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2012年5月 8日 (火)

高速ツアーバス事故の対策

4月29日午前4時30分頃に発生した関越自動車道藤岡ジャンクション付近の事故は、痛ましい事故であった。亡くなられた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。しかし、事故の本質を正しく究明することにより、不幸な出来事を可能な限りゼロとする対策を講じることができると思う。

1) 死亡・重体・重傷者

次の朝日の記事に死亡・重体・重傷者の氏名と年齢が群馬県警の情報として、書かれている。

朝日 4月30日 関越道で高速バス事故 7人死亡 39人けが

この記事で数えると、死亡したのは、男性1名、女性6名の計7名であり、年齢別では50代が2名、40代が1名、20代が2名、10代が2名である。重体は、全員女性で、50代、40代、10代である。重傷者は、50代の男性、40代の女性、20代は男性3名・女性2名、10代は男性2名・女性1名で1名の男性が年齢確認中となっている。

男性と女性は、私が名前から判断して区分したので、もしかして間違いがあるかも知れません。犠牲者には、若い年齢層と女性が多いのである。だから、余計に痛ましく思える部分がある。

2) 高速バス利用の理由

死亡・重体・重傷者の多くは、バスの左側の座席に座っていた人達だったはずであるが、バスの乗客の年齢と性別の構成も多分あまり変わりはなかったと思う。利用者が、高速バスを選んだ理由は、多く報道されているように、費用の安さだったのだと思う。次の読売の記事は、「石川県と東京都、千葉県のディズニーリゾートを結ぶ路線がほとんど。片道3000円台が多く、中には2980円という格安バスもある。」と書いている。

読売 5月6日 バス事故1週間・・・安い運賃、今なお盛況

バスとLCCの飛行機とどちらが安いかの競争に突入し、新幹線はがら空きとなるのだろうか。中央リニアなんて、空席ばかりで、1日数本の運転となったりして。

3) 賠償金支払い

今後多額の賠償金が、問題になると思う。バス会社は、保険を付保していたであろうから賠償保険による支払いがなされると思う。しかし、運転をしていたのは、常時雇用の人ではなかった。まさか、それを理由に、保険会社が免責を主張するとは思わないのだが、この事故については、問題含みの点が多いと思う。

バス会社自身に多額の賠償金を支払う資金力があるとは、思えない。一方、関越道を長時間通行不能になっており、東日本高速自動車道(NEXCO)に対する損害賠償は、どうなるのだろうか?

4) 浮かぶキイワード

こんな連想ゲームは、気が進まないが、キイワードとしては「価格破壊」、「規制緩和」、「格差社会」が浮かんできてしまう。

交通輸送に関する法規則について詳しくないが、小泉改革の頃、事業ライセンスを緩和して、新規参入が容易になったと理解する。規制緩和は、マイナス面のみを持つのではないが、規制緩和は規制強化よりも難しいのである。競争が激しくなって、「お客様は神様です」となるが、実は表面と口先だけで、見えない・見えにくい部分は手を抜く競争になっていたとすれば恐ろしい。

格差社会も同じで、働き方の多様化と言いながら、派遣労働や短期雇用が増加し、社会が本当に必要とする能力ある職業人・労働者を生み出せていない。最低賃金を上げるとの公約は完全に無視される。全体が悪循環に陥っているように思える。

5) 対策

国土交通省は、ツアーバス業者への規制強化策をまとめているようである。

日経 5月7日 「高速ツアーバス、規制強化前倒し」奥田国交副大臣

対策としては、様々なことが考えられるが、バス輸送会社のランキングを発表する制度を作ってはどうだろうか。それも、政府や国交省がランキングを付けるのではなく、信頼しうる機関が付けるのである。例えば、保険会社である。保険会社は、保険を引き受けるに当たっては、その会社の事故率や安全性について詳しく調査する。何故なら、保険会社のリスクを小さくし、利潤を大きくするには、必要であるし、それが損保会社である。

また、保険会社にバス輸送各社の保険内容の公表も義務付ける。そうすると、保険内容の輸送会社や事故率が高い輸送会社のバスは皆が敬遠する。多分、事故率が高ければ、保険料も高く、採算が悪くなる。そのような保険内容の公表制度をつくれば、機能するように思うがどうだろうか?

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