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2011年3月20日 (日)

会社の程をなさない林原

東日本大震災のニュースで、多くの事件が埋もれているようにも思いますが、本当であれば林原事件も、もっと取り上げられてよいように思うことから、林原事件を書くこととします。

1) ごまかし経営者

私は、林原という会社を訪問したことも、経営者に会ったこともないのですが、1月25日に私的整理のためにADR申請をしたと聞いて、売上高282億円、グループ企業12社合計年間売上約800億円に対して、負債総額1千億円は、その売上/債務比率から、債権者が納得できる企業再生が困難か、あるいはもしかして大口債権者中国銀行が特別の支援をして、一般債権者の配当を厚くする案を出して解決するのかどちらかと思いました。

47ニュース 1月26日 バイオ関連の林原が私的整理申請 負債1千億円程度

その後は、やはり会社更生法申請に切り替えた。この辺りまでは、よくある話であった。

47ニュース 2月2日 林原が会社更生法申請 負債1500億円以上

その後、唖然としたのが、次のニュースでした。

MSN産経 2月8日 中国銀、破綻林原の「会計監査人」不在を確かめず 初の四半期赤字に

どこの銀行も全てだったのでしょうが、融資先の状態を調査せずに貸付を行うのは、私からすれば、信じられないことです。監査報告書を入手していないということになるわけで、では、財務諸表はどうしたのかと思ってしまします。これに関しては、SankeiBiz 3月10日 約500社が義務付けられた監査を受けず 公認会計士協会のような報道にもなりましたが。

2) 同族会社の放漫経営

林原は、3月7日に更生手続きの開始決定となったことが報道されました。予想されたように、放漫経営のニュースです。

日経 3月19日 林原、本業外に388億円投資 12年間、不動産や美術品に

中国新聞 3月18日 林原、創業家に48億円流出か

MSN産経 3月17日 林原、20年間違法配当か 前社長に多額資金流出

19日の日経に書いてあるのも「12年間に借入金を約1000億円増やした。開発会社である林原生物化学研究所(同)に研究開発費として286億円を投じる一方、不動産購入に293億円、グループ会社の増資と上場企業の株式取得に53億円、美術品購入に42億円と本業以外の部門に多額の資金をあてたもよう。」であり、研究開発費には286億円で、不動産購入や美術品購入に388億円を投じたという常識外れの放漫経営と思われます。

10年間赤字続きの会社がですよ!坊ちゃんと嬢ちゃんばかりが集まった同族会社なのかも知れません。

日経記事には「更生法適用の申請時に東京地裁が選任した調査委員の報告書で指摘されている。」とあり、第三者が調査をしないとなかなか判明しにくいのであり、だからADRでやろうとしたと思います。同族会社とは、ガバナンスが働きにくい組織である。それを前提に融資し、ガバナンス強化を要求すべきが、中国銀行他がしたことの責任は、問われてよいのだと思います。

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