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2010年1月 7日 (木)

公開会社法

次のニュースがあり、公開会社法についての議論が今後高まるものと思います。

日経 1月5日 「公開会社法」諮問を正式表明 千葉法相

ところで、民主党の考えている公開会社法とは、この民主党公開会社法プロジェクトチームの文書のようですが、私には違和感がありすぎて、こんな屁理屈で解決になるの?と思ってしまいます。

「会社は株主のものである。」と書いてあります。「エー」と思うのです。会社は、社会のものというのが、私の理解です。株主は会社を保有しているのではなく、株主総会における投票権、配当を受ける権利、その他会社法や定款等に定められた権利を保有しているのであり、会社を所有しているのではありません。

Stakeholderという言葉がありますが、Stakeholderはもっと意味が広く、従業員、得意先、仕入れ先、間接的な人や潜在的な人も含んでいます。会社は、そのような多くの人と権利・義務を保有しているのであり、株主の権利より、債権者の権利が優先する。債権者の権利は利益が予定以上であっても増加しないが、株主の配当を受ける権利は増加する。この関係を利用して、資金調達のツールとして株式会社が存在する。

民主党の公開会社法文書には、社外取締役が善であり、委員会設置会社が良いように書いてあります。逆に、社外取締役なんて、説明しても無駄だし、よく判っていないから、誤魔化しておこうと、最悪のガバナンスになってしまう恐れもあります。7月31日のカブドットコム証券の調査報告書を読みましたで、「委員会設置会社はガバナンスなしのリスクあり」と書きました。米国の上場会社に多いのは、CEO以外は全て非常勤社外取締役というスタイルです。CEOワンマン体制かどうかは個々に評価が必要ですが、ワンマン体制リスクがあると私は思っています。そして、ほぼ確実と思っているのは、天文学的数字のCEOおよび執行役員の給与とボーナスです。それと弁護士への報酬も天文学的数字です。自分たちの行為を正当化するために、高額で多くの弁護士を雇うのです。

勿論、日本の会社に問題があることは事実です。サラリーマン出世双六なので、なるべき人がリーダーになるのではなく、ごますり結果がリーダーになり、不祥事を起こすこともあります。それが、公開会社法で解消するとは思いません。次元が違うと思うのです。民主党の政策には、納税者番号制のようなまともな政策もあるが、ガソリン暫定税のような支離滅裂政策が沢山あります。それを民主党の方は、そういうことを述べている学者がいると言うのです。当たり前でしょう。学者が正しいことを言うとは限りません。

公開会社法にしても、そうですが、正しい議論をすることです。一部の御用学者に何かをさせて、それで正しいと結論づけてはいけません。

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コメント

こんにちは

先日も、「この会社は株主のもの」という事でずいぶん話が盛り上がった?のですが、会社は株主のもの=株主=不労所得を得ている。という構図で話をするというか考えている方が随分多いのには驚きました。

この話も根底には、対立軸をどこかに置きたいようにみえて仕方がありません。

企業は社会のものという考えがあれば、もう少し別の形で経済発展をしたのでしょうかね?

投稿: udonenogure | 2010年1月 7日 (木) 13時22分

udonenogureさん コメントありがとうございます。

色々な考え方があって良いと思うのです。但し、一方で、会社もピンからキリまであるので、全ての会社が問題だとか考えてしまうと、結論も誤ると私は思います。

今年になって、社会保険庁が日本年金機構になりました。しかし、「国(厚生労働省)が財政責任・管理運営責任を負いつつ、一連の業務運営は日本年金機構に委任・委託されます。」と説明があります。政府が責任を持つと言いつつ、運営は外部委託するという無責任体制があると思えます。問題のすり替えが行われて、更に複雑化した可能性を感じます。

投稿: ある経営コンサルタント | 2010年1月 7日 (木) 16時56分

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