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2007年12月14日 (金)

イランの核兵器

少し前のことですが、「イランは2003年秋に核兵器の開発を中止していた。」とのニュースがありました。日経と朝日の記事は、次の通りでした。

日経 12月4日 イラン、03年に核兵器の開発停止・米情報機関が分析
朝日 12月4日 「イラン核開発計画中断」 米報告書「03年秋に」

この報告書はここ (文書名 Iran: Nuclear Intentions and Capabilities)にあります。

1) 報告書Iran: Nuclear Intentions and Capabilitiesに書いてあること

以下のように、ずいぶん明解に書いてあります。(私の参考訳文を付けておきました。ニュアンスはネイティブにも難しい面があるのだと思います。表紙を入れて、9枚の報告書で、6枚目に下の文章があるのですが、7枚目に"High confidence"、"Moderate confidence"、"Low confidence" の解説があります。解説も原文を読んでいただければ、よいのですが、続きを読むにも入れておきます。)

We judge with high confidence that in fall 2003, Tehran halted its nuclear weapons program; we also assess with moderate-to-high confidence that Tehran at a minimum is keeping open the option to develop nuclear weapons.

テヘランは2003年秋に核兵器開発計画の推進を中止したと、我々は相当に高い確率で判断できる。また、テヘランは将来の核兵器開発に関して中止することを含め話し合いの余地を残していると考えても良いものと推定する。

この報告書を読んで、他にも面白いと思ったのは、次の部分(Eの2つめの文章)です。

We assess with moderate confidence that convincing the Iranian leadership to forgo the eventual development of nuclear weapons will be difficult given the linkage many within the leadership probably see between nuclear weapons development and Iran’s key national security and foreign policy objectives, and given Iran’s considerable effort from at least the late 1980s to 2003 to develop such weapons. In our judgment, only an Iranian political decision to abandon a nuclear weapons objective would plausibly keep Iran from eventually producing nuclear weapons—and such a decision is inherently reversible.

この文章の最後の部分は、私は以下のように理解します。

・・・・イラン人自身による核兵器開発放棄の政治的決断がイランの完全な核兵器放棄につながり、そして、このようにして下された決断は後戻りはしないと、我々は判断する。

2) この報告書の報告者ODNI長官

報告書にも触れられているのですが、United States of Americaという連邦政府の情報・諜報部門のトップの人なのです。Webはここにあります。情報活動というのは、多くの政府の部局でやっており、ODNIの説明がここにありますが、その中に書いてあるIntelligence Community (IC)は、このWikipediaを見るとCIAを含め全部で16あり、その16の組織が集まってICを作り、ICのHeadと読んでいるので、議長・会長と言ったところでしょうが、それがODNI長官です。

だから、報告書は、米国政府の正式・公式の報告書なのです。

3) George W. Bushの反応

当然、素直に従うわけはありません。政治家ですから。だから、危険性は変わっていないと言っております。

Reuter Dec 4 Bush says Iran still dangerous

"Iran was dangerous, Iran is dangerous and Iran will be dangerous if they have the knowledge necessary to make a nuclear weapon," Bush told a White House news conference.

面白い表現ですね、"was"、"is"、"will"ですから、英語の勉強をしているみたいで。

4) これからのイラン

私は、おそらく国際社会に出てくるのではないかと思うのです。米国にとっては敵であった。だから、イラクに攻めに行って、米国は泥沼に落ち込んだ。イラクの石油が欲しかった。何故なら、イランの石油には手を出せなかったから。多分、民主党になったら、違ってくるのではと私は思うのです。

日本は、米国に気兼ねしながらイランとお付き合いをしていた。やはり、石油・ガスは欲しいですから、(間違いました)必要ですから。でも、米国に気兼ねをする必要のない国は、イラン外交を展開していました。例えば、読売 12月10日 中国石油化工集団、イランの油田開発で正式契約です。

世界の石油の確認埋蔵量の11.4%と世界の天然ガスの埋蔵量の15.5%が、イランにあるのです。石油はサウジアラビアに次いで2位、天然ガスはロシアに次いで2位です。すごいエネルギー資源の国なのです。だから、世界を敵にして核兵器の開発をする必要が全くないような国です。将来は、皆頭を下げて、石油とガスを下さいとイラン詣でをするのです。

Confidence in Assessments. Our assessments and estimates are supported by information that varies in scope, quality and sourcing. Consequently, we ascribe high, moderate, or low levels of confidence to our assessments, as follows:
High confidence generally indicates that our judgments are based on high-quality information, and/or that the nature of the issue makes it possible to render a solid judgment. A “high confidence” judgment is not a fact or a certainty, however, and such judgments still carry a risk of being wrong.
Moderate confidence generally means that the information is credibly sourced and plausible but not of sufficient quality or corroborated sufficiently to warrant a higher level of confidence.
Low confidence generally means that the information’s credibility and/or plausibility is questionable, or that the information is too fragmented or poorly corroborated to make solid analytic inferences, or that we have significant concerns or problems with the sources.

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