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2007年4月22日 (日)

電話料金は複雑

昨年10月24日に携帯電話の番号ポータビリティー制度が始まったとき、ソフトバンク・モバイルは0円電話の広告を出し、驚かせました。各社の携帯電話料金の体系は複雑怪奇で、何がどうなっているか、使用する時間帯や使用時間によって安くなったり、各種割引があったりで考えれば頭が痛くなってしまいます。最近、固定電話サービスのユニバーサルサービス料金値下げのニュースがありましたが、これも考えれば複雑で分からなくなってしまいます。

朝日 4月19日 固定電話網の維持料金、月4~6円に値下げ 08年から
読売 4月14日 NTT固定電話、利用者負担金を月4円前後に引き下げへ
産経 4月18日 総務省、算定方式見直しへ 固定電話ユニバーサル料金
毎日 4月14日 固定電話維持:利用者負担を月4円に下げ 総務省が方針
Nikkei IT Plus 1月29日 固定電話の全国一律サービス転換へ、総務省研究会が初会合

NHKは、4月20日のニュースで報道していましたが、既にリンクが切れており、続きを読むに入れておきます。

(1) いったい何がどう

総務省の発表はこれであり、情報通信審議会への諮問はこれです。総務省の発表と諮問を読んでも数字が何もなく分からないのですが、諮問の概要がここ (pdf)にあります。この概要を読むと、高コスト地域(4.94.9%)のコストのうち、「全国平均費用」を超える額をユニバーサルサービス制度の補てん対象額としていたのを、「全国平均費用+2σ」を超える額に変更する。σとは標準偏差を意味するようです。簡単に言えば、全体のコストが下がったわけではなく、NTT東日本、西日本の分担額が増加しただけです。

(2) ユニバーサルサービスとは

同じサービスと言うわけですが、都会でも地方でも同じサービスが同じ料金で享受できることです。日本は、郵便、電話、電気についてはユニバーサルサービスで享受できました。今も、通信では固定電話(IP電話も固定電話かも知れませんが、旧来の電話を固定電話と呼んでおきます。)が、ユニバーサルサービスで享受可能です。携帯は圏外が存在し、サービス地域が全国を網羅していなくても営業許可が入手可能です。

コストは、固定費と変動費に分かれますが、通信事業はほとんどが固定費です。地方になれば、なるほど収入が費用に見合わない。全体では健全な収支となっているから、問題はないというのがユニバーサルサービスの通信事業です。即ち、不採算部門切り捨てにより高収益を実現することが選択肢として許されないわけです。

不採算部門切り捨てができないから、料金認可制で全国統一料金を採用して採算を取ることとなります。

(3) 現状

全国統一料金は独占が許されるなら可能ですが、携帯電話あり、IP電話あり、他の電話事業者もありでは、そんなに簡単ではありません。そこで、NTT東日本、西日本の高コスト地域の費用の一部を他の通信事業者も分担する制度を取りました。結局この分担額は1回線あたり月7円としたのですが、ほとんどの通信会社はユーザーに転嫁しました。その結果、皆様の携帯電話でもIP電話でも請求書を見るとユニバーサルサービス料として7円と内訳に書いてあります。例えば、ソフトバンクからの請求なのに、ユニバーサルサービス料となるわけです。

もしかすると通話料に含まれてよいものかも知れません。

もう一つの現状は、固定電話の通話量が減少しています。だから従来と同じ方法でユニバーサルサービス制度の補てん対象額を計算していくと、どんどん高くなっていくわけです。

だから、都会の消費者団体の反発を受けたと思います。NHKとは、都会を意識して報道を作成しているのかなと感じました。

(4) これからどうする

今回の総務省の諮問は足切り額を大きくしたのであり、その先は不透明です。下手をすると地方の電話料金が上がる可能性もあります。地方切り捨てとなった可能性があります。

Nikkei IT Plusは、次のように書いています。この表現が適切かも知れません。

総務省は利用者の負担を抑えつつ、過疎地でも通話できる状態を維持するための方策を検討する。IP電話や広域無線を活用した電話を固定電話の代替に認めるほか、自治体が保有する通信網の活用も検討する。

例えば、政府(総務省)の補助事業で光ケーブル敷設をした自治体の例もあります。維持費も必要であるし、地方でも遠隔過疎地になるとどうなるのか心配にもなりますが。いずれにせよ、高速通信網のことも考慮した最適な通信網を構築することが必要です。そして中には現状の固定電話を維持することが最適な分野もあり、その費用分担を適切に行うことが必要だと思います。

技術革新が地方切り捨てを促進させるか、地方の活性化に結びつけるか興味あるところです。もしかしたら、地方において市町村合併が行われたことから、地方でも中心部は何とか活気ついても遠隔過疎地はさらに過疎化が進む恐れもあると思います。

地方って、よい所です。そのよさは高速インターネットとは違うものかも知れません。

固定電話維持負担金 見直しへ(NHK)

NTTの固定電話をめぐっては、過疎地などで続く赤字を補てんし全国一律のサービスを維持するため、現在、携帯電話などを含めたすべての電話の利用者が1つの電話番号当たり毎月7円を負担していますが、今後赤字が拡大し、負担額が増えることが予想されています。これについて、19日、総務省の審議会に今の制度を改め、利用者の負担を減らすべきだという見直し案が諮問されました。具体的には、現在の制度では、来年は9円から13円程度に増えると見込まれる負担額を4円から6円程度に、再来年には13円から17円程度と見込まれる負担額を6円から8円程度に引き下げるとしています。実際の引き下げ額は、今後、総務省の審議会がまとめる答申に沿ってことしの年末にも決まることになりますが、利用者にとってはわずかながら負担が減ることになりそうです。

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