2018年2月24日 (土)

働き方改革は政治が決めるのではなく、労働者が決めるべき

働き方改革に関する国会関連のニュースに接すると、バカが勢力争いを続け、国民は蚊帳の外と思える。

日経 2月22日 働き方、政権失策で混迷続く 裁量労働、野党は撤回要求

昨年マスコミが大きく取り上げていたのが、電通の高橋まつりさんの過労自殺であったし、同様な過労死が報告される事も多い。働き方改革とは、一つには労基法を遵守し、労働者の権利の保護を確立する事である。高橋まつりさんの過労自殺の原因は、権利が侵害され、自殺に至ったと理解するのである。自殺に至らずとも、休暇や休憩を取れずに激務から健康を害されているケースは相当あるように思う。国会での勢力争いは、私には労働者の権利確保に貢献しているとは思えないのである。

マスコミも自殺については、報道するが、何故自殺に至るまで働いたのか、普通の人なら自殺より退職を選ぶと思うが、何故退職を選ばなかったのかを取材しての報道があってよいと考える。多くの会社で、上司に「これ以上は働けません。休職します。」と言えば、それ以上の業務命令は出さないだろうし、36協定を超えての残業義務拒否できるのであるから、労働者の最低限度の権利は確保できるはず。又、皆がPCとスマホを持ち、SNSを多くの人が使っている。SNSで激務による過労状態と雇用先の企業の労働環境を個人で社会に訴える事もできる。

次に裁量型労働についてである。裁量労働制は2016年4月から施行されており、厚労省も専門型裁量労働制(ここ)と企画業務型裁量労働制(ここ)で解説をしている。

もう一つ個人請負が存在する。即ち、雇用ではなく、一定の業務を対価を得て実施する場合である。しかし、実質は労働であるにも拘わらず、偽装請負となっており、低報酬を含め悪条件での労働の提供が実態となっていることも多いと理解する。

今国会に提出される法案に含まれるのが「特定高度専門業務・成果型労働制(高度プロフェッショナル制度)」である。裁量労働制との一番の違いは、労働時間、休憩、休日及び深夜の割増賃金についての保護が適用されない事である。年間1075万円払えば、それで済むなんてことにならないかしらと思う。下手をすると賃金1075万円が市場上限相場になると恐ろしいと思う。

働く人がいるから社会は成り立っているのである。働く事の環境を良くして、生産性を上げて、豊かにする事ができる。是非、真面目に働き方改革に取り組んで欲しいと思うし、働く人こそ、真剣に自分の事として取り組む必要がある。参考として、裁量労働制(労基法38条の4)と高度プロフェッショナル制度(41条の2の法案)を掲げます。

Hatarakikatakaikaku20182

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2018年2月23日 (金)

率直な発言には、同感させられる部分がある

次の日経ビジネスの記事(内田 樹氏との対談)を読んで、内田 樹氏の率直な発言には、ウーンと感じ入りました。

日経ビジネス 2月22日 中国に国境線の概念なし、そう理解して付き合う 哲学者、作家の内田樹氏を迎えて

どの発言かというと、次です。

日本はもうどの分野についても「世界標準」となるものをほとんど持っていませんから。政治がダメなのは元からですけれど、それに加えて経済がダメ、最後の頼みの綱だった学術もダメになりましたから。

2月8日に書いたブログ教育費・研究費は最も大事な将来のための投資にも通じる所があると思います。

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2018年2月22日 (木)

安倍一強政治を助ける野党

野党の力が弱い現在の状態がいつまで続くのだろうかと思うことが多いのである。NHK放送文化研究所が政治意識月例調査を発表している(ここにあります)。2017年1月から2018年2月までの毎月の政党支持率のグラフを書いてみると次の通りでした。

Partiessupportrep20182a

支持政党なし(黒線)と自民党支持が30%から50%近くで、かろうじて10%近くあるのが立憲民主党となっています。自民一強政治です。自民が衆議院選で勝利し安倍政権となったのは2012年12月です。そこで、2012年1月から12月までの政党支持率のグラフを比較のために次に掲げます。

Partiessupportrep20182b

支持政党なしが多いのですが、当時与党であった民主党は2012年1月頃には、野党自民と同じ程度であった。しかし、徐々に支持率が減少し、逆に自民が増加していった。

政治意識月例調査は、実態を表していると考える。そう考えると、野党の人たちは、考えを改め、国民のために働いて、国民の支持を得る努力をすべきであると考えます。DIAMOND onlineに立憲民主党は早くも「曲がり角」に差し掛かっているとの記事があったのですが、この記事に書かれている「歳出を削減せよ」、「歳出は可能である」というような主張は正しいと思わない。健全な考えを持っている国民は支持できない考え方であると思う。歳出削減が困難である事は、民主党政権が証明したことである。だからこそ、野田政権時代の2012年に消費税率10%の法律を国会を通して制定した。

次の岩波新書の「日本財政 転換の指針」は、おもしろかった。日本は不信社会であり、減税や節約なる言葉を唱えないと選挙に勝てず、減税・節約の大合唱となる。しかし、その失敗の結果は国民の負担となる。政治家は、信頼できる社会を築く事に政治生命をかけるべきである。借金をして年金を払い続ける政策に未来はないはずである。その結果は、将来・未来の国民負担の増大となる。


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2018年2月17日 (土)

東芝の未来(続き)

IT関係、AIやIoT、ICT全て含めてですが、その将来は、私たちの生活や、大きく言えば経済活動を含めて様々な分野で、大きな影響をあたえる可能性があると思います。東芝メモリーが売却されれば、売却後の会社の経営陣の経営方針で経営が為されるわけで、おそらく日本の国益なんてほとんど無視されることになると思います。勿論、日本の国益なんて、たいそうな言葉は使いたくありません。経済は、国境を越えた存在です。甘い夢で会社は経営できないし、東芝が何故破綻の近くに至ったのかと言えば、原子力を夢のエネルギーとなりうる存在であり、それに会社の将来を賭ける価値があるとの経営判断だったからと思います。

IT関係の将来について、軍事利用があり得る。知らされていないだけで、既に、相当進んでいるのだろうと思います。兵器だけではなく、情報システムの破壊や混乱を引き起こす方法も考えられるはずです。

ITの軍事利用について世界で一番進んでいるのは米国でしょう。その次の第2位は、もしかしたら中国だと思います。半導体なんて使い方によっては、様々な目的に使われ、軍事転用を不可能にすることなんてできない。精密誘導爆弾に半導体は欠かせないでしょう。しかし、非常に小さい半導体素子でも、AIに利用可能なものが販売されている時代と理解しています。

そう考えた時、東芝メモリーが東芝子会社という日本の企業であり続けてくれた方が、日本のITや半導体技術の発展、日本人IT技術者の活躍、日本の産業発展、日本の安全保障等で、外国資本に売却されるよりは、良いのではと思いました。

果たして、東芝メモリー売却破綻の可能性について直前のブログで書きましたが、この東芝6000億円増資のハテナで書いた、6000億円増資の結果の新たな株主の意向は、どうなのだろうかです。東芝の2017年12月5日現在の発行済み株式数は65億2千万株です。6000億円増資による発行株式数は22億8千万株であり、35%です。この新規株主の動向、それ以外の株主の動向によっては、東芝メモリー売却が今後どうなるか不明な部分は多いと思いました。

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2018年2月15日 (木)

東芝の未来

東芝は2月14日に2017年第3四半期決算を発表した。この会社、どうなるのだろうかと思います。この決算発表は、次のページからダウンロードできます。

東芝 決算短信・決算公告 2017年度  第3四半期決算(9か月累計)(連結)

発表された決算にあるセグメント情報は次の通りです。

Toshiba20182a

ストレージ&デバイスソリューション部門は、売上で全体の24%-25%ですが、営業利益では92%-99%です。グラフでは、次の通りです。

Toshiba20182b

東芝は、本当に半導体部門を売却するのでしょうか?半導体部門こそ、このストレージ&デバイスソリューション部門の中心であります。東芝から半導体部門を取っ払えば、利益を生み出す事業は残らないはず。

私は、東芝株を持っていませんが、株主なら、半導体部門の売却なんて、絶対反対です。さあ、これから先、どうなるのでしょうか?半導体部門の売却についての契約内容がどうなっているか不明ですが、東芝が「止めた」と言えば、巨額の違約金を要求されるのでしょうね。

そう考えると、やはりお先真っ暗感が漂う。しかし、そんな時こそ、経営者には真の経営手腕が問われるのである。

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2018年2月13日 (火)

働き方改革について

働き方改革が、今国会でもしきりに取り上げられている。働き方改革と言った場合、本来その範囲は広い。しかし、国会で取り上げられているのは、主に2015年4月に内閣が189回通常国会に提出し継続審議となってる「労働基準法等の一部を改正する法律案 」の中の「特定高度専門業務・成果型労働制(高度プロフェッショナル制度)」に関してである。

1) 働き方改革は必要である

産業構造は、大きく変化しつつある。ところが、日本の制度は、旧態依然としている部分が多い。例えば、主婦のパート労働である。一定以上働くと、年金・健康保険料の支払が必要となり、税金の納付も必要となる。主婦労働が、低賃金パート労働の基準となり、非正規労働による安い労働力の供給となっている部分がある。

安い労働力は、産業競争力を高めているとも言える。しかし、別の面では、日本人の労働所得水準を必要以上に下げており、低賃金労働者の給料が増えないこととなっている。

働き方改革とは、労働基準法の改正よりは、他の面の改革・改正が遙かに重要である。ちなみに、厚生労働省は、この「働き方改革」の実現に向けてというWebでは、「働く方一人ひとりがより良い将来の展望を持てるようにすることを目指す。」と言っており、また首相官邸のこのWebも同様に「働く方一人ひとりが、より良い将来の展望を持ち得るようにする。」と述べている。

このような考え方に賛成する。しかし、働き方改革の主人公は働く人・国民であり、政府ではない。労働者・国民が主体となって、働き方改革を進めていくべきである。

2) 特定高度専門業務・成果型労働制(高度プロフェッショナル制度)法案の問題点

労働基準法に新たに第41条の2の条文を付け加え、条件等を定める案である。基準年間平均給与額の3倍以上としているが、毎月勤労統計を基礎とするとしており、現状では1075万円程度のようである。1075万円で高度専門労働をしろと言われても、対価が低すぎる。勿論、ミニマムなので、実際には、それよりずっと高いも知れない。そして、同意を得ることが条件であるから、拒否する事は可能である。しかし、残業手当がある一般労働者や制度に該当しない管理職等の給与は上限が1075万円で運用されてしまう危険性がある。

働く者一人ひとりが、より良い将来が期待できるのではなく、先が明るくない働くのが嫌になるような状態をつくり出してはいけない。

1075万円ではなく、最低でも3000万円以上にすべきと思う。基準年間平均給与額の10倍にすれば良いのである。5000万円以上であっても良いように思う。少なくとも、試験導入期間を設け、その期間は5000万円以上とし、課題や問題点を抽出して、次の改良・改正を重ねていけばよい。

3) 日本で成長産業を発展させる

日本で成長産業を拡大・発展させることは重要である。人工知能(AI)が活躍する時代は、まもなくやってくる。AIが多くの雇用を代替する可能性があると同時にAIをつくったり、AIを使いこなしたりする技術が重要である。ITの世界の巨人(Google、Amazon、Facebook、Apple(GAFA))と日本のIT企業を比較すると、このままでは差が大きくなる一方だと思える。むしろ、中国勢やインド勢が日本勢より先を行っているのではないかと思う。

日本の高度成長期は、日本が主として米国企業から技術供与を受け最先端の製造設備を建設し稼働させ、日本の優秀で高度な安い労働力が低コスト生産を可能とし、GDP第2位を築き上げた。今や、途上国がかつての日本の状態にある。過去のモデルから抜け出し、新しいモデルを築かねばならない。そのことこそ働き方改革である。

企業は優秀な人材を雇用し、成長を成し遂げなければならない。今に、優秀な人材は、高給を出さねば雇用できなくなる。終身雇用の制度を引きずっていては、人材獲得競争に負けてしまう。中国やインド企業の雇用条件が良ければ、そちらに行くのである。中国、インドのみならず欧米企業も同じである。日本企業よりずっと高い給与や条件を示す企業は、これからは多いと思う。

勿論、そのような待遇を得られる人は、多くないと思う。しかし、優秀な人は、企業を発展させ、従業員に雇用や働きがいや高給をもたらすことが期待できる。

一方、優秀な人の給与が多くなっても、多くの人の給与額の増加は限定的で格差拡大になることが考えられる。従い、ベーシックインカム制度の導入検討も必要と考える。ベーシックインカム制度は、課題も多くある。また、増税なくしては難しいと思う。

働き方改革とは、広範囲に亘る改革である。日本は明治維新や戦後の民主化改革等多くの改革を実施してきた。働き方改革で今後の発展のための更なる改革を実施すべきである。その主体は政府ではなく、国民が中心となって実施すべきと考える。

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2018年2月 8日 (木)

産経新聞が「おわびと削除」の記事掲載

このブログで書いた産経対沖縄地元メディアの対決ですが、産経が次の記事を掲載した。

産経 2月8日 沖縄米兵の救出報道 おわびと削除

沖縄県沖縄市で発生した車6台の多重事故をめぐる取材の結果、産経の記者は、米海兵隊員が救助活動をしたと聞いた。しかし、事実関係の確認をしなかった。事実は、米海兵隊員が事故現場で車道にいたところを後続の車にひかれた。何をしていたかはわからない。横転した車両に乗っていた日本人男性は、弁護士を通じ「米軍関係者に救助された記憶はない」と述べている。

米軍軍人の救助活動を報道しないと沖縄の新聞を非難したというのは、誤報道を通り越している

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教育費・研究費は最も大事な将来のための投資

教育費・研究費は最も重要な将来に向けた投資であると考える私にとっては、悲しくなる先日のニュースです。

朝日 2月6日 研究費8億円減、梶田所長が抗議「基盤揺らぎかねない」

効果があるかどうか不明であり、もしかしたら悪影響の方が大きいかも知らないマイナス金利政策ではなく、教育や研究への投資は、高い確率で将来のリターンが期待できる。教育や研究をおろそかにする国家は衰退する。

幼児教育の支援・補助が聲高に唱えられているが、それが全てに終わってはならない。高等教育も重要であり、高度な研究を続ける事は必要である。その重要性は、今後益々増大する。人工知能AIにこき使われる人材養成を目指してはならない。

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2018年1月31日 (水)

沖縄県の名護市長選のゆくえ

2月4日投開票の沖縄県名護市長選のゆくえは、どうなるのだろうかと思う。

一つは、1月26日のブログ(ここ)で書いた『それで何人死んだんだ』という国会ヤジの影響である。

名護市とは、辺野古がある市です。建設を開始している新基地があり、地元住民にとっては、『それで何人死んだんだ』なんて言われたら、バカらしくて、そんな議員がいる政党が応援している候補になんて投票するものかと思わせるだろう。

次のニュースは産経対沖縄地元メディアの対決なのですが、沖縄の人や名護市の有権者は、どう思っているのかなというところです。

産経 2017年12月9日 【沖縄2紙が報じないニュース】 危険顧みず日本人救出し意識不明の米海兵隊員 元米軍属判決の陰で勇敢な行動スルー

琉球新報 2018年1月30日 産経報道「米兵が救助」米軍が否定 昨年12月沖縄自動車道多重事故

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2018年1月29日 (月)

送電線利用率・空き容量の評価

次の朝日の記事は正しいのだろうかと思ったのである。

朝日 1月28日 基幹送電線、利用率2割 大手電力10社の平均

この朝日の記事は、東北電力では平均利用率19.4%と低いにも拘わらず、「空き容量ゼロ」送電線が多いと批判している。

正しいのであろうかと、電力広域的推進機関系統情報サービスのデータから、1月26日の東北電力500kV送電線電力潮流のデータをとりグラフを書いてみた。

Tohokupowerflow2018126

東北電力の500kV送電線の容量は9,400-9,700MWである。上のグラフは30分毎の電力潮流なので、平均電力は3,000ならば、6,000MWへと2倍の値になると思うが、常磐幹線以外は、ほとんど電力は流れていない。しかし、これで空きが大量にあると断定することには無理があると考える。点検、修理、保守、事故等のための電力の迂回路は必要であり、停電の発生を抑えるためには、どうしても安全余裕が必要である。事故が事故を呼ぶ事故の連鎖も送電系統には起こりうる。

そして、東北電力の「秋田支店管内の66kV以下の送電線の空容量(これ)」を見ると、66kV以下の送電線の空容量は全てゼロとなっている。

500kV送電線は余裕があるが、66kV以下の送電線は空きがないという事なのだろうかとは思うが。いずれにせよ、具体的な分析を見ないで議論をすると誤った結論に行き着くのであり、電力広域的推進機関が正しく機能していることを期待している。

一方、風力発電の開発に対して、徳島県鳴門市の取組は高く評価したい。読売の2017年7月17日の記事はここにあり、鳴門市の「陸上風力のゾーニング(適地評価)結果について」はここにある。

市の地域を自然環境・社会環境への負担度合に応じて、「原則開発不可とするべき場所(レッドゾーン)」、「極めて慎重な開発検討を要する場所(オレンジゾーン)」、「慎重な開発検討を要する場所(イエローゾーン)」およびゾーニングから外れた環境・社会負担が大きくない地域に分かれている。鳴門市のWebでは10項目にわたる評価書が全て公表されている。鳴門市は、このゾーニング評価を重要見解として位置付け、事業を計画する者に対しも、その評価内容を、尊重して欲しいとしている。無秩序な乱開発は、社会と環境に悪い結果をもたらす。広い視野を持った開発が望まれる。

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