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2013年4月11日 (木)

長期のGDP推移から見た日本経済

アベノミクス効果による経済回復・活況化が期待されている現状で、統計結果から見た長期の日本経済を考えることを、この機会に試みてみました。

1) 1955年からのGDP推移

国民経済計算の統計を使って、1955年からの実質GDPとその前年比成長率のグラフを書いてみた。なお、2005年基準を採用しているが、発表されている統計では1955年からの期間について2005年基準はないので、ブログ主が調整計算をしている。
Gdp20134analysisa_2
次にGDPの推移グラフを一人当たり金額を計算して書いたのが次である。人口は、人口動態調査からです。
Gdp20134analysisb
2005年基準での一人当たりGDPが百万円を越えたのが1964年(昭和39年)、2百万円を越えたのが1973年(昭和48年)なので、当時は高度成長時代であった。1955年(昭和30年)当時の名目GDPでは一人当たり1万円に届かず、9,406円であったのです。

一方、1990年代に入ると、高度成長はストップし、90年代中頃からは実質は伸びていても名目は下がるデフレ状態になっている。デフレ=悪とまで決めるのは、行き過ぎであり、やはり1990年代からは飽和状態に近づいたと言える面があると思う。一人当たりGDPが百万円、2百万円の時代と4百万円の時代は、異なる部分があって良いはず。逆に、中国やインドが日本の1955年から1990年頃までの歴史をたどりつつあると思います。日本の役割の変化があるし、変化に対応することにより成長があると考える。

2) 支出側GDPから見ると

支出側計算からのGDPを100分比で表すと次のグラフになった。

Gdp20134analysisc

当然と言えば、そうであるがグラフの黄色で示している企業の設備投資に該当する総資本形成ー企業設備の割合が小さくなってきている。また公共投資に該当する総資本形成ー一般政府も同様に小さいと思える。そこで、この2つのGDPをグラフにしてみたのが次である。

Gdp20134analysisd

企業の設備投資が一時はGDP比20%を越えた時もあったが、今や15%にもなかなか達しない。政府の公共投資であるが、かつては道路を含めインフラ整備が中心であった。インフラ整備の結果、民間の企業活動の拡大を可能にした。1990年代中頃から民間の設備投資はGDP比15%を切った状態になった。その状態で、政府の設備投資が景気刺激策としての有効性はやはり以前と同等にはならず、低くなっていると考える。なお、設備のメンテナンス、取り替え、再建設は必要であり、民間にしろ、政府にしろ設備投資や公共投資がゼロになることはない。

GDPの100分比のグラフを見て、政府最終消費支出が増加を続けていることが分かる。政府最終消費支出には、健康保険の政府(税)負担分のように国民の財布を経由せずに支払われ受益者は国民であるが支出者は政府という支出が含まれている。国民経済計算では、支払者を基準にしているが、受益者を基準にした現実最終消費も金額として記載されており、最終消費支出と現実消費支出の双方の推移をグラフにすると次となった。

Gdp20134analysise

90%が税負担である後期高齢者医療制度のように政府負担の家計最終消費支出は今後とも増加していくと考えられる。消費税10%では、焼け石に水であったりして。

3) 経済活動別GDP

経済活動別GDPを見ておく。1970年からであるが、産業構造の変化が分かる。

Gdp20134analysisf

経済活動項目毎のGDP額の推移をグラフとしたのが次である。

Gdp20134analysisg

どの分野が成長産業であるかよくわかる。1990年代中頃までは、製造業が断トツであった。近年目立つのは、赤線で示した2000年代中頃から30兆円近くになった情報通信業である。次のグラフは、製造業の中での分野ごとのGDP推移である。なお、電気機械の分類には、発電機や電化製品・器具のみならず通信機械やコンピューターも含まれている。

Gdp20134analysish

これらのグラフが何かの参考になればと思います。

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