« 消費税増税を考える | トップページ | ハイテクは使いこなすことで、成長と未来がある »

2012年5月26日 (土)

水道水ホルムアルデヒド混入とDOWAホールディングの責任

確定とは報じられていないが、DOWAホールディングの会社の一つであるDOWAハイテックが、その原因者であることが濃厚になっている。

MSN産経 5月25日 埼玉の化学工場が委託した群馬の産廃業者が流出か 高濃度のまま

埼玉の化学工場というのがDOWAハイテックであり、持ち株会社DOWAホールディングが上場会社である。

1) 因果関係

5月21日に水道水ホルムアルデヒド問題を書き、Omizoさんからコメントで検出されたのは塩素添加された水であることの指摘があった。調べるとその通り。しかし、源水のサンプルは保管されているはずであり、トレースがなされなければならないと思っていた。当然当時の源水に原因物質ヘキサメチレンテトラミン(HMT)が検出されており、ここまで報道されているからには、DOWAが原因者であることは確実と私は思う。

2) HMT

HMTについて、新エネルギー・産業技術総合開発機構が、化学物質評価研究機構と製品評価技術基盤機構に委託して作成した有害性評価報告書がここにある。

1ページの下にHMTに関する法規制の記載があり、

化学物質排出把握管理促進法: 第一種指定化学物質
労働安全衛生法: 変異原性が認められた既存化学物質
海洋汚染防止法: 有害液体物質 D 類 (溶液)
船舶安全法: 可燃性物質
航空法: 可燃性固体

とのことである。

報告書12ページには、「HMTを含む混合物の職業暴露を受けた労働者に対するHMTのパッチテストの結果は、陽性反応を示したとする複数の報告事例がある。また、紅斑、丘疹、そう痒、じん麻疹、及び水腫等のアレルギー性接触皮膚炎、その他、喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎等の診断結果も報告されていることから、ヘキサメチレンテトラミンはヒトに対し、感作性を有すると考える。」とあり、表7-1として疫学調査事例が記載されている。

いずれにせよ、HMTは安全とは言えぬと考える。

3) DOWA

DOWAは、HMTの危険性を認識していたはずである。HMTの含有量は不明であるが、60トンを不法投棄した。有害性評価報告書6ページに「加水分解生成物は、アンモニアとホルムアルデヒドが報告されている」と書かれているし、冒頭のMSN産経ニュースには「DOWA社は平成15年にもHMTを流出させて同様の事故を起こしたといい」とあり、DOWAは確信犯と思える。

HMCは、第一種指定化学物質として化学物質排出把握管理促進法施行令別表1の258番目の化学物質であるが、法の罰則規定は弱く、DOWAの刑事責任追及は困難かも知れない。しかし、民事責任は確実に追求可能と考える。無責任に勝手計算をすると、断水の影響を受けたのが30万世帯として1世帯あたり慰謝料を含め平均5万円を支払うとすると150億円。これに浄水場他の損害を加えても200億円程度でしょうか?DOWAの2012年3月末連結純資産は決算短信によれば1218億円である。民事賠償に問題はないと思える。

株価の下落については、当然と思う。

日経 5月25日 DOWA株が年初来安値 利根川水系の有害物質問題

なお、利根川にHMTを破棄したのは、DOWAが処理を委託した処理業者とのことであるが、排出者であるDOWAが民事賠償責任を負うべきと私は考える。処理業者に対しては、DOWAが賠償責任を求めればよい。廃棄物損害責任をこのように構成しないと、産業廃棄物問題を解決できないと考える。

|

« 消費税増税を考える | トップページ | ハイテクは使いこなすことで、成長と未来がある »

コメント

HMTの直接廃棄の可能性ですか。 かぁ~。

投稿: omizo | 2012年5月27日 (日) 22時01分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/200131/54799243

この記事へのトラックバック一覧です: 水道水ホルムアルデヒド混入とDOWAホールディングの責任:

« 消費税増税を考える | トップページ | ハイテクは使いこなすことで、成長と未来がある »