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2014年12月31日 (水)

与党税制大綱の法人税改革

12月30日に自民・公明の与党が税制大綱を決定したとのニュースがありました。

日経 12月30日 与党が税制改正大綱決定 法人税率、15年度は2.51%下げ

自民・公明の税制大綱は、ここにあります。

法人税率は現行の25.5%を1.6%下げて23.9%にする案です。おもしろいのは、「欠損金の繰越控除制度等についての見直し」の中に書いてある控除限度額で、「ただし、金融商品取引所への再上場等があった場合におけるその再上場された日等以後に終了する事業年度又は連結事業年度は対象外とする。」とある。即ち、日本航空は晴れて法人税を納付することができます。そうですよね、巨額の税金が投入された日本航空が利益を計上しても税金を払わない制度は、どう考えても変だと思うのです。

なお、法人税について単純な税率の引き下げかというと、地方法人特別税については現行の67.4%を2015年度から93.5%とし2016年度から152.6%にする案があります。事業税が外形標準課税の場合の所得割7.2%が4.8%になっても、地方法人特別税を含めると12.1248%で現行の12.053%より少し増税です。事業税の付加価値割と資本割は増税であり、地方税は増税という訳の分からない方針です。

ところで、共産党が主張している富裕層課税と大企業の内部留保問題ですが、おもしろい記事が東洋経済Onlineにありました。

東洋経済Online 12月30日 最新!これが「金持ち企業」トップ200社だ

企業の内部留保とは、資本を利用して獲得した利益のうちで、株主(投資家)に配当せずに留保している部分の累計額です。株主からしても現金での配当を受け取るより、投資先の企業が事業拡大・利益追求のために内部留保資金を活用してくれた方が、雪だるま式に投資利益が増えるので好ましいとも言えます。しかし、投資もせずに、単に銀行預金をしたり株式投資をしているのなら、投資先の会社の本業に内部留保を活用しておらず、けしからんことであります。そんなことをするなら株主と従業員に配当と賃金を支払った方がよほど健全です。

東洋経済Onlineの記事には、現預金と短期保有の有価証券の合計額から、有利子負債を差し引いた額を手元資金として、この手元資金が潤沢な企業を「金持ち企業」としてランク付けしたとあります。共産党の口車に乗るようですが、これら「金持ち企業」とはブラック企業とほぼ同一のように思え、この資金を投資活動や配当あるいは従業員給与としてはき出させ、日本経済を活性化させる必要があるように思いました。悪徳企業特別税とかを作ったりして。

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コメント

大手企業が潰れかければ、国は支援しなければなりません.
であるのですから、国は企業の内部保留資金を預かり、その分、国債を償還し、国の借金を減らして利払いを減らすのが一番よいと思います.企業がお金を必要になったならば、国は国債を発行し、企業にお金を返すだけの話です.
お金が流通していれば、経済活動によって税金を生むのですが、貯蓄になった場合は逆に利払いしか生みません.税金を生みださないお金は、お金ではないので、元の紙切れ、言い換えれば利払いも生じない帳簿上の数値に変えるべきです.
国の借金=企業、個人の貯蓄であるのですが、個人であれ、企業であれ、現実には貯蓄がなくてはやっていけないのであり、心情的に少しでも溜め込もうとする行為も否定出来ません.
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私は相続税率100%を主張するのですが、皆、頭から否定しようとします.
土地を相続した場合は、相続時の税50%なのですが、土地には固定資産税がかかるために、残りの50%に相当する税金を、確か25年程度で払うことになり、実質的に相続税100%が成り立っています.
お金に対しても同様な税が成り立つようにすべきだと思うのですが、お金の場合は残りの50%に対して、国は国債を発行しており税金から利息を払って、結果として相続したお金は増え、国の借金も増えることになります.
個人の貯蓄を集めた銀行がその資金で国債を購入していれば、国は個人の貯蓄に対して国債を発行し、そして利息を払っていることになります.

投稿: rumityan | 2015年1月23日 (金) 22時38分

rumityanさん

コメントをありがとうございます。

個人であれ法人であれ公共の福祉を目的としない場合に、資金運用を強制することは禁じ手であると考えます。従い、そう簡単な問題ではないと思っています。

しかし、企業が事業に投資するのではなく、当面の資金運用のみであれば、配当金として支払い、株主が自分の裁量で株式なり投資信託なり、株主が最適と考える投資をするのが本来の姿と考えます。ただし、会社が、例えば、数年先に新規事業の投資があり、その資金についてと言うなら、株主に説明し総会で承認を受ければ良い。

私の主張も「必要以上に」が良くないのであり、「必要な額を」については当然良いと考えます。必要とする額は、個別の企業により異なると考えます。また、保有している金しか信頼できないという状態ではなく、財務諸表の公開を初め信用力を培っておくことも非常に重要です。

相続税100%は無理があると思います。土地の現物納付や国・地方自治体に対する寄付は、条件を緩和すべきと私は考えています。山林等では、所有権関係が相続未登記もあり複雑化し、山林が適切に維持されずあれるにままになる。公共財産として守っていく制度も検討すべきと考えます。

投稿: ある経営コンサルタント | 2015年1月24日 (土) 13時16分

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