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2011年1月13日 (木)

伊達直人・タイガーマスクの寄付拡大

1月13日の日経は、伊達直人・タイガーマスクの寄付が昨年12月以降で累計が47都道府県計290件以上、贈られたランドセルは350個以上、現金は1千万円を超え、食料品の寄付もあることを伝えています。

日経 1月13日 「タイガー寄付」全国で290件超す 東京ではベビーカーも

ほほえましい、温かい心が感じられる明るい出来事であります。ともすれば、寄附文化やボランティア文化が日本には少ないと言われることもあるなかで、決してそんなことはなく、人々は暖かい善意の心を持っていることを思わせます。

しかし、単発で終わることなく、根付く様にするにはとの考えで少し書きます。

1) 税優遇

所得税法第78条に寄附金控除が定められており、国又は地方公共団体への寄附金、公益社団法人、公益財団法人への寄附金のうち財務大臣が指定したもの及び公益の増進に著しく寄与する法人への寄附金等が寄附金控除として認められています。ランドセルが贈られている相手先の多くは児童相談所であり、児童相談所は児童福祉法により都道府県又は政令指定都市により設立・運営されています。従い、児童相談所への寄附は、地方公共団体への寄附金と考えられ、寄附を証明する領収書や受取書があれば(物品で贈答するので購入した際の領収書と贈答物品の受取書になるでしょうが)、所得税の寄附金控除を受けることが可能なはず。住民税についてもその都道府県・市町村内であれば可能と考えます。

寄附をする人は、名前を伏せて匿名ですることは可能としつつ、同時に寄附金控除は受けられるようにできないのかなと思いました。なりすましで寄附金控除が受けられることは防がねばならず、児童相談所には本人が持参するが、児童相談所も名前は公表しないとする。厚生労働省が、そのようなことが可能であるとする通達を児童相談所か児童福祉審議会か、どこかに出して、できないものかなと思います。

蛇足ですが、社会福祉法人も公益の増進に著しく寄与する法人として寄附金控除の対象となるし、認定NPO法人に対する寄附金も寄附金控除の対象となります。

2) 寄附金の使途指定

児童福祉法50条に、児童相談所の費用は都道府県の支弁と定められています。そこで、思ったのが、児童相談所に寄附をして、それは児童相談所の収入とすべきか、あるいは都道府県の収入とすべきかです。細かいことを言えば、現金による寄附が児童相談所にあった場合、児童相談所は当然それを県庁の担当課に報告する。その結果、県の出納簿に記入されるであろうが、児童相談所がその寄附金を使うに当たり県庁内部での手続きは必要となるのではないか。そうすると、県庁として、他の目的に支出するオプションも持っているのではないかとの点です。

使途を指定する寄付金を行う場合、相手先(この場合であれば、県庁)が使途指定を拒否したり、金額制限を設けることも可能なはずで、一方、寄附をする側も、そんな条件が付されるならとのことで、寄附を中止したり、金額を減額したりとなります。あるいは、XX災害援助金や○○救援金のように団体が使途を限って募集することもあります。

そのようななかで、やはり寄附をする人がその寄附に込めた意図を大切にすることが重要と思います。従い、児童相談所への寄附については、都道府県庁もその取り扱いについて「△△相当額以内の寄附については、使途を児童相談所の判断に委ねます。寄附金控除に使用するため領収書をお受け取り下さい。氏名の非公開を望まれる方は、そのようにします。」といった声明をどうどうと発表すればよいと思うのですが。私が、浅はかで、何か障害があるのかな?

3) 納税者による税金の使途指定

高額所得者の所得税増税が話題になっています。本当は、税が合理的であり、政府支出が合理的であれば、寄附金を支出する必然性は基本的にはないと思います。本当に必要とする所に最適な方法で税が使われているなら税が寄附金の何倍もの効果があるはずと思います。政府は完璧ではなく、予算を審議する議員も完璧ではなく、人は皆その支出について自由であり、自分が思う所に寄附をして当然であります。

そこで、税を上げるなら、例えば5%税率を上げるなら、10%について各納税者が、その支出を指定できることとしたらどうでしょうか?確定申告の時に、予算表の項目に%を書くか、金額を書く。確定申告をする人に、この制度を適用することは、容易だと思います。年末調整で終わる人も、電子申告制度を利用すれば、自分の税の使途指定ができる。

ふるさと納税が可能なので、税金の使途指定ができない訳がないと思います。所得税は国税であり、その一部が納税者の使途指定で地方自治体にも振り向けることが可能となる制度ですから、どの地方自治体も住民サービスが改善するでしょうか?

仮に所得税増税があるなら、増税額を超える金額を使途指定できるようにすべきです。各省庁の活動もおもしろくなるでしょうね。国民に必死になって、自分の活動の意義を宣伝しますし、納税者から質問があれば、直ちに答えが来る。外国人も、選挙権はないが、税金を払うので、政府の支出について少しだけ発言権を持つ。

伊達直人・タイガーマスクのことから、色々なことを思い浮かべました。

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コメント

通りすがりで失礼いたします。

私は児童相談所の職員として、今回の寄付について中身の問題ではなく、児童の問題に社会の注目が向いていることをありがたく思っています。

ただ、福祉の現場に携わる者として、横並びの匿名については、少し違和感を感じるところもありました。

寄付者のい匿名性を担保しつつ、寄付の控除の税優遇が受けることなどについて、私は、全く同感です。
優遇を受けることに違和感があるのなら、優遇を受けたものを更に寄付などに還元して、一過性に終わらない寄付を続けていただけたらと思います。
そのためにも寄付の税優遇についてもっと広報し、市民にとって使いやすいものに手直しなどがあっても良いと思います。

虐待を受けた子を癒し助けるのは、物品だけでなく社会の理解が今回のようなことで進むことだと思っています。そのためにも継続のある支援の輪であることを願っています。

投稿: RIKI | 2011年1月14日 (金) 03時48分

RIKIさん

コメントありがとうございます。
多くの人に、児童の問題について、もしかしたら一瞬かも知れないが、関心を持ってもらうというのは、嬉しいことと私も思います。

2年と少し前、NHK朝ドラ「瞳」で、西田敏行演じる里親が、懸命になって子供達を育てているのをほぼ毎日見ていました。満点には行かないが、子ども達のために、懸命になってやるというのは、すがすがしいですね。

里親を含め児童の問題に対して頑張っておられる方々に陰ながら声援を送りたいと思います。

投稿: ある経営コンサルタント | 2011年1月14日 (金) 22時21分

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