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2015年3月24日 (火)

日本風力開発のMBO

日本風力開発がMBOを発表した。

日経 3月23日 日本風力開発、MBOで非公開化へ 1株580円でTOB

会社発表はここ

会社発表は、日本風力開発の文書が24ページ、JWDホールディングスの文書が.24ページであり、相当の量である。(JWDホールディングスとはベインキャピタルと日本風力開発社長の塚脇氏が先月2015年2月に設立した会社で、公開買付者である。)

私にとって日本風力開発について記憶が鮮明なのは、やはり粉飾決算である。金融庁から実態のない風力発電機販売斡旋取引に係る売上を計上して10億円以上の粉飾をし、課徴金金3億9,969万円の納付命令を受けた。(ここに金融庁の2014年8月29日の発表がある。)粉飾決算の時期は、2009年3月期のことである。この粉飾決算を行った財務諸表を元に2009年9月に新株予約権付社債30億円を発行し、2009年11月17日に3000株を1株236,345円で発行し8億円弱を手に入れ、更に2010年1月29日に新株予約権も発行した。

但し、日本風力開発は粉飾決算を認めておらず、2014年9月26日に東京地裁に取消訴訟を提起している。すごい会社である。

2013年9月に1株を100株に分割する株式分割を行っていることから2009年11月発行の1株236,345円は、分割後の株数で換算すると2363円である。保有していれば、これを580円で売って、1783円の損となる。投資額が最終的に25%となるバカな投資をしたこととなる。参考に、日本風力開発の2005年からの10年間の株価チャートは次である。

Nihonfuryokukaihatsu20153

会社のMBOの発表には、在庫として保有する蓄電池売却が急務であると書かれている。しかし、粉飾決算の会社の言うことであり、信じられないし、実際に蓄電池を保有しているとしても少額なはずである。或いは、相当の多量であった場合は、新規建設中の案件用である。もっとも、日本風力開発は建設中の案件はないと有価証券報告書にも書いている。しかし、貸借対照表には建設仮勘定が計上されており2014年12月末で70億円となっている。

見方によっては、倒産間違いなし。MBOをやって生き残る戦略なのかも知れないと思う。多分従業員はほぼ全員解雇なのだと思う。太陽光もそうであるが、風力も従業員は基本的にゼロでも済むやくざ課業である。問題ある企業は、投資家から誤魔化して資金調達ができなくなった時は、MBOを選択する。その結果は徹底したコスト削減に向かうはずである。そして借入金の返済猶予を求める可能性が高いと思う。日本風力開発の場合は、2014年12月末で264億円の借入金がある。どうなるのだろうか?基本的には広い意味での放漫経営が原因と推定するが、株主から集めた金が累計203億円。一方、580円のMBO価格で計算すると97億円となる。株式投資とはだましあいの世界なのだろうか?そうだと思って、投資先については自ら十分な分析をすることが重要で、ムードや雰囲気で投資をしないことである。

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