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2009年3月 7日 (土)

西松建設違法政治献金に思う

仕事が忙しく、ブログを書く時間が取れず、更新を怠っています。しかし、西松建設違法政治献金問題が連日報道され、こうなると書かずにはおれないと本日は久しぶりに書いています。

1) 国策捜査

「国策捜査」という言葉をしばしば耳にするのですが、奇異に聞こえてしまいます。本来の意味からすれば、国家政策を推進する捜査ということであり、国家政策が国民の合意に基づいて民主的に成立しているなら何の問題もないはず。しかし、使われているのは、国家政策が「政権与党の選挙政策」の意味で使用されているとしか思えない。日本語も極度の混乱状態にあるのではと感じます。

それにしても、「西松建設事件は自民党の議員には波及しない-。そんな捜査の見通しを政府高官が口にした。」なんて報道もあり、政権与党の選挙政策による捜査との疑いをもたらすようなことも耳にします。ところで誰かと思って探すとこの共同47ニュースに「政府高官は元警察庁長官の漆間巌官房副長官」とありました。

小沢一郎の公設第1秘書大久保隆規、西松建設前社長国沢幹雄他を逮捕したのは、東京地検特捜部ですが、特捜部のみならず検察は、政治権力からは独立しているとの信念で任務を遂行していると思います。そうでないと、任務遂行に支障を来たすはず。意図的に検察権力が実行されたら、恐ろしい社会が到来します。

日本は、恐ろしい検察国家ではない国民のための社会が納得しうる程度には実現している平和な国であると信じます。

確かに、警察の横暴、検察の不当な介入が見受けられた志布志事件もありました。しかし、志布志事件も少しは真相が明るみに出たのであり、万一今回の西松建設違法政治献金事件が選挙との関係があるのであれば、やがては、それが判明する可能性がある。そうなった場合、現与党と検察は崩壊のリスクに見舞われる。そんなバカなリスクは取らないと思います。

2) 企業献金

企業は選挙権を保有せず、政治意志も保有しない。寄付活動や社会貢献活動は可能であるが、政治と結びつくことは、企業活動の目的のために政治献金が行われることとなり、禁止すべきである。政治資金規正法も企業による政治献金を禁止しているのであり、西松建設が、網の目(Loophole)をくぐり抜け、政治献金をしたことは、政治資金規正法の整備・改訂を実施すべきと考える。

政治家は、献金に左右される政治を実行していないと言うかもしれない。しかし、一方で献金に左右される政治を行って批判されるべきか?例えば、オバマ大統領は巨額の政治献金を大統領選で集めた。その献金は、オバマ支持の人々が拠出したのであり、オバマ大統領は、その人達の声を繁栄できるように尽力すると思う。個人の政治献金は、禁止すべきものではなく、民主主義の根本に、人々が支援する政治家が人々のための政治を執り行うことがあるはず。

3) ゼネコン

今の不況で最も深刻なのは、ゼネコンかも知れないと思う。西松建設のトップがタイの仕事等で裏金を捻出し、それを様々なルートを使って日本に現金で持ち込んだようである。何故そうしたかと言えば、受注が減少する中、公共工事を狙って有力者への札束攻撃を仕掛けたのだと思う。その中心人物は経営幹部と受注活動の部門幹部と想像する。良心の痛みがあったとしても、社内関係者にも内密にすることにより、犯罪者を限定することで、心の痛みを和らげたのではと想像します。

悲惨な面があると思う。もし、内部統制なんて言葉で、考えたら「トンデモないこと」をしています。内部統制もコンプラも何もありはしない。それがゼネコンだと感じておられる方も多いのではと思うのです。内部統制やコンプラなんてゼネコンで言っていたら、倒産して、元も子もなくなってしまうとの思いを持っておられる方もいると思います。

西松建設やゼネコンだけを叩いて解決するとは、思いません。本質部分を考える必要があると思います。

4) 今後の成り行き、政局

どうなるのでしょうか?読売 3月7日 自民にも危機感、国会で防戦共同47 3月7日 自民有力議員側に6千万円 裏献金、西松関係者が供述という報道もあります。

小沢一郎は、民主党代表を辞任することになると私は予想します。但し、民主の他の議員や自民議員に飛び火することを予想します。次の選挙は、そんな中での選挙になるのではと思うのです。そうなれば、正しい候補者についての的確な判断が重要になると思います。今から、よく監視する必要を感じます。

ところで、頭に浮かぶのは、ロッキード事件です。田中角栄が首相の犯罪として有罪となったものの、田中角栄より暗黒部分が大きい可能性がある児玉誉士夫と小佐野賢治については、未だに大部分が闇の中である。検察は、児玉誉士夫と小佐野賢治を追い込めなかったとも言えるのかも知れないし、そこまで言うことは酷であるとも思われる。

検察は、犯罪を告発するのが任務であり、証拠なしで公訴することは許されず、行き過ぎてはならない。従い、検察が真実の解明をすると期待することは、無理がある。しかし、その一端を担うことは可能であり、社会正義に向けた行動を期待したい。そして、主役はマスコミでも政治家でもない市民・国民であることを忘れてはならないと思う。

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コメント

政治資金規正法で県会議長を有罪にした長崎県連事件を指揮した郷原信郎氏は法務省の指導で起訴にあたり繰り返し言われたのは、同じことを他の政治家もしているなら、他の政治家と、どの程度違うのか証明しろということだったそうです。
他の政治家が同じことをしているのに、一人だけ起訴するのは恣意的行為です。
きちんと理由が説明できなければ検察の独走となり、他に抑制できる権力がない独立している検察の正当性を否定することになるからです。
2003年頃はどの政治家も同じことをしており、ゼネコンにとっては公共事業を請け負うための分担金として認識されていました。
総選挙前の時期に野党党首の公設秘書を起訴することが特捜の恣意的行為ではないと説明できない状況を、長く談合事件に関わってきた郷原信郎氏に批判されています。

投稿: 近森正昭 | 2009年3月30日 (月) 17時04分

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