« これからの経済対策 | トップページ | 駒澤大学154億円損失に思う »

2008年11月19日 (水)

日本経済の予測

11月17日に内閣府が、国民経済計算の速報値である四半期別GDP速報を発表しました。ここから辿れます。日経の解説は次の通りですが、私もこれからの日本経済をこの速報をベースに考えてみます。

日経 11月17日 2008年度は実質0.3%減、7年ぶりのマイナス成長に・NEEDS予測

1) 2008年度はマイナス成長

2008年7月~9月のGDPの前期比伸び率はマイナス0.4%でした。ここ10年余りの間の2005年度からの毎四半期GDPの前期比伸び率は、次のグラフの通りです。ちなみにボトムは1998年1月~3月のマイナス7.6%で、その次が2001年7月~9月のマイナス4.3%でした。2008年4月から6月がマイナス3.7%であったのですが、とりあえずは1998年1月~3月や2001年7月~9月ほどは悪くないといった現状です。

Gdp200811_2 

年間でどうなるかの予測ですが、2008年10月から2009年3月までの期間の四半期GDP成長率(年換算)を横軸として2008年度の年間成長率の予測計算の結果を現したのが、次のグラフです。

Gdp200811_4 

2008年7月~9月と同じマイナス0.4%が続く場合は、2008年度の成長率はマイナス0.3%弱となり、マイナス2.0%程度で続く場合は、年度の成長率はマイナス2.0%程度になると私の計算は予測しています。2008年10月から2009年3月の下半期は、上半期の成長率よりも低くなると考えられ、日経のマイナス0.3%の予測より厳しいと私は予想します。

2) 2008年7月~9月のGDP

2006年10月からの2年間8四半期の間の要素毎の寄与度(前期比年換算)をグラフにしてみました。ピンクの棒が輸出から輸入を差し引いた純輸出ですが、2008年1月~3月までは輸出がGDP成長を牽引していました。2008年4月以降は輸出がマイナスの要因となっています。(なお、各寄与度を全て合計すると、全体の伸び率と一致します。)

Gdp200811

民間設備投資は2008年に入った頃よりマイナスであり、2008年7月~9月でプラスであったのは、民間最終消費支出と民間住宅投資でした。

3) 個人所得の見込み

厚生労働省の勤労統計調査の現金給与(全産業)の前年同期比を、一番最初の四半期GDPのグラフと同じ期間について表示したのが次のグラフです。本年初めは、1.5%程度となったこともあったのですが、再びゼロに近くなりました。

200811

次のグラフは、内閣府の国民経済計算の雇用者報酬と厚生労働省の勤労統計調査の現金給与(全産業)の四半期データの前年同期比を同一グラフで表示したものです。

200811  

雇用者報酬と現金給与は、統計の手法が異なっていますが、ほぼ同じ傾向でした。2008年1月~3月をピークに下がってきています。厳しい経済情勢の中、それほど上がるとは思えず、むしろ下がる可能性があると思います。

やはり全体的に暗いと思います。一つには、内需拡大と言っても、日本は国債・公債の残高が大きすぎて、これ以上増発すると金利上昇が発生し、国債のジャパンプレミアムなんてなったらいよいよ暗くなるなと思ってしまう。小さい政府の場合は、政策としてできることは限られてしまうが、国債残高が膨らんでいるから、いよいよ何もできないと思う。

そうなると、米国においてオバマ新大統領景気が発生してくれたり、今や世界の消費の中心地中国の景気上昇の恩恵が日本に回ってくるのを期待するしかないのかも知れない。G20の結果を考えると、日本って決して明るくないんですよね。合意声明文を読んでも、日本がリードできる部分がほとんどなくて、ついて行くの大変だなと思うようなことばかり。ついて行かないと取り残されるのですから、日経のマイナス0.3%の予測はオプティミスティック過ぎるだろうなと思ってしまいました。

|

« これからの経済対策 | トップページ | 駒澤大学154億円損失に思う »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/200131/43158676

この記事へのトラックバック一覧です: 日本経済の予測:

« これからの経済対策 | トップページ | 駒澤大学154億円損失に思う »