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2018年12月 7日 (金)

太陽光発電買い取り価格見直し修正

太陽光発電買い取り価格見直し修正を経済産業省は発表した。

日経 12月6日 太陽光買い取り一部減額を猶予 経産省、見直し案修正

経産省 12月5日 FIT制度における太陽光発電の未稼働案件への新たな対応を決定しました

経産省発表別紙1 2018年12月5日 既認定案件による国民負担の抑制に向けた対応

当初の経産省の案(意見公募を求めた改正省令の案)では、2015年3月末以前に認定を受けたが、送電線への接続工事の申し込みの受領が2019年3月末までになされなければ、買取価格を21円/kWhとし、且つ運転開始日期限2000年3月末であった。今回の修正により、2MW以上の未稼働案件は2019年9月末までの接続工事申し込みの受領条件で2020年9月までの運転開始日期限となった。(環境影響評価(アセスメント)案件は更に6月後の期限)

最初から落ち付け所を見据えた意見公募であったような気がするが、一方で悲しいかな次のような意見を出す人たちはいた。

朝日新聞社説 12月3日 陽光の価格 引き下げは注意深く

現在の太陽光発電の発電原価

みなさんは、次のような記事をどう考えられますか?

日経XTECH 2017年7月21日 世界最安「ギガソーラー」、2.42セント/kWhでも利益の出るワケ、ジンコソーラーに聞く

次のグラフは、国際再生エネルギー機関(IRENA)のBoosting Solar PV Marketという冊子にあったものだが、太陽光発電設備の価格は大きく下がっている。

Solarpv201812

大型の太陽光発電設備の長期平均発電コスト(LCOE)は2015年13セント/kWhであったが、2025年までには5.5セント/kWhと予測している。高いコストの購入は避けるのが世の中の常識である。原価が下がっているのに、取引価格据え置きでは癒着ビジネスである。

実は、2015年3月末以前に認定を受けたが未稼働の太陽光案件は2352万kWと稼働済み3351万kWの70%に相当するのであり、こんな事業者に利益を渡すのは非合理的であると思う。

国民を苦しめる電力料金

現在の再生可能エネルギー賦課金単価は2.90円/kWhであり、その計算根拠はこの2018年3月23日 経産省発表に書いてある。2.90円/kWhと聞くと何となく安いように思うが、年間の賦課金総額は2兆3700億円である。すなわち、消費税率では約1%に相当する。2017年度では再生可能エネルギー買取金額合計2兆4352億円のうち1兆6519億円が10kW以上の太陽光発電の買取に支出された。

現在の新規太陽光発電の買取価格は2MW以上の場合、入札制であり、2MW未満は18円/kWhと合理的な水準に改訂されている。しかし、一方既存の太陽光設備の買取価格は平均38.6円/kWhとなっており、2兆4352億円の負担の大きな原因である。

災害を引き起こす太陽光発電設備

悪徳業者に限られると言って良いのだろうが、次のようなニュースがある。

千葉日報 11月7日 40メートルにわたり土砂崩れ 斜面から再生土が流出 市原の市道

太陽光発電設備の工事現場であったようだ。別件だが、2018年7月に姫路で太陽光発電パネルが崩落している写真が次の神戸新聞NEXTの記事にはある。

神戸新聞NEXT 7月13日 豪雨で太陽光パネル崩落 住民ら不安の声 姫路

私は、何の展望もなく無理に導入した日本の再生可能エネルギー固定料金買取制度は崩壊していると思う。十分な検討を重ね、日本に適した再生可能エネルギーの導入策を作成すべきと考える。

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