2021年11月11日 (木)

夫婦別姓

11月10日に特別国会が召集され岸田氏が総理大臣に指名され、衆議院自民絶対安定多数と言う国会がはじまった。夫婦別姓に関する立法がどうなるかも、この岸田政権の一つの注目点と思う。

1) 選択的夫婦別姓へと法改正に進むのか

岸田内閣の期間中の立法となるかは、不明であるが、立法の方向に進んで行くと思う。理由は、10月18日の日本記者クラブでの9党首討論会で、司会者からの「来年の通常国会に選択的夫婦別姓法案を提出することについて賛成者は挙手を御願いします。」との要請に対して、与野党の9党首の中で岸田氏以外の8党首は手を上げたのである。(これに関するHuffpostの記事はここ また日本記者クラブの9党党首討論会 会見リポート にあるYouTube会見動画では開始から1時間55分経過したあたり )

9党首のうちN党以外の党は10月31日の衆議院選挙で議席を獲得したのであり、また自民党内においても河野太郎氏や野田聖子氏のように夫婦別姓導入賛成者もいる。党有志議員連盟に岸田氏自身名前を連ねたことがある。来年の通常国会での立法は不明であるが、来年の参議院選の動きによっては、選択的夫婦別姓の立法が進むと思う。まさか、参議院選で10月18日の9党首討論会から違った方向に各党は転換しないだろうから、参議院選での各党間の論争にも興味がわく。

2) 2021年6月23日最高裁大法廷の判断

最高裁の判断はここ にあり、全49ページの最高裁の判決としては非常に長い。もっとも、2ページの後半以降は補足意見、意見、反対意見が述べられているのであり、興味深い内容である。以下は、私の拙い纏めであり、最高裁の文書を読んで頂きたいと思う。

多数意見
民法750条の「夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫又は妻の氏を称する。」が憲法24条に違反して無効であるといえないとした。夫婦の氏についてどのような制度を採るのかは立法の政策課題として相当であり国会で論ぜられ,判断されるべき事柄であり、夫婦同氏制を定める現行法の規定が憲法24条に違反して無効であるか否かという問題は次元が異なる。

深山卓也,岡村和美,長嶺安政裁判官の補足意見
選択的夫婦別氏制の採否を含む夫婦の氏に関する法制度については,子の氏や戸籍の編製等を規律する関連制度を含め,これを国民的議論,すなわち民主主義的なプロセスに委ねることによって合理的な仕組みの在り方を幅広く検討して決めるようにすることこそ,事の性格にふさわしい解決というべきであり国会において,この問題をめぐる国民の様々な意見や社会の状況の変化等を十分に踏まえた真摯な議論がされることを期待するものである。

三浦守裁判官 の意見
法が夫婦別氏の選択肢を設けていないことは,憲法24条に違反すると考える。違憲の問題があるとしても,夫婦別氏の選択肢を設けるには,子の氏に関する規律をも踏まえ,戸籍編製の在り方という制度の基本を見直す必要がある。
その上で,夫婦の氏に関する当事者の選択を確認して戸籍事務を行うため,届書の記載事項を定めるとともに,その届出に基づいて行うべき戸籍事務(同法13条,14条,16条等参照)等について定める必要がある。国会においては,速やかに,これらを含む法制度全体について必要な立法措置が講じられなければならない。こうした措置が講じられていない以上,民法上等の関連規定の内容及び性質という点からみても,法制度全体としてみても,法の定めがないまま,解釈によって,夫婦別氏の選択肢に関する規範が存在するということはできない。従い、抗告人らの申立てを却下すべきものとした原審の判断は,結論において是認することができる。

夫婦別氏の選択肢を設けていないことは,憲法24条に違反すると考える理由は、

1. 氏名は,社会的にみれば,個人を他人から識別し特定する機能を有するものであるが,同時に,その個人からみれば,人が個人として尊重される基礎であり,婚姻の際に氏を改めることは,個人の特定,識別の阻害により,その前後を通じた信用や評価を著しく損なうだけでなく,個人の人格の象徴を喪失する感情をもたらすなど,重大な不利益を生じさせ得ることは明らかである。したがって,婚姻の際に婚姻前の氏を維持することに係る利益は,それが憲法上の権利として保障されるか否かの点は措くとしても,個人の重要な人格的利益ということができる。
2. 憲法24条2項の「配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない。」は立法に当たり,個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚すべきものとして,その裁量の限界を画しており,憲法上の権利として保障される人格権を不当に侵害する立法措置等を講ずることは許されない。
3. 民法750条の「夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫又は妻の氏を称する。」とする規定は婚姻の際にその氏を定めることを前提とし、他に選択肢を設けていない。婚姻の際に氏の変更を望まない当事者にとって,その氏の維持に係る人格的利益を放棄しなければ婚姻をすることができないことは,法制度の内容に意に沿わないところがあるか否かの問題ではなく,重要な法的利益を失うか否かの問題である。これは,婚姻をするかどうかについての自由な意思決定を制約するといわざるを得ない。
4 夫婦同氏制についての趣旨,目的には,疑問がある。
* 婚姻及び家族に関する法制度は,多様化する現実社会から離れ,およそ例外を許さないことの合理的な根拠を説明することが難しくなっているといわざるを得ない。
* 同一の氏を称することにより家族の一員であることを実感する意義や家族の一体性を考慮するにしても,このような実感等は,何よりも,種々の困難を伴う日常生活の中で,相互の信頼とそれぞれの努力の積み重ねによって獲得されるところが大きいと考えられ,各家族の実情に応じ,その構成員の意思に委ねることができ,むしろそれがふさわしい性質のものであって,家族の在り方の多様化を前提に,夫婦同氏制の例外をおよそ許さないことの合理性を説明し得るものではない。
* 婚姻という個人の幸福追求に関し重要な意義を有する意思決定について,二人のうち一人が,重要な人格的利益を放棄することを要件として,その例外を許さないことは,個人の尊厳の要請に照らし,自由な意思決定に対し実質的な制約を課すものといわざるを得ない。
夫婦同氏制は,現実の問題として,明らかに女性に不利益を与える効果を伴っており,両性の実質的平等という点で著しい不均衡が生じている。婚姻の際に氏の変更を望まない女性にとって,婚姻の自由の制約は,より強制に近い負担となっているといわざるを得ない。
国際的な動向をみると,昭和60年に我が国も批准した「女子差別撤廃条約」は,締約国に対し,いわゆる間接差別を含め,女性に対するあらゆる形態の差別の撤廃を義務付け,自由かつ完全な合意のみにより婚姻をする同一の権利並びに姓を選択する権利を含む夫及び妻の同一の個人的権利について,女性に対する差別の撤廃を義務付けている(16条1項(b),(g))。そして,女子差別撤廃委員会は,我が国の定期報告に関する最終見解において,繰り返し,女性が婚姻前の姓を使用し続けられるように法律の規定を改正することを勧告している。現民法制定の昭和22年当時は,夫婦が同一の姓を称する制度を定める国も少なくなかったが,現在,同条約に加盟する国で,夫婦に同一の姓を義務付ける制度を採っている国は,我が国のほかには見当たらない。(ブログ主による注:外務省によれば、締約国数189。)

宮崎裕子、宇賀克也裁判官 の反対意見

憲法24条1項の「婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。」に違反する民法や戸籍法の規定は憲法適合性を欠くのであり、「夫は夫の氏,妻は妻の氏を称する」旨を記載し届けられた婚姻届も受理されるべきである。

1 民法によって定められた婚姻制度上の婚姻は,憲法適合性を欠く制約を除外した内容でなければならないと考える。夫婦同氏を婚姻届の受理要件とすることは、この制約に該当する。
2 氏を構成要素の一つとする氏名(名前)が有する高度の個人識別機能の一側面として,当該個人自身においても,その者の人間としての人格的,自律的な営みによって確立される人格の同定機能を果たす結果,アイデンティティの象徴となり人格の一部になっていることを指すものであり、人格権に含まれるもの個人の尊重,個人の尊厳の基盤を成す個人の人格の一内容に関わる権利であるから,憲法13条により保障されるものと考えられる。この権利を本人の自由な意思による同意なく法律によって喪失させることは,公共の福祉による制限として正当性があるといえない限り,この権利に対する不当な侵害に当たる。
3 夫婦同氏制を定める民法750条を含む本件各規定を,当事者双方が生来の氏を変更しないことを希望する場合に適用して単一の氏の記載(夫婦同氏)があることを婚姻届の受理要件とし,もって夫婦同氏を婚姻成立の要件とすることは,当事者の婚姻をするについての意思決定に対する不当な国家介入に当たる。個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚した法律とはいえず,立法裁量を逸脱しており,違憲といわざるを得ない。
4 国会においては,全ての国民が婚姻をするについて自由かつ平等な意思決定をすることができるよう確保し,個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚した法律の規定とすべく,本件各規定を改正するとともに,別氏を希望する夫婦についても,子の利益を確保し,適切な公証機能を確保するために,関連規定の改正を速やかに行うことが求められる。

草野耕一裁判官の反対意見

夫婦同氏制を定めた民法や戸籍法の規定は憲法24条に違反するといわざるを得ないがゆえに,婚姻届の受理を命ずるべきであると考える。その理由は,以下のとおりである。
1 選択的夫婦別氏制の導入によって向上する福利が同制度の導入によって減少する福利よりもはるかに大きいことが明白であれば,当該制度を導入しないことは余りにも個人の尊厳をないがしろにする所為であり,立法裁量の範囲を超え合理性を欠いているといわざるを得ず,憲法24条に違反すると断ずべきである。
2 選択的夫婦別氏制の導入によって向上する国民の福利と,それによって減少する国民の福利とを分析し,衡量すると;
* 慣れ親しんできた氏に対して強い愛着を抱く者は社会に多数いるものと思われる。これらの者にとっては,たとえ婚姻のためといえども氏の変更を強制されることは少なからぬ福利の減少となるであろう。氏の継続的使用を阻まれることが社会生活を営む上で福利の減少をもたらすことは明白であり,共働き化や晩婚化が進む今日において一層深刻な問題となっている。
* 夫婦で同一の氏を称することにより家族の一体感を共有することは福利の向上をもたらす可能性が高い。しかし、選択的夫婦別氏制を導入したとしても夫婦同氏を選択する夫婦も少なからず輩出されるはずであり,夫婦別氏を選択するのは,氏を同じくすることで得られる福利の向上よりも減少の方が大きいと考える夫婦だけであろう。選択的夫婦別氏制を採用することによって婚姻両当事者の福利の総和が増大することはあっても減少することはあり得ないはずである
* 夫婦別氏を選択した夫婦の間に生まれる子の福利に関して,子は,親とは別の人格を有する法主体であるにもかかわらず,親が別氏とすることを選択したことによって生ずる帰結を自らの同意なく受け入れなければならなくなる。親の一方が氏を異にすることが,子にとって家族の一体感の減少など一定の福利の減少をもたらすことは否定し難い事実であろう。しかしながら,夫婦別氏とすることが子にもたらす福利の減少の多くは,夫婦同氏が社会のスタンダード(標準)となっていることを前提とするものである。選択的夫婦別氏制が導入され氏を異にする夫婦が世に多数輩出されるようになれば,夫婦別氏とすることが子の福利に及ぼす影響はかなりの程度減少するに違いない。
* 夫婦が同氏となれば,氏を変えない婚姻当事者の親族は,相手方婚姻当事者と新たに氏を共有することによって同人との間の一体感を強化することができる。しかしながら,夫婦同氏とすることは,氏を変更する婚姻当事者がその者の親族との間に育んできた一体感を減少させる機能もあり,そうである以上,選択的夫婦別氏制の導入が婚姻両当事者の親族の福利の総和を減少させるとは到底いえない。
* 夫婦同氏制が長きにわたって維持されてきた制度であることから,夫婦同氏を我が国の「麗しき慣習」として残したいと感じている人々は存在する。しかしながら,選択的夫婦別氏制を導入したからといって夫婦を同氏とする伝統が廃れるとは限らない。もし多くの国民が夫婦を同氏とすることが我が国の麗しき慣習であると考えるのであれば,今後ともその伝統は存続する可能性が高い。伝統的文化が今後どのような消長を来すのかは最終的には社会のダイナミズムがもたらす帰結に委ねられるべきであり,その存続を法の力で強制することは,我が国の憲法秩序にかなう営みとはいい難い。
* 選択的夫婦別氏制の実施を円滑に行うためには戸籍法の規定に改正を加えることが必要であり,その内容については法技術的に詰めるべき部分が残されている。しかしながら,選択的夫婦別氏制の導入に伴い改正がされたとしても,戸籍制度が国民の福利のために果たしている諸機能に支障が生ずることはないであろう。
3 選択的夫婦別氏制を導入することによって向上する国民の福利は,同制度を導入することによって減少する国民の福利よりもはるかに大きいことが明白であり,かつ,減少するいかなる福利も人権又はこれに準ずる利益とはいえない。そうである以上,選択的夫婦別氏制を導入しないことは,余りにも個人の尊厳をないがしろにする所為であり,もはや国会の立法裁量の範囲を超えるほどに合理性を欠いているといわざるを得ない。

3) 歴史

江戸時代において武士や公家以外の農民や町民(工・商)は、名字を持つことを公式には許されなかった。人口割合では90%が農・工・商であったので、90%の人は名字がなかった。では、名字があった武士はどうであったかというと、女性は結婚しても実家の姓を名乗っていた。

明治になり、1870(明治3)年9月19日に太政官布告第608号「平民苗字許可令」が公布され、名字(氏)の使用が許可されることとなった(参考 )。そして、1875(明治8)年2月13日に苗字の使用を義務づける「苗字必称義務令」という太政官布告を出し、すべての国民に苗字を名乗ることを義務づけました。(参考 )そして、明治8年11月9日の内務省の伺いに対して明治9年3月17日に太政官指令として婚姻後も出生時の使うようと次の様に 回答している。

「伺いの件につき、婦女は嫁しても、なお出生時の氏を用いるべきである。」(これ  国会図書館デジタルコレクション 法令全書. 明治9年 1453ページ

1898年(明治31年)の法律第9号により民法(第四編)が交付され、これが旧民法と呼ばれている民法である。(国立公文書館のWebはここ )家という考え方を基礎としており、家と家長という概念を用いている。

732条 戸主の親族にして其の家にある者及び其の配偶者はこれを家族とす。
746条 戸主及び家族は其の家の氏を称す。

婚姻の結果、夫の家に入り、その家の氏を名乗ることが法律で決められたのである。

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しかし、考えれば、今でも、そんな風習が残っている雰囲気はある。結婚式の看板に〇〇家 ✕✕家結婚式場と書いてあったり、結婚式の式辞で来賓より「〇〇家✕✕家のご親族の皆様に心よりお慶び申し上げます」なんてのが、あったりする。憲法24条は、どうなっているのかと思ってしまう。

1947年に新民法が成立した。旧民法の時代は49年しかなかった。新民法成立から74年経過している。ところが、たった49年しか施行されなかった旧民法の考え方を、日本の伝統であると考えてしまう人がいるが、それは誤解である。

4)  旧姓の使用

現在は、国の行政機関、地方公共団体、民間企業等ほとんどの団体で、職員等から申し出があった場合、旧姓の使用を認めている。しかし、職場での呼称等幾つかのケースについてである。正式文書は、本名でなければならない。源泉徴収票は新姓となり、印鑑証明が必要な書類も当然で、戸籍名=住民票名(新姓)である。銀行口座の名義もこの全国銀行協会 の説明のように、旧姓のままで放置しておくと不都合なことが生じる恐れもある。

マイナンバーカードや住民票、運転免許証は旧姓併記が可能であるが、併記であり、新姓が記載されるのであり、手続きは必要である。医師免許に関しては、免許証の書換義務がないので、旧姓のままでも良いが、保育士、介護福祉士は名義変更が必要。

基本的には、契約に関すること、銀行預金・証券に関すること、税金に関することは、戸籍名と一致していないとならない。マネーロンダリングや脱税そして不正取引のチェックにおいて抜け穴を生じさせる恐れがあれば、そのための配慮は必要である。悪事をする行為者は、思いつかないこともする。取り締まる仕組みが複雑化し社会的な負担が増加する場合は、その負担と便益の比較での判断が重要である。

法に基づかない旧姓の使用は解決に結びつく事項は少ない。根本的な解決にはならないと考える。

5) 私の考え

夫婦別姓に考えを巡らせると、愛、結婚、自由、基本的人権について思考を展開さざるを得なくなった。旧民法で謳われた家制度にノスタルジーを感じ、家制度による家長支配での家族が正しい姿と思い、選択的夫婦別姓に反対する人も存在する。思えば、戦後の高度成長の基盤には旧民法の家制度が少し変形された新民法の新家制度があったのかも知れない。

しかし、今や新民法の新家制度も維持することには無理がある。 祖父母との同居はまれであり、老人夫婦・老人単身世帯、共働き、家庭外保育が一般化している。旧家制度の観点では悪い現象なのかも知れない。しかし、悪いことではない。自らの意思とは限らないが、幸福追求のためには変化し、対応していかないとならない。そこに旧家制度の価値観で話をされると、バカと言いたくなる。

日本の社会をよりよくするためには、選択的夫婦別姓はどうしても必要であり、早期に法改正がなされることを望む。

(時間があれば、2で掲げた最高裁の決定文書を読まれることをお勧めします。)

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2021年7月11日 (日)

山林、傾斜地は気を付けねばならない

熱海の土砂崩れは、多くの問題点を浮き彫りにしている。今後のための多面的な分析が欠かせない。今回参考にしたのは、次の朝日新聞の記事です。(Web版は会員記事であるが、会員でなくても登録で読める。)

朝日 7月10日 盛り土、見過ごされた危険 県「耐えられない工法」 熱海の現場、高さ県条例の3倍超

この朝日の記事には「122戸もの住居が被害を被った。」とありこのNHK7月10日のニュース では 「完全に破壊されたり流出したりした建物は47棟とみられる」とある。死亡・行方不明社の数は9人と19人でしょうか(この7月10日NHKニュース )。

大きな被害を引き起こした責任は誰にあるのでしょうか。またこの7月6日NHKニュース では、 河合弘之弁護士がインタビューに答えて、「崩れた場所については傾斜で段になった畑だと認識していたものの、盛り土があることや崩れる危険性については認識していなかった」なんて通用するのでしょうか?そもそもいったい誰が、所有者なのかも明確に報道されていない。7月6日NHK報道は河合弘之弁護士は所有者の代理人であり、所有者は 個人とのこと。しかし、7月10日朝日新聞の記事は、「建設会社を傘下に持つ東京都内の持ち株会社のオーナーが取得し、現在まで所有し続けている。」とある。弁護士が嘘をついているのか、確認もせずに発言しているのか、朝日新聞の取材能力が低いのか、真相は不明である。

土砂崩れで大被害を発生させていても、逃げっぱなしの土地所有者である。明確に言えることは、土地所有者には損害賠償責任があるということである。即ち、傾斜地に関しては崩落の危険性を認識し、所有者は常にその対策を実施すべきである。前所有者が問題ないと述べるなら、土地購入にあたり、特約も付して契約締結すべきである。社会の構成員として個人も企業も他人の財産を尊重すべきです。憲法29条「財産権は、これを侵してはならない。」は重要と考えます。

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2021年3月28日 (日)

石巻市立大川小学校の悲劇を繰り返さない (その2)

石巻市立大川小学校の悲劇を繰り返さない (その1)とは、2011年の津波から3月が経過する頃に書いた次のブログです。

2011年6月 5日 石巻市立大川小学校の悲劇を繰り返さない

2011年3月11日に大川小学校を襲った津波では、児童は108名中74名が、教員は13名中10名が死亡という死亡率なんて考えたくないが69%-77%が死んだ悲しい事故があった。2011年6月5日にブログを書いた当時から、避難は可能であり、全員が助かったはずとの思いであった。児童23人の遺族は、市と県に損害賠償を求め、2016年10月第一審仙台地裁、第二審仙台高裁で遺族側が勝訴。市と県は上告したが、最高裁は2020年10月10日上告を棄却し、高裁の判決が確定した。日経の記事はここ にあります。仙台高裁の判決文はここ にあります。

この裁判で、遺族側の代理人を務めた吉岡和弘弁護士のインタビュー記事『大川小訴訟で「組織的過失」を勝ち取った弁護士の戦い 〜弁護士が見た東日本大震災から10年〜』を弁護士ドットコムタイムズがここ に掲載された。助かったのは30%で、死亡したのは70%だが、運と不運か、いかなる原因であったか、何故という問が解明される必要がある。私は吉岡弁護士の説明を読んで、多くの疑問が解けた。

1)デタラメに作成されたマニュアルがあった

私の2011年のブログは大川小学校の校庭は海抜1m程度と書いたのですが、吉岡弁護士は1.1mと言っておられます。防災行政無線からは高さ10メートルの津波からの避難を指示する放送が流れていた。それなのに、海抜1.1mの校庭に非難するバカはいないと思うが、いたのである。

危機管理マニュアルでは「まず校庭に避難し、津波が発生するかどうかの様子を見ながら、近くの空き地や公園に避難する」と、山梨県の学校で使われていた危機管理マニュアルを参考に作成されていた。大川小学校の近くに空き地や公園なんてないのに。また、大川小学校は津波の避難場所に指定されていた。ここまでのデタラメがあって良いのだろうかと思う。

30%の助かった人は、校庭に止まらず非難した人達だった。

2)政治家は遺族の気持なんて無関心

2011年6月に行われた遺族への説明会で、当時の石巻市長は「(児童が亡くなったのは)自然災害における宿命」と発言したとのこと。2011年4月から2014年3月にかけて10回にわたり開催された説明会では、市や学校側はその場しのぎの対応をするばかりであった。津波ハザードマップの欠陥をさておいて、学校が避難場所に指定されていたことなどから、「津波は予見できなかった」と市と学校側は主張。

第一審判決の翌月11月22日の週刊女性PRIMEの記事『大川小津波裁判 納得できない勝訴「知りたいのは裏山に避難できなかった“理由”」』がここ にありますが、市長が控訴を提案し市議会では賛成討論がなしでも、可決。議員も市民の意見なんて聞く耳は残念ながら持っていない。市長に賛成して身の安全を計るんですね。

吉岡弁護士には敬服します。しかし、腐った市長、市議、市職員、教育関係者がほとんどなんだなと思います。せめて誰か、正義を目指して堂々と戦う政治家や公務員はいなかったのだろうかと思います。ハザードマップの誤りを訂正せず、それを元に計画したら無茶苦茶ですよね。

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2021年3月19日 (金)

同性婚は?

同性婚について札幌地裁の判決が3月17日にあった。

日経 3月17日 同性婚認めないのは違憲、賠償請求は棄却 札幌地裁

報道には裁判所は違憲と判断したが、原告が訴えた賠償請求は認めなかったと言うことで、頭が混乱する面がある。

判決文はないかと探すと、MarriageForAllJapanという一般社団法人があり(Home Pageはここ ) 、支援をしておられる。この法人の3月17日付けお知らせ「【歴史的判決】代表理事からのご挨拶」(ここ )のページ中に判決文のリンクがあり、判決文をあげておられる。興味ある方は、判決文を読んで頂くと良いと思います。

この判決文を読むと、結論部分の文章は次である。

本件規定は, 前記3(4)で説示した限度で憲法に違反するものとなっていたといえるものの,これを国家賠償法1条1項の適用の観点からみた場合には,憲法上保障され又は保護されている権利利益を合理的な理由なく制約するものとして憲法の規定に違反することが明白であるにもかかわらず国会が正当な理由なく長期にわたって改廃等の立法措置を怠っていたと評価することはできない。
したがって,本件規定を改廃していないことが,国家賠償法1条1項の適用上違法の評価を受けるものではないというべきである。

なお、「本件規定」とは、判決文2ページ目にあり、婚姻制度を定める民法及び戸籍法の諸規定が全体として異性間の婚姻(以下「異性婚」)のみを認めることとし,同性間の婚姻(以下「同性婚」)を認める規定を設けておらず,これら民法及び戸籍法の婚姻に関する諸規定を総称して「本件規定」と呼んでいる。

分かり辛いが、同性婚に関する制度がないことは憲法の規定に違反するが、ないことによる国家賠償を受けることはできないとしている。それでは、どうなるの?と言うわけで、 次の朝日の記事がおもしろいと思った。

朝日 3月17日 同性婚訴訟判決「画期的」「混乱つながる」 各党温度差

そして裁判を提起した原告は、国会に速やかな立法措置を促す必要があるとして、控訴の予定も明かしたと弁護士ドットコムニュースは伝えています。

弁護士ドットコムニュース 3月17日 同性婚訴訟、「立法措置促す」と原告側は控訴へ 違憲判決には「画期的判断」と高評価

結婚に関して、選択的夫婦別姓を、望んでいる人の数は、同性婚より多いはずです。何故、結婚したらどちらか一人は姓を変えねばならいのか、強制はおかしいと思います。

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2021年2月 4日 (木)

新型コロナ対策特別措置法改正に関連して考えたこと

新型コロナ対策特別措置法、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)と検疫法の改正が成立した。

日経 2月3日 時短・入院の拒否に「過料」 改正特措法など成立

法律改正案が短期間に成立したのは、この1月28日のNHKニュース が報じている自民党と立憲民主党の修正合意が1月28日に成立したことがある。この修正合意により、感染症法72条の一年以下の懲役又は百万円以下の罰金から80条と81条の過料に修正されることになり成立した。

1月28日には、関連するもう一つの興味あるこのニュース(日経 1月28日 )がある。

「15日の厚生労働省の厚生科学審議会(厚労相の諮問機関)の感染症部会で、罰則を設けることに反対意見が多数出ていた。・・・共産党の小池晃氏は28日の参院予算委員会で、15日の感染症部会で「慎重意見が多数出ていた」と主張した。」

当該1月15日の第51回厚生科学審議会感染症部会 議事録は、ここ にある。参考となる次の様な発言が多い。読んでみると参考になることが多くある。

中澤参考人(全国衛生部長会 会長)の「報道では入院拒否で懲役や罰金刑という言葉ばかり目立ってしまうのですけれども、法の施行に当たっては、感染した患者さんやその周囲で感染拡大を心配している市民の皆さんに寄り添って対応していただくことを求めたいと考えております。それから、決して取締りや刑罰が先に立ってしまって法の趣旨がないがしろにされることのないように、社会にもきちんと説明をし、理解を得るように努めていただきながら見直しを進めていただきたいです。」

白井委員(枚方市保健所所長)「罰則規定について、特に保健所長の立場というか、保健所長会としても懸念をしているところではあるのですけれども、この対策の実効性が確保できるかといったところで、これが独り歩きするような形になると逆に保健所の仕事が増えるというか、どのようにどんな方に罰則というか、もちろん多数の方は協力していただける方が多いのですけれども、」

味澤委員(がん・感染症センター 都立駒込病院感染症科)「私は昔の伝染病予防法という時代から感染症をやってきたもので、伝染病予防法のときは、患者さんが病院から逃げますと法律上は交通封鎖までできるという法律だったのですが、実際に患者さんが逃げたらそれをしたかというと、そういうことはできなかったのです。むしろ患者さんを治ったから退院という形にしてしまったので、実際に今度は罰則規定をつくったときに、それをどう使えるか。なかなか非常に使いにくいのではないかと思うのです。伝家の宝刀というような意味はあるかもしれませんけれども、実質性を担保していくにはよく考えたほうがいいのではないかとは思います。その伝染病予防法の反省を踏まえて今の感染症予防法ができているので、その本質を生かしながらうまくやっていく方法を見つけるのがいいのではないかと個人的には思います。」

では、誰が刑事罰なんて言い出したのかであるが、地方自治体の首長達と思う。選挙民にアピールできるし、ダメなら保健所を初め部下に責任を押しつけられる。そんな構造を思ってしまう。

さて、ここ全国知事会の1月9日付新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言を受けた緊急提言がある。そこには、次の様な表現もある。

感染拡大を防止するためには、保健所による積極的疫学調査や健康観察、入院勧告の遵守義務やこれらに対する罰則、民間検査で陽性となった本人による保健所への連絡の義務化、宿泊療養施設や自宅での療養の法的根拠及び実効性の確保、クラスター等複数の陽性者が発生した場合の知事の判断による施設の名称等の情報の公表等に関する感染症法の改正を行うこと

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2021年1月31日 (日)

印西市の老人ホームでの睡眠導入剤による殺人並びに殺人未遂事件

一審千葉地裁での裁判員裁判では殺人並びに殺人未遂罪で懲役24年であった。しかし、2019年12月の東京高裁での控訴審では差し戻しとなっていた。そして、1月29日の最高裁で千葉地裁の懲役24年が確定した。最高裁の判決文はここ にあります。

どのような事件であったか、最高裁の判決文から抜き出すと次の様になります。

2017年2月5日、老人ホーム事務室において、被告人波田野愛子は、同僚女性山岡恵子さんに対し、ブロチゾラムを含有する睡眠導入剤数錠をひそかに混入したコーヒーを飲ませた。山岡恵子さん は、午後3時頃になると、意識障害等を伴う急性薬物中毒の症状が生じ、普段とは違う口調で脈絡のない発言をするようになり、机に突っ伏して寝た。この様子を見ていた被告人は、山岡恵子さんに帰宅を促した。山岡恵子さん は、仮睡状態等に陥り、約100m走行した地点で車を脱輪させて鉄パイプの柵に衝突させた。被告人波田野愛子は、その現場に駆けつけ、上記鉄パイプの先端が車に突き刺さっているのを目撃した。山岡恵子さん は、本件物損事故の状況を説明できず、フェンスに背中をもたれて立ったまま寝ている様子であり、被告人波田野愛子が両頬を両手で叩いて声をかけても、黙ってぼう然と立ったままであった。山岡恵子さんは,ふらつきながら同事務室に戻り、机に突っ伏して眠り込んだ。被告人波田野愛子は、午後5時30分頃、車が走行可能である旨を告げて山岡恵子さんを起こし、運転して帰宅するよう老人ホームから送り出した。山岡恵子さんは、その後間もなく、急性薬物中毒に基づく仮睡状態等に陥り、約1.4㎞走行した地点で車を対向車線に進出させ、進行してきた普通貨物自動車に車を衝突させた。この事故により、山岡恵子さんは胸部下行大動脈完全離断等の傷害を負い、同日午後7時55分頃、搬送先の病院において死亡し、対向車線の車の人は全治約10日間を要する左胸部打撲の傷害を負った。

以上が第1事件であり、第2事件は2017年5月15日に発生した。この第2事件では別の同僚女性(当時69)について、その夫(当時71)が自動車で本件老人ホームに送迎していることを知っていた。被告人波田野愛子は5月15日午後1時頃から午後1時30分頃までの間に、老人ホーム事務室において、両人に対し睡眠導入剤数錠をひそかに混入したお茶を飲ませた。両人は、意識障害等を伴う急性薬物中毒の症状が生じ、午後2時頃以降夫は椅子に座ったまま眠り込み、その後両人とも体調が悪化して同事務室等で休んでいたが、被告人波田野愛子は、この様子を見ていた。被告人波田野愛子は午後5時30分頃、事務室で寝ていた両人に対し、帰宅時間である旨を告げて起こし、夫が自動車を運転してその妻である同僚女性と共に帰宅するよう仕向けた。夫は、車の運転を開始したが、妻である同僚女性と共に急性薬物中毒に基づく仮睡状態等に陥り、午後6時頃、約4.7㎞走行した地点において、車を対向車線に進出させ、対向進行してきた普通貨物自動車に車を衝突させた。この事故により、助手席の妻である同僚女性 は全治約1か月間を要する両側肋骨骨折の傷害を、夫は全治約10日間を要する全身打撲傷等の傷害を、対向車貨物自動車の運転手は加療約3週間を要する頸椎捻挫等の傷害をそれぞれ負った。

最高裁判決を読むと、睡眠導入剤等を飲ませて、車を運転させて帰宅させようとする行為が、殺人や殺人未遂であることは、常識的な基準と考える。東京高裁の判断である、被告人波田野愛子の行為により事故の相手方が死亡する危険性は低かったとする評価や、被告人波田野愛子には事故の相手方が死亡することを想起し難たかったという論理は私には奇妙に思える。

東京高裁の論理が否定されて良かったが、それが通れば、睡眠導入剤を飲ませて、どうなろうが、そこまでは思わなかった。想定外との答弁がまかり通ることになると思える。

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2021年1月17日 (日)

やはり死刑は執行された

1月14日のブログここ で、「死刑執行を急ぐトランプ」とのタイトルで、リサ・モンゴメリー死刑囚の死刑執行を書きました。

1月14日のブログでは、 コーリー・ジョンソン死刑囚とダスティン・ジョン・ヒグス死刑囚の死刑が米国時間で1月16日迄に執行される可能性があることを書きました。

そして、コーリー・ジョンソン死刑囚とダスティン・ジョン・ヒグス死刑囚は、それぞれ米国時間1月14日と1月16日に死刑が執行された。参考記事として、次を掲げます。

Richmond Times-Dispatch Jan 15, 2021

The Baltimoer Sun Jan 16,2021

リサ・モンゴメリーが1月12日だったので、5日間で3人の死刑が執行された。1月20日のバイデン新大統領就任を直前の5日間の出来事でした。

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2021年1月14日 (木)

死刑執行を急ぐトランプ

本日(米国時間12日)リサ・モンゴメリー死刑囚がインディアナ州のテラホート刑務所で薬物注射により死刑が執行された。連邦政府の女性死刑執行は67年ぶり。また、連邦レベルでの死刑は、トランプ大統領の指示で再開される昨年まで17年間行われていなかった。

BBC Japan 1月13日 米連邦、67年ぶりに女性の死刑を執行 政権交代目前に

この12月11日のBBC Japanの記事 の下の方に近く執行が予定されている死刑囚の名前が記載されており、その中にリサ・モンゴメリー死刑囚も含まれている。このうちリサ・モンゴメリー死刑囚を含め、3人が既に死刑の執行が終了。残るは、コーリー・ジョンソン死刑囚とダスティン・ジョン・ヒグス死刑囚である。

両死刑囚とも新型コロナウィルスPCR検査の結果が陽性であるとの話があり、そのことにより今週に予定されている両死刑囚の死刑執行が実施されるか不透明な部分がある。一方、バイデン大統領の就任は20日である。バイデン氏は死刑廃止方針を掲げている。法案が簡単にまとまるとは限らないが、大統領は減刑をすることができる。トランプにとって、死刑を執行する最後のチャンスとなっているが、おぞましい話である。私なんかは、人間性がない非人間の見本みたいに思える。でも、この人と馬が合う日本人もいたが、あの人は、どうなのだろうと思ってしまう。

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2020年12月28日 (月)

中根岡崎市長の5万円バラマキ公約

朝日新聞の伊藤裕香子が書いておられた。

朝日アナザーノート 12月27日 公約「全市民に5万円」が伝えていること

5万円を配るという公約はここ にそのチラシがあった。税金は、市民の皆さんから預かったお金と書いてあるが、これも間違いであり、むちゃくちゃである。必要だから徴収したのが税金である。不要なら、減税をする。

ここ に中日新聞の『「5万円還元」岡崎市長を選挙買収で告発 愛知県警が受理』というニュースがある。10月18日が投票日であったのに対して10月5日以降の数回、市内全域の家庭の郵便受けへの投函や新聞折り込みで「全市民にもれなく5万円還元」と書かれたビラを配布したとのこと。

憲法74条に「あらたに租税を課し、又は現行の租税を変更するには、法律又は法律の定める条件によることを必要とする。」とあり、国会が唯一の立法機関である故、地方自治体は新たな税を制定し徴収することは出来ない。デタラメ言って、議員になり市長になりと思う。でも、そんな話もあったよなと思うのは「最低でも県外」と発言したが、その努力をしたとは思えない人。「八ッ場は中止」と言って、納得できる説明もなく復活した話。いろいろあるなと思う。

どこに問題があるのだろうと思う。その一つは、私には小選挙区制だと思う。岡崎市長問題は、市長一人を選ぶ選挙であった。財源や他の維持管理目的の基金等を取り崩し市民サービスに与える悪影響が大きいと市議のほとんどは反対した。二者択一の選択と言っても、その二者は宣伝合戦をするだけと言うか、宣伝合戦に追い込まれる。冷静な議論は生じない。選挙とは、自分が支持する人に投票をしたいのである。

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2020年12月19日 (土)

東京外かく環状道路工事の地表陥没

このブログこのブログ の続きです。 東日本高速道路が東京外かく環状道路の地下トンネルルート上にある東京都調布市の市道が陥没したことについて、その因果関係も認めて陳謝し、個別に補償する方針を表明したとのニュースがあった。

東京新聞 12月18日 調布陥没「トンネル工事が原因」 有識者委が中間報告 NEXCO東日本が補償表明

12月17日には、日経に次の記事があった。

「大深度」工事直後に地表沈む 東京外環道、衛星で解析

日経記事は、有料記事ですが、衛星解析技術を持つイタリアのTREアルタミラと日本のスペースシフト(東京・港)から、電波を使って地表変化を1ミリ単位で捉える「干渉SAR」データを入手。陥没地点を中心に東西530メートル、南北870メートルの範囲で、4月8日から10月12日までの変化を調べた分析結果から、工事の進捗に沿って陥没地点周辺で急激に変化している様子が読み取れたとある。

「原発は安全」という根拠のない噂が流布していたことがある。原発は原爆の爆弾を製造する設備と言えば、嫌がる人はいるが、現在の原発はプルトニウムを生み出し、プルトニウムは原爆の元(原材料)である。同様に「大深度地下は安全」、「大深度地下は地表に影響を与えない」という根拠のない話が崩れたと考える。地表に影響を与えない大深度というのは存在すると考える。しかし、それを一律に地下40mから深いところ又は支持地盤上面から10m以上深いところなんて単純な決め方は崩れた。陥没が生じた現場のトンネル上面は地表から約42mで支持地盤上面からの深さは18mで、基準からすれば影響の出ない大深度でのトンネル工事であった。

この12月18日の日経記事「東京・調布の陥没、工事との因果関係認める 東日本高速」 は、リニア中央新幹線など他の大深度地下工事に影響する可能性もあると述べている。その通り。トンネル工事で、その近くに影響が出るのはよくある話。

東海道線の丹那トンネルは1918年に工事を開始し、16年を費やして1934年に開通したが、この工事を難工事とした最大の問題は涌水であった。(参考:三島市郷土資料館第303号 )トンネルで涌水があったことは、同時に周辺には渇水をもたらした。土木工事は大変である。それを甘く見れば、人間に災難が降りかかる。

さて、中央リニア新幹線への影響は、どうだろうか?大深度地下の直上だけでなく、大深度地下トンネルのある程度の範囲の人達から承諾を得ないと工事は出来ないように思う。もし、1カ所でも難行すれば、中央リニア新幹線はできない。相当な遅れが生じる可能性はある。JR東海は大丈夫だろうかと株価を見ると12月18日終値14,135円であった。大不良資産となるかどうか?

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