2017年2月 1日 (水)

ネット上の情報の重要性を認める最高裁判決

本日の最高裁判決は正しい判断であり、私も大賛成である。(5人の裁判官も全員一致であった。)

日経 2月1日 最高裁、「グーグル」結果削除は公共性を重視 

判決文は裁判所のWeb(ここ)にある。

当該事実を公表されない法的利益が優越することが明らかな場合には,検索事業者に対し,当該URL等情報を検索結果から削除するこ とを求めることができるものと解するのが相当である。」との見解は正しい。つまり、優越しない限りは、削除を求められない。この考え方がないと、自由な表現も研究発表も守られない事となる。

Web情報における検索サービスは有効であり、Web情報の優れた点である。是が非でも守っていかねばならない。権力者や政府がWeb検索を制限したり、恣意的な運用を強要するような事はあってはならない。民主主義や自由あるいは社会の発展にも寄与する判決と考える。

一方、裁判で争われた事件についての最高裁の判断も当然のことと考える。(なお、この犯罪者は2011年11月に逮捕され、翌月12月に児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律違反により罰金刑となっている。)

児童買春をしたとの被疑事実に基づき逮捕されたという本件事実は,他人にみだりに知られたくない抗告人のプライバシーに属する事実であるものではあるが,児童買春が児童に対する性的搾取及び性的虐待と位置付けられており,社会的に強い非難の対象とされ,罰則をもって禁止されていることに照らし,今なお公共の利害に関する事項であるといえる。

犯罪を犯したことが、場合によっては社会に知れ渡る。その結果として、犯罪抑止効果が出る。このようなことも社会にとっては重要な事であり、特別の事情がない限りは当然のことである。

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2016年3月 4日 (金)

認知症損害賠償の最高裁判決を受けての民法改正

3月1日の最高裁判決の結果、民法714条の責任無能力者の監督義務者が必ずしも存在しないケースが多くなってしまったと思う。

その結果として、民法713条の「精神上の障害により自己の行為の責任を弁識する能力を欠く状態にある間に他人に損害を加えた者は、その賠償の責任を負わない。」の条文改正を考える必要性が出てきたと考える。民法713条の状態に認知症が含まれる以上は、該当者は多いし、今後益々増加する。

即ち、認知症であっても賠償責任の義務を有することにするのである。そして、責任無能力者が加害者となった場合の監督義務者による損害賠償責任については監督義務者の責任はないことにする。もし、監督義務者に過失がある場合は、無責任能力者(認知症の人)と共に、賠償責任を負う。

成年後見制度は、認知症のように判断能力が不十分になった場合でも、法的な権利義務を正しく行使できるようにしようとする制度である。認知症になっても、法的な賠償責任義務を履行することは可能である。法的な権利義務を有していると考えるなら、その中で賠償責任義務について、ないと考えることは不都合なことが多くなると考える。

私の親が認知症であるとして、他人に損害を与えた時は、認知症の親にその損害賠償をさせる。もし、その賠償金額が巨額であり、親の財産を超えるなら、親に自己破産をさせる。

今回の最高裁判決が浮かび上がらせたもう一つの問題が保険である。賠償義務がない場合に、賠償保険が機能するか疑問が出てくる。そして、保険を付保するインセンティブがでるかの疑問である。賠償金を支払うリスクがないなら、保険を付保し保険料を支払う意味はなくなる。

それと、やはり大問題は、損害を受けても賠償を得られないリスクである。この社会的問題を解決するには、認知症の人も損害賠償責任を負うように民法改正をしないと社会の不安が消えないと考える。

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2015年4月10日 (金)

認知症の監督者には損害賠償責任あり

子供の蹴ったボールによる事故での、親の賠償責任について4月9日最高裁判決があった。一部には、認知症の監督者も責任を負う必要がないようなことが言われている。例えば、このNHKニュースには「専門家からは、民法の同じ規定を基に判断された認知症の裁判などにも影響を与えるのではないかという声も出ています。」との文章も入っている。

最高裁がどのような考えで判決を下したかを正確に理解する必要がある。次が最高裁の判決です。

4月9日 最高裁第一小法廷判決 判決文

事件は、放課後の校庭開放をしている小学校で開放中の校庭で起きた。ゴールネットが張られたサッカーゴールに向かってフリーキックの練習をしていた11歳の小学生が、ボールを蹴りそこねて、高さ1.3mの南門扉を越え、さらに南門と道路を隔てる1.8mの側溝上の橋を転がり、道路に出てしまった。偶然、自動二輪車を運転してこの道路を西方向に進行してきた86歳の人は、そのボールを避けようとして転倒し、左脛骨及び左腓骨骨折等の傷害を負って入院し、この事故から1年と4月半後に亡くなった。死因は誤嚥性肺炎。

最高裁は、「サッカーゴールに向かってフリーキックの練習をすることは、校庭開放をしている小学校での通常の行 為である。」と、また「折からこの道路を進行していた86歳の人がボールを避けようとして生じたものであって、この子どもが殊更に道路に向けてボールを蹴ったなどの事情もうかがわれない。」として、「親が監督義務を尽くしていなかっ たとすべきではない。」としたのである。

本件の事故について判断したのであり、一般的に通用することとしては「通常は人身に危険が及ぶものとはみられない行為によっ てたまたま人身に損害を生じさせた場合は,当該行為について具体的に予見可能で あるなど特別の事情が認められない限り,子に対する監督義務を尽くしていなかっ たとすべきではない。」との文章が判決文にある。

なお、小学校あるいは設置者(市?)の責任は、どうなのかなと思う。実際を知らないので、何も言えないが、校庭で球技の練習や遊びを許している場合は、高い網のネットを校庭の周りに張り巡らせてボールが不用意に外に出ないように配慮することも必要と思うのである。

日経のこの記事は、誤解を生む部分がある。民法714条は次であり、日経記事が指摘している部分は、714条1項の但し書きであり、但し書きの前の部分も読む必要がある。

713条 精神上の障害により自己の行為の責任を弁識する能力を欠く状態にある間に他人に損害を加えた者は、その賠償の責任を負わない。ただし、故意又は過失によって一時的にその状態を招いたときは、この限りでない。

714条 前二条の規定により責任無能力者がその責任を負わない場合において、その責任無能力者を監督する法定の義務を負う者は、その責任無能力者が第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、監督義務者がその義務を怠らなかったとき、又はその義務を怠らなくても損害が生ずべきであったときは、この限りでない。 

② 監督義務者に代わって責任無能力者を監督する者も、前項の責任を負う。

日経記事に認知症の高齢者が車を運転して交通事故が多発とある。もし、認知症高齢者が運転する車がぶつかってきて、物損事故や人身事故が起き、自分が被害者だとすれば、認知症の人が能力を欠くので責任はないと言われれれば、監督者に損害賠償や慰謝料を求めざるを得ない。

JR東海の認知症損害賠償事件については、2014年5月にこのブログこのブログを書いたのですが、JR東海の事件の認知症の人は過去にも徘徊をしており、タクシーの運転手に保護されて帰宅したこともある。徘徊する傾向がある認知症の人をケアをしている場合は、徘徊の結果、他人に迷惑をかけるかも知れないと思って、一人では外出させない等の気配りをすべきと考えます。

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2015年3月23日 (月)

国民健康保険の改革

3月16日の日経社説は次であった。

日経社説 3月16日 医療の効率化へ試される都道府県の力量

社説の主張を間違いとは言わないが、根本的な部分を置き去りにしているように思う。社会保障審議会医療保険部会での医療保険制度改革案(持続可能な医療保険制度を構築するための国民健康保険法等の一部を改正する法律案)の関連である。ニュースは、次であった。

日経 2月20日 国保財政安定へ関連法案提示 厚労省、都道府県へ移管が柱

日経 3月3日 大企業健保の負担増へ 医療改革法案を閣議決定

国民健康保険のみならず組合健保、協会けんぽ、船員保険、後期高齢者制度も含んでいる改革案であり、記事によっては、組合健保の保険料のことが大きく取り上げられていたりする。3年後の2018年3月からの施行である。審議会の性格からして、当面の改革が重要であり、将来の課題や問題点については議論の対象として取り上げることすら難しい面はあるものの、この改革は根本的な部分を置き去りにしてパッチワークで繕いでいるのが実態と評価する。3月4日にこの医療費と医療保険を書いたこともあり、少しは課題について書いてみることとする。

1) 保険料の市町村差

受けることができる医療と治療を受けた時に支払うべき金額は日本中どこでも同じである。しかし、保険料として支払う時は、地域差がある。今回は、都道府県単位の広域で保険事業を運用して、せめて都道府県内部での格差は縮小しようとの方向である。その先に目指すべき方向は、日本中同じ条件の国民健康保険を実現することである。そのような本来の姿や方向も法律に書いておいてよいと考える。保険料の市町村格差を示す表として次表を作成した。

Kokuminnkennpo20153

標準化保険料算定額とは所得を国保対象の人の全国平均として各市町村国保の料率で保険料を算定した金額と考えて良い。実際には、国保対象の人は都道府県により所得分布に相当大きな差がある。都道府県では、東京都は一人あたり92万円をであるが、沖縄県では35万円である。市町村毎に見ると最高は230万円を越えている所がある一方で14万円も存在する。

国民からすれば、都道府県も市町村も関係ない訳である。地方創世なんてのはバカしか考えないスローガンであり、無駄が増える可能性の方が高いと思う。

2) 国民健保における改正法での都道府県と市町村の役割

このWeb Pageから2月20日の医療保険部会の資料をダウンロードできる。法案そのものはないのであるが、次の文章を読んでも、よく理解ができない。

都道府県は、安定的な財政運営、市町村における国民健康保険事業の効率的な実施の確保等都道府県及び当該都道府県内の市町村の国民健康保険事業の健全な運営について中心的な役割を果たすものとすること。
市町村は、被保険者の資格の取得及び喪失に関する事項、国民健康保険の保険料の徴収、保健事業の実施その他の国民健康保険事業を適切に実施するものとすること。

第2項に都道府県と書かれているが、抽象的表現である。中心的役割を果たすことが義務がというなら、単に議長を務めるだけでも義務を果たしたことになると思う。まさかザル法を作ると思わないのだが、保険部会の委員の人達は何を思っていたのだろうと不思議さも感じる。

もし、厚生労働省の役人に操られているだけなら、そんな委員会は不要である。むしろ、このブログで書いた国税庁の対応の方が、よほど国民の方を向いて仕事をしている。

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2015年2月27日 (金)

セクハラ最高裁判決

セクハラに関する最高裁判決があった。

日経 2月26日 セクハラ処分は妥当 大阪・海遊館職員の上告審で最高裁判決

最高裁判決は、この懲戒処分無効確認等請求事件 (判決文ここ

大阪市の第三セクター水族館「海遊館」に勤務する平成23年当時課長代理であった男二人が行ったセクハラに関する訴訟であり、海遊館によるセクハラ行為に対する男二人への処分(出勤停止30日間と10日間、1等級降格、2月間給与減額、賞与減額、昇給なし)の妥当性が争われていた。

どのようなセクハラであったかというと、判決文には「平成22年11月頃から同23年12月までの間に,少なくとも別紙1及び同2のとおりの行為をした。」とあり、別紙1(男X1のセクハラ行為)と別紙2(男X2のセクハラ行為)は最高裁判所判決文に含まれており読むことができる。

セクハラを受けていた従業員(派遣社員)は、セクハラを受けたことが一因となって平成23年12月末日限りで派遣元を退職し、水族館における勤務を辞めた。その際、一緒に働く派遣元からの社員と共に第三セクター水族館にセクハラのことを申告し、結果平成24年2月、3月に男二人への処分が決定した。

判決文の別紙1や別紙2のセクハラの内容を読むと、至極当然であり、職場での地位的関係で反抗できない相手に対して酷いセクハラをすることは、出勤停止、降格、給与・賞与の減額、昇給なし、職務内容の変更等の処分は妥当と考える。

判決文を読んで思ったことは、最高裁判決の妥当さとの裏腹で、大阪高裁が下した第三セクター水族館による懲戒権濫用であり処分を無効とした判決が、変ではないかである。最高裁判決は大阪高裁の判断の要旨として「セクハラを受けていた従業員から明確な拒否の姿勢を示されておらず、本件各行為のような言動も同人から許されていると誤信していたことや、男二人が懲戒を受ける前にセクハラに対する懲戒に関する水族館の具体的な方針を認識する機会がなく、セクハラの各行為について上告人から事前に警告や注意等を受けていなかったことなどを考慮すると、懲戒解雇の次に重い出勤停止処分を行うことは酷に過ぎるというべきであり・・・」と書かれている。

警告や注意等を受けていなくても、ならぬものはならぬと生きていくべきである。

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2014年11月 9日 (日)

消費税10%は既定の事実ではないのか

消費税10%は、2012年8月22日公布の「社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律」で決まった。消費再増税なる言葉が使われたりしているが、違和感を感じる。 例えば、この11月7日の日経社説「再増税実施へカギ握るデフレ脱却 」である。消費税10%の重要性を訴えているともとれるが、デフレ脱却の重要性の主張を強く感じる。新聞の社説としての会社の意見なら、これが限度なのかも知れない。

消費税10%は、社会保障の安定財源の確保が目的である。社会が破綻しての経済繁栄は全く意味がないし、実はそんなことは不可能である。経済は、国民のために存在する。一部の層の利益のために存在するのではない。もし、消費税10%実施延期論を述べるなら、年金、医療、介護等の社会保障の将来像としての財務予測を示すべきである。財政状態と収支の見通しの議論がなく、法律として成立している消費税10%を実施しないことは、論外のことであると考える。

消費税には、逆進性がある。逆進性緩和(解消)の方法としては、所得税の改正で望むべきであると考える。所得税に還付付き税額控除を導入することを提案する。例えば、基礎控除38万円をなくして38,000円の税額控除を導入する。税率が10%であればブレークイーブンである。もし5%なら19,000円税負担が少なくなる。税額が38,000円より少ない場合は、差額が還付金として税務署より振り込まれる。

例として、給与総額340万円の独身の人を想定する。この人の現在の所得税は約74,000円である。基礎控除がなくなれば、税額は93,000円になるが、税額控除38,000円があれば、最終的には55,000円となる。19,000円税負担が少なくなるが、一方で消費税増の負担はある。税額控除の金額は幾らが最適化は、様々なケースを想定してシミュレーションを行い決定すれば良い。又、マイナンバー制の利用が2016年1月より予定されており、マイナンバー制とも組み合わせて逆進性対策・低所得者対策の制度を構築可能であると考える。

消費税10%は、社会保障制度と一体として考えるべきである。「増税の前にやるべきことがある。」なんて宣伝文句に欺されてはならない。架空の議論はすべきではなく、数字を基にした将来計画に基づき議論すべきである。

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2014年11月 1日 (土)

再生可能エネルギー買取制度は早急に法改正をすべき

再生可能エネルギーによる電力の買取については、現行制度を根本的に変更すべきと考える。

九州電力は、9月24日に再生可能エネルギー発電設備の接続申込みへの回答保留を発表した。九州経済産業局は10月22日に九州における再生可能エネルギー発電設備の運転開始状況と認定状況を公表した。(その公表はここにあり。)九州の再生可能エネルギー発電設備について九州経済産業局の資料からまとめてみたのが次の表である。

Fit201410b

これだけでは、解りつらい。九州電力の発電と電力購入をあわせた1時間毎の供給電力がでんき予報のWebにあり、10月30日の供給電力のグラフが次である。

Fit2014c

再生可能エネルギー発電設備は現在5,651MW(FIT制度によらない設備1,679MWを含め)ある。もし、将来20,702MWの全てが稼働したら大変である。但し、大変なことを起こす犯人は太陽光と風力である。共に、出力が安定しないからである。

太陽光と風力の発電を実際に知っている人なら理解できるが、場合によっては最大出力からゼロ近くまで簡単に変動する発電設備である。勿論、最大とゼロで揺れ動くことは、そう多くないが50%変動は常に生じる可能性がある。電力供給の面からは、10月30日であれば、上のグラフの線になるように供給を調節しないと電力供給ができないのである。

身近にソーラー電卓があるが、支障は起きない。バッテリーがあることと、太陽光パネルは消費量以上に発電しない性質があるからである。太陽光発電設備は、コントローラーで制御して発電量を送配電線側に流すように作られている。もし、送配電線側に需要がなければ、けんかにあるが、実は設備のどこかが故障して修理が必要となるのみならず、停電も生じる。ちなみに、東京電力は自社の太陽光発電設備の発電状況をWebに掲載しておられ、例えば扇島太陽光であれば、ここにあり太陽光発電の不安定性が読み取れる。夜は発電しないし。

風力の出力は、風速の3乗に比例する。10%変動は33%変動であり、プラス・マイナス10%は66%出力変動である。

勿論全ての設備が同時に変動する事はない。しかし、太陽光設備が15,000MWあり、その20%が50%変動したなら1,500MWである。10,000MWの供給の中に1,500MWが変動要素が含まれていれば、相当大変である。九州地方大停電も夢ではなくなる。

再生可能エネルギー発電については、本当に考え直すべきである。九州電力の電力販売量が2013年度84,450GWhであった。17,970MWの太陽光設備の発電量は18,000GWh程度と予想できる。安定供給のためのコストも含めて下手をすると電気料金は現在の倍以上になるのではと思う。一般家庭月1000円なんて生やさしいことではまったく済まないと予想する。多くの人は、欺されたと感じるかも知れない。当時の独裁政権の中枢にいた人達は、どうするのだろうか。多分、ごまかし・デタラメを述べ続けるのだろうと思う。

そこで、今度は再生可能エネルギー発電の買取価格をチェックする事とする。次の表はこの資源エネルギー庁のWebに掲載されている電源毎の電力買い取り価格である。

Fit201410a

なんと一番高い価格が20kW未満の風力55円である。洋上風力36円もきちがいと思う。そもそも、ヨーロッパでは安いから洋上なのである。国民の富を一部の悪徳業者に流そうとしているように思える。但し、資源エネルギー庁が悪いからではない。「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」が悪いのである。「調達価格は、再生可能エネルギー電気を供給する者の当該供給に係る費用その他の事情を勘案して定めるものとする。 」としているからである。買い取り価格が業者の言い値で設定され、関係する全ての業者にとって甘い汁が吸えるビジネスとなったし、今もなっているのである。

2011年に法律ができて市場競争を否定しているのである。国民を無視した法律が制定されたのである。法律制定前にはこんなブログを書いていました。少し、甘かったようでもあります。悪い法律は、即刻廃止し、市場競争を取り入れるべきです。中国の太陽光パネルメーカーにとっては良くないことでしょうが、世界水準に日本が近づくだけの話なので、中国メーカーに気をつかう必要はないと思います。

そして、間伐材等による発電は逆に森林保全・災害対策のような観点も入れて高くし普及を図ることがあってよいと思います。国民の利益を一番に考えて政策を立案すべきであり、国民を不幸にする法律は即刻廃止すべきです。

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2014年7月19日 (土)

最高裁の父子関係についての判決

最高裁は、7月17日にDNA鑑定にからむ父子関係をめぐる3つの裁判で判決を出しました。6月10日にこのブログを書いたことから、その続編として書きます。

1) 高松の事件

最高裁判決:ここ pdf判決文

民法は、『妻が婚姻中に懐胎した子は、夫の子と推定する。(民法772条)』としているが、 夫は子の出生を知った時から一年以内に家庭裁判所に訴えなければならない(民法777条)としており、1年以内の制限がある。なお、妻(母)は、親子関係の否認はできない。

子どもが何歳になった時か、時期は不明ですが、夫(父親)はDNA鑑定で自分の子どもでないことを知った。そこで、夫は、裁判を起こしたのであるが、認められなかった。最高裁へは、民法777条が憲法違反だとして提起した。

最高裁は、憲法違反ではないとして、上告を棄却した。当然だと思います。

もし、DNA鑑定を優先するなら、夫婦の親からの要求が出る場合もあり、ほとんど全ての夫婦が出産時(或いは前)に子どものDNA鑑定をすることになってしまう危険性を危惧する。妻は、可能性があれば、DNA鑑定の前に中絶をする。それが違法かどうかなんて関係なく、中には22週を過ぎてもヤミで行う。DNA鑑定についても、怪しい業者が広告合戦と値引き合戦を繰り広げる。少子化がますます進む。

我々は、どのような社会を望んでいるのでしょうか?愛のある世の中、人が互いに信頼できる社会を私は望みます。

2) 大阪の事件

最高裁判決:ここ pdf判決文

子どもから父親に対しての、親子関係不存在の訴えである。(但し、まだ6歳であり、母親=妻が代理で提起)

2004年に結婚。2007年に単身赴任なった。しかし、月に2・3回は帰宅をし、また妻とも共に旅行をする等通常の状態であった。しかし、妻は、その2007年に子どもの父親である男と交際を開始することとなった。2008年に妻は妊娠し、夫にもそのことを告げた。(子どもの父親のことについては内緒にした。)2009年に妻は無事に子どもを出産し、夫は保育園の行事にも参加し、子育てをした。2011年に、夫は子どもの父親のことを知った。その年、妻は子どもを連れてDNA鑑定で父親とされている男の元へ行った。2011年に、この親子関係不存在の訴えを提起した。2012年4月に離婚調停を申し出たが、5月に不成立となり、2012年6月に離婚の裁判を起こした。

このいきさつをどう思われますか?

3) 札幌の事件

最高裁判決:ここ pdf判決文

大阪の事件と同様に、子どもから父親に対しての、親子関係不存在の訴えである。(こどもはまだ4、5歳であり、母親=妻であった女が代理で提起)

1999年に結婚。しかし、子どもは生まれず、妻は父親である男と2008年から交際を開始し、2009年に妊娠。しかし、子どもが夫の子ではないことを知っていたから、夫には告げず、更には出産の際も夫には病院名を告げなかった。そこで、夫はその病院を探し出し、誰の子かと訪ねた。「2、3 回しか会ったことのない男」と言われ、夫は自分を父親とする出生届を提出した。2010年に協議離婚が成立。2011年6月にこの親子関係不存在の訴えを提起した。

4) 愛

ある程度大阪の事件と札幌の事件は似ています。両方とも父親は子に対する愛を持っているのだと思います。

それと、どちらを自分の父親とするかは、子どもが決定権を持つと思います。もし、母親の訴えが通るなら、子どもは出生届を父として提出してくれた人が父ではなくなるのです。成人になったなら、もはや出生届の父は父ではないとして親子関係不存在の訴えを起こす。もっとも、それで何の利益が得られるかは疑問ばかりと思います。むしろ、20歳になれば、その時もその父を父として受け入れているなら、DNA鑑定の父を養父として養子縁組をするのが一番賢いと思います。そうすれば二人の父親を持つことができる。

民法とは、人の社会の根幹のルールであり、感情も入り交じって成立している。愛に反する民法、愛に反する民法の運用や解釈は許されないことと思います。

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2014年7月 7日 (月)

集団的自衛権については国民が決める

「集団的自衛権を考える」と題するブログを2013年8月13日に書きました。

集団的自衛権を考える

7月1日に閣議決定をしたのは、この文書であり、次の部分が、集団的自衛権に関する部分であります。

『我が国に対する武力攻撃が発生した場合のみならず、我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある場合において、これを排除し、我が国の存立を全うし、国民を守るために他に適当な手段がないときに、必要最小限度の実力を行使することは、従来の政府見解の基本的な論理に基づく自衛のための措置として、憲法上許容されると考えるべきであると判断するに至った。』

アンダーライン部分があるので限定的であると言うのが、政府の見解と理解する。しかし、特定秘密保護法とも併せて考える必要もあるように思う。勿論、拡大解釈に危険性があるし、5月頃報道されていた8事例なんて、いずれも変な例だと思う。邦人を輸送する米輸送艦なんて、あり得ないと思う。

閣議決定なんて国民を縛るものではなく、集団的自衛権は或いは、憲法第9条についても国民が考えて、答えを出すべきである。政府は、閣議決定をしたので、法案を提出してくるが、急いで法制定する必要があるのだろうか?国会議員がどう向き合うか、国民はどう態度を表明していくかである。時間を要して構わない。時間をかけるべきである。

ところで、閣議決定文書の2 (2)に「国際的な平和協力活動に伴う武器使用」なんてことが書いてある。しかし、私にとっては、国連PKOにおける自衛隊の武器使用であれば、集団的自衛権とは別次元の話であると言いたい。

ちなみ、国際連合平和維持活動等に対する協力に関する法律24条1項に次の条文がある。

・・、自己又は自己と共に現場に所在する他の隊員若しくはその職務を行うに伴い自己の管理の下に入った者の生命又は身体を防衛するためやむを得ない必要があると認める相当の理由がある場合には、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度で、当該小型武器を使用することができる。

南スーダンにおけるPKO(UNMISS: United Nations Mission in South Sudan)を例に取ると、2014年11月30日が現在の活動期限であり、UNMISS Facts and Figuresによれば5月31日現在で軍人他11,978人が活動している。ボランティアの人が406人というのもすごいなと思う。軍人は日本(自衛隊)を含めAustralia, Bangladesh, Belarus, Benin, Bolivia, Brazil, Cambodia, Canada, China, Denmark, Ecuador, Egypt, El Salvador, Fiji, Germany, Ghana, Guatemala, Guinea, India, Indonesia, Japan, Jordan, Kenya, Kyrgyzstan, Mali, Mongolia, Namibia, Nepal, Netherlands, New Zealand, Nigeria, Norway, Papua New Guinea, Paraguay, Peru, Poland, Republic of Korea, Republic of Moldova, Romania, Russian Federation, Rwanda, Senegal, Sri Lanka, Sweden, Switzerland, Timor-Leste, Togo, Uganda, Ukraine, United Kingdom, United Republic of Tanzania, United States, Yemen and, Zambia and Zimbabweと多くの国名が書いてある。

任務については、このページにあり、一番最初に書いてあるのが”Protection of civilians”であり、南スーダンの人々の安全の確保である。

そこで、日本のPKO法24条1項を読むと、自己の管理の下に入った者となっているので、共に活動する他の国の人々やボランティアの人が危険になり、その場にいたとしても自己の管理下でなければ、武器(小型武器に限られている)を使用できないのかな、またこのPKOの任務である南スーダンの人々の安全を守るためにはどうなのだと疑問を持つ。

PKOにおける武器の使用は、集団的自衛権とは別であり、切り離して考えるべきです。

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2014年6月12日 (木)

残業代なし1000万円以上でよいのか

年収1000万円以上の場合は、週40時間という労働時間制限を外せる「ホワイトカラー・エグゼンプション」を導入する方向で政府は進めています。

日経 6月11日 年収 最低1000万円以上 政府、労働時間の規制外す 専門職に限定

これで良いのかなと思うのです。つまり、2000万円とか3000万円なら、そのようなこともありかなと思う訳で。

もし、そうなったら、会社は従業員に選択をせまりますよ。もし、出世したきゃ、残業代なしを受けるか、1000万円以下で生涯働くかって。自由に時間選択できるなんて、現実にはそう簡単じゃないですよ。会社の中で一人で別の仕事をするなら、あり得るでしょうが、会社である以上は、その良さを出す。チームで働くことができる訳で、チームで働くなら、自分の都合で全てを決められない。ある程度は、縛られる訳で。

更に付け加えれば、実は現状においても、似たような状態で、サービス残業が蔓延している中で、サービス残業の合法化になってしまうと思います。そして、多分名目だけの役職者も既に残業代なし状態になっている。それが今後、「お前は、専門職でないから、これ以上の給料アップはなしだ。」いや、減らされたりして。

労働組合が強い時代に、こんな話が出てくるなら良いのですが、今の時代だと可哀想なサラリーマンが増えそうな気がします。

現状においても、専門職であれば、雇用契約ではなく、請負契約の形にすれば、契約した業務が対価なので期限はあるが、時間拘束はない状態になる。しかし、雇用契約なら仕事(Job)の範囲が広がる可能性もある訳で、「ホワイトカラー・エグゼンプション」なんてのを導入するなら、その導入当初は2000万円、3000万円あるいはそれ以上から始めるべきです。

政府は、来年の通常国会に労働基準法の改正案を提出しようとしており、まだ間に合います。自分が、そうなりそうだという人は、賛成あるいは反対と声を上げるべきです。

本問題について朝日の変な記事がありました。「どんなに長く働いても、成果で賃金が決まる制度の導入が決まった。」で記事が始まる。労働基準法が改正されたのかと誤解をします。この記事です。

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