GDP国際比較グラフ解説を試みた
この日経記事(11月14日)のように、内閣府が14日発表した2018年7~9月期の日本のGDP速報値は、物価変動の影響を除いた実質の季節調整値で前期比0.3%減(年率換算1.2%減)だった。このことに関連して、日経には、次のような記事があった。この記事に刺激されて、国際比較のグラフを書いて、分析を試みる。
日経 11月14日 2期ぶりマイナス成長 7~9月期GDPをグラフ解説
2007年からの実質GDPの前年からの成長率をグラフにした。なお、データはIMF World Economic Outlook 2018年10月版からである。比較対象国としては、米国、ドイツ、フランス、英国に中国とインドも加えた。IMFデータには2018年以後の推定値もあることから、2020年までをグラフに含めた。
リーマンショックがあったのは、2008年9月であり、各国とも2009年の実質GDPは前年を下回ったのであるが、中国とインドは成長率が低下したものの中国は9.2%と高かったのであり、インドも前年の2008年に3.9%となったが、この両国はマイナスにはならなかった。今も6%-7%或いはそれ以上の高い経済成長を遂げている。
今度は、日本、米国、ドイツ、フランス、英国の5カ国での比較とする。上図では、5カ国の成長率の差を判定するのが容易ではないため、2007年の実質GDPを100として、指数化した実質GDPを比較するグラフとした。
そうすると、日本は一番下となった。様々な理由はあるはずであるが、今の日本には、大きな成長戦略がなく、足下の戦闘だけで精一杯みたいな気がするのである。消費税10%対策として小手先の一時的な対応を考える。本当は、増税で得られる政府資金の使い方を考えるべき、いやそうではなく、もっと大きな日本を成長させるための人材育成の方法が議論されるべきであると思う。
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