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2015年10月13日 (火)

プルトニウム備蓄増加を図らない

朝日新聞が、米ホルドレン大統領補佐官へのインタビュー記事として次を掲載していた。

朝日 10月12日 プルトニウム47.8トン「日本の備蓄、これ以上増えないよう」 米大統領補佐官インタビュー

ホルドレン氏の意見は誠に正しいと考える。核兵器の原料であるプルトニウムを平和利用とは言え、使える目処もなく、備蓄増加を図ることは変でである。核戦争のリスクを日本が高めることには、多くの国民が反対するところと考える。

日本のプルトニウムについての考え方は、平成9年1月31日の原子力委員会決定(参照:ここ)の文中に「我が国は、発生する全ての使用済燃料を再処理することを基本としており」とあるように、使用済み原子炉燃料からプルトニウムを抽出・再処理をするとしており、この方針は基本的に今も変わっていない。民主党政権時代に2030年時点での原子力発電比率をゼロとする案が提唱されたことがあった。この方針の場合は、核燃料サイクルは意味を持たず、必然的に使用済み核燃料は直接処分となったはずである。但し、2030年時点での原子力発電比率ゼロは感覚的な希望が大きく入っており、確たるエネルギー政策があったわけではなく、プルトニウムについての深い検討・研究があったわけではないと理解する。

相当長期にわたって築き上がった結果の政策を変更することは容易ではない。しかし、変な政策を必要な検討・研究もせずに、惰性で無批判に継続することは間違いである。思いつき政策ではなく、専門家と国民を巻き込んだ議論を、原発と核燃料サイクルに関しては行うべきである。

朝日の記事に「現在の日本のプルトニウム保有量は原爆約6千発分に相当する。」との部分がある。日本が本当に核兵器の廃絶を願うなら、日本は率先してプルトニウム分離を放棄すべきである気がする。

なお、朝日の記事は日本のプルトニウムは47.8トンと述べているが、これたとは別に分離前の使用済み核燃料として原子力発電所に貯蔵されているプルトニウムが134トンあり、そして再処理工場で保管されている分離前(再処理前)の燃料に含まれているプルトニウム27トンあり、合計すると使用済み核燃料に含まれているプルトニウムが161トンとなる。(2015年7月21日付けの日本のプルトニウム管理状況報告がここにある。)これらも現在の計画では全量再処理される予定であり、そうなると合計量は200トンを越える、朝日の記事の計算を使えば、原発2万5千発分の核兵器相当のプルトニウムを日本が保有することとなる。

次の表は主要国のプルトニウム保有量である。日本の未照射プルトニウムは10.8トンとなっているが、英国保管分20.7トンと仏国保管分16.3トン(合計37.0トン)が含まれていないことからである。日本のプルトニウム保有量を47.8トンに補正すると、米国、ロシア、仏国とほぼ同じレベルとなる。大きな問題はないとも感じるが、この表の上からの5カ国(米国、ロシア、英国、仏国、中国)は核保有国である。原子力発電と切っても切れない関係にある核兵器であり、特に分離プルトニウムは核兵器の原料・材料になりうるのである。核兵器廃絶に向けて日本が世界の国々に働きかけていこう等する際に、日本が採るべき政策とは何かも考える必要がある。

Pultonium201510w_2

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