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2011年1月11日 (火)

NHKのこれから

週刊ダイヤモンドの今週の特集が次です。

新聞・テレビ業界は本当に終わってしまったか? 「勝者なき消耗戦」の裏側を徹底レポート (2011.01.11)

ネットの台頭による広告収入と販売収入の激減により、構造不況業種に転落する危惧について特集しています。NHKは、果たしてその対象外であり、唯我独尊を維持するのか、そんなことは許されないはず。しかし、テレビ放送業界の存在が否定されているのではなく、やはりビジネスモデルのあり方と思います。

1) NHKのビジネスモデル

NHKの現行のビジネスモデルは放送法第32条の「協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は、協会とその放送の受信についての契約をしなければならない。」による放送法における義務であり、TV受像器を保有すれば契約拒否の権利は認められていません。

恐ろしいビジネスモデルですが、そもそもそ戦前のビジネスモデルに起因します。Wikiで探してみると、当時は、次のような許可書のように、ラジオの受信機を持つのも許可が必要であったのです。ラジオを聞には逓信省の許可が必要なんて、すごい時代です。

ファイル:聴取無線電話私設許可書2-1.jpg

無線電信電話法という法律で、電波は国家に属し、国民は国家の許可なくして、送信は勿論のこと受信さえできなかったのです。日本放送協会は、1924年に設立された社団法人東京放送局(AK)及び続いて設立されたBKとCKを統合して、1926年2月に社団法人日本放送協会として設立されたのです。これが、戦後に放送制度の民主化および電波管理の民主化により1950年に電波法、放送法及び電波管理委員会設置法の電波三法が制定され、現在の日本放送協会は社団法人から放送法第8条による法人になりました。

役所から天下った人達はNHKを辞めた。しかし、旧無線電信電話法による国家管理時代と実質的に同様な制度が残り、その最たる例が、受信契約であると思います。

デジタル放送TVにはB-Casカードを差し入れる必要がありますが、逆にB-Casカードを利用して、NHKの受信を一般有料放送制度に変更することが可能です。現在は、NHK BS放送について連絡をしないと変なメッセージを出すというネガティブな使い方をしています。

契約の種類を何種類も用意して、全部聴取可能な契約からPay per Viewまで様々にすべきだと思います。

2) アナログ地上TV放送終了まで7月少し

7月24日のアナログ放送終了まで7月少しを残すだけです。この総務省の2010年11月26日発表の浸透度調査によれば、90.3%が対応済みとのことです。

先日、TVはデジタル対応であるが、アンテナ工事未完了の人とお会いしました。それほどTVを見ておらず、特に不便は感じていないとのこと。アンテナ工事を、どうしようかと言われていました。

いっそのこと、今はアンテナ工事をせず、将来TVを見たいと思った時に、工事をしたらとさえ思います。放送法第32条は「協会の放送を受信することのできる受信設備」ですから、受信設備にはアンテナも含まれると解釈し、NHKに契約解除を申し入れるのです。

しかし、そんな消極的なことを考えずに、自らNHKの契約解除をすればどうなるのだろうと思いました。即ち、B-CasカードによりNHKは受信を停止することが可能である。TV受信機を改造してNHKを見れなくし、それを継続することを証明するのは大変であるが、一方で、NHKは受信を不可能とすることが簡単に実施できる。これで裁判をするとどうなるのだろうと思いました。

現在の放送法の条文では勝てないかな?しかし、裁判でも起こさないと現状が永遠に続く気もする。その場合、一般国民が高い受信料を強制的に払い続ける義務が残るのみならず、広告放送を挿入する民間放送のビジネスモデルとの差が埋まらない。有料放送と広告挿入無料放送とが同じTV放送事業で市場競争をするには、そのルールは合理的であるべきである。放送法第32条の改正に向けて、アナログ放送終了を機会に、だれか訴訟を起こさないだろうかと思いました。

3) NHK次期会長人事

日経 1月11日 NHK次期会長、安西氏が就任を拒否 「経営委の総意といえない」 後継選び混沌

これってガバナンスのない組織であることを証明しているようだと思いました。会社で言えば、放送法による法人なので株主は存在せず、経営委員12名を両議院の同意を得て、内閣総理大臣が任命する(放送法16条)。従い、経営委員会とは取締役会に相当する。この経営委員会が会長を任命(放送法27条)し、会長は、経営委員会の同意を得て、副会長一人及び理事七人以上十人以内を任命する(放送法27条)。会長、副会長、理事が会社での執行役員に相当する。

委員会設置会社において執行役員を任命できないという珍事がNHKで発生しようとしているのであり、普通の会社なら株主から取締役全員の辞任要求があっても不思議ではない事態である。

まさに、NHKがとんでもない組織であることを証明しているのではないか。こんな組織に強制的に料金を徴収する権利を温存し続ければ、日本の将来は明るくないと思える。NHK解体論を述べはしない。広告挿入民間放送やWowowのような有料放送と市場競争が成立するように強制有料放送を中止すべきと思う。

4) 公共放送

NHKが自らを公共放送と呼んでいる。これを聞くたびに頭が変になりそう。広告挿入民間放送も公共放送である。公共のための放送であり、放送電波を特定の人や私的に利用することは許されていない。無線電信電話法の下での国家管理は終わったが、放送電波は公共目的というのは、NHKのみならず広告挿入民間放送や有料民間放送にも共通である。放送法第1条は「この法律は、左に掲げる原則に従つて、放送を公共の福祉に適合するように規律し、その健全な発達を図ることを目的とする。」と定めている。

確かに、放送法第7条に「協会は、公共の福祉のために、あまねく日本全国において受信できるように・・・・」とあるが、これは第1条の公共の福祉を再度繰り返しているのであり、NHKが公共放送であり、他の民間放送局は公共の福祉を重視しなくてよいとは全く述べていない。国という言葉は、CountryまたはStateの日本語訳であるはずが、NHKはGovernmentのことを国と言ったりする。日本語に限らず言葉が正しく使えていないと、正しい思考はできなくなる。

そんなことも考えて欲しいのだが、例えば、この1月2日の毎日新聞の記事:大雪:国道9号の大渋滞、行政の連携不足も一因と同じことを本日NHKはニュースで伝えていたが、その内容は、「行政にも問題があった」と述べていた。約10日を経過した時点で報道しているにも拘わらず毎日新聞より薄ぺっらい内容を報道していた。個人がU-Tubeで動画を組み込んだ報道ができる時代です。違和感を感じすぎます。

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