2020年10月25日 (日)

核兵器禁止条約の2021年1月発効が決定

地球上で核兵器が使用されて、4分の3世紀が経過した今年である。核兵器禁止条約が、50番目となるホンジュラスが批准し、第15条により90日後に発効となる。核兵器禁止条約発効の記念として、本ブログを残すこととする。

日経 10月25日 核兵器禁止条約、21年1月発効へ 50カ国・地域が批准

核兵器禁止条約の文章(英文)は、ここ にあり、外務省の参考訳文はここ にある。また、調印した国および批准した国は、この国連のPage にある。この国連Pageでは、調印国数は84であり、批准国数は49と未だホンジュラスは記載されていない。

日本は、調印をしていない。外務省は、ここ に「核兵器禁止条約と日本政府の考え」として説明しており、その中で核兵器禁止条約は安全保障の観点が踏まえられていないと述べている。

核兵器禁止条約が、前文の冒頭(外務省の参考訳文による)で、次の様に、理想をうたっている。共鳴する文章であり、核兵器廃絶に向けて尽力すべきと考える。

あらゆる核兵器の使用から生ずる壊滅的で非人道的な結末を深く憂慮し、したがって、いかなる場合にも核兵器が再び使用されないことを保証する唯一の方法として,核兵器を完全に廃絶することが必要であることを認識し、

英文では、次である。

Deeply concerned about the catastrophic humanitarian consequences that would result from any use of nuclear weapons, and recognizing the consequent need to completely eliminate such weapons, which remains the only way to guarantee that nuclear weapons are never used again under any circumstances,

 

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2020年5月31日 (日)

持続化給付金とは、その事業費の97%が電通へ行く

すごいと思いました。

東京新聞 5月29日 持続化給付金の事業費97%が電通へ 国から受託の法人

直接の委託先は一般社団法人サービスデザイン推進協議会という一般社団であるが、そもそもこの一般社団とは電通、パソナ、トランスコスモスが2016年に設立ということである。そして、経済産業省がこの一般社団法人に支払う769億円のうち749億円が再委託として電通に支払われると東京新聞は報道している。

コロナに乗じた悪徳商法かどうかは分からないが、コロナに乗じた大口特需を電通は獲得していると言えると思う。コロナで雇い止めとなっている人たちに、電通からある程度は仕事が回っていればと思うのが、実態はどうなのだろうか?多分、電通は記事にあるように「経産省の事業なので回答は控える」としてダンマリを続けるのだろう。

ちなみに、東京新聞にはその前日にこのような記事 もあり、 『一般社団法人サービスデザイン推進協議会とはWebにも情報はほとんどなく、電話番号も公表されていない。登記簿上の所在地を訪ねると東京・築地の9階建ての小さなビルの2階に入居していた。インターホンに応答はなく、「お問い合わせは(給付金の)コールセンターまで」の張り紙があるだけだ。』 とある。

電通と言えば、記憶に残るのは、2016年のことであるが、このブログ 東京オリンピック不正疑惑である。このときは1億6千万円の疑惑。しかし、今年3月31日にロイターが報じた次の記事の疑惑は9億円である。

ロイター 3月31日 東京五輪招致で組織委理事に約9億円 汚職疑惑の人物にロビー活動も

疑惑の元電通の人は写真付きで出ている。記事には『高橋氏はインタビューで、招致委員会からの支払いは彼の会社であるコモンズを経由して受け取り、五輪招致を推進するための「飲み食い」、そして招致関連のマーケティングなどの経費に充てたと話した。』 とある。自分の会社が9億円を東京2020オリンピック・パラリンピック招致委員会から受領し、飲み食い他に使った。超凄い話である。電通とは、一般人とかけ離れた別世界。我々が住む世界では、これらをどう扱って良いのか分からない気がする。

ところで、東京オリンピックは今のところ2011年7月23日から8月8日までの開催と言うことだが、どうなるのだろうか?新型コロナパンデミック第2波が世界規模で発生する可能性もある。開催されるのだろうか?世界が力を合わせるのは、オリンピック開催ではなく、パンデミックの軽減である。

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2020年5月10日 (日)

ドイツ大統領の第二次世界大戦終戦75周年スピーチ

ドイツのシュタインマイヤー大統領が5月8日に行った「ナチスからの解放と欧州における第二次世界大戦終戦75周年」のスピーチ(日本語訳)が次の所にあります。

ナチスからの解放と欧州における第二次世界大戦終戦75周年

「国民の皆様、欧州の友人の皆様、世界中の友好国、同盟国の皆様」 との呼びかけから始まり、「1945年5月8日、ナチスの暴力支配が終焉し、空爆の夜と死の行進が終焉し、ドイツによる比類のない犯罪と文明の断絶であるショアーが終焉しました。」とするスピーチの出だしです。そして「ここベルリンにおいて、絶滅戦争は考案され、勃発し、巨大な破壊力を持って再び戻ってきました。そのベルリンにおいて、私たちは本日、ともに記憶を呼び起こしたいと考えていました。」と続く。

日本のある人たちにとっては、自虐史観と映るのだろうと思う。本来史観なんてない。あるのは事実であり、事実を調査し、事実から学び、教訓を得ることだ。シュタインマイヤー大統領のスピーチ内容は、極めて正しい。このスピーチ内容は、国を超えた人類の歩むべき道を示唆する。日本も日本の指導者も、こうあって欲しいと思う。その場合こそ、国を越え、世界の指導者になれると考える。

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2019年7月18日 (木)

これも、やはり、朝日新聞

朝日新聞って、中国批判が好きなのかなと思う。ヘイトスピーチみたいに思える朝日新聞と感じてしまう。「(米中争覇)台湾 ソロモン諸島、染まる中国色 中国人商店ラッシュ/台湾、かすむ存在感」とのタイトルのこの7月18日の記事です。

ソロモン諸島のガダルカナにおいて中国の人たちが商店を多く開設・運営し、中国製品を販売しており、中国の世界戦略が及んでいるかのような表現がある記事です。華僑とも呼ばれる中国商人は、世界中で活躍している。世界中のどこに行っても、中国の人は住んでおり、その国や地域の人たちと協力し助け合って住んでいる。日本に横浜中華街があるが、あれは中国政府の手先だなんて誰も思っていない。朝日新聞の人は違うのかな?世界は一つ。国はあるが、人はどの国に住むのも自由である。条件は、国には主権があり、その国の法律に従う必要はある。法律に従ってビジネスをするのは正しいことである。このことを批判するのは良くない。

ソロモン諸島は、元英国領であり、ガダルカナルの戦いの結果米軍が駐留していたこともある。しかし、1978年7月に独立を遂げたのは、英国からである。確かに、ソロモン諸島が正式に外交関係を持っているのは、台湾であり、中国ではない。しかし、貿易の最大相手国は中国である。輸出の60%以上、輸入の20%以上が中国である。

ソロモン諸島の人口は、60万人。軍隊は保有しておらず、オーストラリア、英国や近隣諸国と友好関係を推進している。台湾と外交関係があるが、オーストラリア

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2019年7月15日 (月)

これも朝日新聞の誤報と思う エルサルバドル共和国 ラ・ウニオン港

誤報と思う朝日新聞の記事はこれ米中争覇)台湾 中国マネー、迫る断交ドミノ 切り崩しへ、中米の港湾にも触手

冒頭部分以外は、有料会員限定となっており、私は全文は紙で読んだ。1面からの続きだが、誤解を招く部分が多い。

1) 写真のラウニオン港は日本の援助により建設された

記事中で目に付くのが、「エルサルバドル東部のラウニオン港。立ち寄る船も少ない岸壁には、さびが目立った=ラウニオン、鵜飼啓撮影」と説明が付いている港の写真である。最初は、中国がプロジェクトの妥当性を無視して建設し、エルサルバドル国民が巨額の負債を負ってしまった案件なのかと思った。

しかし、事実は違った。日本政府が2001年に112億円の借款を与えて建設したのである(当時の円借款供与機関JBICのプレスリリースはここ にある)。2002年着手。2005年土木工事開始。2009年完成。JBICのプレスリリース には、「同国における唯一の国際貿易港であるアカフトラ港は、外海(太平洋)に面し、うねり等の自然条件により、貨物取扱量、特に迅速な荷役作業を要請されるコンテナの扱いに限界があり、同国の増加する海運貨物及び世界的な潮流である貨物のコンテナ化に対応できる施設がない状況にある。エルサルバドル政府は、かかる状況に対応するため、同国東端のフォンセカ湾にラ・ウニオン港の再建を計画、同国の開発計画上の最優先事業の一つに位置づけている。」とある。

ラ・ウニオン港の場所は、 ここ である。ラ・ウニオン港 は エルサルバドルの東の端に位置し、この港の対岸は、ホンジュラスである。ラ・ウニオン港 は、 ラ・ウニオン湾に面しており、このラ・ウニオン湾にはシラマ川、パサキナ川、エル・サウセ川、ゴサコラン川が流れ込み、多分ホンジュラスの川もラ・ウニオン湾に流入しているはずである。川から土砂が常に流れ込む場所に港を建設したのである。設計は、何と水深16mだから日本でもこれ以上深い岸壁はない。この博多港のパンフレット でさえ、水深15mと言っているのである。土砂が流れ込む港は、小さな船しか入港が無理であり、大きな船に対応するなら浚渫を常時実施するしかない。その場合は、浚渫費用と港湾の経済的利益の対比である。実に簡単な計算である。

112億円の借款供与時のJBICの2001年プレスリリースでは、問題ありと書いてあったアカフトラ港とは ここ である。現在はコンテナーが並んでいる。

参考資料としては、JICAが2016年に実施した2015 年度 外部事後評価報告書がここ にあり、また浚渫に関する2014年6月付けの報告書がこのページ からダウンロードできる。浚渫に関する報告書によれば、当然のことながら、深い水深が得られるように深く浚渫すると浚渫コストは高くなるが、経済的利益に相当する港湾の期待収益は大きくなる。ある程度の深さで妥協できるかというと、いかなる場合においても、浚渫費用の方が港湾の期待収益 より大きいと予想されている。それじゃダメジャンの典型である。放棄しかあり得ないように思うが、エルサルバドル国民には100億円以上の借金が残った。

2)中国とエルサルバドル

中国 はエルサルバドルに150億円の借款を供与するとしている(参考:ロイター記事2018年11月8日 )。このロイターの記事2019年6月28日なんかは、大統領は中国との関係確立と述べたと報じている。 中国が進出しているのは事実である。しかし、朝日新聞の記事(有料部分)には記事のタイトルにあるような港湾にも触手を伸ばしているなんて記述は、どこまでが事実か、せいぜい問い合わせを受けて検討しているという程度のように思える。ラ・ウニオン港に関しては、完成したが、オペレーションができないプロジェクトである。誰でも良いから、助けてくれと、中国関係者にエルサルバドル関係者が依頼しても何ら不思議はない。多分、中国側は、よほどの反対給付が得られない限り断るであろう。

もしかしたら、日本のラ・ウニオン港の援助こそ、日本の誰だか知らないが、多分複数なのであろうが、うまく騙されたのであろう。勇気を持って、プロジェクトを廃棄させることが、できなかった関係者である。本当は、日本の援助関係者に猛省を促し、真実や責任を追究する必要性があるように思うのだが、朝日新聞は何も述べていない。

3)朝日新聞GLOBE

朝日新聞に朝日新聞GLOBEなるのがある。ここ に朝日新聞GLOBEの「112億円の港にコンテナ1つ 失敗したエルサルバドル開発援助」と言う2018年4月17日付の記事がある。この朝日新聞GLOBEの記事には、 実情が正しく書かれている。同じ会社なのにと思うが、そんなことこそ朝日新聞なのかもと思う。

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2019年3月 6日 (水)

医師の働き方環境のOECD諸国との比較(2)外来受診を含めた場合

直前のブログについて広島国際大学の江原教授からコメントを頂き、江原教授が北海道医報に書かれた「医師の働き方改革」と題しての投稿(このページ)を紹介頂きました。

江原教授は、このブログの病床あたり医師数のグラフに相当する比較を、更に外来受診数を加味して分析されておられます。今回は、前ブログに引き続いて、外来受診数を加味した分析を実施してみます。

1) 手法

前回同様、OECDの統計を使って、OECD諸国間の比較とします。2016年のデータとするが、一部の国については2016年に相当するデータがない場合があり、直近データを使ったり、2017年を使っている場合もあります。外来受診数は、OECD統計のHealth Care UtilisationのDoctors consultationを採用しました。

OECD統計の日本のDoctors consultationは、2015年12.8回/年・人であり、厚生労働省の平成29年患者調査上巻第9-2表の外来総数は歯科を除くと6,898千人/日であり、これを年間250日として計算すると年間17億2千万回となる。一方、OECDの12.8回/年・人に日本の人口1億27百万人を掛けると16億2千万回となる。年間235日とすれば、ほぼ一致するわけで、OECD統計のHealth Care UtilisationのDoctors consultationの採用で、OECD諸国間の比較を実施しても、大きな問題はないと判断する。

2) 外来受診数

OECD統計によれば、外来受診数は韓国に次いで日本が第2位であります。数字で言えば、日本は一人年12.8回なので、月1回以上となるが、高齢者の場合は、月1回以上で複数の医療機関を受診されておられる方もいる。また、高齢化社会においては、やはり外来受診数が多くなる傾向であり、国全体での平均値は高くなるはずです。

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3) 外来患者についての医師負担

江原教授は、外来患者に対する医師の対応は、入院患者の40%と想定して、病床数に1日あたりの外来患者数の0.4倍を掛けた数字を換算病床数として、病床数(患者数)あたりの医師数を計算して比較されておられる。同じ手法を採用して、各国比較をしたのが次の図です。

Medoecd20192f

なお、外来患者に対する医師の対応を、入院患者の40%とするのは、病院が最低確保すべき医師人員数を定めた医療法施行規則第19条の援用によるものです。すなわち、医師定員が、入院患者1と外来患者を2.5で除した数の合計を16で割算して計算することになっているからです。

4) 外来患者への医師対応時間を平均12分とした場合

日本の医師法での病院の最低限の医師数を規定した厚生労働省令である医療法施行規則の定員を使って、国際比較をしたのが上記3)である。しかし、医療法の定員が日本の実態にあわせての妥協という側面はある。そこで、外来患者に対する医師の平均診察時間(実診察時間以外も含め)を1時間につき5人として12分間とし、医師の年間労働時間を2000時間として外来診療に要する医師の年間人数を計算した。そして、この外来対応の医師数を実際の医師数より差し引き、差し引いた差数の医師数が病床に対応可能な医師数であるとして病床数あたりの医師数を計算した。その結果のグラフが次である。

Medoecd20192g

3)のグラフとほとんど同じ結果であるが、3)と4)を比較すると、日本は3)でも4)でも韓国に次いで最低から2番目であるが、最高位のスウェーデンについては、3)では0.78で、4)では1.68となった。

外来受診数を加味しない場合が、直前ブログの次の図なので、大枠はほぼ同じです。しかし、日本の数字を見ると、外来受診数を考慮すると0.19から0.09へとほぼ半分になってしまった。これで良いのか?持続可能か?改善するとすれば、どことどこを、どう改善すべきか医療という基礎インフラの維持は重要であり、関心を持ってよく考えたいと思います。

Medoecd20192c

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2019年3月 1日 (金)

医師の働き方環境をOECD諸国と比較する

2018年7月6日に公布された働き方改革関連法が、4月1日から施行される。厚生労働省のリーフレットはここにある。

リーフレットの1番目には「時間外労働の上限は月45時間、年360時間を原則とし、臨時的な特別な事情がある場合でも年720時間、単月100時間未満・・・」と書いてある。

しかし、医師については、このリーフレットの内容は適用されない。というのは、働き方改革関連法で労働基準法が改正されたが、附則341条により、医業に従事する医師については2024年3月31日までの間は適用されないとされた。そして、2024年4月以後に適用される場合でも、「限度時間並びに労働者の健康及び福祉を勘案して厚生労働省令で定める時間」と医師以外だと単に「限度時間」となっている条文とは異なっている。

そのようなこともあり、厚生労働省において医師の働き方改革に関する検討会(その検討会のWebはここにある。)が持たれている。参考としては、朝日新聞社説2月24日Nikkei Style 2月11日の記事がある。

本日のブログでは、OECD統計データを使って、日本の医師の労働環境や医療がOECD諸国と比較して、どのような水準であるかを見てみる。

1) 医師数

医師数の各国比較です。世界第3位の308,000人である。なお、厚生労働省の統計では、病院での医師の従事者202,302人、診療所の従事者102,457人である。診療所従事者のうち、71,888人はオーナー開業医である。

Medoecd20192a

2) 人口1000人あたりの医師数

人口あたりでの比較の方が妥当であるので、1000人あたりの医師数の比較とすると次のようになった。

Medoecd20192b

日本の医師数は、必ずしも多くはない。

3) 病床あたりの医師数

病床あたりの医師数を比較すると、医師数が最も少ないのが日本となった。

Medoecd20192c

日本の病床数が多すぎると言えるはず。病床数を比較すると、日本はダントツ1番である。166万床の中には、精神病床33万床を含んでいるが、一般病床のみでも病院で89万床、一般診療所で10万床なので、一般病床のみとしても米国の898千床より多い。

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医師の場合も、時間外労働の上限は月45時間、年360時間を原則とすることで目指すのが本来の姿と考える。今日明日にそれが達成できるわけではないが、高齢化が進む中、展望を持って進むべきであると考える。

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2019年2月25日 (月)

普天間問題は、解決に向かって、考えるべき

沖縄県民投票において、投票率52.48%で、埋め立て反対に72.2%の意思表示がされた。これを無視することは、県民の意向を軽るんじることになると考える。日経新聞は安倍首相の発言として「結果を真摯に受け止め、基地負担軽減に向けて全力で取り組んでいく」と伝えている。今後、どのようになるだろうか?

日経 2月25日 首相「移設先送りできず」 沖縄県民投票 知事は中止要請

1) 普天間から辺野古岬への日米移転合意 2016年5月1日

再編実施のための日米のロードマップ(United States-Japan Roadmap for Realignment Implementation)の仮日本語約はここ(英文はここ)にあり、「日本及び米国は、普天間飛行場代替施設を、辺野古岬とこれに隣接する大浦湾と辺野古湾の水域を結ぶ形で設置し、V字型に配置される2本の滑走路はそれぞれ1600メートルの長さを有し、2つの100メートルのオーバーランを有する。各滑走路の在る部分の施設の長さは、護岸を除いて1800メートルとなる。」と書かれている。

なお、新施設では米軍による戦闘機の運用がないことも書かれている。そして、「沖縄に残る米海兵隊の兵力は、司令部、陸上、航空、戦闘支援及び基地支援能力といった海兵空地任務部隊の要素から構成される。」と書かれている。日本文での意味が不明な部分あるが、この部分の英文は”The U.S. Marine Corps (USMC) forces remaining on Okinawa will consist of Marine Air-Ground Task Force elements, such as command, ground, aviation, and combat service support, as well as a base support capability.”となっており、辺野古への移転後は、海兵隊の司令部関係のみになる。大きな新基地の建設は不要である。

そして、2016年5月1日の日米移転合意の重要な部分にグアムへの移転がある。これについては、この2013年10月3日の議定書の中で「合計約9千人の第三海兵機動展開部隊の要員がその家族とともに沖縄から日本国外の場所に移転することが確認されたことを認識し」となっており、移転が完全終了したかは、定かではない面はあるが、基本的には終了したのだと思う。

2) 2005年10月29日の合意

日米同盟:未来のための変革と再編という2005年10月29日の合意がある。この中の柔軟な危機対応のための地域における米海兵隊の再編というパラグラフの中にこの文章がある。

このような要素に留意しつつ、双方は、キャンプ・シュワブの海岸線の区域とこれに近接する大浦湾の水域を結ぶL字型に普天間代替施設を設置する。

これが、辺野古新基地建設に関する最初の合意である。

3) 1996年12月2日の合意

日本文はここに、そして英文はここにある。日本文での文書名は「SACO最終報告」となっているが、SACOとは”Spcial Action Committee on Okinawa"であり、当時の池田外務大臣、久間防衛庁長官、ペリー国防長官、モンデール駐日大使が、この委員であり、報告と言っても、このメンバーでこのようなことを合意したという報告書である。

ここに普天間代替施設について、別紙部分であるが本紙とは不可分と記載されており、次のようなことが書かれている。

・ 普天間飛行場の運用及び活動は、最大限可能な限り、海上施設に移転する。

・ 海上施設は、沖縄本島の東海岸沖に建設するものとし、桟橋又はコーズウェイ(連絡路)により陸地と接続することが考えられる。

・ 次の3つの工法がいずれも技術的に実現可能とされた。
(a)  杭式桟橋方式(浮体工法):海底に固定した多数の鋼管により上部構造物を支持する方式。
(b)  箱(ポンツーン)方式:鋼製の箱形ユニットからなる上部構造物を防波堤内の静かな海域に設置する方式。
(c)  半潜水(セミサブ)方式:潜没状態にある下部構造物の浮力により上部構造物を波の影響を受けない高さに支持する方式。

4) 解決の可能性

関係者が意地を張らなければ、解決の可能性はあるのではと思う。3)の1996年12月2日の合意は、日米のトップが合意したのであり、米政府・米軍および日本政府にとって、この内容で問題ないはずである。問題があるとすれば、メンツだけ。それなら、捨てれば良い。

沖縄の人たちにとっても、基地は存続するが、埋め立ては必要ない。この妥協に乗れるかであるが、普天間移転のことを考えれば、そして、その海上施設が永続的なものではなく、やがて時期が来たならば、交渉の可能性を残せるなら、可能性があると思う。

これを機会に、必ずしも海上施設でなくても良い、解決に向かって、進んで欲しいと思うのである。

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2019年1月24日 (木)

韓国人被爆者問題

韓国人被爆者問題って、奥が深いなと思いました。

先日、次の日経ニュースです。

日経 1月8日 韓国人3人被爆者と認める 長崎、市に手帳交付命令

そして、この判決文が裁判所Webで公開された。(Aさん・BさんとCさんで2つの判決となっている。)

平成28(行ウ)9  被爆者健康手帳申請却下処分取消等請求事件

平成28(行ウ)16  被爆者健康手帳交付申請却下処分取消等請求事件

1) 長崎原爆投下から73年以上経過して何故今頃?

一番最初に浮かぶ疑問である。1968年(昭和43年)9月に施行された「原子爆弾被爆者に対する特別措置に関する法律」における被爆者への援護は、判決文の3ページ目(両方とも)にあるが、1974年(昭和49年)7月22日付の402号厚生省公衆衛生局長通達では、日本国内に居住関係を有する被爆者に対し適用されるという解釈を出していた。

この厚労省のページに、被爆者援護施策の歴史が書かれているが、そのいちばん下の最新部分に「平成20年(2008年)12月 海外からの手帳交付申請を可能とする」とある。この韓国大使館のページは、在外被爆者関係手続き案内として、次のことが書かれている。

(1)2010年4月1日から渡日しなくても日本の在外公館で健康診断受診者交付申請可能となったこと、
(2)2008年12月15日から在外公館で被爆者健康手帳の交付申請可能となったこと、
(3)2010年4月1日から渡日しなくても在外公館で原爆症認定申請可能となったこと、

だからAさんは2015年5月に釜山総領事館に、Bさんは2015年3月に釜山総領事館に、Cさんは2016年7月に日本大使館にそれぞれ申請をした。原爆があって、70年して門戸を在外の人たちに開いたのである。

2) 記録の壁

長崎市長はAさん、Bさん、Cさんに対して市が受領後それぞれ300日、348日、65日経過した後、旧長崎市内に原爆の日にいた事実を確認することができないとして、却下処分を連絡した。

3人とも三菱重工業長崎造船所で働いてたわけで、1945年8月6日に長崎にいたかどうかは簡単に判明すると思うのだが、70年経過すると困難が余りにも多い。三菱長崎では、半島出身の労働者が多くいた思うが、指定受取人を3418名として859,770円を1948年6月に退職金弁済の供託を行った。供託書副本は1970年8月に保存期間満了で廃棄された。

終戦前の半島出身者は創氏改名により親が名付けてくれた名前を使えず、日本名を使い、正式名称が創氏改名後の日本名とされ、年金掛金記録を初め全て日本名で記録された。

原告Aさんは,韓国の雪川普通学校を昭和14年に16歳で卒業し、その年9月に八幡市内の姉の家で同居をし、八幡貨物自動車会社で働いた。昭和17年又は18年に徴用通知書を受け取り、日本人に引率されて汽車で長崎市内に行き、三菱長崎で働いた。Bさんは、13歳のとき国民学校を卒業し、福岡県大牟田市内の製菓店に入り、6年間働いた昭和18年8月に徴用令状が来て三菱長崎で働くことになった。Cさんは、昭和19年7月又は8月頃、現在の北朝鮮の区域内で居住していたところ、朝鮮人労務者として徴用され、三菱長崎で働くこととなった。

3) 在北朝鮮の被爆者は?

北朝鮮には日本の大使館も領事館もない。でも、広島・長崎の被爆者はいるのではないか。

私にとって、手が及ぶ範囲ではないが、可哀相だなと思う。

終戦までは半島と日本の間に国境はなく、パスポートや入国審査はない。そして創氏改名なんて強制されたのだから、戦後になったら、外国人として扱われるなんて悲しいなと思う。

もしかしたら、国境を越えた政策が21世紀以後の課題かなと思ったりする。

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2018年12月 2日 (日)

制裁は無意味な政治ゲーム?

中嶋さんと言う方が、The Povertistと言うオンラインマガジンに書かれた記事です。

The Povertist 12月1日 制裁は無意味な政治ゲームに過ぎないのか?

国際的な制裁とは、その効果や対象国に対する影響あるいは国際的な観点で、制裁が発動されるのではなく、制裁をする側の国内的な事情があり、結構大きい。すなわち、政治家によるその国の人気取り政策・ポピュリズムによる部分が大きいように私も感じます。

国際的制裁は全て無意味とまでは言えないが、イラク制裁やイラク侵攻なんて、イラクの人々を苦しめ、周辺地域を含む人々の対立を増加させた面があることを認識すべきと私も考えます。他の制裁もこの側面は必ずあると考える。

興味ある記事であったことからの紹介です。

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