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2007年7月14日 (土)

加ト吉のこれから

加ト吉が7月11日付で東京証券取引所と大阪証券取引所に「改善報告書」を提出しました。同一文章と思いますので、東京証券取引所に提出したを「改善報告書」をここにリンクを張っておきます。

上記の「報告書」は、東京証券取引所から「改善報告書」提出請求が6月27日にあったから(加ト吉の説明がここにあります。)ですが、このブログでは5月2日にエントリー 加ト吉循環取引に思うを書いたことから、加ト吉の改善報告書について少し書いてみます。

1) 基本的には5月2日のエントリーと変化なし

読んで、そう思いました。むしろ、5月2日からは2ヶ月以上も経過しているのであり、本当は改善があって良いはずが、ないと感じました。その間には、北海道加ト吉のミートホープの挽肉使用の牛肉コロッケ事件が明るみに出たり、むしろ消費者他関係者の見方はより厳しくなってきていると思っており、それを受けて、抜本的解決を掲げたかと思いましたが、残念ながら読めませんでした。

もう少し、具体的に次に書いていきます。

2) 加ト吉得意の帳合取引は継続

まさかと思いましたが、継続でした。調合取引とは名称からして変であると加ト吉循環取引に思うで書きましたが、次の図(改善報告書からのコピー)ような商社の取引です。

Katokitijunnkan

図の右の部分で加ト吉からりアーバンフーズへの販売について、サイト100日、2%→1.2%と書いてあります。私は、加ト吉がこんなビジネスをしなければならない理由が思いつかないのです。ビジネスとは、自社の存在価値があるから成立するはずです。中には、あまりなくても、過去の取引の経緯等から成立している場合もあるでしょうが、その様なビジネスはやがて無くなります。成立する場合として、相手から利用されている場合があります。

私だったら即刻中止するビジネスですが、「改善報告書」の10ページは次のように述べていました。

帳合取引の許容基準の厳格化
次の基準を逸脱する帳合取引は禁止します。

甘いと思います。だから、循環取引もミートホープ牛肉コロッケも全ては生じるべきして生じたと思います。冷凍食品等の主力商品に専念すべきと思います。

3) 加ト吉は無管理会社

次のような事項が「改善報告書」に書いてあります。

-帳合取引が実質上無管理状態で行われていたこと。
-帳合取引にとどまらず、取引に伴う債権債務や在庫増減についても表面的な管理に終始し、定期的な事後チェック
機能が働かなかったこと。
-管理機能を発揮するのに必要な業務システムと管理部門の陣容が脆弱であったこと。
-内部牽制による緊張感をもった運営が可能な組織体制となっていなかったこと。

管理体制がなかったと言っています。これでは、会社としての体を成していないと言えるでしょう。想像以上に重体であると思いました。自力再建は不可能ではないかと。何故なら、管理体制とはルールを作るだけではだめで、それを運用していく力が必要である。ところが、運用していく力は、上だけ変えてもだめで、組織そのものなんですが、無理におもえてしまいます。

4) 加ト吉のこれから

上記のような否定的なことばかり、言っていても始まらないですが、少なくとも加ト吉には他社に負けない冷凍食品を持っているのであり、その強みにより、どこまで再建できるかだと思います。そして不必要な部門を整理し、管理できる体制の会社にすべきと思います。

加ト吉のことを書いたのですが、本当は多くの会社が学ぶべきことがあると思います。リストラが企業の生きる道であるとして、リストラを懸命に進めてきた会社は多く、管理部門が一番リストラ対象になったと思います。管理を薄くすることは、リスクを高めることです。一方で、JSOXという声を聞いたら、金を使っても何とかしなくては考える経営者も沢山おられると思います。管理体制を整備する場合に、表面的な規則やマニュアルやITの整備にお金を使う。そうではなく、管理をする人材を育てることが一番の強みと思います。時間も金もかかります。しかし、とても大事なことと思います。

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