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2013年8月 2日 (金)

憲法改正に関する政治家発言

議員・政治家の発言とは、ころころ変わるのか、本音がつい出るのか、何も考えていないのか、浅はかなのか、賢いのか、乱れた世界にいて常に混乱しているのか、よく分からないのですが。

1) 麻生太郎発言

日経 8月1日 麻生副総理、改憲巡る「ナチス政権」発言を撤回

よく撤回される人です。どのようなニュアンスで発言したのか不明なのだが、このMSN産経の8月31日記事が伝える麻生太郎の29日講演発言要旨を読むと、撤回に際しての麻生氏発言と余り変わらないように思う。しかし、物議を醸し出す発言が多い人であるとは思う。

2) 片山さつき

しんぶん赤旗 7月31日 “9条なかったら中国艦を撃つ” レーダー照射

テレビ朝日の29日の番組で発言したのでしょうね。テレビ朝日にはビデオも残っているし、番組を見ていた人も大勢いるはず。

こんな発言を聞くと、憲法第9条改正絶対反対と言いたくなります。

現在の世界の軍隊は、紛争を避けることがその使命である。レーダー照射を受けても、実弾が飛んでこなければ、事実を事実として残し、紛争を起こさないようにするのが使命である。第一次世界大戦は、誰も、どの国も望まないにも拘わらず、長期の世界大戦になってしまったとの分析もある。

3) 平和憲法

片山さつきの発言を聞くと、憲法の平和主義について書きたくなります。前文に次の文章がある。

・・・政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。・・・日本国民は、恒久の平和を念願し、・・・平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、・・・。われらは、全世界の国民が、・・・平和のうちに生存する権利を有することを確認する。・・・
 日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。

平和という単語が何度も書かれている。どうあれ、平和の追求に尽力すべきと考える。さて、第9条は、

第9条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

日本政府は、その解釈をしていないが、第2項を「前項の目的を達するための陸海空軍その他の戦力」というような解釈をすると、国際紛争を解決するためではない自衛のための戦力は保有できるとの解釈になる。

今は世界で一番よく戦争をしていると思える米合衆国の役所は、U.S. Depatment of Defenseである。ちなみに、日本の防衛省は、Ministry of Defenseである。

憲法前文や9条を変えてしまったら、心の支えが無くなってしまうような気がする。大東亜戦争で多くの人は何のために死んでいったのだろうかと思う。

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コメント

>日本政府は、その解釈をしていないが、第2項を「前項の目的を達するための陸海空軍その他の戦力」というような解釈をすると、国際紛争を解決するためではない自衛のための戦力は保有できるとの解釈になる。

 憲法制定後暫くは、自衛権に基づく戦力であっても保有出来ない、との解釈であり、勿論、憲法改正議会でもその解釈でした。 制定過程での詳細な議論は、「逐条日本国憲法審議録」に明らかです。 でも、朝鮮戦争を触媒に、政府解釈が変遷し、自衛のためならば、戦力を保有出来る、となり現在に至っているので、政府解釈に基づき自衛隊が活動しています。 
 しかし、現憲法制定(形式上は明治憲法の「改正」ですが)審議における答弁にあるように、文言上では、自衛のためでも陸海空軍その他の戦力を保有出来る、との解釈は無理です。 この条文に関しては、「解釈改憲」を図ったもの、との批判は正当である、と思われます。 
 では、自衛のためにでも戦力を有さないことは、現に存在する世界情勢からは合理的かどうか、と言いますと、議論があるところでしょう。 現にある世界では、憲法第9条が前提とするような理想主義は存在しないからです。 旧同盟国で、世界に惨禍を齎し、自国と自国民にも極めて不幸な結果を齎したドイツとイタリアでも、戦後に於いても、国防軍を保有している事実に照らして、日本のみが理想に邁進出来るのかどうかは、俄には判定し難いでしょうし、、。
 日本と日本人は、極めて情緒的、近視眼的に現状を顧みずに行動するところがありますので、何事に依らず、後世に課題を残す結果になります。 私的には、憲法第9条もそうです。 戦後の焼け跡で、失った生命・財産に衝撃を受け、一時の激情に駆られて憲法第9条の規定を入れたものの、事情が変わり(何よりマッカーサーに指令され)何も考えず、強い者に従い警察予備隊を創設した、、、。 今も同じですね。 

投稿: とら猫イーチ | 2013年8月 2日 (金) 11時28分

自衛隊は、政府の一省に属しており、政府の憲法並びに法解釈により活動するのが当然である。

一方、政府の解釈と言っても、政府の中にいる人が解釈しているのであり、憲法をどう解釈し、どう治めていくかは、国民である。

ところで、ヒットラーは憲法改正には手を付けておらず、当時の憲法を骨抜きにしてしまったというのが、実情であると理解します。日本の戦前においても、非常時という言葉がよく使われた。軍や権力者が、非常時という言葉を理由に、要求を通していった。押し流されることなく、よく考えることは重要だと思います。

とら猫イーチ さんコメントをありがとうございました。

投稿: ある経営コンサルタント | 2013年8月 2日 (金) 15時01分

交戦権を放棄している、国家はないですし。自衛の交戦権、台湾出兵も、朝鮮への在留民保護での出兵も、日清戦争も。日露戦争も、自衛の交戦権の出動とも。明治政府設立時の領土内での戦闘は、米国の爆撃以外ないんですね。 すべて領土外での戦闘。自衛の戦闘とは、領土内に限定する行為なのか、公海、他国領土内も含むのか?。自衛の交戦権の発動は、領土が実質の攻撃を受けた後なのか。ける可能性が濃厚の時点なのか?。 法制局の見解は、受けた後にとの事。

投稿: omizo | 2013年8月 2日 (金) 21時19分


http://www.asahi.com/politics/update/0801/TKY201307310772.html

まぁ、名詞と言い回しの使い方に問題はあるが、全体として、ナチ批判であることになる。ナチ憲法でなく、全権委任法ですが、ワイマール憲法が変わって、でなく事実上の失効ですが。

氏の意見は、憲法がどうあろうと、それを運用する人たちと、その人たちを選出する人たちの問題と言っているのですが。

氏は、桜井氏主宰の会への論客との位置。

投稿: omizo | 2013年8月 6日 (火) 00時07分

もう一つの麻生発言の誤りは、ナチス政権がワイマール憲法を改正し、新たに憲法を制定したかのように理解していることだ。そのような史実はないことも指摘しておきたい。ナチスは1933年、暴力を背景に、ドイツ国会において全権委任法を成立させ、ワイマール憲法を死文化させて独裁につなげたのである。
産経の主張を読んで、はたと。

氏は、不特定多数に向けた発言でなく、特定の人たちがよった場所での発言ですので、これらは、皮肉として使った可能性が。 


ワイマール憲法が自己の死刑宣告を受ける全権委任法を作り出したことへの。皮肉を込めて、ナチス憲法と言い換えたのでは。

投稿: omizo | 2013年8月 6日 (火) 22時51分

麻生氏の発言に関して、日ごろ報道を批判的にしているのですから、検証が必要でしょう。  放置はよろしくはないのでは。

朝日の詳細と言う全文にかんしても、欠落してしている部分もあり。

僕は今、
 護憲と叫んでいれば平和が来ると思っているのは大間違いだし、改憲できても『世の中すべて円満に』と、全然違う。改憲は単なる手段だ。目的は国家の安全と安寧と国土、我々の生命、財産の保全、国家の誇り。狂騒、狂乱のなかで決めてほしくない。落ち着いて、我々を取り巻く環境は何なのか、この状況をよく見てください、という世論の上に憲法改正は成し遂げるべきだ。そうしないと間違ったものになりかねない。
(憲法改正案の発議要件の衆参)3分の2(議席)という話がよく出ていますが、ドイツはヒトラーは、民主主義によって、きちんとした議会で多数を握って、ヒトラー出てきたんですよ。ヒトラーはいかにも軍事力で(政権を)とったように思われる。全然違いますよ。ヒトラーは、選挙で選ばれたんだから。ドイツ国民はヒトラーを選んだんですよ。間違わないでください。
 そして、彼はワイマール憲法という、当時ヨーロッパでもっとも進んだ憲法下にあって、ヒトラーが出てきた。常に、憲法はよくても、そういうことはありうるということですよ。ここはよくよく頭に入れておかないといけないところであって、私どもは、憲法はきちんと改正すべきだとずっと言い続けていますが、その上で、どう運営していくかは、かかって皆さん方が投票する議員の行動であったり、その人たちがもっている見識であったり、矜持(きょうじ)であったり、そうしたものが最終的に決めていく。
 私どもは、周りに置かれている状況は、極めて厳しい状況になっていると認識していますから、それなりに予算で対応しておりますし、事実、若い人の意識は、今回の世論調査でも、20代、30代の方が、極めて前向き。一番足りないのは50代、60代。ここに一番多いけど。ここが一番問題なんです。私らから言ったら。なんとなくいい思いをした世代。バブルの時代でいい思いをした世代が、ところが、今の20代、30代は、バブルでいい思いなんて一つもしていないですから。記憶あるときから就職難。記憶のあるときから不況ですよ。
 この人たちの方が、よほどしゃべっていて現実的。50代、60代、一番頼りないと思う。しゃべっていて。おれたちの世代になると、戦前、戦後の不況を知っているから、結構しゃべる。しかし、そうじゃない。
 しつこく言いますけど、そういった意味で、憲法改正は静かに、みんなでもう一度考えてください。どこが問題なのか。きちっと、書いて、おれたちは(自民党憲法改正草案を)作ったよ。べちゃべちゃ、べちゃべちゃ、いろんな意見を何十時間もかけて、作り上げた。そういった思いが、我々にある。
 そのときに喧々諤々(けんけんがくがく)、やりあった。30人いようと、40人いようと、極めて静かに対応してきた。自民党の部会で怒鳴りあいもなく。『ちょっと待ってください、違うんじゃないですか』と言うと、『そうか』と。偉い人が『ちょっと待て』と。『しかし、君ね』と、偉かったというべきか、元大臣が、30代の若い当選2回ぐらいの若い国会議員に、『そうか、そういう考え方もあるんだな』ということを聞けるところが、自民党のすごいところだなと。何回か参加してそう思いました。
 ぜひ、そういう中で作られた。ぜひ、今回の憲法の話も、私どもは狂騒の中、わーっとなったときの中でやってほしくない。
 靖国神社の話にしても、静かに参拝すべきなんですよ。騒ぎにするのがおかしいんだって。静かに、お国のために命を投げ出してくれた人に対して、敬意と感謝の念を払わない方がおかしい。静かに、きちっとお参りすればいい。
 何も、戦争に負けた日だけ行くことはない。いろんな日がある。大祭の日だってある。8月15日だけに限っていくから、また話が込み入る。日露戦争に勝った日でも行けって。といったおかげで、えらい物議をかもしたこともありますが。
 僕は4月28日、昭和27年、その日から、今日は日本が独立した日だからと、靖国神社に連れて行かれた。それが、初めて靖国神社に参拝した記憶です。それから今日まで、毎年1回、必ず行っていますが、わーわー騒ぎになったのは、いつからですか。
 昔は静かに行っておられました。各総理も行っておられた。いつから騒ぎにした。マスコミですよ。いつのときからか、騒ぎになった。騒がれたら、中国も騒がざるをえない。韓国も騒ぎますよ。だから、静かにやろうやと。

日本の置かれている国際情勢は(現行憲法ができたころと)まったく違う。護憲、護憲と叫んでいれば平和がくると思うのは大間違いだし、仮に改憲できたとしても、それで世の中すべて円満になるというのも全然違う。改憲の目的は国家の安全や国家の安寧。改憲は単なる手段なのです。狂騒・狂乱の騒々しい中で決めてほしくない。落ち着いて、我々を取り巻く環境は何なのか、状況をよく見た世論の上に憲法改正は成し遂げるべきなんです。そうしないと間違ったものになりかねない。
 今回の憲法の話も狂騒のなかでやってほしくない。靖国神社も静かに参拝すべきだ。お国のために命を投げ出してくれた人に敬意と感謝の念を払わない方がおかしい。いつからか騒ぎになった。騒がれたら中国も騒がざるをえない。韓国も騒ぎますよ。だから静かにやろうや、と。憲法もある日気づいたら、さっき話しましたけれども、
ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていたんですよ。だれも気づかないで変わった。あの手口学んだらどうかね。
 わーわー騒がないで。本当に、みんないい憲法と、みんな納得して、あの憲法変わっているからね。ぜひ、そういった意味で、僕は民主主義を否定するつもりはまったくありませんが、しかし、私どもは重ねて言いますが、喧噪(けんそう)のなかで決めてほしくない。


こんな感じになるのですが。

枝葉でバッシングをうけていますが、産経、桜井氏からは、氏の憲法改正に消極的な発言に、反論が出ていますし。

投稿: omizo | 2013年8月 8日 (木) 23時00分

omizoさん

麻生氏の発言の詳細を紹介ありがとうございます。

麻生氏の発言は、国家基本問題研究所月例研究会という自民党の人達の会での発言と理解します。

「あの手口学んだらどうかね。」というのは、言い過ぎですが、他の部分については、憲法改正草案を作った同じ党の人達に対する発言であれば、喧噪のなかで決めてほしくないというのは、正しいと思います。

投稿: ある経営コンサルタント | 2013年8月 8日 (木) 23時57分

http://jinf.jp/report/archives/11046

国家基本問題研究所は、桜井氏理事の団体ですから、自民党国会議員だけでなく、民主党、他の党、無所属、党員、国会員以外もいます。「日本再建への道」7月月例会のゲスト・パネリストとして麻生太郎・副総理兼財務・金融担当相、西村眞悟(無所属)、笠浩史(民主党)でした。

氏の「あの手口学んだらどうかね。」は反語というか、かなりの皮肉としての発言です。

全権委任法は、過半数に満たないナチス政党がたの少数人数の多くの党の賛成を取り付けて、成立したものです。他の党はヒットラーを取り込めるとの思惑があった。事ですが。ヒットラーの方が一枚も2枚も上手だった。

全権委任法は、ワイマール憲法の全条項を無効にしたのでなく、利益のある条項は、残しています。 大統領全権とか、女性参政権など。現憲法でも、やり方では・・・。

投稿: omizo | 2013年8月 9日 (金) 20時15分

omizo さん

ご指摘ありがとうございます。国家基本問題研究所は、自民党ではありませんね。自民党よりもっと保守的というか懐古的な人達のあつまりであるようにも思いますが。

投稿: ある経営コンサルタント | 2013年8月10日 (土) 00時33分

全権委任法は、外部加憲と言うべきでしょうか?。全権委任法は、憲法に踏み込む法であるたため、憲法76条の手続きが必要ですし、そのために、その前に行われた76条改正?での議事規則改正後の方が実質的なナチス憲法といえそうですが。2/3以上の出席のうち2/3以上の賛成では、仮に共産党議員を出席不能にしては、2/3以上の出席を満たせない。で、欠席者も出席した事にする必要があり、欠席者を出席した事と棄権投票した事とする。過半数を取っていないナチス党では、不可能であった事ですし、いくら暴力で恐怖を行っても。 全権委任法は、憲法76条の手続きを踏んでいますので、ナチス憲法との皮肉は、正しいとも。

投稿: omizo | 2013年8月10日 (土) 23時26分

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