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2007年4月 4日 (水)

東京リースvs日本IBM

東京リースが3月29日に153億円の訴訟を東京地裁に提起したとプレスリリースを行いました。

東京リース 3月29日プレスリリース 訴訟の提起に関するお知らせ

これは2月 6日のエントリー:IXI-東京リース-日本IBMで取り上げた件について、東京リースが訴訟を提起したものです。3月27日のエントリー加ト吉の循環取引を書きましたので、東京リースvs日本IBMも再度触れてみます。

1) 東京リースのプレスリリースから読む取引内容

東京リースのプレスリリースから読み取ると、その取引は以下の通りです。(矢印は代金の支払いを示します。なお、点線は支払いがなされていない取引です。)

0704

IXIを点線で書き入れたのは2月7日のエントリーIXI-東京リース-日本IBMで引用した東京リースの1月29日のプレスリリースでは、「IBM社の債務を併存的債務引受した株式会社アイ・エックス・アイ」との記載があったからです。金額が、この1月29日のプレスリリース時点では、「104億14百万円」であったのが、153億41百万円に今回増えているのは、1月29日プレスリリースの「50億円程度の債権とは、IBM社とは異なる上場企業2社を含む3社を販売先」と述べている約50億円が合算されているからと思います。

何故東京リースが入っているかは、3月29日プレスリリースに「当社の役割は、仕入先と販売先との間に介在し、販売先が代金支払する前に仕入先に対して仕入代金を支払うことにより、仕入先であるIBM社の協力会社の資金負担をサポートするものであり・・」とあり、この前払により15,341百万円と15,117百万の差額である2億2千万円を稼ぐことにありました。

2) 架空取引

IXIの併存的債務引受とは何であるかよく分からないのですが、IXIが絡んでおり、IBMも債務を否定しており支払いに応じていないことからすれば、架空取引の可能性が十分あるものと思います。IXIは本年1月29日に大阪地方裁判所より民事再生手続開始決定を受け、管財人が就任となりましたが、この1月30日のプレスリリース 刑事告発のご報告において元取締役2名と元執行役員を刑事告発したことを発表しています。また、東京リースの3月29日のプレスリリースにおいても「他方、今回の取引の中にいわゆる架空取引が存在していたとの疑義もあります。」との文章があります。

架空取引であったかどうかは、裁判を傍聴すれば、わかってくるのかも知れません。もしかしたら、判決がない可能性もあるとも思います。即ち、日本IBMと東京リースの和解の可能性があると思うのです。東京リースは、契約書があると言っており、これを裁判で提示するはずです。日本IBMは、正式なものではないとして反論するでしょうが、気になったのは、東京リースのプレスリリースの次の文章です。

さらに、架空取引が存在していたとした場合、当社を取引に勧誘した社外の人物数名は、その事実を知りながら当社を勧誘したこととなります。そこで今回の訴訟では、上記に加え、その者及びその者の雇用主に対して、予備的請求として、不法行為ないし使用者責任等を理由とする損害賠償を請求しております。」

この訴訟が、「予備的請求2」としている部分ですが、請求の相手方として「IBM社及び個人8名」となっており、日本IBMがその雇用主です。このことが、どのように今後関係していくかわかりませんが、法令違反がなかったとしても、醜聞があるなら、裁判を継続して外に出すより和解して東京リースに訴訟を取り下げてもらった方がよいとの選択が、もしかしたらあるかも知れないと勝手に思いました。

3.コンピューター・ソフトウェアの恐怖

東京リースは「業務用ソフトウェアの仕入販売取引から既に撤退しておりますが、加えて、レンタル事業本部内の本件を担当した部署を廃止する等の組織改編も実施する予定です」と述べており、今後はコンピューター・ソフトウェアは手掛けないものと思います。

コンピューター・ソフトウェアの恐怖は、東京リースだけではありません。次のは、コンピュータ・メーカ日本電気のプレスリリースです。

NECプレスリリース 4月3日 当社米国預託証券(ADR)のNASDAQ取引について

日本電気は米国NASDAQで、預託証券(ADR)を上場していることから、米国基準による財務諸表を作成しNASDAQに提出することが上場の条件です。ところが、2006年3月期の年次報告書が提出できないでいるのです。提出できない理由は、コンピューター・ソフトウェアに関する売上計上基準と聞いています。即ち、コンピューター・ソフトウェアの制作を請け負ったとして、単にコンピューターにインストールしても、それは始まりでしかないはずです。バグを取ったとして、どこで取りきれるのか問題はあります。保守・サポートサービスが付随することから、公正価格をどのようにするかの問題もあります。NECプレスリリース 2006年10月24日を見てみてください。

そして、日本電気のプレスリリースの2006年5月11日付連結財務諸表のリステートについての中には、「子会社NECエンジニアリング(株)の従業員による架空取引に関する調査結果を公表するとともに」との文章があり、この会社でも架空取引がありました。

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