ティラーソン国務長官の北朝鮮発言
ティラーソン米国務長官が12日に、前提条件なしで北朝鮮との対話についての可能性を言及したとのニュースがある。
日経 12月13日 対北朝鮮「最初の対話は前提条件なし」 米国務長官
もっとも、すぐその直後にあったニュースは次である。
日経 12月14日 米政府高官「今は対話の時ではない」 対北朝鮮、国務長官の発言否定
北朝鮮問題が、どうなるか、容易に片付く問題とは、思わない。しかし、仮に米朝間で戦闘が始まったなら、朝鮮半島は戦場となり、多くの死者が出るだろう。そうなった場合、日本が、この戦闘に巻き込まれる可能性は高い。平和憲法も専守防衛も集団的自衛権も自衛隊も、日本が米朝戦争に巻き込まれないことに対しての抑止・防止には役に立たない。日本の意向や意思で戦争が始まるのではないからである。日本政府は、前提なしの対話でも何でも良いから、米朝間で戦争防止について合意が成立するよう努力すべきと考える。
一方、米国にとっての北朝鮮脅威とは何であろうか?ICBMが米本土に届いたところで、命中精度は極めて悪く、被害規模はそれほどでもないだろうと思う。むしろ、そうなると北朝鮮消滅となるが、その際の米軍の北朝鮮報復攻撃の結果による北朝鮮の反撃が日本にも及び、日本の被害の方が、米国より大きいだろうと思う。
米国にとっての北朝鮮問題とは何であるのか。これは、米国だけの問題ではないが、核拡散リスクであり、破綻国家やテロリストに核兵器がミサイルと共に渡るリスクであると思う。経済制裁下で、北朝鮮が手っ取り早く金を手にする方法は、ブラックマーケットで核兵器を売る事である。これを防ぐには、対話しかない。
この12月12日のガーディアンの記事の次の部分を読んでそう思いました。
On Tuesday, the secretary of state made clear that full North Korean nuclear disarmament would be the ultimate goal of substantive negotiations. He argued that containment was not an option, as an impoverished North Korea would seek to earn money by selling its nuclear weapons on the black market.
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