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2011年1月27日 (木)

太陽光発電買取と地域主権

先ずは、日経の記事を掲げます。

日経 1月20日 電気代上乗せ2~21円 太陽光発電買い取りで転嫁

標準家庭の場合、北海道が2円で九州が21円なので、住んでいる場所によって、10倍以上格差があり、選挙1票の格差以上であります。

1月25日に総合資源エネルギー調査会新エネルギー部会・電気事業分科会買取制度小委員会での審議結果の報道と経済産業省の発表が次です。

日経 1月25日 経産省、太陽光発電の買い取り価格提示

経済産業省 1月25日 News Release

そして、正式に価格決定した(料金認可された)のは、26日であり、一番値上げ幅が大きかった九州電力と金額で一番大きくなる東京電力の1月26日の会社発表を掲げておきます。

1月26日 九州電力 プレスリリース 電気料金への「太陽光発電促進付加金」の設定に関する認可等について

東京電力 1月26日 プレスリリース 平成23年度の太陽光発電促進付加金の適用に関する認可および太陽光発電促進付加金単価の決定について

複雑怪奇な、書き出しとなってしまいましたが、kWhあたりの単価では最低1銭、最大7銭です。10倍以上になっているのは、標準家庭の消費量を月300kWhとしているか月270kWhとしているかの使用量の差が出ています。最低1銭、最大7銭でも、大きいと感じるので少し見てみます。

1) 何故地域格差が生じるか

太陽光の強制買取制度は、「エネルギー供給事業者による非化石エネルギー源の利用及び化石エネルギー原料の有効な利用の促進に関する法律」に従って出された平成21年8月31日の経済産業省告示第二百七十八号によっているのですが、太陽光発電の買取義務を負っているのは10電力会社としているからです。(一般電気事業者は、・・・太陽光電力買取・・を行うこととする。)

従い、太陽光発電買取負担の大きい電力会社から電力供給を受けていると消費者の負担が大きくなる構造です。

しかし、一方で、九州電力が一番負担が大きいと言っても、支払った太陽光負担金は全て九州地方の太陽光発電設置家庭に回っているのです。日本全体で、同一とすることも可能であるが、このような地域格差あり状態も一つの手法であるとは思います。

2) 具体的計算

次の表は、1月25日の第13回買取制度小委員会説明資料の3ページからで、少し表現を付け加えたものです。

Solarprice20111

2010年買取額とは、電力会社が太陽光買取で支払った金額。回避可能費用とは、経済産業省告示第二百七十八号において「太陽光電力買取により一般電気事業者がその需要に応じた電気の供給のために必要な発電量が減少したことによって一般電気事業者が支出することを免れる費用」と定義していますが、一般的な電力コストと思えばよく、英語表現でのAvoided Costから来ています。表の右端(7)が計算結果であり、買取額から実コストを差し引いた額が持ち出しとなり、前年は調整していないので、この未調整額を足し算して、それを2003年度に回収することから、予測販売電力量で割り算して単価を算出しました。そして、(1)の値上げ単価は、小数点3位以下を切り捨てて、銭の単位としたわけです。

3) 太陽光設置して得か損か

小委員会説明資料の12ページによれば、固定価格が適用される10年間プラス2年で、投資金額を回収できるイメージがあります。金利・メンテナンス費用や設置後に発生する修繕費等は考慮していないとのことであり、更には設備利用率約12%となっているので、最高レベルに近い発電を前提にしています。

本当に設置して利益が出るなら、皆がやる。その結果、電気料金も高くなる。CO2の削減については、太陽光パネルを製造する際に発生するCO2をカウントしたりする必要があるので、計算が複雑になるので、やめますが、それでなくとも複雑奇怪であるようです。

4) 最適太陽光発電

本当は、適材適所だと思います。雪の多い地方に太陽光を設置しても、投資金額が同じ、設備製造に伴うCO2発生量が同じでも、その効果(化石非依存による発電量)は低い。下手をすれば、自分のクビを締めるどころが、発電した電気を買わせて他人にも負担を押しつける。そんな可能性があると思います。

経済産業省も小委員会説明資料の12ページのような、これまでの単純なパンフレットは止めて、各電力会社の太陽光の設置数、設置容量(kW)、発電量(kWh)を発表すべきです。探したが、見あたりませんでした。そして、この電気料金のアップという人々の苦しみの中で、一体幾らCO2が削減されるのかも発表すべきです。発電量(kWh)により発電時のCO2削減は計算できますが、製造時や資源掘削時等のLife Time CO2 Eimission Dataも知りたいと思います。

次に、日本に太陽光が最適なのかの検討も必要です。本当は、砂漠(日照時間が長い赤道に近い乾燥地帯)が一番太陽光発電に適しています。逆に、日本のような森林国では、森林を伐採して、太陽光発電をすれば、キチガイと言うべきか、本末転倒になります。農地をつぶしても同様に意味がない。家屋や工場屋根という遊休スペースの利用であれば、日本でも太陽光が有効である可能性があります。

今のようなバカなことを推しすすめずに基本事項を先ずは検証し、国民に開示すべきです。太陽光発電は事業仕分けの対象にすらならないのです。何故なら、電気料金で国民が負担するから。国民が負担することが決まっているものを事業仕分けしても議員は得をしない。(政府の歳出削減が目的でしたから)

森林保護、農業育成も考えて、それらと調和した政策をしないと、今の太陽光発電制度は、一部の保護のみになる可能性があると思います。もし、太陽光パネル・メーカーの育成を図るなら、同じ金を掛けても、日本より砂漠の国に太陽光発電設備を設置するのも方法と思います。

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