アーバンコーポレイション集団訴訟準備中
山口弁護士のブログで知りました。8月20日にアーバンコーポレーションとBNPパリバのデリバティブ取引を書いていることから、少し書きます。
このあおい法律事務所のWebにアーバンコーポレイション集団訴訟手続に関する説明書があります。やはり、準備をされておられのだなと思いました。
8月20にも私は「東証1部上場会社のするべきことではない」と書きましたが、アーバンコーポレーションは、BNPパリバとのスワップ契約の存在を、民事再生手続き開始の申し立てをした8月13日まで、6月26日から隠して、しかも誤解を生む内容の発表をしていたのだから、金商法24条の5、22条、21条による訴訟はあり得るなと思いました。
この訴訟も、蛇の目ミシン株主代表訴訟と同じように、裁判で勝って、どうやって金銭を回収するかという大変さが残るだろうなとの懸念も少しは持ちました。でも、9月17日の東証のアーバンについての決定に書いたように、東証は「不適正な開示」と認めたものの対抗手段やペナルティーは取れずといった歯がゆい状態です。このまま置いておくのも、健全な証券市場の発展のためによくないことと感じます。従い、やはり集団訴訟で頑張ってくださいと言いたい。
集団訴訟は、2008年6月27日以後アーバンコーポレーションの株式を取得し、8月13日後にも保持していた株主により提起されるようで、ヤムを得ない判断だと思いますし、BNPパリバのインサイダー取引や共同不法行為責任についても当面は対象外とすることも息切れするより懸命であると思います。
しかし、一方で6月26日に正しく情報開示がなされていたなら、自分は売り抜いたのであり、300億円の資金調達に成功したと信じて保有し続けて損をしたという株主もおられると思います。この場合は、延々とした水掛け論が続くでしょうか?「BNPパリバとのディールがなければ、ずっと早く民事再生手続きになっていた。」、「BNPパリバとのディールなしで民事再生手続きの方が健全であった。」・・・・・とか。
株式投資とは、会社の能力や成績を評価し、経営者の能力や成績を評価して行うものです。でも、会社の経営者の個人的な力や魅力、あるいは会社の人材というのが、表面的な数字よりも重要なのかも知れないと思います。
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コメント
結局、(検察も金融庁も動かず)経営陣はとんずら、となっているようですが
http://www.urban.co.jp/news/2009/pdf/NewsRelease_000882.pdf
こちらの民間の動きはなにかあるのかご存じでしょうか?
投稿: うーろん | 2009年4月26日 (日) 10時45分