2020年8月10日 (月)

原発問題

朝日新聞が次の記事を掲載していた。

8月9日 朝日 原発安全対策費、5.2兆円 対テロ施設、膨張 安価、揺らぐ前提

会員記事となっているが、無料登録で読むことが出来た。しかし、記事は次の文章で締めくくられており、結論がはなはだ変に思える。

政府は15年に、30年時点の電源別の発電コストを検証。原発は1キロワット時あたり「10・3円以上」で、水力(11・0円)や石炭火力(12・9円)より安いとした。ただ、安全対策費は1基約1千億円が前提で、1千億円増えれば0・6円高くなると想定している。膨張を続ける安全対策費が「低廉で重要なベースロード電源」とする原発の位置づけにも影響を及ぼす可能性がある。

まず、原発の発電コストが高いというのは、世の中の常識と思うが、常識に反したことが書いてあり、驚いたのである。福島事故前において、多くの人が 原発に幻想を抱いていた時代があった。あの頃の感覚を今に持ち出しているように思える。

原発の安全対策費用が莫大なのは、誰もが知っている当然の話。原発とは、放射性廃棄物の塊である。100年-200年という期間の監視が必要である。テロリストに占拠されずとも、テロリストからの脅しはあり得る。必要なことは、将来にわたり、幾らの出費・費用が必要であるかを検証することと考える。そして、それを国民が、どのように負担すべきかも検討する。電気代?税金?過去の政策の失敗は、将来に大きな負担・費用をもたらすのである。

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2020年7月28日 (火)

ALS患者の嘱託殺人 安楽死

林優里さんというALS患者は、自ら死を選択し、2人の医師に自身のあの世への旅達を依頼した。そこまで意思が明確なら、死後のことについて書いた遺言書を残していた。

日経 7月28日 女性、父親宛てに「遺言書」 京都ALS患者嘱託殺人

この女性が書いていたツイッターが次であり、どのような心境でおられたのか、既に削除してあるツイートもあるのかも知れないが、2018年4月26日以降のツイートがあり、生々しい多くのつぶやきが残っています。

tangoleoさんのツイッター

ブログも書いておられ、次の所にあります。ブログの自己紹介には次の様に書いておられる。
1968年生まれ 2011年にALSを発症 発症後、仕事を辞めて東京から関西に帰郷した。 現在、独居で24時間のヘルパー支援による生活を送っている。
身体は動かない。食べること、話すこともできないが、視線入力のパソコンを使っている。人工呼吸器は装着していない
ツイッターはtangoleo。
海外で安楽死を受けることを望んでいる

ALS患者 タンゴレオの挑戦 ー安楽死を認めて!-

ALSと言ってもその症状や進行状態も様々なのだろうと思う。人生観、哲学、価値観、宗教観は幅広いものである。個人の心の奥底に他の人が入っていくことはできない。人間としての尊厳は貴重である。

これを機会に安楽死の議論が深まることを望みます。許されるのか?許されるとしたら、どのような条件であるべきか?大東亜戦争時には、撤退に際して、傷病兵を殺していくような不幸なことがあったと聞く。安心して、生きていける世界を目指さなくてはなくてはならない。

参考に、安楽死についてスイス・オランダ・ベルギー・ルクセンブルク・カナダの5カ国とアメリカの5州を取り上げて比較しているWebを紹介しておきます。

安楽死をめぐる世界の動き (エピロギ)

 

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2020年7月22日 (水)

最高裁のツイッターに対するアカウント保有者情報開示判決

当然の判決であると思うが、この裁判で発信者情報の開示を求めて裁判を起こしておられたのは、プロ写真家・縄田頼信でありホームページはここ にあります。ホームページから多くの美しいサンプル写真をたどることができ、プロ写真家だなと思います。

日経の7月21日の記事は、ここ にあります。

最高裁判決文はここ にあります。最高裁判決はツイッター社の上告を棄却し第2審の知的財産高等裁判所判決を確定したのですが、その知財高裁判決分はここ にあります。なお、第1審の 東京地裁判決文はここ にあります。

ややこしい面があるのですが、著作権侵害に係わる発信者情報開示請求に関する裁判でした。結果、ツイッター社は縄田頼信氏の写真を使ってツイートないしは、その元ツイートを使って更にリツイートした発信者の情報が縄田氏に開示され、縄田氏はツイッター社が開示した情報を元に損害賠償を求めていかれるでしょう。

ネットが利用されることは有益なことである。誰もが簡単に情報発信できる。気軽にSNS等で投稿が出来る。しかし、その反面、著作権侵害、誹謗中傷、名誉毀損、信用毀損や業務妨害、不法行為による損害賠償義務が発生する可能性がある。匿名で書き込みが行われた場合に、その書き込んだ人物を特定するには、プロバイダ責任制限法(特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律)第4条の発信者情報の開示請求を行わねばならない。権利が侵害されたことが明らかであり、且つ損害賠償請求権の行使のために必要であることが必要である。

権利が侵害された場合、弁護士に依頼して、プロバイダ責任制限法に基づく発信者情報の開示請求を行い、更に裁判を提起して損害賠償を求め、場合によっては、刑事告訴を行う。 大変な労力を要するのであるが、春名風花さんは示談にこぎ着けたことを7月20日に発表されている。(弁護士ドットコムニュース ) 春名風花さんのU-Tubeによれば、2018年10月にツイッター社を訴え、2018年12月仮処分決定によりアクセス記録の開示を受けた。そして、プロバイダへの裁判を開始、2019年1月ミクシィ、2月ソフトバンク・・・・。2020年1月刑事告訴をしたが、警察は告訴状を送り返してきたり、そして2月17日に告訴状を受理しもらったりと。 「彼女の両親自体が失敗作」などと書かれた社会通念上許される限度を超える侮辱表現ツイートを書いた個人が特定できたのは2019年10月ごろだったようである。

ネットは誰の物?社会の物である。それを悪用する人物・組織には刑事罰が適切と思うのである。

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2020年7月16日 (木)

柳原病院の医師わいせつ行為裁判

7月13日に、一審の無罪判決を破棄し、懲役2年とする東京高裁での判決があったことから、2016年12月1日に書いた次のブログ記事に多くのアクセスを頂いています。

柳原病院の医師のわいせつ行為に関する変な裁判

外科医師を守る会の方々は、ここ にあるように、この不当判決に満身の怒りをこめて、断固抗議をすると言っておられます。

私が、とやかく言うよりは、私が読んだ関係するブログ記事等を紹介します。

専門家への不遜な態度 「私はせん妄研究の専門家ではない」と言う 証人(医師)の意見を採用し、せん妄による性的幻覚の可能性がが高いと言うせん妄についての多数の論文を執筆し、せん妄を専門に研究している大学教授(精神科医)の専門家証人の退けた。

M3記事 7月15日 中川日医会長「身体が震えるほどの怒り」、乳腺外科医控訴審判決

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2020年7月 4日 (土)

熊本県人吉市で球磨川氾濫の反省

10年以上前のことであるが、次のブログを書いたことがある。

川辺川ダム 2009年9月3日

熊本県人吉市では、今回の大雨により球磨川が氾濫し、大きな被害が発生している。

日経 7月4日 九州大雨「前見えないほど」、線状降水帯が形成か

球磨川で、河川流量を調整することができる即ち洪水対策に利用可能なダムは熊本県が管理する市房ダム(熊本県の紹介ページはここ )である。このダムのバッファーとしてダムに洪水を緩和を目的として貯水できる容量は毎年8月1日から9月30日迄は18,300千m3、6月11日から7月21日迄は8,500千m3 である。従い、7月4日においては洪水緩和を目的として8,500千 m3 以上を吸収できるよう水位を下げておく必要があり、これに対応する水位は277.5mである。記録では7月3日午前0時の水位は273.47m、4日午前2時には271.77mまで下げ、更なる増水への対応に尽力した。しかし、4日午前2時の時点で放流量は235.68m3 /秒となり、午前7時には584.96m3 /秒となった。ダムの最高水位は4日午前11時に280.6mを記録した。通常の満水位279mより高い。但し、最大水位283mよりは低かった。結果、洪水緩和として機能したのは、最大流入量1150m3 /秒を580m3 /秒 に押さえた結果、差570m3 /秒をダムに貯水し、下流の流量を下げた。しかし、市房ダムの洪水緩和能力は小さい。8,500千m3 だと、500m3 /秒を貯水して、流量を下げても、5時間もするとあふれて能力ゼロとなってしまう。

球磨川については、1966年に建設省が球磨川水系工事実施基本計画を策定した。しかし、同年にこの計画にある川辺川 ダム建設地の五木村議会がダム建設反対決議をした。1983年になると建設省と五木村水没者地権者協議会がダム建設について合意した。ところが、ダムからの農業用水を受ける利水事業対象農家が同意手続きについて異議申し立てを行い、1996年から川辺川利水訴訟となった。この訴訟は2003年5月福岡高裁で国の敗訴となり、上告断念により確定した。2006年11月には、川辺川ダム建設促進協議会臨時総会(相良村を除く11市町村が出席)が利水をダム目的から切り離した上でダム建設推進を要望することなどを決議。一方、2008年3月熊本県知事に当選した蒲島郁夫氏は「現行の川辺川ダム計画を白紙撤回し、ダムによらない治水対策を追求する。」との態度を表明した。その後、「球磨川治水対策協議会・ダムによらない治水を検討する場」としての数多くの協議会や市町村会議が開催されたが、結論は出ていない。参考Web Siteはここ にある。

これから、どうなるのであろうか?参考Web Siteを見ると、コスト度外視の実現性を考えない思いつきの案ばかりと私には思えてしまう。そんなことをするなら、川辺川ダムを建設する方が、よほど合理的と思えるのだが。熊本県の人たちが自分のお金で建設するなら、何も反対しない。国民の税金を支出するなら、川辺川の建設費と参考Web Siteにある建設費ならびに投資効果を比較して国民に問いかけるべきである。なお、川辺川ダムの2008年当時の計画では、ダム堤高107.5mで有効貯水量106,000千m3です。この容量を全て洪水調節に使うと洪水緩和能力は市房ダムの約6倍になる。ダム堤高を少し下げて、建設費を低くすることも可能である。川辺川ダムの建設予定地では住民移転の移転先の土地造成は終了し、家屋移転も終了している。付替道路も建設が終わり、供用済み。

何とも不思議な話である。人吉市は、この説明 にあるように洪水被害が非常に多い。今年も、大きな洪水被害となったのであるが、 川辺川ダムを拒否続けて、それで良いのだろうか?勿論、人吉市の市民の選択である。しかし、現状は 「球磨川治水対策協議会・ダムによらない治水を検討する場」に市町村だけでも12市町村が参加している。これじゃ、「船頭多くして」で何も決まらない。人吉市の洪水は永遠に継続することになるように気がするのである。誰も、反省をしないかな?政治家のInterestと住民のInterestは別のもの。他地域から参加する市民活動家と称する人たちも、地元の人の利害とは相反する部分を持っている。地元のことは、地元の人たちが考えないと駄目である。

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2020年6月24日 (水)

新型コロナウイルス感染症対策

新型コロナウイルス感染症対策専門家会議を廃止すると西村康稔経済財政・再生相が発表した。

日経 6月24日 新型コロナ専門家会議を廃止 経財相、新組織に衣替え

新型コロナウイルス感染症対策専門家会議構成委員の方も、日本記者クラブにおいて記者会見を行い、専門家会議の活動を総括するとともに、今後の感染拡大のリスクに備えての専門家助言組織のあり方についての提言を行った。

日経 6月24日 危機感で「前のめり」に 専門家会議、情報発信に課題

なお、新型コロナウイルス感染症対策専門家会議構成委員一同による提言とプレゼン資料は

ここ

ここ にある。

日本ではオーバーシュート(爆発的患者急増)は、ほぼ防げ、第1波は他国と比べ低い感染者数・死亡者数で終わろうとしている。このことについては、新型コロナウイルス感染症対策専門家会議の貢献も大きかったと考える。パンデミックとは、様々な社会的影響をもたらすのであり、医学的な見地のみでは対応が無理である。提言には、感染症指定医療機関等の研究実施体制や感染症疫学専門家の養成強化等を含め様々なことが盛り込まれている。専門家会議は廃止となるが、その活動が残した提言は真摯に受け止め、今後及び将来のパンデミック発生に生かすべきである。

2009年4月に新型インフルエンザ(A/H1N1)が海外で発生した。この時、日本での死亡率は低い水準に止まった。しかし、低い水準に止まったことに満足することなく、対策を評価し、今後の再流行や、将来到来すると懸念される新型ウイルス感染対策に役立てるべきと、この時のA/H1N1対策総括会議がまとめた2010年6月10日の報告書が

ここ にある。

報告書には、地方衛生研究所のPCRを含めた検査体制強化(3.サーベイランス 提言A3.)や、医療スタッフ等の確保、ハイリスク者を受入れる専門の医療機関の設備、陰圧病床等の施設整備などの院内感染対策等のために必要な財政支援(7.医療体制 提言A1)についても書かれている。これを読んでいると、政治は見事に国民を裏切ったと思わせる。2010年6月10日とは、菅直人氏が首相になった直後であった。

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PCR検査の精度

唾液による抗原検査の実施が、次のニュースのように期待される。

日経 6月19日 唾液での抗原検査、厚労省が認可

採取が容易な唾液を検体として使えるようになれば、より効率的に検査を行えるようになり、検体採取に伴う感染リスクも抑えられる。その通りである。

しかし、この記事にも「抗原検査は、PCR検査に比べて精度はやや劣る」とあり、どの程度なのか、気になるところである。

その前に、PCR検査の精度とは、どれくらいであったのかを知ることも重要である。国立感染症研究所の有馬氏他が米CUCの論文集に投稿された発表の図表がここ にある。武漢からチャーター便(1~3便)で帰国された566名の方について、帰国時PCR検査の結果とその後の14日以後の再PCT検査の結果ならびに症状の有無について整理されている図表である。この図表を私なりにアレンジしたのが次の図表である。

Pcr2020624

566人全員が帰国時にPCR検査を受けた。熱その他 症状があった人は63人で、症状が出ていなかった人は503人。症状があった人の中では2人が陽性。無かった人では5人が陽性であった。症状が出ていた人の中で陽性と判断されたのは約3%であり、無かった人では約1%だった。帰国から14日経過以後のPCR検査では、帰国時検査で陰性であった人からも陽性の判断となった人が全部で5人おられる。症状のあった人の中では2人。無かった人の中では合計3人。

PCR検査とは、この説明にあるように、遺伝子の検査に用いられる手法の1つで、DNA配列を増幅させることで判定する。コロナウイルスがいるかどうかを判定する重要な検査手法ではあるが、万能でない。しかし、PCR検査以上に精度が高い検査はない。1回のPCR検査の結果で陰性だからと言っても、実はウイルスに感染している可能性はある。陰性であっても、実はウイルスを保有しており、他人に感染を拡散させる恐れがあることと、他人から感染させられる可能性もある。大変ですね。

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2020年6月 8日 (月)

プロ野球、全選手をPCR検査なんてー

次の様なニュースがあった。

日刊スポーツ 6月8日 プロ野球、第2波以降に備え全選手らPCR検査へ

日本で、そんな簡単にPCR検査が可能なのだろうかと言う疑問を持った。確かに、日本でもPCR検査の検査実施数は増加している。しかし、この厚生労働省の都道府県別・PCR検査実施人数の累計 を見ると、6月5日は3,221人であった。この表で一番多い5月25日で全国で5,954人。東京都でも1日200人以上になっているのは6月1日だけ。日本で、現在必要なPCR検査の数はこなせているのだろうか?

もし、プロ野球選手がPCR検査を受けるために、一般の人でPCR検査を必要とする人の検査が抑制することになるのであれば、このプロ野球の全選手をPCR検査なんて間違いである。野球場のグラウンドでプレイするのに、ソーシャルディスタンスは問題にならない。ベンチについても、ベンチ外のスペースを利用すれば3密を避けれられる。観客は大勢が入れば、3密だが、選手の感染とは無関係である。

そのように思ったのだが、ここ に「タイへの渡航のための新型コロナPCR検査についてご説明します」とのあるクリニックのページがあった。PCR検査を含む健康証明書の発行ができるとのことである。全額自費であり、PCR検査は4万円。英文診断書・健康証明書の作成には、別途1万円の費用とある。このような自費による方法でプロ野球もPCR検査を実施するのであろうが、そんなに大勢にPCR検査を実施して、日本全体のCOVID-19感染拡大防止のために必要なPCR検査に影響を与えないのだろうか。今ひとつ分からない。

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2020年5月31日 (日)

持続化給付金とは、その事業費の97%が電通へ行く

すごいと思いました。

東京新聞 5月29日 持続化給付金の事業費97%が電通へ 国から受託の法人

直接の委託先は一般社団法人サービスデザイン推進協議会という一般社団であるが、そもそもこの一般社団とは電通、パソナ、トランスコスモスが2016年に設立ということである。そして、経済産業省がこの一般社団法人に支払う769億円のうち749億円が再委託として電通に支払われると東京新聞は報道している。

コロナに乗じた悪徳商法かどうかは分からないが、コロナに乗じた大口特需を電通は獲得していると言えると思う。コロナで雇い止めとなっている人たちに、電通からある程度は仕事が回っていればと思うのが、実態はどうなのだろうか?多分、電通は記事にあるように「経産省の事業なので回答は控える」としてダンマリを続けるのだろう。

ちなみに、東京新聞にはその前日にこのような記事 もあり、 『一般社団法人サービスデザイン推進協議会とはWebにも情報はほとんどなく、電話番号も公表されていない。登記簿上の所在地を訪ねると東京・築地の9階建ての小さなビルの2階に入居していた。インターホンに応答はなく、「お問い合わせは(給付金の)コールセンターまで」の張り紙があるだけだ。』 とある。

電通と言えば、記憶に残るのは、2016年のことであるが、このブログ 東京オリンピック不正疑惑である。このときは1億6千万円の疑惑。しかし、今年3月31日にロイターが報じた次の記事の疑惑は9億円である。

ロイター 3月31日 東京五輪招致で組織委理事に約9億円 汚職疑惑の人物にロビー活動も

疑惑の元電通の人は写真付きで出ている。記事には『高橋氏はインタビューで、招致委員会からの支払いは彼の会社であるコモンズを経由して受け取り、五輪招致を推進するための「飲み食い」、そして招致関連のマーケティングなどの経費に充てたと話した。』 とある。自分の会社が9億円を東京2020オリンピック・パラリンピック招致委員会から受領し、飲み食い他に使った。超凄い話である。電通とは、一般人とかけ離れた別世界。我々が住む世界では、これらをどう扱って良いのか分からない気がする。

ところで、東京オリンピックは今のところ2011年7月23日から8月8日までの開催と言うことだが、どうなるのだろうか?新型コロナパンデミック第2波が世界規模で発生する可能性もある。開催されるのだろうか?世界が力を合わせるのは、オリンピック開催ではなく、パンデミックの軽減である。

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2020年5月27日 (水)

ANAとJALの今後

先が見通せない状態であるが、少し先ぐらいは、どうかとANAホールディングスと日本航空の2020年3月末の貸借対照表を決算短信による発表で比較してみた。

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一つ前のブログで旅客収入の比較をした。ANAがJALの1.2倍以上あり、ANAの方が資産がJALより大きくて当然であるが、それより少しANAが大きい。しかし、資産の資金源を示す負債と資本を見るとANAとJALには少し差がある。JALは負債が少なく、利益剰余金等が大きいのである。そこで、2012年3月期からの収入額と利益の額ならびに税額をグラフにして比較した。

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収入額は左目盛りで利益や税額は右軸である。ANAの収入額は航空事業収入のみを使ったグラフであり、JALの収入額は連結営業収益額である。利益や税は連結損益計算書からである。収入額はANAとJALで大きな差はない。気がつくのは、JALは利益が大きくても税額は少ないのである。それは、表にして比較すると次の様になり、歴然としている。

Anajl20205e

JALが会社更生法の更生手続き開始の申し立てをしたのが2010年1月である。同年11月更生計画が認可された。12月に資本を全額減資。企業再生支援機構から3500億円の出資を受け、金融機関からは5215億円の債権放棄を受けた。2011年3月に終了する期間の財務諸表は探しても見つからず、2012年3月期からの比較としている。

9年間を合計するとANAの航空事業収入は13.8兆円。JALは12.0兆円でほぼ同じ。しかし、税引き前利益に相当する税金等調整前純利益はANAは9214億円。これに対して、JALは1兆5057億円。この差が生まれたのは、JALが会社更生手続きの期間に於いて資産を評価替えして減額したから、減価償却負担が低くなってしまったからである。9年間の税額を比較するとANAは3321億円。これに対してJALは1079億円であり、直近の2020年3月期の391億円を除外すると8年間で688億円であり、税前利益の5%にも満たない、

5215億円の債権放棄を受けた結果、利子負担はなくなり、借入金返済も不要となった。債務免除益を計上するが、これは会社更生法による更正手続きで税務上は益金不算入の扱いである。一方で、資産を無理矢理評価替えして損金を発生させたが、この損金は税務上の繰越欠損金の扱いとなった。そして、2020年3月期に一人前にJALが税金を払うようになったのは、この繰越欠損金の期限が来たからである。2019年3月期のJAL有価証券報告書で税効果会計に関して「評価性引当額が168,893百万円減少しております。この減少の主な内容は、提出会社において、会社更生に起因する繰越欠損金の期限が到来したことにより、税務上の繰越欠損金に係る評価性引当額が減少 ・・・・ 」とあります。

税金を少なくすること。一見すると良いことに思えるが、実は政府の税収が少なくなること。JALの金融機関からの5215億円の債権放棄も結果として、金融機関は損金を計上し、その分税金が少なくなった。JALの会社更生法による再建とは、国民の税金をたっぷり使った再建であったのである。仮に、JALがANAが払っている税と同じ税率で税額を計算すると4000億円も節税したことになる。これに金融機関の分も加えると5000億円以上の国民負担によるJAL再生であった。今から考えても、恐ろしい独裁政権が日本に生まれた時期である。税の無駄使いをなくすとか言って政権についたのだが。

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