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2013年3月16日 (土)

TPP交渉参加にむかった

環太平洋経済連携協定(TPP)に向けた交渉への参加決断を安倍首相が記者会見で発表し、政府はTPP交渉参加に舵をきった。

日経 3月15日 「今がラストチャンス」 安倍首相の会見要旨

記者会見の一言一句と動画はこの首相官邸のWebにある。

1) TPPに向けた交渉に参加とは?

「TPPに向けた交渉に参加決断」とは、単語明瞭なるも意味不確かとも思える。TPPに参加すること、参加する意向で、交渉に入るという意味にとる。さもなければ、意味が通じないからである。「その旨、交渉参加国に通知をいたします。」と首相は発表したが、どのような文面で伝えるのか、興味がある。自民党は、3月13日にTPP交渉参加を決定し、TPP 対策に関する決議を発表したのであるが、この自民党決議の方が、首相記者会見よりわかりやすい。

参議院選挙後かと思っていたが、ずっと早かった。自民党は既に参議院選挙の勝利を確信したのか、あるいはTPP交渉参加をこれ以上遅らせると損失が増大するのみと判断したのか、その両方であるように思う。

2) 農業問題

農林漁業や農地の荒廃が進むのであれば、困ったことである。しかし、本来はTPPの問題ではなく、国内政策の問題であると考える。農業を守ると言っても、どの部分を守るのかである。所得保障のように、現状維持に走るのみなら、国民は高価格(または高税金負担)の食品を食べるのが義務になってしまう。構造改革をする必要があると考える。勿論、農家が現在恩恵を受けて裕福であるとは思わない。むしろ、このまま行くと、後継者がなくなり日本農業が衰退することを懸念する。やはり、TPPに参加することにより、日本農業を拡大していく仕組みを構築していくべきと考える。(外圧がなければ、国内の改革が進まないのは情けないが)

3) 医療問題

国民皆保険制度の崩壊懸念がある。しかし、これも国内問題であると考える。すなわち、日経が3月14日に国民会議は何をしているのか と社説を出していた。社会保障制度改革国民会議による年金、医療の制度改革議論が全く進んでいないことについての批判である。この日経社説については、私も全く同感である。国民の方を向いて議論をせず、自分たちが批判されないように行動していると思える。

TPPにおいて国家主権は、守る、守られることになる。医療制度や医療保険についての法律は、国家主権であり、他の国が侵害することは許されない。医療保険であるが、現在の制度の維持は、間もなく困難になると思う。混合診療をどうするのかである。混合診療を認める場合、健康保険の対象外の医療が増加するわけで、そこに民間保険が入ることになる。実は、今でさえ、民間保険は外資保険会社を含め、医療保険という名目で、入院保険やガン保険等が販売されている。米国保険会社は、必ず健康保険対象外保険をねらってくると思う。

一方、これもTPPに参加するとしないに無関係である。健康保険により高額医療費は一定額以上負担する必要ない。しかし、高額医療費の天井は必要がないのかとの議論があって良いようにも思う。その場合、民間保険は、それをカバーする保険を必ず売り出す。勿論、そんな保険を買えるのは高額所得者のみである。また、増大する医療費に伴い支払保険料が上がるわけで、低所得者対策をどうするのかも、同時に考えねばならない。

医療問題についても、TPP交渉参加を機会に、真剣に考える必要があると思う。

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