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2007年1月30日 (火)

「あるある」とNHK

1) 「あるある」についてフジテレビが謝罪

納豆だけではなく、東京新聞01月28日-「あるある」98年にも捏造 レタスの効果、研究者証言東京新聞01月29日 -「みそ汁」減量も偽りか 米研究者が証言という報道があったからでしょうか、ついにフジテレビが謝罪をしました。

日経 1月29日 21:00 「あるある」捏造でフジテレビ社長が陳謝

その部分だけを書き出すと”「事実でない虚偽の内容が含まれた番組を放送したことを深くおわびする」と陳謝した。”となります。

2) 東京高裁における番組改編訴訟でNHKに賠償命令

このニュースが流れました。日経は以下の通りで、この問題における政治家介入に関する報道を、NHKと対立して、行っていた朝日の記事もあげておきます。

日経 29日 19:52 高裁、NHKに賠償命令・番組改編訴訟で
朝日 29日 20時42分 「NHKが番組改変」 200万円賠償命じる 東京高裁

朝日には、判決理由の要旨があったので、これもあげておきます。

朝日新聞 29日 20時47分 NHK番組改変訴訟 判決理由の要旨

NHKも、本件について報道を行っています。NHKの場合は、このリンクが短期間に消滅してしまうことから、ニュースの全文を続きを読むに入れておきます。

3) どう考える

さあどう考えるべきでしょうか?

「NHK番組改編訴訟」は、市民団体『戦争と女性への暴力』日本ネットワーク(バウネットジャパン)の女性法廷について取り上げたNHK教育テレビで2001年1月30日に放送された「ETV2001 問われる戦時性暴力」について、バウネットジャパンが放送された内容は改編があり、正しく伝えていないと損害賠償を求めていたものです。「あるある」は、実施していない実験を実施したこととし、発言していない内容を字幕で変更したりという捏造です。一方、NHKは、捏造は行われていないが、部分だけを抜き出して、それが全体像であるように伝えたのだろうと思います。最も、判決文を読んでおらず、放送も見ていないので、報道されている内容からの判断ではありますが、取材を受けたバウネットジャパンがその様な主張をしているのであるから、そう判断してよいと考えています。

一方、NHKの主張は、放送法第3条の様ですが、放送法第3条は取材した内容を自由に加工してよいと述べているのではなく、干渉され、規律されることはないという放送、報道の自由を述べているというのが私の解釈です。放送法第3条は、次の通りです。

放送法第3条 放送番組は、法律に定める権限に基く場合でなければ、何人からも干渉され、又は規律されることがない。

仮にNHKにインタビューされ「・・・をどう思いますか?」なんて言われたら、そして、それが放送されたら、ほんの一部分だけが出るのでしょう。矛盾することを、たくさん発言しているであろう中から、NHKに都合のいい部分だけ出るのかも知れません。私のブログにも、矛盾することが山ほど書いてあります。一部だけ取り出してパッチワークをされたら、多分異なった主張が成立するでしょう。バウネットジャパンの場合は、インタビューではなくて、事前に番組の主旨や放送内容について説明があり、バウネットジャパンとNHKが合意の上で取材と放送がされたと了解します。NHKの契約違反があったのだと思うのです。取材される側は、例えば、興味本位や意図せぬ目的に使用されるのであれば、断るし、断る権利を有するはずです。

放送事業者に、被取材者の意図と反する編集を認めるなら、放送事業者が好きなように、世論を誘導することが出来てしまう。とても恐ろしいと思います。ちなみに、以下が放送法第3条の2第1項です。

放送法第3条の2第1項 放送事業者は、国内放送の放送番組の編集に当たつては、次の各号の定めるところによらなければならない。
  報道は事実をまげないですること。

そう考えると「あるある」の捏造とNHKの「部分のみの放送」は、本質的に同じ根を持っているような気がします。「真実の放送・報道」は、難しいことです。でも、放送関係者には「真実の放送・報道」を目指して欲しいと思います。

4) 蛇足

NHKは、この東京高裁の判決を不服として最高裁に上告するのですね。この費用を誰が払うか?NHKですが、その財源は視聴者の受信料です。最高裁が終わるまでは、NHKは謝罪をしません。それが、NHKが言う公共放送なのだろうかと思うのです。少なくとも、公共放送なんて言葉は私は使って欲しくありません。(但し、上告は、権利であり、その点については、何も言いません。)

更に、もう一つ愚痴を、何故NHKは問題に正面から取り組まずに、常に姑息な方法でのぞむのだろうと思うのです。何のことかというと、受信料です。日経 1月24日-NHK受信料督促訴訟、分割払いで「和解」へ・東京簡裁の様な記事がありますが、NHKが裁判を起こしたのは、受信契約を結んでいるのに、受信料を支払わない契約者(33件)に対してなのです。放送法32条は次のようになっています。

放送法第32条 協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない。但し、・・・・・(省略)・・・・・

放送法32条は、契約の自由と反する規定です。現実にNHKが受信できない受信機を売っていないし、この32条で強制的に受信料を徴収できるか、まだ裁判所で争われていないからグレーです。一方、受信契約には、この32条があることから、解約の条項が記載されていません。すごく、NHKに一方的な契約です。一旦、契約をしてしまうと、解約はほぼ不可能で、受信機を保有する限りは、払い続けなければならない。

勿論、NHKに良い番組はたくさんあるし、NHKが無くなってしまうと、見る番組がドーンと減ってします。この問題はスッキリとしません。だから、そのうちにブログで続きを書いてみたいと思います。

NHKニュース 「NHKに賠償を命じる判決」 2007年1月29日 19時31分

この裁判は、平成13年にNHKが教育テレビで放送した「戦争をどう裁くか」というシリーズの番組をめぐって、民間の団体「戦争と女性への暴力」日本ネットワークが「事前の説明と異なる不本意な番組を放送された」として、NHKや番組制作会社などに損害賠償を求めたもので、1審は「編集の自由の範囲内だ」として、NHKへの訴えは退けました。しかし、東京高等裁判所の南敏文裁判長は「番組編集の自由は、憲法上、尊重すべき権利で、不当に制限されてはならないが、今回の番組は、取材を受けた団体への事前の説明とかけ離れたものになって、期待と信頼に反した。放送前に十分な説明もしていなかった」と指摘しました。そして「国会議員が具体的に番組に介入したとは認められない」と述べました。しかし、「NHKの当時の幹部が、国会議員から一般論として公正・中立にと言われたことなどを、必要以上に重く受け止め、その考えを推し量って、番組を編集し直すよう指示したもので、編集権を乱用した責任は重い」と判断し、NHKに200万円の賠償を命じました。判決について「戦争と女性への暴力」日本ネットワークの西野瑠美子代表は「全面勝訴と言って良い内容で、NHKは判決にしんしに向き合ってほしい」と話しました。また、原告側の弁護士は「判決は、編集権が憲法で保障されていると指摘する一方で、編集権は絶対的なものではなく、例外があると認めた画期的なものだ」としています。一方、判決についてNHKは「不当な判決であり、直ちに上告した。今回の番組の編集は、政治的に公平であることや、意見が対立している問題について、多くの論点を明らかにするという放送法の趣旨にのっとって行った。判決は、番組編集の自由を極度に制約するもので、到底受け入れられない」としています。

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