2018年6月10日 (日)

米、プルトニウム削減を日本に要求は、朝鮮半島非核化と関係?

米、プルトニウム削減を日本に要求との記事を日経が掲載した。

日経 6月10日 米、プルトニウム削減を日本に要求 核不拡散で懸念

自然界に存在するウラン(天然ウラン)は、238が99.27%で核分裂を起こす235は0.72%であり、残る0.01%弱がウラン234他である。核兵器にしろ平和利用にしろエネルギーを得られるのはウラン235であり、これをある程度以上の割合になるよう濃縮して利用可能となる。ウラン235は238より2.3%程軽いだけで、分離して濃縮するのは大変である。

ウラン以外に核分裂を起こす物質で利用されているのが、プルトニウム239・241である。プルトニウム239は、天然にはほとんど存在しないが、ウラン235が核分裂すると、生まれる。日本の原発の場合は、ウラン235の約3分の1程度がプルトニウムになるようである。すなわち、100万kWの原発を1年間運転した場合、300kg程度のプルトニウムが出てくる様である。但し、このプルトニウムはプルトニウム239・241の割合が60%-70%で原子炉級プルトニウムと呼ばれており、兵器様プルトニウムと呼ばれている93%以上の純度にはなっていないとのこと。高速増殖炉で使う燃料もプルトニウム239・241が77%程度であり、やはり兵器様プルトニウムではない。

使用済み核燃料は、プルトニウム以外に元々95%以上含まれていたウラン238、分裂しなかったウラン235そして核分裂生成物質が含まれており、放射線を放出しているわけで、この中からプルトニウムを抽出し、更にはそのプルトニウム239の純度をあげることの技術的ハードルは高い。しかし、米国が長崎に投下した原爆はプルトニウム爆弾である。70年以上経過した現代に置き換えれば、それほど高いハードルではないのではと思う。

北朝鮮は昨年9月の第6回目の核実験の際に、水爆実験成功と発表している。プルトニウム抽出技術は確立しているだろうと思う。

米朝会談の最大の焦点の一つは、半島の非核化である。その際、日本のプルトニウム保有の制限に米朝間で及ぶ可能性はある。米国が日本の内政に干渉可能かと言えば、ウラン燃料の提供を受け、原発関連の技術の大部分を米国に依存し、米国との様々な協定を締結しておりNPT(核非拡散条約)にも参加している。日本1国でプルトニウム問題を解決する事は不可能である。国際協調で解決すると共に、やはり核兵器のない世界の実現に向けて尽力すべきである。

なお、日本国内にプルトニウム削減に向けた動きがないかと言えば、この2018年1月16日の産経記事のように原子力委員会でも議論されている。

私は、原発を電力供給・エネルギー問題や安全性問題という狭い分野ではなく、使用済み核燃料の処分や核兵器問題を含めた幅広い観点で検討すべきと考える。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年6月 6日 (水)

朝日新聞の耕論「世界史の中の朝鮮戦争」はおもしろかった

本日6月6日付け朝日新聞の耕論「世界史の中の朝鮮戦争」は、菅英輝さん、朱建栄さん、山本昭宏さんの3人のインタビュー記事で、ふっと思わせる指摘があり、私はおもしろかった。朝日新聞の耕論は、有料記事であるが、無料会員の登録で1日1記事が読める記事として扱われていると了解します。

朝日新聞 6月6日 (耕論)世界史の中の朝鮮戦争 菅英輝さん、朱建栄さん、山本昭宏さん

私がおもしろいと思った部分は、例えば次のような、指摘です。

菅英輝さん

日本は日朝国交正常化に向けた努力を続けておくべきでした。ところが、米国の圧力路線に同調してきただけで、気がつくと協議の枠外に置かれています。イニシアチブを発揮している韓国とは対照的です。

朱建栄さん

米朝首脳会談を契機に朝鮮半島の非核化が実現し、休戦協定が平和協定に変わることを中国は支持します。そうなればTHAADの配備も、米兵約2万8千人の韓国駐留の根拠もなくなります。中国は平和協定の先にそうした変化を見通しています。

山本昭宏さん

戦後の「平和」の矛盾を直視する機会にすべきだと思います。「基地国家」でありながら「平和国家」を自任するという、朝鮮戦争が作り出した二重構造を再考する時期に来ています。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年4月 6日 (金)

オスプレイ5機横田基地配備に思う

輸送船で運ばれてきた米軍のオスプレイ5機は4月3日夕刻に横浜到着。4日に陸揚げされ、5日午前11時頃横浜を飛び立ち約30分で横田基地に到着した。

朝日 4月5日 オスプレイ5機、横田基地に到着 轟音響かせ横浜を後に

1) 滑走路が不要なオスプレイ

さすがにオスプレイと思った。上の朝日の記事をクリックすると、記事内に動画がある。この動画が、離陸直前から始まっており、極めて短距離で離陸するのが分かる。滑走路ではなく、横浜港の米軍専用埠頭(ノースドック)内で離陸して、飛んでいったのですから。

2) 米軍の計画は

何故米軍は今回オスプレイを横田基地に配備しようとしているのか、説明が欲しい。冒頭の朝日の記事の最後の所には「今後数年間で段階的に計10機と要員約450人を配備するという。」と書かれている。

何故横田かと言いたい。何故厚木ではないのか?厚木は海軍だから?海軍もオスプレイ配備の計画はあるのか?三沢の空軍は?海兵隊の岩国は?と様々な疑問が出てくるし、何らかの計画があるわけで、何らの説明もなく、ご自由にお使い下さいということで、良いのかと疑問を持つ。日本政府は米軍に説明を求めて良いはずである。納得できる説明がなければ、地元や飛行地域の人で反対運動をする人がいても不思議でないと思う。

3) 辺野古の埋め立ては必要なのか

空荷ではあったが、飛行場ではない横浜港の桟橋内で離陸できた。ならば、何故普天間で埋め立てして飛行場を建設する必要があるのか?不要な埋め立てをするから、変な事になる。金の大無駄使いでもある。普天間は周辺が海であり、オスプレイが事故を起こしても、人命や家屋、民間資産に損害を与える可能性は低いと思う。

2)もそうであるが、辺野古埋め立てにしても、日本政府の交渉力の問題だと思う。交渉力がないから、外交能力がないバカしかいないからと思えてしまう。

国民のために交渉すべきである。最低でも県外へと発言した人がいたが、あの人は宇宙人でしたか。今の政府関係者が宇宙人でないなら、国民のために交渉して欲しい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年2月26日 (月)

北朝鮮問題のオリンピック後の進展予想

日本選手のメダル獲得が金4、銀5、銅4の合計13で、冬季最多のメダルを獲得した平昌オリンピックは終了した。開会式では、朝鮮・韓国南北統一旗での入場行進があり、北朝鮮金正恩朝鮮労働党委員長金正恩の妹で党副部長の金与正が出席した。北朝鮮の美女応援団の応援もあった。平昌での閉会式には、朝鮮労働党中央委員会の金英哲副委員長が出席し、米大統領補佐官イバンカ・トランプの出席もあった。そこで、私なりの北朝鮮問題を考えてみる事とする。

1) 北朝鮮ミサイル

私は、今回のオリンピックの対応は、元々北朝鮮のシナリオにあり、その準備行為として、ミサイル試射があった可能性があると思う。11月30日のこのブログで書いたが、10,000kmの射程でアジア全域、ヨーロッパの全てと米国の約半分が範囲に入る。13,000kmだと米国全てが射程圏内となる。

北朝鮮ミサイルの最高到達高度が4,500kmと言うのは、ほぼ正しいと思う。その結果の推定は射程13,000kmとなる。しかし、果たして大気圏内突入の技術まで確立できているのかは不明であり、命中精度はそれほど高くないのではと思う。

しかし、ミサイル保有の目的が、米国と対等な力関係を保持するという交渉戦術なら、ほとんど達成できたと思うのである。その交渉時期は平昌オリンピックの後だと考えていたならば、北朝鮮にとっては、ほぼ予定通りの筋書きであるように思う。

2) 北朝鮮は米朝戦争を欲するか?

絶対に”NO”である。米朝戦争になれば、世界最大の軍事力国の米国が勝利するに決まっている。結果としては、金正恩初め首脳は命を失う。生命を保つ見込みは、内部反乱を含め、あらゆる場合において、ゼロと考えるのが妥当であろう。今の北朝鮮国家が破滅するのも確実である。

3) 韓国にとっての米朝戦争は?

これも望む所ではない。米朝どちらが先制攻撃を仕掛けたとしても、北朝鮮軍はソウルに侵攻し、多くの市民の犠牲が発生するだろう。朝鮮戦争では、北朝鮮軍はプーサンの近くまで軍を進めた。

米朝戦争で、韓国は米国の味方となる以外の選択肢はない。否が応でも分裂国家間の戦争に巻き込まれざるを得ない。そんな戦争での死者は悲しいだけである。

韓国も北との戦争は、なんとしても避けたいのである。

4) 米国は北朝鮮との戦争に踏み切るか?

このWikiによれば、韓国にいる外個人人口は米国人が15万人であり、中国人の1百万人に次ぐ2位である。15万人の米国人に犠牲を強いる戦争は容易ではない。イラクの場合は、米国人が開戦時ゼロであったし、石油・ガスという資源利権もからんでいた。米国人の本音は、太平洋を渡ったむこうの北朝鮮の問題なんて、中国に片付けさせるべきだであるはず。

米国の戦争なんて、超ドライである。アフガニスタン侵攻の時は、9.11でやられた米国人の反モスレム感情があった。北朝鮮については、ミサイル攻撃脅威以外にはない。そんなの、ロシアの方がよほど脅威を感じざるを得ない。

5) これからのシナリオ

一番あり得るのは、北朝鮮のミサイル開発中止を条件としての経済援助の復活だろうと思う。この交渉の契機となるのが冒頭に書いた平昌オリンピックかも知れないと思う。

北朝鮮のミサイル開発中止だけでは、北朝鮮の核兵器保有は残る。しかし、核兵器問題はあまりにも難しい。仮に、北朝鮮が内部崩壊した場合、核兵器と核兵器技術は誰の手に渡るのか?テロリストに渡れば恐ろしい。中国がコントロールできるなら今の北朝鮮政府が核兵器を保有する事は、米国が呑めるように思う。南北戦争が起こり、核兵器と核兵器技術が韓国軍の手に渡ったなら、韓国軍は無条件に誰かに引き渡す事より、核保有を目指すかも知れない。

複雑すぎて訳が分からないが、朝鮮半島の南北分離状態は、実は分離状態であることにより利益を受けていた・受けている人たちが存在することを意味するのではないか。急激な変化より戦争や紛争が生じない状態を維持しつつ解決の方法を模索する事が現実であり最善であると思う。

平昌オリンピックは、そんな解決手段の一歩になってくれればと思ったのである。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018年1月14日 (日)

日本のGDPを世界と比較する

日本のGDPを世界と比較をする。重要なのは、2020年東京オリンピックでのメダル獲得競争や国威発揚ではなく、豊かな生産物を獲得することである。IMFのデータベースにWorld Economic Outlook Databaseというのがあり、2017年10月版が最新であり2022年までの予測を含めデータがある。これを使って図表を書いたので、参考にして頂ければと思う。

1) 世界の中の日本のGDP

次の図は、2010年からの世界のGDPを示したグラフである。このGDPは各国の名目GDPを各年の為替レートで米ドル換算したGDPである。

Worldgdp20181a

世界全体のGDPは2017年において78.7兆米ドルであった。日本の2017年GDPは4.9米ドルなので、世界全体に占める割合は6.2%であった。次に、同じグラフを各国毎のGDPが占める割合で示したのが次である。

Worldgdp20181c

各国のGDPを世界全体に対するその割合で見ると一つの歴然たる事実が浮かび上がる。ブルーで示した中国のGDPの伸びが著しいのである。2017年の中国GDPの世界に占める割合は15.2%であった。2000年においては3.6%にすぎなかったのである。日本の2000年当時に世界に占める割合は14.4%であった。このようなGDPの統計比較を見ると、中国の隣国である日本は、この中国GDPの成長恩恵を受けて良いはずと思う。別の表現で言えば、中国と協力する事により日本の大きな経済成長が成し遂げられたのではないかとの期待である。

2) 一人当たりGDP

GDPとは物とサービスに加えた付加価値額である。付加価値額が公平に分配されている訳ではないが、一人当たりGDPの比較は重要な参考値である。次のグラフは上位主要国の一人当たりGDPであり、中国とインドについても表示した。

Worldgdp20181d

上記のグラフから分かるが、1995年の日本の一人当たりGDPは38,500米ドルでスイスの49,000米ドルに次いで2位であった。2000年にはスイスが38,000米ドルに落ち込んだ事もあり、日本は38,500米ドルと世界ナンバーワンとなったのである。ちなみにこの時の1・2・3位はほとんど同じでノルウェイが38,067米ドルであった。日本の輝かしい時代が1990年代から2000年代の初めにはあったのである。

上のグラフは線が錯綜して見難いので、比較対象国を絞って作成したのが次のグラフである。

Worldgdp20181e

上のグラフは、米国が直線的に成長を続けていることを示している。日本は1995年以降は平行線に近い。現時点での一人当たり高GDP(高所得)を実現しているスイス、ノルウェイ、スウェーデンは継続して成長を維持している。一方、未だ低い水準の一人当たりGDPであるが、高成長を記録しているのは中国であり、今後インドも同じ傾向が予想される。

このグラフを見ると、アベノミクスや2%ターゲットの金融緩和なんて機能していないように思える。何もしなくても、これくらいにはなったのでしょうと思えるからである。

オリンピックを2年後に控え、更にその先を目指した本当の成長戦略を日本人や日本企業が採らねばならないと思う。成長戦略は政府や首相にあるのではない。人と企業にあり、成長戦略は持たねばならないものである。それはAIやIoT、ビックデータのようなIT活用なのか、あるいは更にその先を目指した人に本当に優しい世界であるように思う。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年12月14日 (木)

ティラーソン国務長官の北朝鮮発言

ティラーソン米国務長官が12日に、前提条件なしで北朝鮮との対話についての可能性を言及したとのニュースがある。

日経 12月13日 対北朝鮮「最初の対話は前提条件なし」 米国務長官

もっとも、すぐその直後にあったニュースは次である。

日経 12月14日 米政府高官「今は対話の時ではない」 対北朝鮮、国務長官の発言否定

北朝鮮問題が、どうなるか、容易に片付く問題とは、思わない。しかし、仮に米朝間で戦闘が始まったなら、朝鮮半島は戦場となり、多くの死者が出るだろう。そうなった場合、日本が、この戦闘に巻き込まれる可能性は高い。平和憲法も専守防衛も集団的自衛権も自衛隊も、日本が米朝戦争に巻き込まれないことに対しての抑止・防止には役に立たない。日本の意向や意思で戦争が始まるのではないからである。日本政府は、前提なしの対話でも何でも良いから、米朝間で戦争防止について合意が成立するよう努力すべきと考える。

一方、米国にとっての北朝鮮脅威とは何であろうか?ICBMが米本土に届いたところで、命中精度は極めて悪く、被害規模はそれほどでもないだろうと思う。むしろ、そうなると北朝鮮消滅となるが、その際の米軍の北朝鮮報復攻撃の結果による北朝鮮の反撃が日本にも及び、日本の被害の方が、米国より大きいだろうと思う。

米国にとっての北朝鮮問題とは何であるのか。これは、米国だけの問題ではないが、核拡散リスクであり、破綻国家やテロリストに核兵器がミサイルと共に渡るリスクであると思う。経済制裁下で、北朝鮮が手っ取り早く金を手にする方法は、ブラックマーケットで核兵器を売る事である。これを防ぐには、対話しかない。

この12月12日のガーディアンの記事の次の部分を読んでそう思いました。

On Tuesday, the secretary of state made clear that full North Korean nuclear disarmament would be the ultimate goal of substantive negotiations. He argued that containment was not an option, as an impoverished North Korea would seek to earn money by selling its nuclear weapons on the black market.

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年11月30日 (木)

北朝鮮ミサイル(2)

11月29日に発射したミサイルの写真を公開したとのこと。

日経 11月30日 北朝鮮、新型ICBMの写真を公開

タイヤが9軸ある車両(トラック)に搭載されており、その可能性はあると思ったものの、やはり驚きました。

車両搭載ミサイルであれば、通常はトンネルの中の駐車スペースに駐車しておけば良く、米国が巡航ミサイルで攻めようが、車両搭載ミサイルは無事である。米国の攻撃が止んだところを見計らって米本土に向けて発車する。そんなことが可能になったと思うのです。

全文を読むには、登録が必要ですが、11月29日の朝日新聞に掲載されたどうする北朝鮮問題 元米国防長官、ウィリアム・ペリーさんのインタビュー記事での同氏の指摘はその通りと思いました。例えば、次のような発言です。

――現在の北朝鮮危機を、94年と比較してどう見ますか。  

「はるかに深刻です。いまや北朝鮮は核兵器を保有し、その核を使用するかもしれないのです。犠牲は甚大で、94年と桁違いの被害をもたらします。北朝鮮への先制攻撃は実行可能とは思えません」

「日本の指導者は、外交の失敗がもたらす帰結を理解する必要があります。外交の不在や見境のない発言は、戦争に、非常に壊滅的な核戦争に突入する条件を醸成してしまいます。実行可能な軍事オプションがあるなら、私もそれを薦めるかもしれませんが、(実際のところ)そんな解決策はないのです。私が驚くのは、実に多くの人が戦争がもたらす甚大な結果に目を向けていないことです。戦争は日本にも波及し、核(戦争)になれば、その被害は(韓国にとって)朝鮮戦争の10倍に、(日本にとって)第2次世界大戦での犠牲者数に匹敵する大きさになります。我々は外交を真剣に検討すべきです。私は安倍首相に、トランプ大統領との議論で、こうしたことを促すことを期待しています」

| | コメント (0) | トラックバック (0)

北朝鮮ミサイル

北朝鮮は11月29日午前3時18分ごろ、東方向に1発の弾道ミサイルを発射した。950km飛行し、青森県西方約250kmの日本海に落下した。最高高度は4475kmと推定される。北朝鮮は新型の大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射に成功したと発表した。

日経 11月29日 北朝鮮ミサイル、米首都射程か 最長1万キロ超も

1) 高度4475km

高いです。国際宇宙船が地球の周りを回っているが、その高度は約400kmですから、その10倍以上です。

2) 北朝鮮ICBMの射程

高度の3倍程度が到達可能距離と言われたりもしている。そうなると13,000km以上となる。日経は、日本政府関係者からの情報として1万kmを超える可能性があると述べている。BBCは、この記事で”An analysis by the US-based Union of Concerned Scientists concludes that the missile could have travelled more than 13,000km on a standard trajectory, thus reaching "any part of the continental United States.”と13,000kmの可能性を述べている。北朝鮮からの距離として10,000kmとは次図を参照下さい。(このBLOGSの2017年07月29日記事からです。)

Nkoreaicbm2017a

赤円が北朝鮮から10,000kmの範囲です。この10,000kmの範囲内に米国西海岸、ヨーロッパのほぼ全域、中東・アジアの全域とオーストラリアが入る。もし、13,000kmなら、米国東海岸も射程内に入る。

3) 大気圏再突入

国際宇宙船の10倍の高さから大気圏再突入をするわけで、ミサイル弾頭は高温に耐えねばらならない。「はやぶさ」の大気圏突入についてJAXAはこのページで、「大気との摩擦で、カプセルは1万度以上の高温にさらされます。すると、カプセルの表面温度は最高で摂氏3,000度にまで達します。」と書いている。

ミサイル弾頭の耐熱についても北朝鮮は技術を確立したのだと思う。

4) これから先は

米本土へのミサイル攻撃力を持ったのだから、もう怖い者知らずでしょう。甘く見ると大変です。おそらくミサイル弾頭は地下貯蔵をして、巡航ミサイルでは破壊されないようにしているでしょう。仮に米軍がやって来て、地上ミサイルを破壊されたとしても、報復手段は残る。そらは潜水艦からのミサイル水中発射である。米本土付近まで潜行してたどり着けば、攻撃可能である。もしかしたら、西海岸近くから東海岸まで飛ばす。4,000kmとして20分で横断可能です。

ここまで来れば、「あらゆる選択肢がある。」ではなく「武力という選択肢はない。」であることを認識すべきと考える。交渉で打開していく事。それができないという政治リーダーは首にすべきと考える。どうだろうか?中国がアジアの指導者として動き、これから先、アジアと世界のリーダーとなっていく可能性は。それは日本だと考えるなら、日本人のリーダーが北朝鮮との交渉により和平を構築しなければならない。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年10月22日 (日)

日本提出の核兵器廃絶決議案が一歩後退だそうですが

次の中国新聞の記事です。

中国新聞 10月20日 核の非人道性が大幅後退 日本の廃絶決議案、「あらゆる使用」削除

昨年の核兵器廃絶決議については、日本が提出した決議案が、10月27日に167か国の賛成を得て採択された。外務大臣談話 我が国核兵器廃絶決議案の国連総会第一委員会での採択について

中国新聞とは広島の新聞であり、核兵器廃絶について多くの報道がなされていると理解する。記事には、米国に配慮して、核廃絶を目指す被爆国の訴えが骨抜きになっていると表現している。

水面下で協議してきた同盟国米国の支持を獲得するための変更だが、早期発効を最優先する日本の従来方針からの大きな逸脱だ。 CTBT発効には米国や北朝鮮、中国を含む8カ国の批准が不可欠だが、トランプ政権を支える議会共和党は批准に反対している。

北朝鮮問題を提起するなら、核廃絶を推進する事こそ、被爆国日本の使命と考えるが、めちゃくちゃな頭をした政権与党の人たちだと思う。唯一の被爆国なら、相手が誰であれ、こちらの言う事を聞かなくても、貫かねばならない主張は存在するはずである。

ICANのノーベル平和賞受賞決定の際にこのブログを書いた。結局、選挙戦では全く触れられることはなかったと思う。核兵器廃絶は、容易ではない。しかし、国際社会への働きかけなくして、平和記念式典をしていればよいと言うのは、ノーテンキ過ぎると思うのです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年10月15日 (日)

IMF統計から見るアベノミクスの評価

IMFがWorld Ecomomic Outlookを10月10日に発表したので、国際比較を見てみた。比較対象としては、米国、ドイツ、フランス、英国、中国、インド、ロシアを選び、リーマンショックがあった2008年以降の実質GDP成長率(年率)の推移を比べてみた。

Imfweo201710a

リーマンショックにより、どの国も2009年は落ち込んだ。しかし、急激な成長をとげる中国とインドは別格であったし、今も別格である。

そこで、比較対象国を米国、ドイツ、フランス、英国に絞って見ると次のようになった。

Imfweo201710b

民主党への政権交代があった翌年の2010年と民主党政権最後の年2013年が日本は5カ国中トップであったが、それ以外は低迷であり、更に2020年に向けてお先が暗い状態にある。

安倍政権が発足した2012年を比較のベース年として毎年のGDP実質成長率を乗じて推移を計算した結果をチャート化としてのが次である。

Imfweo201710c

やはり日本の経済は真っ暗のようであります。この真っ暗の中から抜け出るためには、マイナス金利政策を中止して正常な金融市場に誘導し、かつ赤字政府財政から抜け出すための増税をする。選挙で誰も言わないのは、国民がバカだと思われているからでしょうか。このまま行けば、2020年以降は、どこを見ても貧困者・生活苦の人ばかりとなるのは、あまりにも恐ろしいのですが。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

より以前の記事一覧