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2016年4月 9日 (土)

福島第一原発メルトダウンの原因

Diamond Onlineに次の記事があった。

Diamond Online 4月7日 なぜ津波到達までに緊急炉心冷却装置は起動されなかったのか 『福島第一原発 メルトダウンまでの50年』の著者・烏賀陽弘道氏に聞く

1) 緊急炉心冷却装置が働かなかったことからのメルトダウン

緊急炉心冷却装置は、非常用炉心冷却装置(ECCS)と呼ばれていることが多いようであり、電気事業連合会のこの説明は『万が一の事故の際には、非常用炉心冷却装置(ECCS)が働き、原子炉内部に一挙に大量の水が注入され、原子炉を「冷やす」しくみになっています。』となっている。ちなみに、原子力資料情報室の説明はここにあり、高度情報科学技術研究機構(RIST)が運営するATOMICAの説明はここであり、いずれにせよメルトダウンに至らせぬための最後の手段として原発用原子炉には備わっている。

何故、ECCSは起動しなかったのか?起動させなかったのか?記事の中で烏賀陽氏が述べておられることと少し異なるかも知れないが、吉田所長他は津波による電源喪失を考えていなかったのであろう。即ち、非常用発電機で緊急停止後の冷却を継続できると考えた。しかし、津波で非常用電源も直流電源も失った結果、ECCSを起動させるための制御システムも動力源も失ってお手上げになった。

ところが福島第一原発事故で話題になっていない。本当は、重要なことのはずなのに。

2) 首相官邸ではテレビ用に緊急災害対策本部会議をやり直し

それ何?と思うのですが、海江田万里氏の回顧録に書いてあると烏賀陽氏が述べているのです。「ここは(テレビの)カメラが入っていないから、カメラの前でもう一度、緊急災害対策本部会議を開いたほうがよい」との理由で2回会議をした。この人たちはバカ以上だろうと思う。

テレビカメラがない最初の会議が午後3時37分に始まったとのことで、この時間は丁度福島第一原発に津波が到達した時間です。

そしてこれが福島第一原発の発表であり、午後4時36分に原子力緊急事態の発生を経済産業省大臣他に通知したのです。この発表の中に『1号機および2号機の非常用炉心冷却装置について、注水流量の確認ができない』とある。

原発関係者であれば、どれほど恐ろしいことが発生しているのか直ちに分かったはず。ECCSを起動させようとした。起動するスイッチを入れた。しかし、動いているかどうか分からない。何故なら、直流電源が死んでいるから判断がつかないのです。

政府がするべきことは、私は自衛隊の投入であったと考えている。自衛隊が、福島第一原発の非常電源の復旧をやってくれたならと思う。バッテリーの輸送や瓦礫の片付け、クレーンやエクスカベーターのような重機そして衛星電話のような通信機器などの輸送は原発災害を考えると是が非でも欲しかった。自衛隊なら夜間でもヘリコプターを運行できたと思うからである。

それでも同じ緊急会議を2回するのは、無茶苦茶です。これで思ったのは、やはり小選挙区制を早く廃止することです。政権交代など意味がない。政治の堕落を生むだけ。

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コメント

以前にも書いたけど、吉田所長は、身内の間組の活躍は褒めているけど、東京消防庁に対してはバカにしたような話をしている.
『東京消防庁が来てピチョピチョやってたけど、あまり役に立たなかった.....』
勝手にやってきて、勝手に何かをしてたと言うような、他人行儀なことを言っている.
免震重要棟の存在を、東京消防庁に教えなかった.

東京電力という会社は殿様.下請け会社を顎で使うだけで、人に頭を下げて頼むことは全くない会社.
だから政府にも、自衛隊にも頭を下げて頼む気はさらさら無かった.
情報を全く出さなかったのは今更言うまでもないこと.

テレビ会議のやり取りを観れば解ると思うけど.....

投稿: rumichan | 2016年4月10日 (日) 00時37分

rumichan さん

コメントをありがとうございます。

免震重要棟の存在を、東京消防庁に教えなかったのか、東京消防庁が現地に行く重要性が高かったのかは、検証されるべきだと思います。いずれにせよ、当時最重要緊急事項は電源の回復であったと私は考えます。自衛隊の水まきはこれを妨害したようで。(NHKスペシャル取材班福島原発事故7つの謎)

投稿: ある経営コンサルタント | 2016年4月10日 (日) 01時09分

『免震重要棟があることを知っていれば、もっと隊員の安全に配慮できた』と言ったことを、東京消防庁の隊長が言っている.
東京消防庁は河川敷で、実際の長さのホースを繋いで、放水訓練を行ってから出かけている.
現地へ行ってから、東電に対し消防車を貸すので東電の人間が放水を行うように要請したが、東電は嫌だと言った.
自衛隊も同様だったので、東京消防庁の隊員が最初に放水を行った.
東京消防庁が消防車で放水を行ったので、すぐにキリンの方が放水能力が高いことが解り、提供の申し出があった.その後、キリンを連れてきて放水を行うことになったのは、誰も否定しないはず.今更、検証する必要は何もない事実です.
石原慎太郎が「消防車が使い物にならないほど、壊れた」と、文句を言っていたが、後にキリンが控えているので、消防車の連続使用時間を遥かに超える、連続放水を行うことが出来た.

投稿: rumichan | 2016年4月10日 (日) 21時59分

チェルノブイリ原発事故から4~5年後にかけて、ウクライナ、ベラルーシ、ロシアだけでなく、ポーランド、スウェーデンその他の周辺国でも、交通事故の死者、死傷者が極端に増加しました.
今年が福島の原発事故から5年目で、交通事故が大幅に増加する可能性があります.
ここ数日、暴走事故、対向車線にはみ出して正面衝突をする事故が続いているのですが、原因が不明でも放射能の影響が考えられます.

投稿: rumichan | 2016年5月 5日 (木) 23時37分

rumichanさん

コメントをありがとうございます。

原発事故が、交通事故の増加に本当に関係するかどうかは、エビデンスベースの議論が必要であると考えます。

4~5年後にかけての増加なら、これからがエビデンスの入手分析の時期と思うので、まだ結論は出せないのかも知れませんが、誤った結論は悪い結果をもたたらすこともあることを認識すべきと考えます。例えば、ハンセン病だとか、水俣病が浮かんで来るのですが。

投稿: ある経営コンサルタント | 2016年5月 9日 (月) 17時44分

チェルノブイリ事故後ウクライナ、ベラルーシ、ロシアで、交通事故が極端に増加したことは、良く知られていることです.
昨年、春先に福島で事故が多発しました.半信半疑で調べたところ、周辺国も同じで、事故後おおよそ5年でピークになり、10年で元に戻っています.

人体に対する影響に因るものか、車の汚染のせいなのか、断定は出来ないのですが、車の汚染の蓄積のせいではないのかと思います.
北欧の国ではエアコンを装着した車はほとんどないので、一年の半分位は窓を開けて走っている為、車内が汚染された.
次第に汚染が蓄積して行くことになったが、同時に車の買い換えが進んで、10年で元に戻った.

だとすれば、現在の日本ではエアコンの装着率が極めて高いため、この問題は起きにくく、現実に日本全体では今のところ事故の増加は起きていません.

が、チェルノブイリ事故の時、交通事故が極端に増加したことは事実なので、油断は禁物.常磐道のような汚染地域を通ることは止めた方が良いと思います.

投稿: rumichan | 2016年5月 9日 (月) 20時36分

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