が無能であっても、働く人たちの努力と工夫により企業は持続・発展していった。しかし、社会が複雑化すると、単純ではなくなる。現代は有能な経営者による合理的な経営が必要である。

ちなみに、JR西日本は、事故直後の発表では、尼崎事故地点の転覆限界速度を133km/hと言っていた。実際の、事故で転覆した電車の速度はそれ以下の116km/hであったし、速度超過で走行した距離も200mもなかったのである。

横浜市地下鉄問題も居眠りをしてしまった原因や因果関係を追求すべきである。運輸安全委員会の報告書を待ちたい。

2) 横浜シーサイドライン

株式会社横浜シーサイドライン は、新杉田駅構内での6月1日に発生した反対方向に進行し、線路終端部の車止めに衝突・停止し負傷者15名(うち重傷3名)を出した事故により運休している金沢シーサイドラインを8月31日から再開すると発表した。同社の発表はここ にあります。運転再開から6日間は保安要員を乗車させ、その後は新杉田駅と金沢八景駅のホームに保安要員を配置し、再開から1月後に全列車の重点点検をし、無人運転にこぎ着けるとの内容である。

事故の原因は、6月14日のこの日経記事 が報道しているように、信号回線のうちの一つ F線が切れていたことのようである。

しかし、本当に重要なことは、横浜シーサイドラインが、事故につながる可能性のあるそのような事態を認識していたのかである。すなわち、経営者も技術者も「無人運転の実施に必要な制御装置や安全装置がハード面でもソフト面でも完備されており問題ない」との認識で F線・R線すら理解していなかったのではと思う。同社の2019年3月期の営業収益は3,976百万円で営業費用3,539百万円であった。営業費のうち減価償却費が1,509百万円で42.6%を占める。諸税が182百万円であり、運送費、売上原価、一般管理費が1,847百万円である。従業員数は他社からの出向者14人 を含め119人 である。1人あたりの運送費、売上原価、一般管理費 の合計は15,500千円である。 14駅存在し、16編成(合計80両)を運行しているのであるから、無人運転による経費節減が達成されていると考える。(1989年開業から当初5年間近くはワンマン運転であった。)

日本には、同様な無人運転の新交通システムが7路線、事業者数で6事業者(数え方によっては5事業者)存在する。開業が一番新しいのが、東京都交通局の日暮里・舎人ライナーである。一番長い路線がゆりかもめの14.7km(但し、神戸新交通のポートライナー線と六甲ライナー線を合計すると15.3km)であり、それほど長くはない。路線によりシステムが微妙に異なると思う。開業時期が異なれば、新しい路線は、その時の最新技術を取り入れる。安全性を高め、コストも安くを目指すのは当然である。しかし、技術は万能では無いし、常に試行錯誤の発展途上であると言える。

私は、新交通システムを否定をするものではない。しかし、車なら大量生産なので、欠陥が発見されれば、リコールで回収される。バスも同様である。鉄道の場合は、有人運転である。無人運転の新交通システムについても、安心して利用できるように、仕組みが確立されて欲しいと考える。

なお、運輸安全委員会は横浜シーサイドラインの事故をこのページ にあるように調査中の鉄道案件としており、調査報告書が待たれる。

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2019年8月26日 (月)

健保連の言うことにゃ

次のニュースがありました。

東京新聞 8月23日 <税を追う>「かかりつけ医」制、機能せず 初診料加算 患者6割で「二重払い」

 2018年度の診療報酬改定で、かかりつけ医の初診料の「機能強化加算」がなされた。患者に対するかかりつけ医が存在し、身近にいるかかりつけ医が相談窓口になることにより健康診断・健康相談、適切な他の医療機関の紹介、介護保険への橋渡し等が合理的に運ばれることが期待できることがその理由と理解する。

記事は、「約六割が二つ以上のかかりつけ医療機関を受診し、そのたびに八百円を加算されていた」と述べており、それじゃ制度の悪用で、開業医の多くは、悪のりしているとの健保連の報告であると報じている。当該報告書は2019年8月23日、「次期診療報酬改定に向けた政策提言(政策立案に資するレセプト分析に関する調査研究結果Ⅳ)」であり、このページ からダウンロード出来ます。

診療報酬を決定するにあたっては、関係者の意見をくみ取り、それなりの手続きを経て、決定されている訳だが、健保連が意見を述べることで、おもしろいと思った。日本の医療保険制度は、健康保険組合(その連合会が健保連)、健康保険組合を作っていない企業の医療保険である協会けんぽ、公務員が加入している共済組合、国民健康保険と後期高齢者医療保険がある。これらの医療保険のうち政府補助金が入っていないのは健康保険組合のみである。すなわち、政府・厚生労働省にもの申すに、補助金を受けていない健康保険組合が一番ストレートに言えると思ったのである。なお、共済組合の場合は、政府や自治体が雇用主としての半額負担は、補助金ではないが、一般民間企業とは異なるので、健康保険組合が一番自由に意見を述べることが出来ると考える。

ちなみに、日本の医療保険制度の負担と給付に関する図を掲げておく。上の図が保険料を支払負担であり、下の図が保険給付(医療費給付)である。国、都道府県、市町村は人ではないので、医療費給付を受けることはない。上と下で、負担と受給のアンバランスがあることが分かる。勿論、政策や制度であり、アンバランスが悪いと決めることは出来ない。

Medinsurance20198a

下の図は、少し表現を変えただけで、同じ内容です。

Medinsurance20198b

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2019年8月21日 (水)

このような不安をあおる記事を書いて良いのか朝日新聞

日本の医療制度に関しての無知をさらけ出しているのでしょうか。


朝日 8月19日 消費税分969億円、国立大病院が負担 経営を圧迫


国立大学の付属病院も国立病院も自治体病院も日赤や済生会や民間病院も全て同じ扱いをするのが日本の医療保険における制度です。勿論、大学は学問、研究、教育も行っており、他の医療機関と異なる側面を持つのはその通りです。しかし、「学問、研究、教育に関する収支」と「医療を提供する医療業務に関する収支」を混同してはならない。別会計で管理すべきです。ある医療機器を研究と診療と2つの目的で使用することもあるであろうが、その際は使用時間で割り振る等して合理的に管理すべきです。医学研究のための費用は、診療報酬でまかなうのではなく、研究費予算でまかなうべきです。予算が不足というなら、どうどうと国民に対して政府に対して研究費予算として要求すべきです。消費税は、他の病院も負担しているのであり、国立大病院がと言うのは、変です。診療報酬も、保険適用なら、全ての医療機関がどういつ報酬という現行制度はきわめてすっきりしています。解決方法は、保険適用外の自由診療とすることで、そうなると国立大病院の患者は随分と減少すると思うが、どうなるのだろうか?


8月19日の官報で、2019年10月1日から適用する保険診療に関する診療報酬や薬価等が発表されました。初診料の場合は2820円から2880円にと60円アップとなりました。実際の窓口支払額は、通常この30%です。保険診療報酬は、消費税非課税ですが、医療機関が支払う薬剤や医療機器・建築物等は消費税対象であり、診療報酬は標準的な消費税額を見積もって決めざるを得ないのです。どうするのが合理的なのか、一部分のみを取り出して議論するのではなく、全体を考えての合理的な議論をすべきです。

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2019年8月18日 (日)

15年間の参議院選結果を振り返る

参議院議員の任期は憲法46条により任期は6年で、3年ごとに半数を改選するので、3年に1度7月に行われる。1月ほど前の参議院選の投票日7月21から1月ほど経過したのを機会に、1月前の選挙を含む15年間6回の参議院選の結果を振り返ってみたい。なお、選挙区選挙については、複雑な要素が絡み合うので、単純に比例選挙のみを振り返ることとする。

参議院比例選挙の各党の政党別得票率の6回15年間の推移をグラフにすると次の様になった。

Sangin20198a 

 当然のことであるが、比例代表制なので得票率と比例選挙の結果の獲得議席数は一致する。グラフで言うと、2019年選挙では「NHKから国民を守る党」は1議席を獲得したが、それより投票数が少なかった「幸福実現党」他は議席は得られなかった。党派別の15年間の推移を見るために、次の折れ線グラフを作成した。

   Sangin20198e

支持者の方にはおしかりを受けるのを覚悟で、2019年選挙での立憲民主党と国民民主党は民主党として一本化し、15年間の推移が見れるようにした。このグラフを見ると2004年、2007年、2010年の時は最大勢力は民主党であったのである。また、2010年選挙ではみんなの党の獲得投票は7,943,649であり、公明党の7,7639,433より多く、自民党、民主党に次ぐ第3位の勢力であった。

このグラフを見ていると、今の政治家の悲しさを感じる所がある。すなわち、国民のことより自分の権力拡大が重要として刺激的な発言をする。年金2000万円批判なんて、よくわからない。政権交代を国民は望んでいるわけではない。国民のための政策立案であり、立法を立法府に望んでいるし、それが立法府の役割である。そう考えると、バカな議員内閣制なんてやめて、もっと良い制度を研究すべきとも思う。

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