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2007年11月15日 (木)

これからの日本経済

本日は思い切って大きく出てみました。何をすべきか、何を考えるべきか、思いつくままに書いてみます。

1) 上場企業の決算好調

次の共同通信の報道です。「東京証券取引所の市場第1部に上場する企業の2007年9月中間決算・・・・連結経常利益の総額は約18兆1000億円に達する見通しで、過去5年間で2倍以上に膨らみ、5年連続で過去最高を更新するのは確実・・・・」との記載があります。

共同通信 11月14日 中間益、5年連続過去最高 円安、新興国の需要が寄与

2) 日銀政策金利0.5%に据置き

昨日の日銀決定ですが、日経記事を掲げておきます。

日経 11月13日 日銀、金利据え置き・決定会合8対1、世界経済なお注視

そして、次の日経記事では、大田弘子経済財政担当相が昨日13日の7―9月期の国内総生産(GDP)発表後の記者会見で、実質経済成長率を2.1%とした政府経済見通しについて「相当厳しくなっているのは事実」と述べたと報道されています。

日経 11月13日 経財相「デフレ脱却足踏み」、政府見通し下方修正も

3) 現実の姿は(米国編)

1)と2)は、一見すれば正反対に思えるのですが、実は双方とも正しいのであり、その様な状態が起こるのが現在の日本経済の実態だと思います。現在の日本経済・世界経済に暗雲をもたらしているのは、米国のサブプライム問題でしょうか。例えば、このCitigroupの11月4日のプレスリリースによればCitigroupが保有するサブプライムに関する直接のエクスポージャーが550億ドル(約6兆円)あり、最大110億ドル(1兆2千億円)の損失(税引き後で70億ドル(約8千億円))になる見込みというから、巨額です。でも、Citigroupの年間純益は200億ドル程度で、本年第一四半期から第三四半期の純益の合計も134.5億ドルあり、年間決算で赤字となることはないのだろう思います。

すこし、横にそれてしまいますが、14日Citigroupは、日興との株式交換の比率を変更し、日興株価を1,700円としてCitigroup株は2008年1月15日から27日の間の平均株価を使用して株式交換比率を計算することを発表しました。(このプレスリリースです。

ところで、サブプライム問題とは、金融機関のみの問題ではないのです。このNBOnline Business Week(英語版はここ)は、住宅在庫が大きく膨らんでいることを伝えています。グラフで見ると次の通りです。

Ushousinginventories

米国住宅産業のさらなる不況・不動産価格の低迷・低所得者層の消費支出の減少・・・と様々なデフレーションに向かう、日本のバブル崩壊時の様子を更に深めるのだと私は予測します。

もう一つの米国のニュースはGMの第三四半期の繰延税金資産390億ドル取崩による損失です。結果第一四半期から第三四半期の9ヶ月間の業績は売上高1,342億ドル(14.8兆円)で純損失380億ドル(4兆2千億円)です。円換算すると一瞬、計算間違いかと思う金額です。

米国経済の先行きは、決して甘くないと思います。私が、今思うことは、ブッシュが率いていた共和党は負けるのだろう。来年の選挙は、ヒラリー・クリントンか、どうかは分かりませんが、民主党が勝つのだろうと思うのです。理由は、イラクではありません。民主党支持層が共和党に生活を壊されたと大選挙運動をするのではと思うからです。Sickoで、ムーアが運動した医療保険と同じ構造です。

日本は、どうするのか?ブッシュと友達ごっこをしても、破滅に向かうだけと思えます。

4) 現実の姿は?(世界編)

日本の企業(一部上場会社)が利益計上をしているのは、2つの理由からと思います。1つは、リストラ・社員のスリム化・派遣の起用・・・等々による経費削減の効果が現れているから。もう一つは、中国景気・中国及びアジア諸国向けの輸出の好調と思います。

実は、この2つは将来を考えると、それほど長続きしないと私は思います。経費削減策により、恩恵を被っている人たちは実は少数で、逆に収入が減少したりしてどちらかというと恩恵が及んでいない被害者の方が多いと思うのです。一番、利益を得ているのは、人間ではない会社であったり、会社の株を保有している外国投資家であったりという構造ではないかと思えます。被害者の方が多いとなると、長続きしないと思います。どこかで破綻がくるのではないか。それは、被害者が氾濫するという形ではなく、既に限度に近く、この経費削減策がもう通用しなくなるというケースに陥る可能性もあると思います。

中国・アジアのリスクですが、実はリスクは低いと思います。即ち、成長を続ける。しかし、成長を続けることは、逆に日本を必要としなくなることです。高い頭脳・力・設備・経験・・・そんなものを、どしどし身につけていっていると思います。今、中国・インド・アジアに輸出できているモノは、まもなく、それらの国々で生産される。実は、既に中国製品・インド製品がアジア各国で見られるようになりました。日本製品より高い技術力の製品を見たこともあります。もし、これを素直に認めない日本の企業経営者がいるなら、その人は失格と思います。

推し進めるべきは、協力関係です。中国・インド・アジアが万能ではありません。互いに補完・協力して経済活動を進めることで、互いに豊かになれるのだと思います。EUが何故できてきたか?何故ヨーロッパは通貨統合まで、したのか?通貨統合なんて、すごい決断です。日本で言えば、日銀が存在しなくなるのです。日本の都合で、中央銀行の利率を決めたり、外国為替に介入したりすることができなくなるのです。ある意味、国家主権を放棄することです。そこまでして、ヨーロッパ諸国は通貨統合を果たしたのです。

昔の日本人は唐・天竺から文化・文明を学び交流していました。日本が主導権を握った大東亜共栄圏を勝手に思い浮かべたこともありました。これからは、中国・インド・アジアが連邦国家のようになっていかないといけないのではないか。そんなことを思ってしまいました。

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