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2008年2月 5日 (火)

これはすごいなJFE、さすがIHIとは違う

開いた口がふさがらなくなりそうです。

IHIは、12月12日のエントリー IHIと東証に書いたように、平成20年3月期通期予想が当初予想より550億円のダウン、平成19年3月期の過去の損益修正が経常利益段階で300億円のダウンで合計850億円ダウンとなった結果、東証他は訂正内容が重要と認められる相当の事由があり、今後の推移及び訂正報告書を提出した後の審査の結果いかんによっては上場廃止基準に該当するとして、監理ポストに指定しました。

JFEの500億円損失(当期利益でのダウンは600億円)のニュースとしては、次の日経を掲げます。

日経 2月4日 JFEの今期、純利益13%減に下方修正・特損500億円計上

1) JFEは、どう思っているのだろうか?

実は、JFEホールディングスは、このことについてプレスリリースを行っていません。500億円や600億円利益が減少するのは、わざわざ発表するに値しないなんて、すごいと思いました。発表したのは、この2月4日に発表した2007年度 業績見通しのなかの、「2007年度 特別損益と当期損益」というページに、500億円の特別損失発生の注として次のことが書かれているのみです。

JFEエンジニアリング(株)の子会社であるJFE環境ソリューションズ(株)が長期契約を締結し、運転・保守を行っている施設のうち数件において、契約期間を通じて将来損失が見込まれることとなったため、当期に一括して前倒しで引き当てることと致します。これは、将来に向けた一層の財務体質の健全化を目的としたものであり、これにより、先行きのリスクに対する透明性の確保を図ってまいります。

中国向けの需要等で鋼材価格が高くなり、製鉄業は業績が良い。だから、500億円や600億円ぐらい、どうでもよいのだという感じがして、株主をバカにしているように思えます。

IHIの発表は、まだ真摯に受け止めて、頭を下げているという感じがするのですが、JFEは高慢ちきの、どうしようもない会社との印象を受けてしまったのですが。

2) JFE500億円の真相

この真相は、非常に気になるのです。これも日経を掲げます。

日経 2月4日 ごみ処理プラント、JFEが今期特損500億円

JFE環境ソリュージョンズ(株)が長期契約をしていた案件は、ごみ処理プラント(ゴミ焼却炉?)ですから、多分相手は地方自治体なのです。もし、地方自治体でなければ、いくつかの地方自治体が集まったゴミ処理の組合です。いずれにしても、相手は市町村です。

日経の記事では「今後17年にわたって生じる損失を損失引当金として一括計上」ですから、1年に30億円です。でも、地方自治体が相手ですから、初めから赤字受注ではなかったと思います。性能が出なかったから、無料メンテナンスをすることとしたのか、そんな生やさしいことではなく、焼却場の運転を無料で引き受けることとしたのか、恐ろしいのは、相手の地方自治体においても、JFEのごみ処理プラントを購入したことから、損失が発生していて、その地方自治体の住民に対する行政サービスが悪くなっている恐れです。

JFEホールディングスに当期純益が2,600億円まだ残っているので、迷惑を被った自治体もまだ救われる余地があるのではと思うのです。

3) JFEの発表が待たれる

上記の2)の自治体が迷惑を受けているかどうかは、最悪の懸念を書いたまでで、JFEが社会に対して真相を発表すべきです。株主をバカにして、社会にはほっかむりをすることが許されるとJFEの経営者は考えているのかと言いたいのです。もし、何もしないなら、コンプライアンス最低の企業と思います。

4) 蛇足

冒頭にIHIについて触れましたが、次の話があります。

日経 1月11日 JFEとIHI、造船統合へ・国内首位、シェア2割に

それ以前に、JFEが日立造船と折半出資するユニバーサル造船(川崎市)を子会社化し、これをIHIの造船子会社と統合するという話ですが、弱小(と呼ぶと怒りを買いそうですが)が集まるだけみたいな。でも、IHIは、水戸藩主徳川斉昭が幕命により江戸・石川島の地に造船所を開いた石川島造船所、戦艦大和を作った呉、元神戸製鋼の造船所である播磨造船所ですから、日本鋼管鶴見造船所よりはるかに老舗だと思いますが、どうするのでしょうか?ここに名前をあげた造船会社の共通点は大型LNGを建造していない(誰も発注しない)でしょうか?

たまたまでしょうが、統合や合併で問題が解決するわけではない。業績が良くなるわけではない。ということを経営者は、認識すべきです。多分、認識しているでしょうね。だから、言い方を変えると、「株主(潜在的株主も含め)や社会に、必要な情報を開示すべき。」であります。そして、株主は、自らの権利を行使して、取締役案を否認するなら、否認すべきと思います。

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コメント

拙エントリへのご指摘ありがとうございました。

素人考えではJFEとIHIの違いは過去損益の修正か業績予想の修正かの違いというところかなと思います。
個人的には上場企業の業績見込みの開示の位置づけ自体にいまひとつ釈然としない思いがあるもので(不確定な将来に向けてチャレンジするのが企業のはずなのに開示したとたんにノルマのようになってしまったり、あまりに修正が大きいと風説の流布じゃないかと言われたりというのが・・・)

造船関係のトリビアですが、JFEは造船業の実績はあまりないのですが、確か戦艦大和の主砲の砲身を作っていたのではないかと。


投稿: go2c | 2008年2月20日 (水) 00時22分

JFEの造船はユニバーサル造船だし
京浜以外にも津、舞鶴、有明などで艦船や大型タンカーなんかも作っていますよ。
なんか新聞などの一説しか読んでなくて批評してる感じですね。

投稿: 通りすがり | 2009年4月30日 (木) 22時23分

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