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2008年8月14日 (木)

景気対策を求める

私なりの日本経済の分析と景気対策を書いてみます。

1) 芳しくない日本経済

本日(14日)の日経社説マイナス成長は改革を促す警報だ(8/14)は、内閣府の国民経済計算のGDP速報を受けて書いておられますが、四半期GDPの前四半期からの成長率と前年同期比を2002年第1四半期からの過去6年半のチャートを書いてみました。

Gdpjapan20088

2008年第2四半期も前年同期比は1.0%のプラスで前四半期に対してのマイナス2.4%のように、マイナスにはなっていませんが、上のチャートのように確実に下がってきています。上のチャートを読めば、日本経済は2003年末をピークに長期低落に入ってきていると言える気がします。サブプライムで悪いと言われている米国よりも悪いと言えます。次のチャートが米国GDP伸び率との比較で、右端が2008年代2四半期ですから、日本の悪さが目立ちます。

Gdpjapanus20088

2) 日本の景気が悪い原因

最近、民事再生を申し立てて、そう至った原因を米国のサブプライムの影響だという会社があります。自分自身の放漫経営を棚に上げて、サブプライムが悪いと言う。日本の景気の悪いのは、個人消費が伸びないからです。一番上の日本のGDPチャートに、個人消費と雇用者報酬の伸びを追加しました。

Gdpjapan20088analy

ゴチャゴチャしすぎましたので前年同期比のみのチャートを作りました。

Gdp200808analys2

3) 個人消費の伸びを促進する政策を

上のチャートは、GDPの伸び率より個人の所得や消費の伸び率が低いことを伝えています。個人消費が伸びない状態での繁栄はありえません。今の日本の政策は個人消費を伸ばすのではなく、逆に押さえていると思います。年金に不安を持ったら、消費を節約して貯蓄を増やす。医療が不安になっても又同じ。

政策が悪いと思います。安心して働ける夢の国は無理だとしても、今より制度を充実させるという方向性でなく、財源がないからできないのが当然だという政策を国民が支持するようになった。増税すればよいのです。消費税だけではなく、所得税も、法人税も、相続税も全て公平に増税すれば良いと思います。そして、それにより必要な正しい政府政策を実施することにより日本の発展があると思います。

いずれ書きたいと思いますが、税と社会保障費を合算した国民負担率は日本は低すぎると思います。低すぎている場合の、そのしわ寄せは、低所得者層に行くことになると思います。

4) まさかのキチガイ政策

日経 8月10日 麻生氏、300万円までの株式投資「配当金を非課税に」とキチガイ政策を叫ぶ人も世の中にいます。300万円もの配当金を受領するには、1億円以上株式投資をする必要があります。例えば、トヨタは年間140円配当ですから、21,000株以上持たねばならず、株価4880円ですから、1億2百万円も投資をしなければいけない。他の例としては、新日鐵だったら、11円配当ですから、27万株を保有する1億4千万円の投資が必要です。株価が下がっている現状で、この状態ですから、正常だったら2億円ぐらい株式投資に回す余裕がある裕福な人でしょうか。

麻生ってバカというか、庶民の金銭感覚を持ち合わせていないと思います。本当の景気対策は、必要な出費を削ってでも生活して行かざるを得ない多くの人に夢を与えることだと私は思うのですが。自分を支持する、特定の人たちに利益を供与することではないはずです。

5) 現状の株式税制(参考)

現在の株式税制を参考まで簡単に述べておきます。税法の該当条文を書いておきますが、所得は所得税法、措置は租税特別措置法の略とします。

(1) 配当控除(所得92条)

受け取った配当金の金額の10%分は税金が安くなります。例えば、65歳以上で受け取っている年金が年間4百50万円とします。この人の場合は、所得税の税率は10%ですから、50万円配当金を受け取っても、配当金の10%は税額で戻ってくるので、配当については全く所得税はかかりません。(住民税は、違いますが)

(2) 源泉税(所得120条他)

配当金は、源泉徴収税を差し引かれた金額が支払われます。(上場株であれば所得税7%と地方税3%。)しかし、確定申告をすれば、全額戻ります。なお、2011年から税率が20%(措置法8条の4)となりますが、仕組みに変わりはなく、全額戻ります。

(3) 損益通算(措置法37条の12の2)

株式ですから、売値が買値より安く損失を出すことがあります。現在は、株式の売買損は売買益と相殺ができ、もし損の方が大きければ3年間持ち越しが可能です。これが、2009年からは受取配当金とも相殺が可能となります。配当金はマイナスにはならず、投資家に有利になる話です。

(4)特別税率(措置法37条の10と措置法附則43条)

2011年から株式売買差の利益に対する税率は所得税15%と地方税5%になりますが、それまでは売買差の利益300万円までは所得税7%と地方税3%です。勿論、損失の相殺は受けられます。

税法は、額に汗して稼ぐより、証券で儲ける方を推奨しています。デイトレーダーを批判した人がいましたが、それよりも証券税制を批判するのが正当だと思います。

株式を大量保有しても、優遇は全て適用です。(源泉税は100万円以上の配当は所得税15%と地方税5%となりますが、戻ってくるから影響なしです。)

預金の利息には所得税15%と地方税5%がかかります。預金には、株式に適用されるような制度がなく、生活が苦しくて預金を取り崩す人でも、優遇は何もない。そんな人の預金からも20%の税金を有無を言わさず取り上げる制度となっています。取られっぱなしで、戻りません。株式税制は投資家に有利です。資金の余裕がない人にとっては、リスクを取って株式投資に回せる金額は少なく、あるいはそんな余裕が全くないのが実情です。

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