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2010年1月21日 (木)

医療、医療費、医療保険を考える(その3)

今回は、医療費は下がっているとの分析を書きます。

1) 年齢別医療費

高齢になればなるほど、病気になるし、何らかの病で死に至るとすれば、死の直前には医療費がかさみます。従い、高齢になるほど医療費が増加するのは感覚的に分かります。今回も、厚生労働省の医療保険行政のための基礎資料を使って分析します。このページ -平成20年度 医療費の動向- からDownloadした資料です。

次のグラフが、2007年度の医療費の年齢階級別の1年間の医療費です。

Health201012a

若い時は、病気をしないが、高齢になると、医療費がかかることをグラフは表しています。これで、今回の私の医療費に関する分析は、半分以上を終わったようなものです。1月19日の医療、医療費、医療保険を考える(その2)では、医療費総額が増加を続けていると書きましたが、その原因は高齢者社会になっているからなのです。

医療費は、負担をする世代と支出する世代が、まるで逆なのです。保険料を払って貯蓄をし高齢に備えると言えるし、働く世代が高齢者を支える相互扶助の世界とも言えます。12月9日には、川崎協同病院事件医師有罪確定で尊厳死に関連することを書きました。尊厳死を認めず、人工呼吸器を全員が使用して、脳死を向かえるようになれば、上のグラフの数字ではなく、天文学的数字になるでしょう。そんな簡単に割り切れる問題ではないのですが、いろいろと考えることが必要だと思います。

2) 1997年からの推移

1997年からの年齢階級別の一人あたり医療費推移をグラフにしました。1999年をピークに減少しています。推移の状態を見やすくするために、折れ線グラフにしたのがその下の図です。

Health201012b

Health201012c

3) 年齢別人口と医療費

年齢別人口と年齢別医療費を比べてみます。次の図の上が人口で、下が医療費です。それぞれの年齢階級の色は、上も下も同じにしてあります。人口では、65歳以上は22.6%ですが、医療費では52.0%になります。65歳を定年だとすれば、医療費は半分以上を定年後に支出するのです。(勿論、個人差があり、平均の話ですが、傾向としては、正しいのです。)

Health201012d

ちなみに、後期高齢者の75歳で線を引くと、75歳は人口では10.7%ですが、医療費では29.6%です。後期高齢者医療制度の恐ろしさは、ここにあるのです。次回に分析をしようと思いますが、高齢化が益々進むことから、後期高齢者医療制度は制度維持が困難となるはずです。その点を無視して、後期高齢者医療制度を、根拠もなく長寿医療制度と読み替えることを提唱した人がいました。しかし、実態は、高齢者姥捨山制度かもしれません。

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