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2015年3月 5日 (木)

川崎中1殺人事件の主犯と推定される18歳実名報道

川崎中1殺人事件は、多摩川河川敷でナイフで殺されるという残酷・悲惨・非道な事件です。主犯と推定されるのは18歳の少年であり、悲しい事件である。感情からすれば、この犯人は極刑にすべきと思います。

この事件の18歳推定犯人の実名と顔写真を『救いがない「川崎中1殺人」の全景 鑑別所でも更生しなかった「18歳主犯」の身上報告』という記事の中で週刊新潮3月12日号が掲載した。

週刊新潮のホームページはここにあるが、次のようなことが書かれている。

* ウォッカをラッパ飲みして人を殺してぇー
* 熟練の手口だったという常習さい銭泥棒の合い言葉
* 鉄パイプのオヤジ狩り同行少年が目撃した狂気の目
* 逮捕直前インタビューに応じた共犯17歳都合の良い話
* 動機に直結上村君の青アザお礼参りを知る警察の無力
* 殴られ続ける息子に気づかない哀しき家庭環境

短時間に随分調査したと思います。さて、少年法61条には記事等の掲載の禁止を定めている条文がある。なお、週刊新潮3月12日号は「「少年法」と「実名・写真」報道に関する考察」とする記事も掲載している。そしてここに「詳細は3月5日発売の同誌を確認していただきたい。」としているその要旨が掲載されている。少年法には罰則条文が存在せず、61条違反がどのようになるのか、私もよく分からないが、社会的批難のみかも知れない。

一部の報道や人々に、少年だから罰則が弱いとか、少年法の厳罰化をすべきと言った意見があるようです。しかし、このことについては、慎重にすべきと考える。その理由を、以下に述べます。

1) 18歳1月でも死刑の例あり

光市母子殺人事件です。確定した最高裁判決はここにあります。犯人は、最初から犯行を全て認めており、警察、検察、裁判所でも自分の犯行であることを一切否定しなかった。そして、最高裁判決の宮川光治裁判官の反対意見のなかに「被告人は犯行時18歳に達した少年であるが,その年齢の少年に比して,精神的・道徳的成熟度が相当程度に低く,幼いというべき状態であったことをうかがわせる証拠が本件記録上少なからず存在する。」との文章もある。しかし、精神的成熟度は測定することの困難さと刑事罰の量刑判断への取り入れ方の困難さがある。結果、裁判官全員一致の意見で、上告棄却の判決となり、死刑が確定した。

2) 少年事件の難しさ

人はその生育環境に大きく左右される。光市母子殺人事件の犯人も12歳の時に母親が自殺し、父親からは暴力を受け続けた。少年事件(少女も含む)は、少年事件に多く係わった専門家が調査して、問題点を洗い出す必要がある。厳罰化で解決する問題ではないし、少年事件とは大人社会の歪みが生み出した結果と言える面があり、大人社会にこそ問題が存在する可能性もある。正しい調査を望むし、その結果としての社会への警告が正確に伝わるようにして欲しいと思う。

3) 現行少年法

次が少年法第51条です。

(死刑と無期刑の緩和)
第51条  罪を犯すとき十八歳に満たない者に対しては、死刑をもつて処断すべきときは、無期刑を科する。
 罪を犯すとき十八歳に満たない者に対しては、無期刑をもつて処断すべきときであつても、有期の懲役又は禁錮を科することができる。この場合において、その刑は、十年以上二十年以下において言い渡す。

18歳0月であっても、死刑の適用はあり得る。死刑反対論者の私としては、死刑判決は望まないが、18歳以上に刑事罰について成人と同じ扱いとする現行法で良いと考える。成人以上の厳罰を与えることには、反対である。少年法厳罰化を望む人達は、18歳未満についても死刑を適用せよと言うのだろうか?厳罰化することと解決・改善をすることは、必ずしも一致しないし、特に少年事件とはそのような事件である。

最後に、
情報機器の活用を検討すべきと考える。

スマホやGPSの時代である。被害を未然に防ぐことは重要であり、少年が希望する場合には、ボタンで危険信号を発する機器を無償供与するのである。例えば、この事件の場合、被害者は何度も過去に同じ相手から、呼び出しを受け、犯罪行為を受けているのであり、過去に警察に相談したこともある。警察が少年に対し、警報発信装置を与えていれば、犯人に気づかれずに警察に危険信号と位置情報を発し、警察は対応が可能である。

警察や学校、児童相談所等へも同時に信号を発するようにするかどうかは、被害可能性社の判断である。但し、本人が希望しないにも拘わらず保有させることは、少年といえどもプライバシー侵害であり、してはならないと考える。希望する場合である。

もう一つは、自分の位置を発信する装置を加害可能性者に装着させることである。大前提として保護観察処分等になっていることが必要であるが、検討をしてみても良い課題と思える。

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