大阪産業大学vs週間東洋経済
学校法人大阪産業大学がこの発表 本学園の資産運用に関する新聞報道についてを1月21日付で出しています。
発表の中で「本学園が運用する種々の資産のなかにデリバティブを組み込んだ仕組み債があり、米国発の金融危機に始まる円高の影響を受けて、現在の時価で数十億の評価損を生じております。」と述べられています。
ところで、既にホームページからのリンクはなくなっているのですが、ここに1月19日付けの「本学園に対する「週刊東洋経済」の掲載記事について」という発表文があり、しかも、この文書の下にQ&Aへのリンクまでついてあり、週刊東洋経済の記事の個別論点について書かれています。
週刊東洋経済の記事は、ここにあり、読むことができます。
大阪産業大学が、デリバティブを組み込んだ仕組み債を保有していることは大学自身が認めており、評価損が何十億円か発生していることも確かです。そこで、大学の2008年3月末貸借対照表がこの書類の3ページ目にあり、ここに財産目録もあります。保有している有価証券は139億円でした。
すっきりしないのは、数十億円の評価損との表現だけでは、逃げているのではと感じてしまうことです。それと、1月19日付の発表のリンクを中止してしまったこと。勘ぐれば、監査法人を大手のトーマツから中小の監査法人である監査法人アイ・ピー・オー(公認会計士19名)に変更していることです。上場企業のパターンなら、上場廃止に向かってまっしぐらの時に起こる現象ですから。
学校法人は、財務状態の評価で学生や生徒が集まってくるのではないが、うさん臭いと思わせるような発表はせずに、堂々と正確な会計情報を提供すべきだと思うのですが。
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