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2007年2月21日 (水)

みすず監査法人の解散

1) みすず監査法人の消滅

ついにこのニュースが出ました。

日経 2月20日-みすず監査法人、実質解体へ・3法人に業務移管

3法人というのが、どう考えればよいのやらと思ってしまいます。即ち、全世界の公認会計士事務所はENRON事件でArthur Andersenがなくなってからは、4つになってしまい、日本の監査法人との関係も以下でありました。

  • 新日本監査法人・・・・・・・・・・・・・Ernst & Young
  • 監査法人トーマツ・・・・・・・・・・・・Deloitte Touche Tohmatsu
  • あずさ監査法人・・・・・・・・・・・・・KPMG
  • みすず監査法人(旧中央青山)・・PricewaterhouseCoopers
  • あらた監査法人(中央青山の人が設立)・・PricewaterhouseCoopers
  • あらた監査法人の概要はここにありますが、中央青山監査法人がカネボウ事件により監査業務が昨年7月から60日間停止の行政処分となったときに、中央青山から離れた会計士の方々が2006年6月1日につくられた監査法人で、あらた監査法人は業務移管先からはずれていてよいのだろうかと思ったものですから。

    しかし、何よりも気になったのは、監査法人を選ぶのは監査法人ではなく、会社であり、取締役会の選任案を株主総会で決定するのであり、みすず監査法人が移管先を・・・・というのは変な気がしました。

    2) 日興事件について

    日興コーディアルについては日興コーディアル元役員への訴訟日興 ベルシステム24の推理等いくつかのエントリーを書いてきましたが、みすず監査法人の消滅にまでつながるとは私も予想していませんでした。何故なら、経営者と会計士・監査法人との情報の非対称性は大きく、経営者に「・・・である。・・・の方針で対処している。」と言われたら、会計士・監査法人は否定できないからです。

    ベルシステム24のEB債の時価評価については、EB債の元となるベルシステム24の株式は2004年9月末では一部上場株式であったのです。日興コーディアルがベルシステム24の株式取得目的を転売目的の投資であると説明していたら、時価評価を行って利益を計上することが正しくなると言うか、利益計上を否定する根拠が失われていくと思います。

    私が思う可能性は

    (1) このエントリー日興コーディアルの報告書を読んでのなかで、9月16日の夜の会議でNPI取締役会のバックデートを実質決定したと書きました。このタイミングは9月中間期の数字のことが一番頭にあったはずです。山本NCC取締役兼CFOなんて頭の中は全てそれだったと思います。そしてEB債とし時価評価を行う方針を決めたなら、その後は会計士・監査法人をいかに誤魔化すかに集中したと想像します。

    (2) 8月6日にベルシステム24の2/3の株式取得を果たすのですが、ベルシステム24への投資が失敗であったと9月16日より少し前に気が付いたと仮定します。その場合は、失敗であったことを隠し通そうとするでしょう。そして逆に利益を計上することに走った。これ、仮定です。

    (3) 次の仮定は、会計士・監査法人が真実を途中で知ってしまった場合です。EB債の評価問題だけならよいのですが、(2)もこの仮定通りであり、(2)についても知ってしまった場合。インパクトが大きすぎます。だから、目をつむってしまったという可能性。

    監査法人は不滅みたいに感じていましたが、収入が少なくなれば当然成り立たない。でも、収入源を支払ってくる顧客(本当は株主でしょうが)である経営者にこびを売って「ご依頼事項は何でもやります。」なんて言って活動するわけにはいかないし、そんなことしたら身の破滅になってしまう。会計士・監査法人って大変ですね。

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