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2012年2月 5日 (日)

市町村国保の2010年度財政状況速報

厚生労働省が、2月2日に市町村国保の2010年度財政状況速報を発表した。

平成22年度国民健康保険(市町村)の財政状況について  pdfファイル

これを報じた、朝日と日経の記事では、少なくともタイトルから受ける印象は、ずいぶん違った。

朝日 2月3日 国保収納率、3年ぶりに改善 10年度、減免措置が影響

日経 2月3日 国保、赤字3900億円に拡大 10年度、高齢化で医療費増

厚生労働省のpdfファイルに詳しい内容が出ており、この中の表1である国民健康保険の税制状況を平成20年度も加えて次の3年間の推移表を作成してみた。

H22

この推移表を眺めると、朝日新聞の記事は、誤解を招くと思った。確かに、記事に嘘はないし、赤字が増加していることも書いてある。しかし、会社と記者・編集員の頭を疑う。

収入の1行目の保険料(税)の行が、保険料収入であり、3年連続減少である。一方、支出の2行目の保険給付費が保険で支払われた医療費である。保険支払いは、3年連続増加・右肩上がりである。普通に考えれば、大変なことである。何とかバランスしている理由は、収入の2行目の国庫補助金を見ると、こちらは毎年増加しており、しかも、保険料収入より大きい。ちなみに、3行目の療養給付費交付金とは、被用者保険である健保組合、協会健保、共済組合からの退職被保険者に係る医療給付である。その他、都道府県負担、市町村負担もすべて増加し、被保険者が支払う保険料が減少しているのである。頭が、どうかしそうな感じである。

市町村国保の加盟者(被保険者)が、保険料を安いと思っているなら、高くすべき。しかし、実態は、国保被保険者に非正規雇用者が含まれており、負担に感じている人が、相当多いと思う。一方、政府が税金で負担している医療保険関係は7兆円を超えるのであり、そのうち3兆3千億円が市町村国保での負担である。もっとも、最大の負担は、後期高齢者医療保険であり、市町村国保と後期高齢者医療の負担で、税金の医療保険負担の80%以上になる。

収納率が上がったなんて、象に蚊がとまった程度の気がする。医療保険の統一とか根本的な部分を考えないとならない気がする。また、市町村国保の保険料も、低所得者には高いが、高所得者には優遇されており、せめて協会けんぽの個人負担と会社負担合計の最高額程度までは、徴収して良いと思うが、何故そうなっていないのだろうかと思う。

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