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2011年5月 4日 (水)

離婚にDNA鑑定?

オサマ・ビンラディンの遺体は、DNA鑑定をした上で、遺体を海に投下したとのことである。9.11事件とは、過去にはなかった現代の事件であり、現代社会が向き合っている事件であると思う。

あまり、このブログに似つかわしくないようであるが、次の3月18日の最高裁離婚判決が、意味するものは、何なのかと思う。

平成23年03月18日  最高裁判所第二小法廷 離婚等請求本訴,同反訴事件 判決 (判決文

事件

離婚に関する争いであり、息子が3人いる。3人のうち次男が、婚姻中に夫でない男と生まれた子どもであり、次男の養育費(月額20万円)の負担について、最高裁まで争われた事件である。

結婚、出産は次の通りであった。

男 1962年生まれ 女 1961年生まれ
結婚 1991年 男29歳 女30歳
長男誕生 1996年 男34歳 女35歳
次男誕生 1998年 男35歳 女36歳
三男誕生 1999年 男37歳 女38歳

二人の結婚が破綻したのは、2004年1月頃であり、判決文には「上告人(男)が被上告人(女)以外の女性と性的関係を持ったことなどから」と書いてある。また「婚姻費用として月額55万円を支払うよう命ずる審判がされ,同審判は確定した。」とある。

審判との関係でか、不明であるが、次男が男の子どもではないことを男が知ったのが、2005年4月。男は、自然的血縁関係にないことを理由に、親子関係不存在確認の訴えを起こした。しかし、認められず。嫡出否認の訴えは、夫が子の出生を知った時から一年以内に提起しなければならない(民法777条)。女が、男の子ではないことを知ったのは、出産から約2月後。

そこで、養育費の分担問題の裁判となり、東京高裁は法律上の親子関係がある以上、男はその養育費を分担する義務を負い、長男及び三男と同額の月額14万円が相当であると判断した。

男は、高額の収入があったと推定する。例えば、男が女に対して生活費として月150万円を1999年頃から破綻する2004年まで渡していた。その後も審判に従い月55万円を渡している。また、離婚に際して、多額の財産分与があると判決文にある。このようなこともあり、最高裁は、女が要求する次男の養育費の分担は権利の濫用であるとして高裁判決を取消した。

感想

民法772条について、2007年2月15日に子どもの父親と題したブログを書いた。民法772条は、離婚の法的成立から300日以内に生まれた新しい夫との子について、その権利保護は単純ではない側面があることを書いた。最高裁も、777条の「嫡出否認の訴えは、夫が子の出生を知った時から一年以内に提起しなければならない。」については、当然としている。女が、その事実を告げず、男が知ったのは次男が5歳になった時であり、最高裁は、養育費の負担の請求を、この事件については、女の権利濫用とした。起こるべくして、起こった事件であると思う。なお、男が将来死亡した場合の次男の相続権であるが、嫡出子であることは否定されておらず、私は、長男、三男あるいは新しい妻と生まれる(た)子どもと同一の権利を持っていると考える。(財産分与が、子どもに対してもあり、その際に相続権放棄をしていることもあり得るが)

金持ちでなければ、あてはまらないように思う。しかし、離婚に際して、DNA鑑定なんて話が多くなりそうな気がする。離婚の前には破綻しているのであり、何でも要求するかも知れない。仮に、このような裁判にまでならなくとも、ゴタゴタする話は多くなる気がする。民法が、どうあるべきかは、国会の話ではなく、我々が生活を営んでいく中で編み出されていく知恵という側面を持つ。議員や研究者・専門家の問題ではなく、我々の問題であると思います。

やはり愛でしょうか?愛は、全てを許し、全てを受け止めてくれる。そんな愛の中にいたいものです。

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