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2015年5月10日 (日)

九州電力の再生可能エネルギー発電設備の出力制御実施

九州電力が、種子島で再生可能エネルギー発電設備の出力制御(制限)を5月5日に実施したとのニュースがあった。発表した。

日経 5月7日 九電、種子島で再生エネ発電の出力制限実施 5日、全国で初

出力制御(制限)の実施は全国の電力会社で初めてと報じられており、出力制御(制限)はどのようなことであり、何故実施されたか、また将来日本各地に広がるのかを考えてみたいと思います。

1) 九州電力の発表

九州電力の発表はここにあり、9時から16時まで1.0MWの出力制御を実施したとあります。

2) 九州電力の説明

九州電力は4月28日にこの発表をしており、添付されているこの説明に必要性等が書かれている。その4ページに5月3日の需要予想が書かれており、昼間は15MW程度と予想されており、ピークは19時頃に22.5MW程度になる見込みとのこと。

種子島は、九州本土や他の島とは送電線でつながっておらず、島内において発電と消費が完結している。種子島の発電設備は、説明5ページにあり、ディーゼル発電が合計で9基40.5MWと太陽光発電10.739MW及び風力0.66MWの合計11.399MWの再生可能エネルギー発電設備があり、発電設備合計では51.9MWである。これに加えて、蓄電池3MWが存在する。

太陽光発電及び風力発電は、出力変動が激しい発電設備であり、運転には太陽光発電や風力発電の出力変動を吸収する仕組みが必要である。この吸収する役割を担っているのがディーゼル発電と蓄電池である。4ページの図にあるように九州電力は昼間の電力供給を6MWディーゼル2基と3MWディーゼル1基を50%出力で運転しディーゼルで7.5MWを確保し、15MWの需要であれば、7.5MWが太陽光と風力になる。この太陽光と風力の7.5MWが変動しても、ディーゼルを最大出力にすれば7.5MWを生み出せるとの計画である。ディーゼルのガバナーによるコントロールであるが、応答特性を補完する目的で、蓄電池も設置し、周波数安定を含め万全を期している。それでも1.0MW分の太陽光は出力制御せざるを得なかった。

3) 日本各地に広まるのか?

種子島については、太陽光と風力の割合を50%以内とし、50%を越える場合や、通常以上の変動が予想される場合は、再生可能エネルギー発電設備の出力制御をするというのが九州電力の方針と理解する。なお、出力変動を吸収できなかった場合は、どうなるかというと、九州電力は需給バランスの確保が困難と表現していますが、別の言葉で言うと、停電です。しかも、種子島全島停電もあり得る。発生すると、予期せぬ通知なしの停電であり、場合によっては大変です。

では九州本土や他の電力会社の場合はと言うと、その話の前に、種子島で対応能力が高いことが一つ認識しておく必要がある。それは、出力変動を自らが行って電力系統の安定に貢献する能力が高いディーゼル発電が電源設備の主体であることです。一方、そのような能力が全くないのが、原発です。次いで石炭火力も、短時間の出力変動への対応は能力が低いのです。逆に出力変動能力が非常に高いのが水力です。北海道、本州、四国、九州は水力があり、揚水発電も上池に水があれば、一般水力と全く同じです。

なお、送電線容量により制約を受けることもあり、実際に太陽光と風力が何パーセントになった時に出力制御をせざるを得なくなるのかは、シミュレーション等を実施しないとならない。しかし、太陽光と風力がある限界以上になった時には、出力制御をせざるを得なくなるのは確かです。

でも考えれば、電力供給において、出力制御は当然のことです。原子力以外は、皆やっているのですから。再生可能エネルギーの中でも、大規模水力は出力制御が、その中心的役割とも言える面がある。

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