都道府県議員選挙は都道府県で一つの選挙区を望む

都道府県議員選挙で選挙区があることの不合理を改善すべきである。今回の41道府県議選では、次の時事ドットコムニュースのように、総定数2277のうち612が立候補者がいないための無投票当選である。割合では、26.9%であるが、最大の不合理は、定数1や定数2の選挙区では現職が圧倒的に強く、また定数1や定数2では、投票するに選択肢が狭すぎる。

時事ドットコムニュース 3月29日 4人に1人無投票当選=立候補者過去最少に-道府県議選・統一選

地方議会選挙は国民にとって密接なことがらとなる都道府県条例や市町村条例ならびに地方の予算を決める地方議会の選挙である。全都、全道、全府、全県が一つの選挙区であってなんら不思議ではない。 参議院選挙の選挙区選挙では、そうしている否島根・鳥取、高知・徳島は2県で1選挙区である。都道府県単位の選挙区は決して大きすぎるわけではない。有権者に幅広い選択肢を与えるのであり、地方議会とはそのような地方の人々の意見を代表した議員により構成されて、真の地方議会となり、地方独自の政策を立案・実施できる。地方議会においては、中央の政党は意味が無いと考える。

さて、都道府県単位の都道府県議員選挙は現状では簡単に実施できない。何故なら、公職選挙法第15条1項が次の定めとなっているからである。

第15条 都道府県の議会の議員の選挙区は、一の市の区域、一の市の区域と隣接する町村の区域を合わせた区域又は隣接する町村の区域を合わせた区域のいずれかによることを基本とし、条例で定める。 

実は、公職選挙法は、市町村議員選挙について、都道府県銀選挙よりフレキシブルである。もっとも、同じ市町村を細かく選挙区に分けても意味は無いが。</

第15条6項 市町村は、特に必要があるときは、その議会の議員の選挙につき、条例で選挙区を設けることができる。ただし、指定都市については、区の区域をもつて選挙区とする。

都道府県議員選挙の選挙区も全県1選挙区にいきなりすることに抵抗があるなら、15条1項を改正して市町村議員選挙と同様に公職選挙法を改正して条例で定めることができるとすればよいと考える。

一方で、変な話である。地方自治の考え方すれば、選挙区割りにまで、国会で決めて法律で縛る必要があるのだろうか。こんなことをしていれば、地方自治とは日本国政府の召使いとしての機能しかなくなる。これじゃ、若者も国民も地方自治に興味が持てない。身近な人を議員にできる地方議会とすべきである。

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2019年3月24日 (日)

ココログがうまくつくれていません

ココログがRenewalされてしまい。多くの入力Toolが無くなってしまいました。結果、Fontをいじれなくなり、読みにくいとは思いますが、当面ご容赦ください。ココログ以外の他のブログを探すこともする必要があるかも知れません。

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原子力発電に対する補助金なんてありなのでしょうか?

次の朝日新聞の記事です。

意味や目的が理解できないのです。ちなみに、登録すれば、1日1記事読めるというので、登録して読んでみたが、支離滅裂のことが書いてある。目的も、意義も何もないと思う。

1)日本の原子力発電の費用と発電量

日本では、下の表に記載の10社が原子力発電所を保有している。各社の損益計算書に計上している原子力発電費と資源エネルギー庁の統計からの原子力の発電量である。原子力発電とは、発電することにより費用が発生するのではない。保有することにより費用が発生するのである。発電することができれば、日本の原子力発電事業者は、損失をリカバーできるのである。それなのに、発電することに更にインセンティブを付けるなんて、とんでもないバカの発想と思うのである。

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2)米国の"ゼロ・エミッション・クレジット(ZEC)とは

この冊子(ZERO-EMISSION CREDITS)からの引用であるが、排気ガスを排出しないことに対する貢献に対する価値の支払いである。再生可能エネルギーについて、排気ガスを排出しない社会的貢献として、発電費が多少高くても許容する。果たして、日本で原子力発電について、排気ガス無排出貢献として社会的価値を認め、お金を原子力発電事業者に支払うことについて多くの国民が賛成するのだろうか。国民が賛成しない案は、無理である。

米国ニューヨーク州とイリノイ州では、原子力発電事業者が原子力発電の廃止を計画。これに対し、ZECを支払って、原子力発電の廃止をやめさせようとの動きである。ZECを支払う理由は、原子力発電がなくなると代替発電はより高くなり、電力消費者はZECを負担する方がお得であるとの考えによる。何が正しいかは、難しいのであるが、米国では、この2つの州以外でも同様な議論がある。原子力発電が市場競争に勝てなくなってきており、閉鎖の計画が多くなっている。このことを巡っての米国での議論であるが、結論は出ていないと理解する。

いずれにせよ。日本のことは日本国民が決めるのである。朝日新聞でないことは確実である。

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2019年3月22日 (金)

自民党議員も小選挙区より中選挙区が良いんですね

次の朝日の記事です。
何度か書いたことがあるが、小選挙区制とは良くない制度と思う。
自民党に限らず、小選挙区制では党本部に逆らえない。記事の中の文章で言えば「総裁や幹事長の顔色を見ながらでは、意見も出ない。自由闊達に物を言える組織にしなければ」となる。
頭があり、心があるのは、人であり、個人である。組織は考えることができない。組織を構成している個人が考えを持ち、議論をし、意見を戦わせて、よりよい内容を作り上げていくのである。小選挙区制になった結果、政党は役に立たず、権力を掌握するための手段となっている。
国民が変えねばならない。結果、国民が損をする。

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2019年3月15日 (金)

日本オリンピック委員会(JOC)の竹田会長退任

退任不可避との記事ですが、退任は確実と思います。

日経 3月15日 JOC竹田会長、退任不可避 五輪招致で汚職疑惑

約2億2000万円がコンサルタント料としてシンガポールの銀行のBlack Tiding accountに送金されたことに関して、日経の記事も「明らかになっている。」と書いており、「間違いはないのだ。」と思う。

一方、JOCも竹田氏も、潔白であると述べているのみであり、2億2000万円の支払い目的や支払い理由について説明をしていない。竹田氏個人のお金ではなく、JOCのお金であり、公的機関の公的なお金であります。国民や世界の人に説明する義務がある訳で、できないなら、個人で賠償し、且つきちんとした説明をすべきでしょう。

会長退任は当然のことと思います。そして、東京オリンピックに、寄付等を私はしません。

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2019年3月 7日 (木)

マンションの受電契約は各戸の権利

最高裁で、次の判決があったが、当然のことと考える。

日経 3月5日 マンション総会決議は無効 個別電気契約で最高裁

最高裁の判決文は、ここにあります。

このマンションは総戸数544なので、相当大きい。従い、2戸が一括受電に反対し、一括受電ができないとの事態になるのは、不思議ではないと思う。

さて、一括受電が有利かどうかは、実は単純ではないと言える。通常の場合、マンションの一括受電は、管理組合が高圧6600Vで受電する契約を締結し、管理組合が所有・管理する変圧器・遮断機等があるマンション内の受電設備で降圧し、低圧100V側から各戸までの電線を保有・管理し各戸に電力供給を行う。各戸は、電気代を管理組合に払う。個別受電であれば、100Vの電力を各戸まで電力会社が供給するが、一括受電だと電力供給者は管理組合となる。管理組合は、機器や設備のメンテナンスを、どこかの会社に委託する。多分、6600Vでの高圧電力供給を行う会社か、その会社が紹介する会社と思う。

一括受電になると契約や管理が複雑になる。更には、低圧100V受電も自由化されていることから、昔と比べれば、選択範囲が相当広がった。マンションでも、自由化電力が選べる。逆に、一括受電だと、その高圧電力会社との契約に縛られ、しかも機器・設備メンテナンスも関係することから、逆にフレキシビリティが小さくなる可能性さえある。電気料金の回収も管理組合の仕事となる。日が照っている明るい方のみを見ると、全体像を見失ってしまうことがある。

建物の区分所有法により各戸の電力供給契約を縛ることはできないという最高裁の判決は至極当然と考える次第です。

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2019年3月 6日 (水)

医師の働き方環境のOECD諸国との比較(2)外来受診を含めた場合

直前のブログについて広島国際大学の江原教授からコメントを頂き、江原教授が北海道医報に書かれた「医師の働き方改革」と題しての投稿(このページ)を紹介頂きました。

江原教授は、このブログの病床あたり医師数のグラフに相当する比較を、更に外来受診数を加味して分析されておられます。今回は、前ブログに引き続いて、外来受診数を加味した分析を実施してみます。

1) 手法

前回同様、OECDの統計を使って、OECD諸国間の比較とします。2016年のデータとするが、一部の国については2016年に相当するデータがない場合があり、直近データを使ったり、2017年を使っている場合もあります。外来受診数は、OECD統計のHealth Care UtilisationのDoctors consultationを採用しました。

OECD統計の日本のDoctors consultationは、2015年12.8回/年・人であり、厚生労働省の平成29年患者調査上巻第9-2表の外来総数は歯科を除くと6,898千人/日であり、これを年間250日として計算すると年間17億2千万回となる。一方、OECDの12.8回/年・人に日本の人口1億27百万人を掛けると16億2千万回となる。年間235日とすれば、ほぼ一致するわけで、OECD統計のHealth Care UtilisationのDoctors consultationの採用で、OECD諸国間の比較を実施しても、大きな問題はないと判断する。

2) 外来受診数

OECD統計によれば、外来受診数は韓国に次いで日本が第2位であります。数字で言えば、日本は一人年12.8回なので、月1回以上となるが、高齢者の場合は、月1回以上で複数の医療機関を受診されておられる方もいる。また、高齢化社会においては、やはり外来受診数が多くなる傾向であり、国全体での平均値は高くなるはずです。

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3) 外来患者についての医師負担

江原教授は、外来患者に対する医師の対応は、入院患者の40%と想定して、病床数に1日あたりの外来患者数の0.4倍を掛けた数字を換算病床数として、病床数(患者数)あたりの医師数を計算して比較されておられる。同じ手法を採用して、各国比較をしたのが次の図です。

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なお、外来患者に対する医師の対応を、入院患者の40%とするのは、病院が最低確保すべき医師人員数を定めた医療法施行規則第19条の援用によるものです。すなわち、医師定員が、入院患者1と外来患者を2.5で除した数の合計を16で割算して計算することになっているからです。

4) 外来患者への医師対応時間を平均12分とした場合

日本の医師法での病院の最低限の医師数を規定した厚生労働省令である医療法施行規則の定員を使って、国際比較をしたのが上記3)である。しかし、医療法の定員が日本の実態にあわせての妥協という側面はある。そこで、外来患者に対する医師の平均診察時間(実診察時間以外も含め)を1時間につき5人として12分間とし、医師の年間労働時間を2000時間として外来診療に要する医師の年間人数を計算した。そして、この外来対応の医師数を実際の医師数より差し引き、差し引いた差数の医師数が病床に対応可能な医師数であるとして病床数あたりの医師数を計算した。その結果のグラフが次である。

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3)のグラフとほとんど同じ結果であるが、3)と4)を比較すると、日本は3)でも4)でも韓国に次いで最低から2番目であるが、最高位のスウェーデンについては、3)では0.78で、4)では1.68となった。

外来受診数を加味しない場合が、直前ブログの次の図なので、大枠はほぼ同じです。しかし、日本の数字を見ると、外来受診数を考慮すると0.19から0.09へとほぼ半分になってしまった。これで良いのか?持続可能か?改善するとすれば、どことどこを、どう改善すべきか医療という基礎インフラの維持は重要であり、関心を持ってよく考えたいと思います。

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2019年3月 1日 (金)

医師の働き方環境をOECD諸国と比較する

2018年7月6日に公布された働き方改革関連法が、4月1日から施行される。厚生労働省のリーフレットはここにある。

リーフレットの1番目には「時間外労働の上限は月45時間、年360時間を原則とし、臨時的な特別な事情がある場合でも年720時間、単月100時間未満・・・」と書いてある。

しかし、医師については、このリーフレットの内容は適用されない。というのは、働き方改革関連法で労働基準法が改正されたが、附則341条により、医業に従事する医師については2024年3月31日までの間は適用されないとされた。そして、2024年4月以後に適用される場合でも、「限度時間並びに労働者の健康及び福祉を勘案して厚生労働省令で定める時間」と医師以外だと単に「限度時間」となっている条文とは異なっている。

そのようなこともあり、厚生労働省において医師の働き方改革に関する検討会(その検討会のWebはここにある。)が持たれている。参考としては、朝日新聞社説2月24日Nikkei Style 2月11日の記事がある。

本日のブログでは、OECD統計データを使って、日本の医師の労働環境や医療がOECD諸国と比較して、どのような水準であるかを見てみる。

1) 医師数

医師数の各国比較です。世界第3位の308,000人である。なお、厚生労働省の統計では、病院での医師の従事者202,302人、診療所の従事者102,457人である。診療所従事者のうち、71,888人はオーナー開業医である。

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2) 人口1000人あたりの医師数

人口あたりでの比較の方が妥当であるので、1000人あたりの医師数の比較とすると次のようになった。

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日本の医師数は、必ずしも多くはない。

3) 病床あたりの医師数

病床あたりの医師数を比較すると、医師数が最も少ないのが日本となった。

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日本の病床数が多すぎると言えるはず。病床数を比較すると、日本はダントツ1番である。166万床の中には、精神病床33万床を含んでいるが、一般病床のみでも病院で89万床、一般診療所で10万床なので、一般病床のみとしても米国の898千床より多い。

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医師の場合も、時間外労働の上限は月45時間、年360時間を原則とすることで目指すのが本来の姿と考える。今日明日にそれが達成できるわけではないが、高齢化が進む中、展望を持って進むべきであると考える。

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2019年2月25日 (月)

普天間問題は、解決に向かって、考えるべき

沖縄県民投票において、投票率52.48%で、埋め立て反対に72.2%の意思表示がされた。これを無視することは、県民の意向を軽るんじることになると考える。日経新聞は安倍首相の発言として「結果を真摯に受け止め、基地負担軽減に向けて全力で取り組んでいく」と伝えている。今後、どのようになるだろうか?

日経 2月25日 首相「移設先送りできず」 沖縄県民投票 知事は中止要請

1) 普天間から辺野古岬への日米移転合意 2016年5月1日

再編実施のための日米のロードマップ(United States-Japan Roadmap for Realignment Implementation)の仮日本語約はここ(英文はここ)にあり、「日本及び米国は、普天間飛行場代替施設を、辺野古岬とこれに隣接する大浦湾と辺野古湾の水域を結ぶ形で設置し、V字型に配置される2本の滑走路はそれぞれ1600メートルの長さを有し、2つの100メートルのオーバーランを有する。各滑走路の在る部分の施設の長さは、護岸を除いて1800メートルとなる。」と書かれている。

なお、新施設では米軍による戦闘機の運用がないことも書かれている。そして、「沖縄に残る米海兵隊の兵力は、司令部、陸上、航空、戦闘支援及び基地支援能力といった海兵空地任務部隊の要素から構成される。」と書かれている。日本文での意味が不明な部分あるが、この部分の英文は”The U.S. Marine Corps (USMC) forces remaining on Okinawa will consist of Marine Air-Ground Task Force elements, such as command, ground, aviation, and combat service support, as well as a base support capability.”となっており、辺野古への移転後は、海兵隊の司令部関係のみになる。大きな新基地の建設は不要である。

そして、2016年5月1日の日米移転合意の重要な部分にグアムへの移転がある。これについては、この2013年10月3日の議定書の中で「合計約9千人の第三海兵機動展開部隊の要員がその家族とともに沖縄から日本国外の場所に移転することが確認されたことを認識し」となっており、移転が完全終了したかは、定かではない面はあるが、基本的には終了したのだと思う。

2) 2005年10月29日の合意

日米同盟:未来のための変革と再編という2005年10月29日の合意がある。この中の柔軟な危機対応のための地域における米海兵隊の再編というパラグラフの中にこの文章がある。

このような要素に留意しつつ、双方は、キャンプ・シュワブの海岸線の区域とこれに近接する大浦湾の水域を結ぶL字型に普天間代替施設を設置する。

これが、辺野古新基地建設に関する最初の合意である。

3) 1996年12月2日の合意

日本文はここに、そして英文はここにある。日本文での文書名は「SACO最終報告」となっているが、SACOとは”Spcial Action Committee on Okinawa"であり、当時の池田外務大臣、久間防衛庁長官、ペリー国防長官、モンデール駐日大使が、この委員であり、報告と言っても、このメンバーでこのようなことを合意したという報告書である。

ここに普天間代替施設について、別紙部分であるが本紙とは不可分と記載されており、次のようなことが書かれている。

・ 普天間飛行場の運用及び活動は、最大限可能な限り、海上施設に移転する。

・ 海上施設は、沖縄本島の東海岸沖に建設するものとし、桟橋又はコーズウェイ(連絡路)により陸地と接続することが考えられる。

・ 次の3つの工法がいずれも技術的に実現可能とされた。
(a)  杭式桟橋方式(浮体工法):海底に固定した多数の鋼管により上部構造物を支持する方式。
(b)  箱(ポンツーン)方式:鋼製の箱形ユニットからなる上部構造物を防波堤内の静かな海域に設置する方式。
(c)  半潜水(セミサブ)方式:潜没状態にある下部構造物の浮力により上部構造物を波の影響を受けない高さに支持する方式。

4) 解決の可能性

関係者が意地を張らなければ、解決の可能性はあるのではと思う。3)の1996年12月2日の合意は、日米のトップが合意したのであり、米政府・米軍および日本政府にとって、この内容で問題ないはずである。問題があるとすれば、メンツだけ。それなら、捨てれば良い。

沖縄の人たちにとっても、基地は存続するが、埋め立ては必要ない。この妥協に乗れるかであるが、普天間移転のことを考えれば、そして、その海上施設が永続的なものではなく、やがて時期が来たならば、交渉の可能性を残せるなら、可能性があると思う。

これを機会に、必ずしも海上施設でなくても良い、解決に向かって、進んで欲しいと思うのである。

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2019年2月20日 (水)

ふるさと納税 欠陥制度

朝日新聞は、次の記事を掲載していた。

朝日新聞 2月20日 ふるさと納税も「100億還元」 欠陥ついた?寄付競争

ふるさと納税とは、実質2000円の負担というものの、寄付額の30%以上が返礼品で戻ってくるなら、5万円のふるさと納税をすると、1万3千円の得となる(5万円x30%-2000円)。さて、どう考えても不思議な話である。

泉佐野市のこのページには、次のように書かれてあり、ビール1ケースを5千円だとすると15,000円の寄付でビール1ケースとAmazonギフト券3000円なので、ビール1ケースが5000円だとすると、8,000円もらえる。一方、負担は2,000円。泉佐野市には、15,000円の寄付金は入るわけで、8,000円の支出が発生しても、7,000円の純収入である。

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何故、こんな不思議な話があるのかと言えば、国税を財資として地方交付税を交付して調整するからである。税金の無駄使いも甚だしいのである。

1) 寄付金は、本来その使途を示して集めるもの

どこの地方自治体も、寄付金の使途として多くの項目があげられている。自分の自治体は、このようなことを実施したいのだが、○○円が資金不足となっており、寄付をお願いしたいとして寄付金を募るのが本来の姿である。地方自治体同士で競うのは、返礼品の人気ではなく、寄付金の使途や寄付を募る理由・意義のはずである。

ふるさと納税は、返礼品禁止とすべきと考える。

2) 地方交付税による補填を中止する

ふるさと納税返礼品は、国民の血税が財資である。この総務省のふるさと納税ポータルサイトの下の方に、2000円の負担で済んでしまう所得(給与所得で計算)の概算表がある。この表から分かるが、300万円の年収だったら、ふるさと納税2000円負担の範囲内で、できるのは28,000円。ところが、年収1,000万円だったら176,000円まで可能。金持ち優遇であり、寄付をした人と、寄付を受け入れた自治体に税金(国税)が支出される。

本来の寄付制度で運用すべきである。冒頭の朝日の記事は、問題があることを指摘するが、解決策は何も述べていない。報道とは、そんなもので、意見がない会社・人たちなのかな?

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離婚の慰謝料請求は配偶者に対してすべし

「離婚の慰謝料請求は配偶者に対してすべし」なんて、すごく当然のことと思うのですが、最高裁のこの判決を待たなければいけないのは悲しく思います。

日経 2月19日 離婚の慰謝料、不倫相手に原則請求できず 最高裁初判断

最高裁の判決文は、ここです。

東京高裁は、次のようなものでした。

元妻が勤務先会社の男との不貞行為により婚姻関係が破綻して離婚するに至ったものであるから、男は、両者を離婚させたことを理由とする不法行為責任を負い、元夫は、男に対し、離婚に伴う慰謝料を請求することができ るとして200万円の支払いを命じた。

最高裁は、次のように述べており、その通りであると私は考える。

1) 夫婦の一方は、他方に対し、その有責行為により離婚をやむなくされ精神的苦痛を被ったことを理由としてその損害の賠償を求めることができるところ、本件は、夫婦間ではなく、夫婦の一方が、他方と不貞関係にあった第三者に対して、離婚に伴う慰謝料を請求するものである。

夫婦が離婚するに至るまでの経緯は当該夫婦の諸事情に応じて一様ではないが、協議上の離婚と裁判上の離婚のいずれであっても、離婚による婚姻の解消は、本来、当該夫婦の間で決められるべき事柄である。 したがって、夫婦の一方と不貞行為に及んだ第三者は、これにより当該夫婦の婚姻関係が破綻して離婚するに至ったとしても、当該夫婦の他方に対し、不貞行為を理由とする不法行為責任を負うべき場合があることはともかくとして、直ちに、当該夫婦を離婚させたことを理由とする不法行為責任を負うことはないと解される。

第三者がそのことを理由とする不法行為責任を負うのは、当該第三者が、単に夫婦の一方との間で不貞行為に及ぶにとどまらず、当該夫婦を離婚させることを意図してその婚姻関係に対する不当な干渉をするなどして当該夫婦を離婚のやむなきに至らしめたものと評価すべき特段の事情があるときに限られるというべきである。

以上によれば,夫婦の一方は,他方と不貞行為に及んだ第三者に対して、上記特段の事情がない限り、離婚に伴う慰謝料を請求することはできないものと解するのが相当である。

2) これを本件についてみると、前記事実関係等によれば、男は、元妻と不貞行為に及んだものであるが、これが発覚した頃に元妻との不貞関係は解消されており、離婚成立までの間に上記特段の事情があったことはうかがわれない。したがって、元夫は、男に対し、離婚に伴う慰謝料を請求す ることができないというべきである。

私の意見

「不貞行為を理由とする不法行為責任は、離婚させることを意図してその婚姻関係に対する不当な干渉をするなどして当該夫婦を離婚のやむなきに至らしめたものと評価すべき特段の事情があるときに限られる。」は、すっきりした解釈と考えます。

恋愛は、自由ですよ。

なお、参考として、最高裁判決文から抜き出したこの事件の時系列経緯を書いておきます。

1994年3月 元夫と元妻は結婚
1994年8月 長男出生
1995年10月 長女出生
ーーーある時期から、元夫は仕事のため帰宅しないことが多く、元妻は男が勤務する会社に入社した。ーーー
2008年12月以降は元夫と元妻の間で性交渉はなくなった。この頃、元妻と男は知り合うこととなった。
2009年6月 この頃から、元妻と男の不貞行為は始まった。
2010年5月 この頃、元夫は元妻と男のことを知った。その後、元妻は、男との関係を解消した。元妻は元夫との同居を続けた。
2014年4月 長女が大学に進学したのを機に、元妻は元夫と別居し、その後半年間、元夫のもとに帰ることも、元夫に連絡を取ることもなかった。
2014年11月 横浜家庭裁判所川崎支部に対し、元夫は、元妻を相手方として、夫婦関係調整の調停を申し立てた。
2015年2月25日 元夫と元妻の離婚調停が成立した。

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柳原病院事件は東京地裁で医師無罪判決

当然と思うのですが、東京地裁で医師を無罪とする判決が出ました。

日経 2月20日 手術後わいせつ、男性医師に無罪判決 東京地裁

追って、判決文が入手できれば、報告します。なお、本事件について、このブログで取り上げた関連の記事は次でした。

2016年8月27日 わいせつ容疑で医師を逮捕とは驚き

2016年12月 1日 柳原病院の医師のわいせつ行為に関する変な裁判

2018年9月10日 柳原病院の医師準強制わいせつ事件9月10日から公判再開

2019年1月 9日 柳原病院事件は2月20日に判決言い渡し予定

無罪で当然と思うのですが、わいせつな行為をしたと言う乳がん手術は2016年5月10日のことでした。わいせつ行為は、満床在室の4人部屋で行われたとして逮捕されたのですから、メチャメチャな事件だと注目していました。

検察は、社会の常識を考えれば、控訴しないと思うのですが。これで控訴したら、医師の方々に対する冒涜であり、医療において重要な役割を果たす医師の方々の真摯な医療に対する取り組み意欲をそぎ、我々の最重要インフラである日本の医療に悪影響を与えることを懸念します。

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2019年2月14日 (木)

一般家庭の太陽光発電

直前のブログで、自分で太陽光発電の点検は難しいので、継続してモニターをすることは必要であると書きました。

そこで、典型的な例として次の発電・売電・電力購入のカーブを掲げます。

Solarpv2012d

太陽が上っている日の出から日没までの時間帯が発電電力を得ることができ、発電があれば、その分購入電力が少なくなる。更に、発電電力が家庭内消費電力を上回れば、上回った分を電力供給会社に売電することとなる。上記の例だと、午前5時から発電が始まり、午前8時には家庭内消費を上回るので、売電が始まる。16時になると発電が家庭内消費を下回ることとなり、18時以後は発電をしない。

なお、上の例は、年間の平均をカーブにしたので、5月頃の日照が良い場合は、発電量はもっと多い。一方、雨天の日は、ほとんど発電しない。消費も夏・冬は多いが、春・秋は少ない。一つの例としては、5kWの設備で年間発電量5,500kWh、発電からの家庭電力消費2,100kWh、売電量3,400kWh、電力購入量2,800kWh程度でしょうか。地域差もあるし、設置している設備が完全に南を向いているかも関係します。

都道府県別の家庭太陽光発電の設置割合を何世帯で1設備の設置となっているかを調べてみたのが、次の表であり、これを地図で示したのが、最後の図です。

Solarpv2012e
Solarpv20192c

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2019年2月12日 (火)

住宅屋根太陽光発電の安全性・危険性

住宅屋根太陽光発電についての次の記事があった。当該消費者安全調査委員会の報告書を紹介すると共に、住宅屋根太陽光発電の安全性・危険性について書いてみたいと思います。

Diamond Online 2月12日 住宅用の太陽光発電設備が危ない!10万棟以上で火災の可能性

消費者安全調査委員会 事故等原因調査報告書 住宅用太陽光発電システムから発生した火災事故等 平成31年1月28日

同上 概要版

1) 約10万7000棟に対し火災事故等の再発防止策が必要か

消費者安全調査委員会(以下委員会と略す。)が呼びかけているのは、応急点検の実施です。かつ、応急点検の実施対象は鋼板等なし型に該当する場合です。鋼板等なし型とは次の報告書にあった図7の右下のタイプです。

Solarpv20192aご自分の太陽光発電設備の型が分かっていない場合は、設置した業者に問い合わせれば良いでしょう。図の下の方の説明にあるように、屋根置き型と鋼板敷設型が94.8%で、鋼板付帯型は少なく0.7%。鋼板等なし型は4.5%とのことです。この4.5%が設置件数では107,000棟になるとのこと。鋼板等なし型の場合の危険性は、太陽電池モジュールと屋根材とが近接していることから住宅の火災の危険性があることです。火災発生箇所としては、太陽電池モジュール、ケーブル、パワーコンディショナ、接続箱があるとのこと。

資源エネルギー庁の統計(これ)では、2018年9月末現在で住宅用太陽光発電の設置済み数(導入量)は2,431,713件であり、4.5%が鋼板等なし型だとすると、11万棟近い可能性があります。

2) どのような現象なのか

住宅用太陽光発電とは、3kW~5kW程度の出力が多いと思いますが、家庭用ガスコンロの強力火力バーナーというのが最大にすると4.2kWです。4,200Wですから、電気ストーブで考えても、5台以上の熱です。これが屋根上で熱源となれば、火事が起こっても当然という感じです。最も、屋根上に設置した太陽光発電パネルの全てが熱源となってしまうのではなく、パネルのある特定の部分や接続部分の発熱でしょうが、火災の原因になり得ることは理解できる。

下の写真は、報告書の中の赤外線サーモグラフィ画像の写真であり、左は高抵抗箇所が温度上昇しており、右では1枚のモジュールが電力変換されていないため高温となっている。

Solarpv20192b

高温になれば、火災を引き起こす危険性はある。

3) 鋼板等なし型以外は大丈夫か?

2)の現象の発生の可能性は、鋼板等なし型に限定されないはず。原因は、製品の不良、工事の不良、そして経年劣化がそれに伴うと考えられる。そうすると、鋼板等なし型でない95%以上の設備も火災リスクは低いであろうが発熱しており、発電電力量は少なくなっている可能性はある。

太陽光発電を設置している場合、電力会社からの請求書に電気代以外に電力買電量が書いてある。発電量は季節差があるので、前年同月の請求書と比べて、買電量が小さくなっている場合は、設備の点検・メンテナンスを依頼した方が良いと思う。なお、設備にも通常はモニターが設置されているはずなので、毎月の発電量を前年同月と比較し、ある程度下がっているとなると、点検を依頼すべきと考えます。

住宅用太陽光発電で困る点は、自分では点検ができないことです。但し、モニターはできるのでモニターはすべきです。

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2019年2月 7日 (木)

統計不正は重大であり、厚労省は解体すべきである

国の現状を分析し、政策を考え、政治的判断をするにあたり統計データは重要である。アベノミクスや安倍政権を分析し、選挙を初め様々な局面でものごとを考える上で、重要な役割を果たすのが統計データである。正確な統計は、政府でないと困難と言うべきか、政府が国民のために果たす重要な役割である。そのために、国民は税金を払っている。今回の厚労省の統計不正は、国民に対する裏切り行為である。

1) 政府統計は、統計局が管轄すべき

次のニュースがあったが、何の違和感もなく、当然だと思った。

日経 2月6日 賃金構造統計、所管外の総務省が実態調査へ

今回の厚労省統計不正発覚の発端は、統計精度向上の取組の一環として、総務省から平成30年12月に全数調査の「500人以上規模の事業所」において平成29年と平成30年に数値の不連続がある旨の指摘があった。原因を精査したところ、東京都における「500人以上規模の事業所」を抽出調査としていたことが判明し、更に平成29年において必要な復元がされていないことが判明した。

1月22日付の「毎月勤労統計調査等に関する特別監察委員会」の報告書(表紙を含め30ページ)がここにあり、平成16年(2004年)に端を発した厚労省の統計に対する不適切な事務執行が書かれている。

私は思った。統計という根幹業務を不適切な人たちが実施することは、社会を不幸にすることであり、それを正す必要がある。上の日経ニュースにある賃金構造基本統計については、総務省による調査ではなく、とりあえずは総務省が実施する統計に移行できないかと思う。

統計法は、総務省に、統計委員会を置くことを定めており、統計委員会は総務大臣の諮問に応じて統計及び統計制度の発達及び改善に関する基本的事項を調査審議することとなっている。総務省による国勢調査と内閣府による国民経済計算以外は、各省が統計業務の実施主体である。ちなみに、基幹統計で総務省による実施は国勢調査を含め14統計。厚労省は、毎月勤労統計、賃金構造基本統計を含め9統計である。

各省が政策立案に携わっているわけで、有効な政策を立案するには、統計データは不可欠である。まさか、統計業務で不正はないと信じていたが、不適切な事務を知ると、改善すべきと考える。直ちには、無理であるとしても、統計法の改正を含め、独立した政府機関としての統計局の設置を検討を開始することは直ちに実施すべきと考える。1年後の法案国会提出でどうだろうか?

2) 厚生労働省は解体すべき

なぜ、こんな訳の分からない省が存在するのだと言いたい。医療・介護、年金、社会福祉・援護・子育て、雇用・労働安全なんて、こんな幅広い分野を一つの省に掌握させれば、管理不能状態となる。バカは言う。「政府の無駄使いは人員が多いことなので、削減すべし。省庁の数は、少ないのが良い。政府がしていることで、民間ができることは民間に任せるべきである。」部分的にはあてはまることもある。しかし、実態を見ずして実施すると、国民が不幸になる。日本の公務員の数は、少なすぎるという意見を聞くことがあるし、今回のことを思うと、その通りだなと思う。公務員を増やして、国民は幸福を追求すべきと考える。

1)で「毎月勤労統計調査等に関する特別監察委員会」の報告書を紹介した。2003年5月22日付の事務連絡において、東京都の一部の産業で抽出調査と連絡された。この連絡文書を発した係長に対するヒアリングの結果が、15ページの上部にある。「継続調査(全数調査)の事業所については企業から特に苦情が多く、大都市圏の都道府県からの要望に配慮する必要があった。」とのことだが、それなら、必要な手続きを踏んで実施すべきと言わざるを得ない。何故なら、毎月勤労統計調査年報では500人以上全数調査と記載していたし、抽出調査としたにも拘わらず全数調査と同じ手法で最終報告数字を作成していた。

更に、抽出調査としたことによる統計補正・復元プログラムを作成するにしても、プログラムがCOBOLで書かれていたために、システム改修はできなかったなんて、嘘みたいな話も書いてある。

厚労省って最低と言いたいが、役所が適切に仕事をしていることを検証する独立団体を立ち上げたいとさえ思う。

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