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2009年11月21日 (土)

デフレ対策として最低賃金アップ

この人の言うことは、好きになれないようです。(同じようなことを他の人も口にしていることが報道されていますが。)

日経 11月20日 菅副総理、デフレ脱却へ日銀に協力要請

1) 政府月例経済報告

内閣府の11月の月例経済報告がここにあります。実際にどう書かれているかは、総論の部分を抜き出すと、次の通りです。

(我が国経済の基調判断)
景気は、持ち直してきているが、自律性に乏しく、失業率が高水準にあるなど依然として厳しい状況にある。
・輸出は、アジア向けを中心に、増加している。生産は、持ち直している。
・企業収益は、大幅な減少が続いているが、そのテンポは緩やかになっている。設備投資は、下げ止まりつつある。
・企業の業況判断は、依然として厳しい状況にあるものの、全体として持ち直しの動きが続いている。ただし、中小企業ではそのテンポは遅い。
・雇用情勢は、依然として厳しい。
・個人消費は、持ち直しの動きが続いている。
・物価の動向を総合してみると、緩やかなデフレ状況にある。

先行きについては、当面、厳しい雇用情勢が続くとみられるものの、海外経済の改善などを背景に、景気の持ち直し傾向が続くことが期待される。一方、雇用情勢の一層の悪化や海外景気の下振れ懸念、デフレや金融資本市場の変動の影響など、景気を下押しするリスクが存在することに留意する必要がある。

(政策の基本的態度)
政府は、家計の支援により、個人消費を拡大するとともに、新たな分野で産業と雇用を生み出し、日本経済を自律的な回復軌道に乗せ、内需を中心とした安定的な経済成長を実現するよう政策運営を行う。また、「緊急雇用対策」を推進するとともに、雇用・環境等について迅速かつ重点的な取組を行い、景気の下支えを図るための経済対策を取りまとめる。日本銀行に対しては、我が国経済が、物価安定の下での持続的成長経路に復帰するため、引き続き政府との緊密な連携の下で、適切かつ機動的な金融政策運営を期待する。

「物価の動向を総合してみると、緩やかなデフレ状況にある。」であり、妥当な判断と思います。

2) 日銀の11月20日金融政策決定会の結論

日銀の11月20日金融政策決定会の結論は、ここにあります。こちらも違和感なく読めます。結論は、「無担保コールレート(オーバーナイト物)を、0.1%前後で推移するよう促す。」となっています。

なお、白川総裁が記者会見を行っていますが、内容については東洋経済 11月20日 【日銀総裁会見】政策は現状維持、白川総裁「物価の認識は政府と違わない」が、記事の分量も多いし、冷静に伝えていると思います。

3) 日銀決定に政府は関与すべきではない

日本は、中央銀行が独立している正常な国であって欲しいと思います。意見交換をすることは、問題ないし、情報交換を含め大いにして欲しいと思います。しかし、中央銀行は政府とは独立しており、それを民主党が主張した結果、白川総裁に決まっています。

日銀無担保コールレートを0.1%としていることから、下げても無意味と思うし、国債の買い入れのような禁じ手は、すべきでないと思う。

私からすれば、経済音痴の民主党の議員が変な考えをすると間違いが起きるリスクありと感じます。日銀の政策決定は、日銀に委ねるのが一番です。

4) 最低賃金アップ

民主党のマニフェストには、最低賃金1000円があったはずです。「全ての労働者に適用される「全国最低賃金」を設定(800円を想定)する。景気状況に配慮しつつ、最低賃金の全国平均1000円を目指す。」なんて、書いてあります。

最低賃金アップにより物価が上昇することを目指すべきと考えます。最終消費支出が増加します。結果、消費拡大による経済成長が引き起こされ、経済の好循環が生まれます。緊急経済対策として、最低賃金アップをするのです。

多分、経営者から反対が出るでしょうね。自公政権ではできなかったはずなので、民主政権が実施するのです。経営者の反対論は、人件費を上げると、会社が倒産する、あるいは雇用を維持できず、雇用人数を縮小すると言ったことと思います。しかし、全企業に同じ条件で適用されるので、企業の販売価格を上げることが可能です。

そこで、経営者が更に言うこととして、海外移転が加速されるとのことかも知れません。しかし、もともと日本の最低賃金と海外の労働コストを単純比較することが間違いです。もし、海外移転があるなら、現在の日本の賃金で生じています。むしろ最低賃金に近いような水準での労働は、スーパーのパート労働のように、産業そのものが海外移転できない産業が多いように思います。それからすると、スーパの値下げ競争は減少していくでしょうね。最低賃金アップになり、更に景気もよくなるなら、その方がよいと思います。

なお、正規雇用労働者のような最低賃金が1000円になっても、恩恵を受けない人もいます。しかし、最低賃金低迷や景気悪化によりボーナスや給与は抑えられています。もしかしたら、来年の春闘では、デフレにより賃下げなんてことか経営側から出てこないとも限りません。そう考えると、最低賃金アップは歓迎すべきと思います。

最低賃金アップに関係ない人として、農水産業の人々があります。しかし、見方を変えると、大手スーパーに、力ずくで、価格をあり得ないほど下げさせられ、最低収入に押さえられています。対抗することができなくて困っている現状と思います。それからすると、最低賃金アップを契機に、値上げ交渉できるチャンスと思います。農家も自分の農産物のスーパーでの販売価格を知っています。それが下がっているから、高く売れない。でも、上がれば、自分の販売価格を上げる交渉も可能です。

5) 現在の最低賃金

平成21年度の都道府県別最低賃金を掲げておきます。高い東京都は、安い沖縄県、宮崎県他の1.257倍あり、いきなり1000円で統一は無理と思いますが、10%上げたとして、結構インパクト大きいと思います。民主党は、マニフェストに書いたのですから、景気対策として、最低賃金アップの展望を示し、実行することだと思います。

200911

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