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2013年4月13日 (土)

選挙制度改革へ動いて欲しい

政府は12日の閣議で、衆院小選挙区を「0増5減」して、1票の格差を是正する公職選挙法改正案を決定し、国会に提出したとニュースがあった。

日経 4月12日 「0増5減」法案を閣議決定 1票格差1.998倍に

日経記事には、26日までに衆院を通過させ、野党の反対で参議院で採決されなくても、会期末の6月26日までに衆院で2/3以上の賛成で再可決する政府与党の方針とある。「0増5減」は成立する可能性が高いと思う。

もう一つあったニュースが、選挙運動におけるインターネット使用の解禁である。

日経 4月12日 ネット選挙法案が衆院通過 4月中に成立へ

この機会に選挙制度改革について書くこととする。

1) ケーキの分配は切った人が一番最後

ケーキを公平に切り分ける方法は、切った人が最後に残っているポーションに手をつけるのである。自らが切って、自らが先に選ぶと、意図的に大きくしたあるポーションを自分の物とする不公平が生じ、諍いが発生する可能性がある。

選挙制度も議員が改革案をつくると自らに有利となる案しか作らない。その結果は、国民が不幸になる。国会が唯一の立法機関であり、そのことは尊重せねばならないが、案は議員以外の人が作成しても構わないのである。まずは、国会では、小手先の「0増5減」に続く抜本改革の選挙制度案を作り上げていく手順について話し合うべきと考える。

インターネットを使うことにより、多くの国民の意見を聴取することができる。日本の民主主義の制度はどのような制度であるべきか、十分話をし、意見交換や研究・検討をすべきと考える。

2) 問題ありすぎの小選挙区制

選挙制度改革として比例代表定数のみを削減する案を唱える政治団体が存在する。現実を見ることはせず、理念も理想も何もないと思える人たちと思える。過去2回の衆議院選を分析すると次のようになった。

過去2回(2012年12月と2009年8月)の衆議院選の結果の党派別当選議員数は次の表の通りである。

Shugiinelec20134a
これを党派別の得票率で見たのが次の表である。

Shugiinelec20134b_2
2012年12月の小選挙区選挙で自民党は43.01%の得票率で237(79%)の議席を獲得した。2009年8月の小選挙区選挙で民主党は47.43%の得票率で221(73.7%)の議席を獲得した。小選挙区制度の弊害が大きすぎると考える。政権交代で良いことは、ほとんどない。逆に、2009年8月の選挙後、政権党の人たちは、議論を受け付けず、マニフェストに書いてあったらからと、国民の意見を聞くことをしなかった。国民の意見に耳を傾ける政治家が欲しい。そのための一つの実現したい手段は、国民が投票したように議員が選ばれることである。

なお、参考として、投票数で議席を割り振ったらどうなるかやってみた。

Shugiinelec20134c

比例代表選出議員は、ブロック単位で議席が割り振られているので、小選挙区について小選挙区の得票率で党派別の当選者を割り振った。単なる試算なので、ブロックを採用せずに、全国1つの単位とし1人以下は四捨五入で当選者数を割り振った。現行制度との当選者数の差を議席差として表に記載した。

小選挙区制の場合、当選が予想できる議席数が見込めない場合、立候補を断念する中小政党があるので、この方法が正しいとは言えない部分はある。しかし、それでも大政党について大きな見込み違いはないはずであり、得票数と議席数を結びつけ、死に票を少なくした場合、2012年選挙では自民党は現在より108議席少なくなり、2009年選挙では民主党は79議席少なくなると言う結果が得られた。

3) 考え得る選挙制度

Dianmond Online(4月12日)に小林良彰氏が民主主義を機能不全に陥らせた「一票の格差」がもたらす3つの弊害を書いておられた。小選挙区制を一刻も早く廃止し、国民の意見が反映される民主主義を日本は樹立すべきであると考える。

なお、小林氏の書いておられる定数自動決定式選挙制度というのもおもしろいと思った。

衆議院は、徹底的に国民の投票が議席数に反映されるようにし、一票の格差を少なくすると同時に、死に票を少なくする。その一方で、参議院は1県1人枠を確保し、地域の切り捨てが生じないようにするというようなことも、衆議院選改革と同時に進めるべきと思う。2院制のあるべき選挙制度も考えるべきと思う。

ネット選挙解禁により、議員と国民とのネットによる意見交換がよりたやすくなったと思う。国民の意見を聞かない議員は当選できず、国民に自分の意見を述べると同時に、国民の意見を聞く議員が望まれる議員であると確信する。ネット選挙においては、従来の選挙区も変わって良いはずである。ネット選挙なのに、なぜ自分が住んでいる狭い地域の小選挙区に拘束されねばいけないのかと思う。遠距離でも、ネットは有効である。遠距離の候補者でも、自分が本当に投票したい人に投票したい。果たして、夢はかなわずとも、近づいてきてくれるのだろうか?

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