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2011年12月17日 (土)

オリンパスの違法配当

1400億円以上にのぼる粉飾決算事件だが、どうも頭が混乱しそうになる時がある。次の日経記事です。

日経12月16日 オリンパス「配当、限度額超えてた」と正式発表

「訂正後の貸借対照表では株主に分配可能な限度額を超えていた」であるが、「対象期間に行った剰余金の配当の効力に影響はないものと考えている」に結びつけてどうだろうか、ミスをしても、大丈夫ですと言うのと、変わりはないと思う。なお、会社の発表はここにある。

1) 剰余金の配当の効力への影響

コメントしようとは思わないが、会社法462条(剰余金の配当等に関する責任)第2項に「前項の規定にかかわらず、業務執行者及び同項各号に定める者は、その職務を行うについて注意を怠らなかったことを証明したときは、同項の義務を負わない。」である。これを主張しようとする取締役が多くいるのかなと思った。

それとオリンパスは会計監査人設置会社である故、会計監査人設置会社であった監査法人に責任を浮かび上がらせようとしているのか?でも、作成者はオリンパスである。オリンパスの方が、質の上でも、責任重大であるはずが。

2) 何故抵抗が続くのか

過年度決算訂正を発表したが、2007年3月期までの5年分のみ。2007年3月期でいきなり1116億円のファンド連結に伴う特定資産の修正が計上されている。損益計算書のファンド関連損失は21億円億円なので、1000億円以上は2006年3月以前のはず。第三者委員会報告書には「金融資産の運用損は飛躍的に膨れあがるに至り、1990年代後半には1000億円をやや下回るほどの巨額なものとなった。」とあるが、会社の決算訂正は、無視をしていると思う。

報道では、「飛ばし」と呼ばれている。しかし「だまし」が正しいと思う。200億円の投資をして、時価が100億円になった。その時に、200億円を短気で調達し、海外の銀行に預金をする。その預金を担保にしてダミーに金を借りさせ、その金で損をした投資を200億円で購入させる。そうすると200億円はオリンパスに入ることになり、元の短期借入は返済できる。残るのは、200億円の預金であるが、担保になっているので、実質価値はダミーが持つ時価100億円の投資のみ。複雑なことをしなくても、同じ効果であるが、銀行預金の担保部分を秘密にすれば、預金は預金残高で評価されるから200億円。ダミーは水面下に隠れて分からない。そして、複雑な構造にしたことから、手数料の持ち出しはある。こんな操作は、飛ばしではなくだましである。

別の表現をすれば、会社の金に手を出して、馬を買った。でも、はずれた。だから、買っていないように隠そうとし、誰かに会社の金を手数料として支払って、その手数料をバックしてもらう。これが、穴埋め資金となる。この話とオリンパスの今回の事件は、ほぼ同じと思う。

会社の為にしたのだと、同情するような意見も聞かれる。しかし、犯罪であり、あってはならないこと。他の企業でも発生しうるからこそ、厳しい処分が必要と思う。

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