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2014年11月27日 (木)

最高裁参議院「1票の格差」を読んで

11月26日に最高裁は2つ(原審:広島高裁と原審:東京高裁)の選挙無効請求事件について判決を下した。日経記事は次の通りである。

日経 11月27日 1票の格差、警告再び 最高裁「違憲」判断踏み込まず

最高裁判決文については、次の裁判所Webにある。

原審:広島高裁分 同判決文

原審:東京高裁分 同判決文

判決文は、基本的に同じであるが、61ページと62ページであり相当に長い。報道されている内容にほぼ近いのであるが、反対意見を最後の4番目に書いておられる山本庸幸裁判官の指摘は、興味を引いた。例えば、部分的になるが、引用すると次のような文章がある。

 日本国憲法は、その前文において「日本国民は,正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、(略)主権が国民に存することを宣言し,(略)そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであつて,その権威は国民に由来し,その権力は国民の代表者がこれを行使し,その福利は国民がこれを享受する。」とし,代表民主制に支えられた国民主権の原理を宣明している。・・・・このような民主国家の要となる国会を構成する衆議院及び参議院の各議員は,文字どおり公平かつ公正な選挙によって選出されなければならない。・・・その中でも本件にも関わる「公平な選挙」は,憲法上必須の要請である。・・・・

なお,一票の価値の平等を実現するための具体的な選挙区の定め方に関しては,もとより新しい選挙区の在り方や定数を定める法律を定める際に国会において十分に議論されるべき事柄であるが,都道府県又はこれを細分化した市町村その他の行政区画などを基本単位としていては,策定が非常に困難か,事実上不可能という結果となることが懸念される。その最大の障害となっているのは都道府県であり,ま た,これを細分化した市町村その他の行政区画などもその大きな障害となり得るものと考えられる。したがって,これらは,もはや基本単位として取り扱うべきではなく,細分化するにしても例えば投票所単位など更に細分化するか,又は細分化とは全く逆の発想で全国を単一若しくは大まかなブロックに分けて選挙区及び定数を設定するか,そのいずれかでなければ,一票の価値の平等を実現することはできないのではないかと考える。

都道府県を選挙に関する基本単位としていたならば、策定が非常に困難か,事実上不可能という結果になることが懸念されるとの指摘は、重要であると考える。

そう考えると、全国単一ブロックで何も差し支えないはずである。選挙権は国民の重要な権利であり、現在の制度は、権利を侵害していると考える。実は、被選挙権についても、現在の小選挙区制では、大政党に媚びないと当選できないのが現実であり、小選挙区制も一票の格差と同様に改正をせねばならない制度であると考える。

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