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2010年8月23日 (月)

大阪2児遺棄事件の悲惨

大阪2児遺棄事件は、非常に悲惨な出来事であると思います。そう思いつつ、次の朝日の記事を読むと、8月21日書いた「所在不明高齢者問題」と、同じ側面を持っているような気がしました。

朝日 8月22日 ゴミの山、寄り添い倒れていた姉弟 大阪・2児置き去り (全4ページ)

衝撃的に思ったのは、次の箇所です。(4ページ目です。)

大阪市こども相談センターに最初の通報が入ったのは3月30日。「ほとんど毎日子どもが泣いている。インターホンで長時間、『ママーママー』と叫んでいる」。4月8日、5月18日にも通報があった。センターは5回訪問しながら、誰が住んでいるのかさえわからず調査をやめた。職員は手紙を残したが、下村容疑者から連絡はなかった。

敢えてレッドカードとしたが、記事の通りだとすると、大阪市こどもセンターは、通報を得ていたが、無策に終わっている。ここに大阪市のこども相談センター開設に関する本年1月4日のお知らせがありますが、大阪市中央児童相談所と教育相談部門を統合してとあります。児童相談所とは、児童福祉法により都道府県と政令指定都市に設置が義務付けられている機関です。児童相談所の役割としては、児童福祉法12条2項で、児童及びその保護者に関する調査および指導や児童の一時保護が定められています。単なる相談をする機関ではありません。また、児童福祉法では、児童の保護を実施するのは、児童相談所のみならず都道府県および市町村が義務を負っています。

何のための公権力であるかと思います。児童福祉法第25条は次のようになっています。

要保護児童を発見した者は、これを市町村、都道府県の設置する福祉事務所若しくは児童相談所又は児童委員を介して市町村、都道府県の設置する福祉事務所若しくは児童相談所に通告しなければならない。

一般国民が通告の義務を負っている以上に、通告の相手先である地方自治体とその機関は、保護を実施する義務を負っていると私は解釈します。しかし、上のレッドカードを読むと全く逆に思えます。警察ではないから、手が出せないなんて、大まちがいと思います。一般の人や民間団体・ボランティアより、あきらかに大きな力を持っています。そもそも、この事件は通報があった時から次の刑法218条の保護責任者遺棄に該当していると思います。

老年者、幼年者、身体障害者又は病者を保護する責任のある者がこれらの者を遺棄し、又はその生存に必要な保護をしなかったときは、三月以上五年以下の懲役に処する。

でも、大阪市こどもセンターの人達は、そんなこと全て分かっていた可能性があると思います。人手不足、予算不足で、動くに動けない。そもそも、人手不足と予算不足から、教育相談部門と統合された可能性もある。しかし、予算なんてジャブジャブあると思います。富裕層に対する子ども手当を廃止し、これを使えば、多くの人員が手当でき、社会が本当に必要なサービルを提供できます。

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