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2008年10月 7日 (火)

流動性高いマーケット

7月24日に石油価格の値下がり始まったか?を書きましたが、あの頃からだったでしょうか、市場の流動性が高くなり、投資リスクが高くなり、下手に手を出すと火傷をしそうだと感じています。

色々なブログで勉強をさせていただいていますが、その中で、これはと思ったブログの記事について。

1) 一寸の虫に五寸釘

本日は、手っ取り早い金儲けの陥穽を書いておられ、証拠金の100倍の金額のFXをやりますという100倍レバレッジのこのFXの宣伝を金儲けの陥穽として紹介されておられました。このすごさ、多分プロかセミプロでなくとも、少しでも外国為替に携わったことがある方は、分かると思いますが、そんなリスク・・・、うまくいけばよいけど・・・、失敗したら・・・、多分失敗するだろうな・・・てな感じではないかと思います。

先ずは、この7月以降の外国為替レートのチャートを書いてみました。対象とした外貨は、米ドル(USD)、ユーロ(EUR)、英ポンド(GBP)、人民元(CNY)、インド・ルピー(INR)、ブラジル・レアル(BRL)、ロシア・ルーブル(RUB)、豪ドル(AUD)、カナダ・ドル(CAD)、韓国ウォン(KRW)です。KRWは100KRWに対しての円貨としています。

Forex200810a

全般的に各通貨とも円に対して下がっていますが、見にくいので7月1日を100としてその後の為替の動きを表したのが、次のチャートです。

Forex200810b

一番落ち込みが激しいのがBRLで、次がAUD、そして下がり幅が小さかったのが、CNYとUSDでした。このチャートを更に9月1日を100として書いたのが、次のチャートです。

Forex200810c

変動の様子は、3月間も1月間も同じように思え、BRLは76になり、変動が小さかった人民元CNYや米ドルUSDでも95.9と95.6であり4%以上下がっています。円資金による外貨投資(円キャリー)をしている人がいたら、全員損をしていると思います。

上のチャートの為替レートはIMFのSDRレートから作成したのですが、実際のFX取引においては、為替の手数料が入ってきますし、レバレッジ100倍と言っても、外国為替のポジションを作るために資金を借りて、投資通貨で運用してとしますので、借入と運用の金利差もあるので、手数料が相当発生します。

為替は、理論的にはマクロ経済等で予測できるのでしょうが、実際にはプロでも予測不可能な世界です。FX取引をするのであれば、ギャンブルだと思って、取引をすることだと思います。例えば、レバレッジなしでFXをすることも可能ですが、BRLのように75になってしまうこともあることを認識する必要があります。

NHKが昨日クローズアップ現代で「人気金融商品の落とし穴」としてFX取引を取り上げていましたが、「金融庁が悪い」みたいな嫌味なメッセージがあるように感じてしまいました。報道機関として、金融商品の危険性や留意点のようなものを報道すべきと思うのですが。

2) 会計ニュースコレクター

本日、「リーマンショック収まらず リスクばらまきの多大なツケ」として、週刊ダイヤモンド2008年10月11日号にある、リーマンブラザーズ絡みの金融商品(具体的にはクレジット・リンク・ローン)でみずほ信託銀行の100億円損失に絡んで書いておられます。

クレジット・リンク・ローンとは、デリバティブと思えばよいのですが、デリバティブとはなんぞやになります。極端な話として、投資銀行のようなデリバティブ屋さんに、私は「XXXXXというデリバティブが欲しい。」と言えば、「ハイ、これでいかがですか?○○円です。」と作ってくれます。社債とは、どこかの会社が発行した債券ですが、デリバティブだったら、実際には存在しない債券と同等の金融商品が作れます。ハイリスク・ハイリターンやローリスク・ローリターンの微妙な組合せや、償還期間も好きなように設定できます。

報道は金融危機はサブプライム問題で住宅ローンと単純化して言っていることが多いが、デリバティブに微妙に組み込まれたりしていて、作った人間でさえ、よく分かっていないのではと思います。作った奴らは、完成してディールができれば、報酬を入手して終わりですから。投資家は、そうではなく、最後までつきあわなくてはならないが、納得ずくで買っているから仕方ありません。

なお、ブログで国民生活センターの注意すべきハイリスクな投資取引・投資関連商品を紹介されておられます。さすが、独立行政法人国民生活センターです、リスクの高い金融商品について警告されています。NHKとは違う。偉いと思います。

FXやデリバティブが悪いのかというと、グローバリゼーションの中、規制することは不可能です。すなわち、規制しようとしても、基本的に抜け道が無限に存在するような世界だし、結局は機関投資家ではない一般投資家に販売するときには、リスクの存在を十分に説明することで対処するしかないと私は思います。

どの様な投資も、流動性が高くなっていると感じます。十分気をつけてください。最も、皆が投資の手じまいをして、キャッシュを預金に移したら、市場はいよいよ暴落する可能性もありますが。

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コメント

ご紹介いただきありがとうございます。

ご指摘のとおり、問題の根本は適合性の原則が守られていないところにあるのではないかと思います。

ところで100倍のレバレッジとなるとFX業者のほうも昨日のような相場急変時においてはロスカットが間に合わずに追加損失分の顧客に対する債権が発生するんじゃないかと余計な心配までしてしまいます。

投稿: go2c | 2008年10月 8日 (水) 02時15分

go2cさん コメントありがとうございます。

USDで3円近くも動いたら、FXの投資家も、FX業者もどのようにしたのでしょうね?私も、FXの契約書を読んだことがありませんが、24時間取引可能なのでしょうか?日本時間だけの取引だったら、ロスをただ黙って見ているだけだったりして。マイナー通貨だったら、レートそのものが誤魔化されても、検証は困難ですし。

10月7日の外国為替の動きに対しても、円キャリーではなく、逆に外貨キャリーでポジションを持っていた投資家も存在するはずだし、FX業者自身もポジションを持っていたり、売買が相殺される部分はマーケットに繋がず、利益としたりしていると想像するのですが。

「FXで儲けた」との本をよく見かけますが、「FXで私は○○損をしました」という本が出てくれば、多くの人が認識するようになるのでしょうか?

投稿: ある経営コンサルタント | 2008年10月 8日 (水) 15時29分

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