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2009年11月21日 (土)

事業仕分けの評価

事業仕分けについて、様々な人が色々なことを言っており、その評価について、混乱を招きかねず、私の現在思っていることを書いてみます。

1) 情報公開・情報開示

11月11日の事業仕分けへのお誘いに書き、11月12日の事業仕分け見学報告で私が感じたことを書きましたが、公開されていなかった議論が、一般の人に公開されたことは、有意義であると考えます。

従来のような結論のみの発表では意味がなく、賛否両論を聞くことができ、それぞれの背景に関する情報も得られる。結果、我々も判断が可能となる。行政刷新会議事務局のホームページ資料集から、資料のダウンロードができます。ワーキンググループライブ中継サイトもあるので、インターネット中継を見ることもできます。

ネットの時代であり、政府の公開すべき会議は、このように公開されることが、望ましいと思います。

2) ワーキンググループは結論を出していない

マスコミでは、ワーキンググループの結論と伝えられているが、資料集における表現は「評価コメント」となっています。従い、評価コメントを受けて、要求元である府省が、それに対する反論をすべきと考えます。当然、反論も公開されるべきです。

「専門家でない人達が誤った判断をしている可能性がある。」との批判を耳にします。その可能性はあり得る。しかし、そうであれば、データーを示し、反論する義務が要求元の府省にあります。公務員は誰の為に働くかです。役人として、正しいことを伝えるのは当然の義務です。

結果を受けて、結論を出すのは、国民です。自らの意見を主張すべきと思うし、最終的には与党の意見が一番反映されるのでしょうが、それが間違っていると思えば、次の選挙で正しい人を選ぶことと思います。

3) 例として農道整備事業

項目は11月11日第1会場の4番目です。資料は午後の部(1)と(2)にまたがっています。内容は、都道府県に対する国庫補助率50%の農道整備補助金であり、地域の農業振興計画のもとに支出され、平成22年度概算要求額168.7億円です。

資料やワーキンググループのコメントも参考にして私の意見を述べると次の通りです。

A) 農業振興政策
農業に対して政府が必要な援助をすることに賛成します。その項目には、農道整備以外に用排水施設整備、防災保全等もあり、農業政策という大きな単位で考えないと、個々の予算で議論をすると誤る恐れがある。農水省は、全体の説明をすべきである。都道府県に委ねる部分も多いと思うが、その方針と現状についても説明すべきである。

B) 地方道計画との整合性
資料によれば、平成元年度から平成18年度までに完成した国庫補助支出農道のうち57.2%(広域農道については63.5%)が一般の市町村道に転換されています。それじゃ、初めから市町村道として建設し、維持すべき道路の方が多く、国庫補助金でも国交省から出すべきが農水省から支出されているという管理不可能状態になっていると考えられます。

C) 効果算定
資料に会計検査院指摘の事業効果算定不適切や調査不十分な事業計画が書かれている。農水省の説明は、私には、博報堂や電通の説明みたいに絵や写真があり、数字なしのごまかしに思えます。役人は、数字に基づく計画や評価をすべきです。実施後計画通りになっていなくとも、結果報告もすべきです。国民の税金を支出する以上は、正しい報告をして、その結果による国民の意見も反映すべきです。

D) 結論
上のようなことがあり、ワーキンググループとして単純には承認できなかったはずです。結論は廃止ですが、コメントには「一般道と一緒に自治体に委ねるべき。」ともあり、根本から出直すのが正しいと思います。勿論、それで、平成21年度において支障が出ないかどうかについて、農水省は検討を行い、支障を生じてはならず平成21年度についての暫定措置が提案されても当然と思います。

4) マスコミ報道

マスコミ報道は、騒ぎ立てているのみに思えます。公開魔女狩りだとの批判を言う人の言葉を報道しても良いのですが、ワーキンググループとして参加された方々のコメントも正確に伝える必要があります。

11月21日8:30からの NHK週刊ニュースは、岡山県玉野市で学校の前の橋が農道であり、農道補助金予算が削られると学校が困ると報道していました。これって、徹底的におかしい気がします。農地でないのに、何故農業補助金で整備するのか?今でも、何故農道なのか?NHKとは、本質を掘り下げられない人達ばかりなのだと思いました。

その次に9:00から 経済ワイドビジョンeというのがありました。こちらは、仕分け人として参加された方の出演もあり、少しはましでした。しかし、山口県の例として建設中の農道工事が中断され、その結果、国道の予備道路としての機能を果たせず困ると報道していました。国道の予備道路であれば、農道ではなく、地方道というのが私の整理です。

予算があれば、その予算名目での使い道を考える。金に色はついていない。「誤魔化した者勝ち」 が、まかり通っていた部分がある。それをワーキンググループが指摘したと思います。そのことを認識すべきです。もしかしたら、NHKも実は婉曲的方法で玉野の農道と山口県の農道について報道したのかも知れませんね。

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