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2012年1月18日 (水)

君が代・日の丸訴訟の最高裁判決から思う

1月16日に、卒業式などで「君が代」起立斉唱やピアノ伴奏の職務命令に違反したとして懲戒処分を受けた東京都の公立学校教職員らの上告審の判決が最高裁第1小法廷であった。

日経 1月16日 君が代不起立、停職・減給は「慎重に」 最高裁

停職処分を受けた1人と減給処分を受けた1人について、処分を取り消す判決であり、重くなる処分に一定の歯止めをかけたと言える。なお、2つの判決文は、次の裁判所WebからDownload可能である。

懲戒処分取消等請求事件  同判決文

 停職処分取消等請求事件  同判決文

2つの判決文は、読むと、全く同文の箇所が結構多い。ところで、宮川光治裁判官の反対意見は、日経記事にも少し言及されているが、次の部分は全くの同感である。

上記のような目標を有する教育に携わる教員には,幅広い知識と教養,真理を求め,個人の価値を尊重する姿勢,創造性を希求する自律的精神の持ち主であること等が求められるのであり,上記のような教育の目標を考慮すると,教員における精神の自由は,取り分けて尊重されなければならないと考える。個々の教員は,教科教育として生徒に対し国旗及び国歌について教育するという場合,教師としての専門的裁量の下で職務を適正に遂行しなければならない。したがって,「日の丸」や「君が代」の歴史や過去に果たした役割について,自由な創意と工夫により教授することができるが,その内容はできるだけ中立的に行うべきである。そして,式典において,教育の一環として,国旗掲揚,国歌斉唱が準備され,遂行される場合に,これを妨害する行為を行うことは許されない。しかし,そこまでであって,それ以上に生徒に対し直接に教育するという場を離れた場面においては,自らの思想及び良心の核心に反する行為を求められることはないというべきである。音楽専科の教員についても,同様である。    (ブログ主注:文頭の上記とは、教育基本法2条他を指している。)

櫻井龍子裁判官の次の補足意見にも、賛成するばかりである。

本件の紛争の特性に鑑みて付言するに,今後いたずらに不起立と懲戒処分の繰り返しが行われていく事態が教育の現場の在り方として容認されるものではないことを強調しておかなければならない。教育の現場においてこのような紛争が繰り返される状態を一日も早く解消し,これまでにも増して自由で闊達な教育が実施されていくことが切に望まれるところであり,全ての関係者によってそのための具体的な方策と努力が真摯かつ速やかに尽くされていく必要があるものというべきである。

教育が、政治に翻弄され、政治の支配下にあってはならない。やはり、教育委員会メンバーの公選制度導入を望む。地方議会選挙と同時にすれば、費用をそれほど要するわけではない。もし、抵抗があるなら、委員の半数または過半数について公選とし、資格についての規定を設ければよいと思う。

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