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2007年2月15日 (木)

子どもの父親

本当は、「生む機械」発言の続きをそろそろ書きたいのですが、2月7日の衆議院予算委員会の議事録が衆議院TVにはあるが、活字状態の議事録が未だアップされていないことから、2月7日の衆議院予算委員会で民主党の枝野幸男民議員が取り上げた民法772条問題のことを書いてみます。「生む機械」発言の続きは会議録が出てきたところで書くことにします。

1) 民法772条

何が書いてあり、何が問題かですが、取りあえず条文を読む必要がありますが、それは以下の通りです。

(嫡出の推定)
第772条
 ① 妻が婚姻中に懐胎した子は、夫の子と推定する。
② 婚姻の成立の日から二百日を経過した後又は婚姻の解消若しくは取消しの日から三百日以内に生まれた子は、婚姻中に懐胎したものと推定
する

第1項は問題がないはずです。第2項についてですが、次の毎日の記事を見ていただくと分かると思います。

毎日1月25日-民法772条:出生届不受理でNPOが法務省などに陳情
毎日2月1日-無戸籍:女子高生が旅券申請で要望 親の離婚事情で
毎日2月4日-民法772条:02年に自治体側が改正要望 法務省拒否

俗に妊娠期間を十月十日と言います。しかし、WHO指針による出産予定日は最終生理開始日から280日目(40週)で、妊婦が最終生理開始日を自己申告して、280日目が産科医から予定日と告げられるわけです。そして、正常なお産の範囲は妊娠37週0日から妊娠41週6日までと言われています。排卵日から計算したら245日~280日であり、正常な場合は300日より必ず短くなります。でも、こんな計算より何より、離婚する場合は、戸籍上の離婚よりも前に、結婚状態の破綻があり、財産分割や慰謝料で話しがつかない様な期間等があるはずです。

現在は、DNA鑑定が簡単に実施できるようになりました。民法772条が離婚後の子どもの権利と離婚した(する)女性の権利を制限していると言えます。

2) 772条2項の存在理由

何故772条があるのかと言うと、民法であるからと私は思います。会社法や証券取引法/金商法等は取引に関するルールを定めた法ですが、民法は既に存在する社会規範を文章にした面が多いと思います。家の存在が大きく、男が経済力と社会的な力を持っていた時代を思い浮かべるとよく分かると思います。離婚しても(離縁と呼んだ方が、よいかもしれませんが)子どもの養育義務を男に負わせせておく必要性です。逆に女は簡単に離縁された時代が長かったかも知れません。

3) 772条2項は改正されるか

毎日の次の記事は、7日の衆議院予算委員会で枝野議員に対する答弁として、法相「裁判以外も検討」 理解示す と書いてあるのですが、正確なところは議事録を読んで下さい。私は、そんなに単純ではなかったと理解しています。

毎日2月7日-民法772条:法相「裁判以外も検討」 理解示す--衆院委

民法の改正は容易ではないと思います。勿論、問題があることは、どしどし言うべきです。破綻した夫婦が婚姻を継続すること自身私は変だと思うし、離婚の自由は確保されなければならないと思います。そうなると、「裁判上の離婚(770条) 夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。」は、これでよいのかも検討が必要となるのかとも思います。

重要なことは、法よりも実際に生活していくことであると思うのです。そして時代を変えていく。

4) 実際の対応はどうすべきか

実は、1月25日の毎日の記事にあるのです。家事審判法23条(条文は続きを読むに入れておきます)による家庭裁判所に親子関係不存在確認の調停の申立てを行うのです。この申し立てをする際、母親が法定代理人となり、子どもの出生届は、提出すると父親が一旦は戸籍上前夫となってしまうので、出生届を出さずにすることです。これ、可能なはずです。

当然、家庭裁判所は前夫の意見と現夫の意見を聞くことになるが、通常であれば、もめないはずでDNA鑑定も不要で調停成立となるはずです。もめたら裁判となりますが、よほどのことがない限りDNA鑑定の結果が通ると私は思います。逆にもめるケースとは、前夫も自分の子どもであると主張する場合であり、もしかしたらそれなりの理由があるかも知れません。

参考として、次の裁判所のサイトをご覧になって下さい。民法772条が改正されないと離婚できないなんてことありません。また、子どものことを本当に思うなら、この親子関係不存在確認の調停の申立てを行うことと思います。多くの方がそうされていると思います。

裁判所 親子関係不存在確認

家事審判法

第23条  婚姻又は養子縁組の無効又は取消しに関する事件の調停委員会の調停において、当事者間に合意が成立し無効又は取消しの原因の有無について争いがない場合には、家庭裁判所は、必要な事実を調査した上、当該調停委員会を組織する家事調停委員の意見を聴き、正当と認めるときは、婚姻又は縁組の無効又は取消しに関し、当該合意に相当する審判をすることができる。
②  前項の規定は、協議上の離婚若しくは離縁の無効若しくは取消し、認知、認知の無効若しくは取消し、民法第773条 の規定により父を定めること、嫡出否認又は身分関係の存否の確定に関する事件の調停委員会の調停について準用する。

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